ジャパンタイムズ

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ジャパンタイムズ (The Japan Times) は

  1. 西インド中央銀行横浜支店の元支配人チャールズ・D. リッカビーが、横浜居留地で発行されていた「ジャパン・コマーシャル・ニューズ」を買収し、1865年にこのタイトルに改称した。その後1870年ごろ休刊した。
  2. 1.の名を頂いて1897年(明治30年)に創刊された新聞。本項で詳述。

株式会社ジヤパンタイムズ
The Japan Times, Ltd.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
108-8071
東京都港区芝浦四丁目5番4号
設立 1897年
業種 情報・通信業
事業内容 新聞業
代表者 小笠原敏晶(代表取締役会長)
小笠原有輝子(代表取締役副会長)
堤丈晴(代表取締役社長)
資本金 5億5千万円
従業員数 260人
2010年5月11日現在)
決算期 12月31日
関係する人物 山田季治(創刊者)
外部リンク club.japantimes.co.jp
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会長の小笠原敏晶(右)とその娘で社長の小笠原有輝子(2007年撮影)

ジャパンタイムズThe Japan Times)は、日本英字新聞及びそれを発行する新聞社。現存では日本最古の英字新聞社。商号は株式会社ジヤパンタイムズ(ヤが大文字)。本社は東京都港区芝浦4-5-4、ジャパンタイムズ・ニフコビルにある。

歴史・概要[編集]

1897年(明治30年)に伊藤博文の支援を受け、山田季治を社長、頭本元貞を主筆に、日本人による初の英字新聞として創刊[1]。前身となる英国人リッカビーによるジャパンタイムズ(1865年創刊)と合併、さらに、1918年(大正7年)にはジャパンメール(1870年にW.G.ハウェルとH.N.レイが創刊した親日派の英字紙[2])が合併し、「ジャパンタイムズ&メール」となる。1940年(昭和15年)に「ジャパン・アドバタイザー」を吸収し「ジャパンタイムズ&アドバダイザー」。1943年(昭和18年)に戦況悪化に伴う自粛の為、「ニッポンタイムズ(Nippon Times)」に改称。

1956年(昭和31年)、「ジャパンタイムズ(The Japan Times)」にもどり、同年から元外務官僚の福島慎太郎が社長になる。

1983年に福島からジャパン・タイムズをニフコグループの小笠原敏晶が譲り受けることになり[3](減税のためニコフとジャパン・タイムズの株を交換した[4])、社長に就任後、1985年より会長職。

会社はニフコグループに入っており、販売網は朝日新聞社系列(愛知県岐阜県三重県では中日新聞社系列)である。NPO法人世界開発協力機構やNPO法人世界芸術文化振興協会が主催するイベントの後援には、毎日新聞社産経新聞社とともにジャパンタイムズが名を連ねる[5]

日刊紙『The Japan Times』の他、1週間の内容をまとめた『The Japan Times Weekly』、また英語学習者向けの『週刊ST』(旧:Student Times)を刊行している。世界情勢を日本在住の外国人に向けて解説し、英語教材としても利用される。購読料は月極が4480円、1部180円。

紙面はジャパンタイムズのスタッフの記事の他、AP通信共同通信社AFP通信時事通信社ブルームバーグワシントン・ポストロサンゼルス・タイムズ等の記事で構成されている。内容は幅広く、また他国内英字紙と比べ英文記者が多いため独自取材記事が豊富。ジャパンタイムズの論説opinionページは大学入試に利用されることもある。

2013年(平成25年)3月25日朝日新聞から権利譲渡されるかたちでNYタイムズ社と業務提携し、同年10月16日より 『The Japan Times / International New York Times』 と 『International New York Times / The Japan Times』 という2部構成でのセット販売を始めた[6]

脱税[編集]

2014年(平成26年)、香港に移住した同社代表の小笠原敏晶が、実際の生活拠点が日本にありながら、日本で税務申告していなかったことが租税回避にあたるとして、東京国税局から10億円の申告漏れを指摘されていたことが判明[7]

慰安婦=性奴隷の発端[編集]

宮沢喜一首相の訪韓を前にした1992年1月11日、朝日新聞が一面で「慰安所、軍関与示す資料」「部隊に設置指示 募集含め統制・監督」「政府見解揺らぐ」と陸支密大日記を吉見義明が「発見」したと報道された。(研究者の間ではこの資料は周知のものであったと秦郁彦は指摘している)[8]。同日朝日新聞夕刊では「韓国メディアが朝日新聞の報道を引用して報道」とのソウル支局電を掲載した[9]。翌1月12日の朝日新聞社説では「歴史から目をそむけまい」として宮沢首相には「前向きの姿勢を望みたい」と主張した。そこにジャパン・タイムズは1月11日夜のテレビ番組で渡辺美智雄外相が「なんらかの関与があったということは認めざるをえない」との発言を、「日本の政府責任者が戦時中に日本軍がhundreds of thousands(何十万人)ものアジア人慰安婦への強制売春 (forced prostitution) を初めて認めた」との記事を掲載し世界に拡散させた(秦郁彦は、実際の発言内容とは異なると述べている)[9]


2014年11月28日にJ-castニュースの調査でジャパン・タイムズのサイトで性奴隷と英語と入れて検索すると5000件以上もの記事に使われていたほど、この表現は常習的に使われていた。さらに英語で隷属で同様に検索すると200件以上の結果が出るなど海外紙でも性奴隷などとする表現を定着させていた.J-CASTニュースの取材に対し、性奴隷などとする表現を使っていたことについて12月3日になって  ジャパンタイムズのコーポレート・コミュニケーション部は「1992年ごろから弊紙で使用していたということは確認しております。今後とも弊紙が行っている英文報道において、適切な表現を用いるよう心がける」と答えた[10]

しかし、その後も熱心な報道を続け[11]、2016年には『第二次世界大戦前、および大戦中に日本の軍隊に強制的に性行為を行わされた女性たちの事を”性奴隷”と表現するのが妥当だというのがジャパンタイムズの方針である。』と日本政府の主張の部分では慰安婦と表記するが慰安婦=性奴隷や性奴隷制度だと報道し続けることを社として表明した。ジャパン・タイムズと朝日新聞の継続した姿勢の報道で慰安婦問題日韓合意の合意を報道する際に、ワシントン・ポストニューヨーク・タイムズガーディアンCNNなど主流欧米メディアは” 性奴隷”という表現を使用するに至っている[12]

主な出版物[編集]

出版物は、新聞のダイジェスト版・英語学習書・日本語学習書を中心に、語学や海外生活に関わる出版物を発行している。語学書は上級者向けの割合が高い。日本語教材のげんきは、日本語初学者用の教材のシリーズで、世界各国で64校以上の大学で採用されている。

その他、大使館や企業の広報・年鑑・政府刊行物などの制作を受託している。

新聞縮刷版[編集]

ジャパンタイムズの一カ月分の全紙面をA4サイズに縮小、約600ページの書籍にまとめた新聞縮刷版が毎月20日に発行されている。大学図書館や公立図書館国立国会図書館で閲覧できる。

日本国内のニュースを報じる英字新聞で縮刷版を出しているのはジャパンタイムズのみである。

発行紙[編集]

定期刊行物[編集]

書籍・文庫[編集]

英語教材[編集]

  • TOEIC教材
  • 英検教材
  • 幼児・児童向け英語教材

日本語教材[編集]

関連人物[編集]

コントリビューター

脚註[編集]

外部リンク[編集]