「ガイア・ギア」の版間の差分

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『'''ガイア・ギア'''』(''GAIA GEAR'')は、[[富野由悠季]]による日本の[[小説]]。[[アニメ雑誌]]『[[月刊ニュータイプ]]』において1987年4月号から1991年12月号まで全60話が連載され、全5巻の文庫が刊行された。
『'''ガイア・ギア'''』(''GAIA GEAR'')は、[[富野由悠季]]による日本の[[小説]]。[[アニメ雑誌]]『[[月刊ニュータイプ]]』において1987年4月号から1991年12月号まで全60話が連載された後 全5巻の文庫が刊行された。また1992年には、この小説を原作とした[[ラジオドラマ]]作品が制作されている<ref name="otapol">{{cite web|url= https://otapol.com/2014/06/post-1128.html |title= “Gレコ”の原点!? シャアのクローンが活躍する富野ガンダムの黒歴史『ガイア・ギア』が復刻されないワケ|date= 2014-06-27|accessdate= 2021-06-11 |website= おたぽる |publisher= [[サイゾー]] }}</ref>
また、この小説を原作とした[[ラジオドラマ]]作品が制作されている。


== 概要 ==
== 概要 ==
『[[機動戦士ガンダム]]』(以下『1st』)をはじめとした「[[宇宙世紀]]」を舞台とする作品で、1stの原作者[[富野由悠季]]によって著述された作品としては最も遠い未来の、宇宙世紀0200年代ラジオドラマでは宇宙世紀0203年と設定されていて、年表などではこちらが記載される)から物語は始まる。ラジオドラマ版では大筋物語、人物の性格など設定が異なる点は多く、こちらにしか登場しな人物もいる
ガイア・ギアは、『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』から約110年後の[[宇宙世紀]]0200年代<ref group="注">ラジオドラマでは宇宙世紀0203年と設定されており、年表などではこちらが採用されている。</ref>を舞台に、[[シャア・アズナブル]]の記憶を受け継ぐ青年アフンシ・シャア活躍を描た作品


『[[機動戦士ガンダム]]』の監督である富野由悠季の執筆した宇宙世紀を舞台とした小説およびそれを原作としたラジオドラマで、ガンダムと同じ宇宙世紀を舞台にしており、作中には「シャア・アズナブル」や「[[ジオン]]」といった直接的な関連用語が登場するなど、キャラクターやメカや設定などの世界観も共通している。富野による宇宙世紀作品としては『機動戦士ガンダム』から最も遠い未来が舞台であり、戦場では[[モビルスーツ]]に代わって作品タイトルにもなっている「ガイア・ギア」のような[[マン・マシーン]]と呼ばれる人型機動兵器が主力となっている<ref group="注">作中にモビルスーツは改修前の[[ガイア・ギアの登場兵器#ゾーリン・ソール|ゾーリン・ソール]]と海岸で朽ち果てた[[ギャプラン]]しか登場しない。</ref>。
キャラクターデザインは北爪宏幸、メカニカルデザインは伊東守(改修前のゾーリン・ソールのみ佐山善則)が担当<ref name="otapol">{{cite web|url= https://otapol.com/2014/06/post-1128.html |title= “Gレコ”の原点!? シャアのクローンが活躍する富野ガンダムの黒歴史『ガイア・ギア』が復刻されないワケ|date= 2014-06-27|accessdate= 2021-06-11 |website= おたぽる |publisher= [[サイゾー]] }}</ref>。また文庫版のイラストには[[大貫健一]]、仲盛文、[[西井正典]]、そして[[GAINAX]]から当時同社に所属していた[[庵野秀明]]と[[貞本義行]]が参加している<ref name="otapol"/>。


現時点(2021年現在)では、[[サンライズ (アニメ制作会社)|サンライズ]]による[[ガンダムシリーズ]]の宇宙世紀の「正史」には含まれていない。『ガンダムシリーズ』として商業メディアで取り扱われたのは、ガンダムタイプのモビルスーツを題材とした[[カトキハジメ]]の「月刊ニュータイプ」での連載およびそれをまとめた画集『[[GUNDAM FIX]]』に他のガンダムとともに掲載されたのが唯一の例である。しかし、その後『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』『[[機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ]]』『[[機動戦士Vガンダム]]』などの作品に形を変えて使われる「[[マハ]]」や「[[ミノフスキー粒子#ミノフスキーフライト|ミノフスキーフライト]]」や「[[ミノフスキー粒子#ミノフスキードライブ|ミノフスキードライブ]]」といった設定のいくつかはこの作品で初めて登場している。
タイトルの「ガイア・ギア」とは、作中で主人公アフランシが搭乗する[[マン・マシーン]]の名称でもある。本作品に登場する[[マン・マシーン]]とは作中における人型機動兵器の呼称で、[[モビルスーツ]]の代わりに各組織で運用されている。[[モビルスーツ]]として登場するのは[[ガイア・ギアの登場兵器#ゾーリン・ソール|ゾーリン・ソール]]と朽ち果てた[[ギャプラン]]のみである。


キャラクターデザインは[[北爪宏幸]]、メカニカルデザインは[[伊東守]](改修前のゾーリン・ソールのみ[[佐山善則]])が担当<ref name="otapol"/>{{Sfn|月刊ニュータイプ1987年11月号}}。また文庫版のイラストには[[大貫健一]]、仲盛文、[[西井正典]]、そして[[GAINAX]]から当時同社に所属していた[[庵野秀明]]と[[貞本義行]]が参加している<ref name="otapol"/>。
同一のものではないが、後の作品にも登場した「[[ミノフスキー粒子#ミノフスキードライブ|ミノフスキードライブ]]」や「[[ミノフスキー粒子#ミノフスキーフライト|ミノフスキーフライト]]」といった名前も出ている。


== 権利者問題 ==
連載終了後に商業作品などメディアで扱われた例としては、[[カトキハジメ]]がニュータイプ誌上で連載した『[[GUNDAM FIX]]』がほぼ唯一で、ここでは数々のガンダムと共に同列に扱われている。
現在(2021年)、『ガイア・ギア』は全5冊の小説版をはじめ、全5巻のCDにまとめられたラジオドラマ版も、すべて品切れ重版未定という名の絶版状態にある<ref name="otapol"/>。理由は、この作品が『機動戦士ガンダム』の設定と世界観を用いて富野由悠季が創作したオリジナル小説ということにある<ref name="otapol"/>。のちにガンダムシリーズのクレジットに原作者として記載されるようになった富野だが、最初の『機動戦士ガンダム』制作時に30万円ほどで原作権をサンライズに売り渡している<ref group="注">当時はアニメの原作権の概念が希薄な時代で、珍しいことではなかった。</ref>。そのため、本来は「ガンダム」シリーズに属する新作を立ち上げる権利はないはずであるが、『ガイア・ギア』の書かれた1980年代後半は「ガンダムシリーズ」自体が現在のようなビッグビジネスに成長しておらず、まだ方向性を模索していた時期であったこともあり、当初はサンライズも黙認していた。しかし、その後『[[機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]』や『[[機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY]]』といった[[OVA]]シリーズが成功し、また富野自身が監督した『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』や『[[機動戦士ガンダムF91]]』のような続編シリーズが始まったこともあり、徐々に締め付けが厳しくなっていった<ref name="otapol"/>。実際、本作のタイトルは、「月刊ニュータイプ」誌上での連載開始前の予告では『機動戦士ガイア・ギア 逆襲のシャア』として告知されていたが、連載が始まるとタイトルが『機動戦士ガイア・ギア』(連載1話から5話まで)『ニュータイプサーガ ガイア・ギア』(連載6話以降)と次々に変更され、最終的に文庫として刊行された時にはシンプルに『ガイア・ギア』となっていた<ref name="otapol"/>。予告でのサブタイトル『逆襲のシャア』は後の劇場映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に受け継がれた。またラジオドラマがCD化された際、そのパッケージには『ガイア・ギア(c)富野由悠季・角川書店・ニュータイプ』と『機動戦士ガンダム(c)創通エージェンシー・サンライズ』の二つのクレジットが併記され、そのことからも、この80年代末から90年代初頭にかけて、サンライズ側が「ガンダム」シリーズの管理体制を強化し、それに対して富野が抵抗を示していたことがうかがえる(その後、サンライズとは和解)<ref name="otapol"/>。

こうした過去の争いもあってか、この『ガイア・ギア』という作品がガンダム関連の話題で取り上げられることはほとんどない<ref name="otapol"/>。

かつて[[復刊ドットコム]]で原作小説およびドラマCDの復刻を企画したことがあったが、著作者である富野自身が"クオリティの問題"から許諾しなかったという{{Sfn|復刊ドットコム奮戦記|p=171}}。しかし、富野自身にもいまだ本作への愛着はあるようで、アニメ『[[ガンダム Gのレコンギスタ]]』の原型となった小説『はじめたい キャピタルGの物語』において、人型機動兵器の名称を『ガイア・ギア』に登場する"マン・マシーン"としている<ref group="注">結局、『ガンダム Gのレコンギスタ』はガンダムシリーズに組み込まれ、マン・マシーンはモビルスーツと改称された。</ref><ref name="otapol"/>。


=== 補足 ===
=== 補足 ===
* 小説の文庫版は発行部数が少ない上に全て絶版となっている。復刊ドットコム(復刊刊員2005年当時22万人)のランキングで8位949票を獲得するなど{{Sfn|復刊ドットコム奮戦記|p=152}}、マニアの間では根強い人気を誇っていたが、著者の作品へのこだわりなどの理由から富野由悠季からの許可が出なかった{{Sfn|復刊ドットコム奮戦記|p=171}}。
* ニュータイプ連載前の予告タイトルは『機動戦士ガイア・ギア 逆襲のシャア』、連載1~5話目は『機動戦士ガイア・ギア』、連載6話目以降は『ニュータイプサーガ ガイア・ギア』で固定され、書籍化された際は『ガイア・ギア』のみとなった。予告タイトルは後の『[[機動戦士ガンダム 逆襲のシャア]]』へ受け継がれた。
* ラジオドラマのCDも全て絶版。こちらも権利関係が複雑で、ケース裏には『ガイア・ギア』は富野、[[月刊ニュータイプ]]、[[角川書店]]が、『[[機動戦士ガンダム]]』は[[創通エージェンシー]]、サンライズが版権を有していると記載されている。また1~4巻には全巻購入特典応募券、5巻には応募用紙が封入されており、5枚全てを集めて送ると、メカニックデザイナーがマン・マシーンをテーマにアレンジを加えて描いたイラスト集『VIEW OF THE MAN MACHINES』が貰えたが、こちらの現存数はさらに少ない。[[サウンドトラック]]1・2は、[[日本コロムビア|コロムビア]]より「ANIMEX1200」シリーズで復刻された。
* 文庫化された小説は発行部数が少なく、全て絶版となっている。復刊ドットコム(復刊刊員2005年当時22万人)のランキングで8位949票を獲得するなど{{Sfn|復刊ドットコム奮戦記|p=152}}、マニアの間では根強い人気を誇っていたが、著者の作品へのこだわりなどの理由から富野由悠季からの許可が出なかった、そしてあちこちの雑誌記事などでそれは頻出している話であるとも語られていた{{Sfn|復刊ドットコム奮戦記|p=171}}。
* マン・マシーンの玩具や模型は、権利と収益の関係から1991年にビルドアップから発売された[[ガイア・ギアの登場兵器#ガイア・ギアα|ガイア・ギアα]]、ゾーリン・ソール、[[ガイア・ギアの登場兵器#ガウッサ|ガウッサ]]の[[ガレージキット]]のみとなっている。リリース時には「[[月刊ホビージャパン]]」において全3回の特集が組まれており、詳細なメカ設定や従来のガンダムシリーズにおける『[[モビルスーツバリエーション]]』のようなマン・マシーン・バリエーションが多数発表された<ref group="注">ゾーリン・ソールの回では「ガンダムシリーズ」との繋がりにも積極的に言及されている。</ref>{{Sfn|月刊ホビージャパン1991年2月号|p=46-49}}{{Sfn|月刊ホビージャパン1991年3月号p=48-51}}{{Sfn|月刊ホビージャパン1991年4月号p=30-33}}。
* CD化されたサウンドシアターも全て絶版。こちらも権利関係が複雑で、ケース裏には『ガイア・ギア』は富野、[[月刊ニュータイプ]]、[[角川書店]]が、『[[機動戦士ガンダム]]』は[[創通エージェンシー]]、[[サンライズ (アニメ制作会社)|サンライズ]]が版権を有していると記載されている。また1~4巻には全巻購入特典応募券、5巻には応募用紙が封入されており、5枚全てを集めて送ると、メカニックデザイナーがマン・マシーンをテーマにアレンジを加えて描いたイラスト集『VIEW OF THE MAN MACHINES』が貰えたが、こちらの現存数はさらに少ない。[[サウンドトラック]]1・2は、[[日本コロムビア|コロムビア]]より「ANIMEX1200」シリーズで復刻された。
* マン・マシーンの立体化は、権利と収益の関係から商業化に恵まれず、現時点でビルドアップから[[ガイア・ギアの登場兵器#ガイア・ギアα|ガイア・ギアα]]、ゾーリン・ソール、[[ガイア・ギアの登場兵器#ガウッサ|ガウッサ]]の[[ガレージキット]]が出ているのみである。リリース時には「[[月刊ホビージャパン]]」において全3回の特集が組まれており、詳細なメカ設定や従来のガンダムシリーズにおける『[[モビルスーツバリエーション]]』のようなマン・マシーン・バリエーションが多数発表された。ゾーリン・ソールの回では「ガンダムシリーズ」との繋がりにも積極的に言及されている。


== あらすじ ==
== あらすじ ==
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: バイエルンの地から、ガイア・ギアの持つ最後の燃料を使い、アフランシとエヴァリーはイギリスへ渡った。アイリッシュ海を渡り終えた所で、ガイア・ギアは灰色の海へ投棄された。そして、大西洋を望める所までは行きたいという思いだけで、徒歩でエールの地を横断した。大西洋になだれ込む断崖に立った時、二人の旅は終わった。少し東に戻り、不法居住者の小さな集落で、二人は住まわせてもらった。アフランシの子供を身籠ったエヴァリーは妊娠6ヶ月。「……ミランダ、勘弁してくれっ!」それは、唯一アフランシがエヴァリーに内緒にしている口癖だった。
: バイエルンの地から、ガイア・ギアの持つ最後の燃料を使い、アフランシとエヴァリーはイギリスへ渡った。アイリッシュ海を渡り終えた所で、ガイア・ギアは灰色の海へ投棄された。そして、大西洋を望める所までは行きたいという思いだけで、徒歩でエールの地を横断した。大西洋になだれ込む断崖に立った時、二人の旅は終わった。少し東に戻り、不法居住者の小さな集落で、二人は住まわせてもらった。アフランシの子供を身籠ったエヴァリーは妊娠6ヶ月。「……ミランダ、勘弁してくれっ!」それは、唯一アフランシがエヴァリーに内緒にしている口癖だった。
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== 登場人物 ==
{{Main|ガイア・ギアの登場人物}}

== 登場兵器 ==
{{Main|ガイア・ギアの登場兵器}}

== 設定・用語 ==
; [[ニュータイプ]]
: スペース・コロニーという温室が、治療の根本を考え直させ免疫不全症を押さえる治療が完成した後、人類は自由になったが何をしたらいいか分からなくなって趣味の自殺までが流行る時代、この汚染された環境を乗り越える理性を持っているとされる人々がニュータイプとされていた。絶対安心の境地で、死に至るまで、幸福でいられる人間。[[イエス・キリスト]]のようであっても、十字架にかけられることなく、キリストであり続けられる存在{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=216-217}}。また、ニュータイプは善き人々で誤解せずに理解しあえ、永遠に共存し得る人々{{Sfn|小説『ガイア・ギア5』|p=230}}。
: ニュータイプになるには、現在の問題がどこにあるのかを見極め、その夾雑物を排除する訓練をするしかない。その過程で、理性と想像力を強化すれば、人類全てがニュータイプになれるという{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=217}}。と、ニュータイプについて複数の認識がある。
: ニュータイプの能力というのは、武術と同じように、個にしか向かわないという問題がある。ニュータイプになった方法というのは、他人には伝えられず、あくまでも個として、習練しなければならないもので、組織に敷衍させられる能力ではなかった{{Sfn|小説『ガイア・ギア4』|p=195-196}}。
: ニュータイプだと噂されていたウル・ウリアンは、シムナウ・アバーンにこの話を振られた際、「ニュータイプという呼称は自分を識別するための呼称である。自分は多少能力があって勘が良いだけでマハ以外の人間からは嫌われているから、そんな者は真のニュータイプであるはずがない」と否定している。
: アフランシ・シャアはケラン・ミードから、ニュータイプではないかと目されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=83}}。
; [[マン・マシーン]]
: この世界で使われている大型の人型機械の総称{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=9}}。
; [[ミノフスキー粒子]]
: 対電波撹乱粒子{{Sfn|小説『ガイア・ギア5』|p=185}}。散布された空域では、ホーミング・ミサイルによる攻撃が使用不可能になる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=67}}。また、識別信号も使える距離が限定される{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=105}}。電波干渉されるかどうかはミノフスキー粒子量が問題であり、コロニーで電波をキャッチし、シリンダー内に電波干渉するほど残留していなければ問題はない{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=111}}。コロニー内のように大した距離がないのであれば、ミノフスキー粒子の干渉波が強くても、[[マン・マシーン]]で音声を受信出来る{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=194}}。
: 光波も乱れるため、ミノフスキー粒子が干渉したカメラの映像にはノイズが入り、至近距離でなければ正確な読み取りは出来くなる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=145-146}}。また、音声通信もノイズが混じる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=107}}。
: ミノフスキー粒子下ではレーダーが使えない。移動するマシーンはレーダーの代わりに、推力の変動と方位の変動をコンピューターに算出させて、自機の位置を特定する。しかし、この方法は大気の変動でかなりの誤差が生じるため、実視ディスプレーを映し出すカメラの性能とパイロットの勘で補うしかない{{Sfn|小説『ガイア・ギア4』|p=173}}。
: ミノフスキー粒子下では、直線上で回線が開かれるレーザー通信でしか通信は出来ない{{Sfn|小説『ガイア・ギア5』|p=251}}。
; ダミー
: 柔軟で強度のあるプラスチック皮膜の風船{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=202}}。宇宙航行中のスペースシャトルや戦闘中のマン・マシーンが防御用に使用する。直撃した場合、ダミーは破られるが同時に周囲の小隕石やコロニーの残骸などを四散させるように爆発もする{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=202}}。
; ノーマルスーツ
: 宇宙服。前にある酸素バブル・アタッチメントとバック・パックにあるパイプを連結させる事が出来る。バック・パックの上からヘルメットを装着する{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=186}}。着ている時は汗を拭くことが出来ないが、スーツは発汗スピードに合せて、肌の湿気を吸い上げる機能を持っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=220}}。
: バック・パックには酸素固形剤が装填されており、取り出して交換する{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=242-243}}。人間の意思とは関係なく、真空を感知すると強制的にバイザーが閉鎖されるセンサーが備わっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=243、245}}。間接部分は安物のノーマルスーツであっても身体の動きを補助してくれる形状記憶繊維が埋め込まれており、動くのに不自由はない{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=245}}。オール・レンジの無線が装備されており、他人の息遣いや癖のあるものが嫌悪感を増長させる事もあるが、原則として無線を封鎖することは危険であるとされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=245}}。ノーマルスーツは個性を消す装備であるため、人々はスーツに色々な記号を書き込んだり、色違いを着ることを好んでた{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=246-247}}。
: この時代のスーツは、単身でも一分もあれば着用出来、真空と放射線に対して完璧な防御性能を持っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=145}}。
: パイロット・スーツには、腰部分にバーニアが装備されており、宇宙では最後の移動手段であり最も重要な装備となる。バーニアは、高圧ガスを噴出して、その反力で無重力状態で浮いている人を移動させるのだが、バーニアのノズルの圧力と方向をコントロールするには多少の練習を必要とされる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=18}}。
; プラスチック
: この時代では様々な工業製品にプラスチックが使われていて、コロニー内の建物もプラスチックで出来ており{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=57}}、足元と左右の壁も天井もスベスベとした強化プラスチック製となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=74}}。また、木箱であってもそれはプラスチックで作られた模造品となる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=58}}。

=== 乗り物 ===
; エレカ
: 小型の電気自動車{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=20}}。この時代のバイクは電気式を指し、ガソリン駆動の物は稀になっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=125}}。
; [[スペースシャトル]]
: 地球の重力を振り切ることが出来る有人宇宙船。香港から出発するものは三段式の親子シャトルで、ワーニァとという名前のコンピューターが搭載されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=170、174、204}}。宇宙での航行中、デブリや石等の直撃を防ぐ為、ダミーを積んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=202}}。
: 特権階級の乗り物になって久しく、地球に住む人でシャトルに乗れるのは、地球連邦政府を支える官僚機構に属しているか、官僚と良好な関係を維持できる才覚を持った者だけとなっている。例外として、連邦政府にとって、極めて安全であると認定された人も搭乗出来るが、そのような人々は無気力だとされている。重力を振り切る事が出来る人々は、宇宙に住む事を望まず、おおむね地球に戻ってくる。{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=174-175}}。
: [[地球連邦政府]]が出している定期便の強制送還のシャトルもあるが、実質古代の奴隷船のようになっている。貧しい者、連邦政府が地球にいてはいけないと決めた者を、強制的にスペース・コロニーへ送り込んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=136}}。

=== 出来事 ===
; [[一年戦争]]
: [[ジオン公国]]が地球の政権にスペースノイド(宇宙移民者)の独立自治権を要求して、起こした独立戦争{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=122}}。

=== 組織 ===
; [[地球連邦政府]]
: 地球とスペース・コロニーを合わせて200億を超える人類を支配している組織{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』第|p=99}}。または、人類統合の政治組織とも説明される{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=213}}。
: 政府の役人は怠惰であり、人狩りを担当する役人にピックアップされて宇宙に上がろうとすれば10年はかかるとのこと。そして、なぜか彼等は厭がる者だけを選ぶ才能を持っているとされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=139}}。
: 月軌道内に膨大にある、航空標識灯が付いた{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=235}}コロニーの残骸{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=265}}を管轄下としているが、連邦政府や連邦軍もその全てを完全には管理出来ておらず、その存在を知っているのはコンピューターだけというのが現状{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=235}}。そのため、反連邦政府組織の[[メタトロン (ガンダムシリーズ)#ズィー・ジオン・オーガニゼーション|ズィー・ジオン・オーガニゼーション]]が政府に察知される事なく、残骸を使って基地を建設している。
; [[地球連邦軍#宇宙世紀の地球連邦軍|地球連邦軍]]
: この時代では形骸化しており、マハに人口減らしの為の道具として利用された{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=139}}。
: 北極圏内に大陸間ミサイルを隠している{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=124}}。
; [[マハ]]
: 地球連邦政府の警察機構、特捜第十三課。俗称『人狩り局』。
; [[ネオ・ジオン#新生ネオ・ジオン|ネオ・ジオン]]
: [[シャア・アズナブル]]が[[ジオン公国]]の消滅後、父[[機動戦士ガンダムの登場人物 ジオン公国軍 (あ行-さ行)#ジオン・ズム・ダイクン|ジオン・ズム・ダイクン]]の志を遂げようとして起こした結社{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=253}}。
: アフランシとミランダがスペースシャトルをハイジャックした際、コ・パイロットから正体を聞かれ、彼等を納得させる為、便宜上ネオ・ジオンと名乗っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=177-178}}。
; [[メタトロン (ガンダムシリーズ)|ズィー・ジオン・オーガニゼーション/メタトロン]]
: ズィー・機関(オーガニゼーション)とも呼ばれ、のちにメタトロンと改名される。香港の廃ビルにアフランシを導き、[[ガイア・ギアの登場兵器#ゾーリン・ソール|ゾーリン・ソール]]を譲渡するなど、宇宙へ行く手助けをした。
; コロニー公社
: 宇宙に出るエア・ロックなども管理しており、ロックは三重で許可のない人間は通過する事は出来ない。しかし[[ガイア・ギアの登場人物#ミランダ・ハウ|ミランダ・ハウ]]に暗証番号を打ち込まれ、簡単に解除されてしまう。彼女から言わせれば管理が甘いとのこと{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=76}}。
: マハによる爆撃がヘラスで起こった際には、誘導員が避難民が待機する用意を行った{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=61}}。

=== 地域・場所 ===
; 地球
: ニッポン、モンゴル、アイルランドなどは単一の人種、単一の宗教で人間が整理されており、行政が上手く行われている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=257}}。
: 大気は汚染しきっていて、天候も不安定になっており、アフランシが住んでいた島であっても、八等星まで見える夜は珍しい{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=12}}。
; 自然保護監視地区{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=19}}
: 地球連邦政府が、地球上にいくつか用意した実験地区。アフランシが住んでいた南太平洋の島が該当される。スペース・コロニーまで含めた全地球的問題として、人工的な環境が人を鍛えるのか?または頽廃に追い込むのか?それはまだまだ分かっていない為、比較資料となる逆のケースとして、自然の環境は人に何を与えるのか?という命題を知るために設置された{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=138-139}}。
: 香港行きの定期便の出る島では、インド、ベトナム、中国人、白人もいれば、黒人も中東の人々もいるなどあらゆる人種がいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=80}}。
; 香港
: 世界中の人種が集っている大都市{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=124}}。しかし、都市の中心地から離れれば、広東語、英語、タイ語を話す子供達が住むスラムが表れる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=131}}。
: 宇宙行きへの[[スペースシャトル]]が出る、地球と宇宙をつなぐ港町として『聖域化』されている。[[一年戦争]]、[[グリプス戦役|地球連邦政府内の反地球連邦政府勢力の起こした戦争]]、[[第二次ネオ・ジオン抗争|ジオンの残党が起こした争い]]の時でも、ホンコンは旧世紀時代の香りを残していた{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=122}}。
: スペース・コロニー移民時代に歪められすぎた土地ともされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=116}}。
; ヨーロッパ
: 白人発祥の地の為、連邦政府による白人逆移民計画の目的地となっている。荒れた土地があるだけで食糧生産も出来ないという噂が立っていたが、それは虚報で、少しずつだが森林は再生している{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=126}}。
; スペース・コロニー
: 人類の新しい天地、100億を超えた人が住んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=68}}。
: 直径三キロ余、長さ三二キロの巨大な円筒状をしており、円筒の下の方にせり出した巨大な二枚の鏡がゆっくりと右へ回転運動を行い、円筒内部に太陽光を取り入れている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=237}}。
: 円筒のシリンダーは、コロニー内部に擬似重力を発生させる為に回転を行い、遠心力を発生させている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=238}}。その影響でコロニーの側面から宇宙を見ると、隣接するスペース・コロニーが落下するように流れているように見え、星の光の流れを見る以上に恐ろしい光景とされている。視覚的には、一度放り出されたら帰ってこれない、という恐怖を想像してしまう為、簡単に宇宙酔いにしてしまうとのこと{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=77}}。
: シリンダーの中心部分は無重力となっており、船が航行可能{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=266}}。無重力区で車が走行する場合、事故が起こらないようガイド・レールの上を走るシステムが採用されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=21}}。
: エレベーター・ターミナルは直径400m程の円筒の内側面をフロアーにした区画となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=22}}。
: スペース・コロニーのシリンダー内の前後は土砂を積み上げた傾斜となっており、シリンダー中央から1500mのスロープになっており、地上でいう山に相当される。ヘラスの人々は、その山で登山やキャンピングを楽しみ、スキー場のゲレンデとして活用している{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=25}}。スペース・コロニーのセンター・コアに繋がる山岳地帯は、その広大なスロープを利用して果実園、牧草地が自然らしく残されており、自然らしい景観を残すのが人工的に内部が区画されているスペース・コロニー建設の不文律となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=156-157}}。
: シリンダーの内側面は六等分され、人が住む区画と太陽光線を取り入れるための窓が交互に設置されている。一つの居住区は、幅が1km半ほどで長さが30km近く。一つのシリンダーに三区画あって、旧世紀時代の大都市規模の人口密度を誇っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=26}}。
: 透明のプラスチックで構成された窓は太陽光を取り入れて輝き、その部分はコロニー居住者達に『河』と呼ばれている。『河』は太陽光線を取り入れる透明な外壁部で{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=204}}、強化プラスチックで形成されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=207}}。その名の通り、数本の橋がかかって、隣の地面の区画とを繋いでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=26}}。しかし、日中は下からあふれる光の河になってしまうので、河と居住区の間には林が造成されて、隣接する『地上』では下からの光を意識させないような努力が払われている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=204}}。
: 緊急避難用のシェルターはスペース・コロニー建設時代から設定されている物で、コロニー内の気密が維持されないような場合に利用される。さらに宇宙に出られるようエア・ロックも装備されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=58}}。シェルター用の三重ハッチは老人や子供であっても、説明書通りに5回の手順を間違えなければ出られるような簡単な物となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=78}}。
: シェルターの奥にはコロニー内でも特別な区画があり、そこは緊急事態でもなければ民間人などは絶対に出入りしない、コロニーの外壁と内壁の隙間が存在する{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=60}}。コロニーの内壁は頑丈であると同時に、その上には数mの土があって建物はその上に立っており{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=60-61}}、例えスペース・コロニー内の建物を半壊させるほどの爆発であっても、その『地面』を構成する構造材の底部まで損傷を与えることはないとされている。
: 外壁を支える構造材の壁が気密を保持していたが、その内側に地面を構成する『地面』の構造ブロックが存在する。その隙間には、コロニー補修用の監視通路、各種の点検路が網の目のように張り巡らされている。
: スペース・コロニー内壁外壁にリニア・トレィンが整備されており{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=78}}、外壁のはメトロとも呼ばれてる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=97}}。
: ゴミ処理は徹底的な再処理を予定されており、ゴミの全ては街の地下に相当するフロアーの下に流し込まれ処理されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=116}}。
:しばしば事故は隕石や漂流物などの衝突が起きている為{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=205}}、直系数10m程の穴がコロニーに開いたとしても、それを塞ぐのは難しい仕事ではないとされている。
: コロニーの端には、山部(マウンテンブロック)がある{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=210}}。
; サイド
: 数10キロの間隔を置いて、定点されるコロニーが百数十基(バンチ)ある空域。
: サイド2の空域のコロニーは、月の軌道上、月の前を走り地球を回っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=266}}。
; 暗礁空域
: 月と地球の引力が均衡している空域。破壊されたスペース・コロニーの残骸と隕石の破片が浮遊している為、高速で航行するスペースシャトルには危険が伴う空域{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=199-200、202}}。
; ヘラス
: サイド2の初期のコロニー。収容人口を増やすために建設された為、極端に高層化した街で構成されており、コロニー全体がスラムのようになっている。カスバだという人間もいるとされるほどである{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=265}}。
: サイド2の建設時代のベース・キャンプになった伝統から、色々な人種が山程おり、さながら人間の混沌だと形容されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=257}}。
; グレンツェ
: ヘラス内にある街の一つで、端っこという意味。普通はジャフールと呼ばれるが、[[ガイア・ギアの登場人物#メッサー・メット|メッサー・メット]]など街に住むチンピラはグレンツェと呼んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=122}}。
: エレカの窓を開ければ、子供が盗みをしようと中に手を突っ込む恐れがあるほど治安は悪い。{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=29-30}}。私立のスクール・バスに取り付いている女学生達の瞳は何を考えているのか分からない無感動さがあり、街の他の人間も同様の目つきをしていて、淀みが感じられている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=31}}。
: 流れ者はグレンツェの中でも特に怖いとされ、昔から定住場所を持たない人達は、スペース・コロニーに強制収容されたからといって、その習性を変えないとのこと。今も星占いに従って、スペース・コロニーの間を移動するグループもあるとのこと{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=30}}。
: スペース・コロニー時代が一世紀を超えると、緊急避難用のシェルターは使うことなどありえないという常識が蔓延して、グレンツェでは忘れられた存在となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=58}}。
; カンタベリー・ゼノア通り
: ヘラス内で、もっとも高級な店が立ち並ぶ通りで、グレンツェ育ちのクリシュナなどはめったに来れる場所でも来る必要もないとされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=122}}。
; フォラーン
: 森林公園などがあるエリア。公園の一方はスペース・コロニーのセンター・コアの山に続いている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=137}}。
: 鴨料理が有名な店アンデルセンがあるように高級な土地だが、スペース・コロニーでこのような場所を手に入れられるのは特権的な会社か階級に限られている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=137-138}}。


== 既刊一覧 ==
== 既刊一覧 ==
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== サウンドシアター==
== 登場人物 ==
小説を原作とした[[ラジオドラマ]]。[[文化放送]]により開局40周年記念と[[AMステレオ放送]]開始に合わせて制作され、[[1992年]][[4月12日]]から[[10月4日]]まで全26話が日曜23:30〜24:00に放送された<ref group="注">[[選挙]]特番のため、日曜12:00〜12:30に放送された回がある。</ref>後、全5巻のCDとして発売された。
{{Main|ガイア・ギアの登場人物}}

== 登場兵器 ==
{{Main|ガイア・ギアの登場兵器}}

== 設定・用語 ==
; [[ニュータイプ]]
: スペース・コロニーという温室が、治療の根本を考え直させ免疫不全症を押さえる治療が完成した後、人類は自由になったが何をしたらいいか分からなくなって趣味の自殺までが流行る時代、この汚染された環境を乗り越える理性を持っているとされる人々がニュータイプとされていた。絶対安心の境地で、死に至るまで、幸福でいられる人間。[[イエス・キリスト]]のようであっても、十字架にかけられることなく、キリストであり続けられる存在{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=216-217}}。また、ニュータイプは善き人々で誤解せずに理解しあえ、永遠に共存し得る人々{{Sfn|小説『ガイア・ギア5』|p=230}}。
: ニュータイプになるには、現在の問題がどこにあるのかを見極め、その夾雑物を排除する訓練をするしかない。その過程で、理性と想像力を強化すれば、人類全てがニュータイプになれるという{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=217}}。と、ニュータイプについて複数の認識がある。
: ニュータイプの能力というのは、武術と同じように、個にしか向かわないという問題がある。ニュータイプになった方法というのは、他人には伝えられず、あくまでも個として、習練しなければならないもので、組織に敷衍させられる能力ではなかった{{Sfn|小説『ガイア・ギア4』|p=195-196}}。
: ニュータイプだと噂されていたウル・ウリアンは、シムナウ・アバーンにこの話を振られた際、「ニュータイプという呼称は自分を識別するための呼称である。自分は多少能力があって勘が良いだけでマハ以外の人間からは嫌われているから、そんな者は真のニュータイプであるはずがない」と否定している。
: アフランシ・シャアはケラン・ミードから、ニュータイプではないかと目されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=83}}。
; [[マン・マシーン]]
: この世界で使われている大型の人型機械の総称{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=9}}。
; [[ミノフスキー粒子]]
: 対電波撹乱粒子{{Sfn|小説『ガイア・ギア5』|p=185}}。散布された空域では、ホーミング・ミサイルによる攻撃が使用不可能になる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=67}}。また、識別信号も使える距離が限定される{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=105}}。電波干渉されるかどうかはミノフスキー粒子量が問題であり、コロニーで電波をキャッチし、シリンダー内に電波干渉するほど残留していなければ問題はない{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=111}}。コロニー内のように大した距離がないのであれば、ミノフスキー粒子の干渉波が強くても、[[マン・マシーン]]で音声を受信出来る{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=194}}。
: 光波も乱れるため、ミノフスキー粒子が干渉したカメラの映像にはノイズが入り、至近距離でなければ正確な読み取りは出来くなる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=145-146}}。また、音声通信もノイズが混じる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=107}}。
: ミノフスキー粒子下ではレーダーが使えない。移動するマシーンはレーダーの代わりに、推力の変動と方位の変動をコンピューターに算出させて、自機の位置を特定する。しかし、この方法は大気の変動でかなりの誤差が生じるため、実視ディスプレーを映し出すカメラの性能とパイロットの勘で補うしかない{{Sfn|小説『ガイア・ギア4』|p=173}}。
: ミノフスキー粒子下では、直線上で回線が開かれるレーザー通信でしか通信は出来ない{{Sfn|小説『ガイア・ギア5』|p=251}}。
; ダミー
: 柔軟で強度のあるプラスチック皮膜の風船{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=202}}。宇宙航行中のスペースシャトルや戦闘中のマン・マシーンが防御用に使用する。直撃した場合、ダミーは破られるが同時に周囲の小隕石やコロニーの残骸などを四散させるように爆発もする{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=202}}。
; ノーマルスーツ
: 宇宙服。前にある酸素バブル・アタッチメントとバック・パックにあるパイプを連結させる事が出来る。バック・パックの上からヘルメットを装着する{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=186}}。着ている時は汗を拭くことが出来ないが、スーツは発汗スピードに合せて、肌の湿気を吸い上げる機能を持っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=220}}。
: バック・パックには酸素固形剤が装填されており、取り出して交換する{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=242-243}}。人間の意思とは関係なく、真空を感知すると強制的にバイザーが閉鎖されるセンサーが備わっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=243、245}}。間接部分は安物のノーマルスーツであっても身体の動きを補助してくれる形状記憶繊維が埋め込まれており、動くのに不自由はない{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=245}}。オール・レンジの無線が装備されており、他人の息遣いや癖のあるものが嫌悪感を増長させる事もあるが、原則として無線を封鎖することは危険であるとされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=245}}。ノーマルスーツは個性を消す装備であるため、人々はスーツに色々な記号を書き込んだり、色違いを着ることを好んでた{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=246-247}}。
: この時代のスーツは、単身でも一分もあれば着用出来、真空と放射線に対して完璧な防御性能を持っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=145}}。
: パイロット・スーツには、腰部分にバーニアが装備されており、宇宙では最後の移動手段であり最も重要な装備となる。バーニアは、高圧ガスを噴出して、その反力で無重力状態で浮いている人を移動させるのだが、バーニアのノズルの圧力と方向をコントロールするには多少の練習を必要とされる{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=18}}。
; プラスチック
: この時代では様々な工業製品にプラスチックが使われていて、コロニー内の建物もプラスチックで出来ており{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=57}}、足元と左右の壁も天井もスベスベとした強化プラスチック製となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=74}}。また、木箱であってもそれはプラスチックで作られた模造品となる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=58}}。

=== 乗り物 ===
; エレカ
: 小型の電気自動車{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=20}}。この時代のバイクは電気式を指し、ガソリン駆動の物は稀になっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=125}}。
; [[スペースシャトル]]
: 地球の重力を振り切ることが出来る有人宇宙船。香港から出発するものは三段式の親子シャトルで、ワーニァとという名前のコンピューターが搭載されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=170、174、204}}。宇宙での航行中、デブリや石等の直撃を防ぐ為、ダミーを積んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=202}}。
: 特権階級の乗り物になって久しく、地球に住む人でシャトルに乗れるのは、地球連邦政府を支える官僚機構に属しているか、官僚と良好な関係を維持できる才覚を持った者だけとなっている。例外として、連邦政府にとって、極めて安全であると認定された人も搭乗出来るが、そのような人々は無気力だとされている。重力を振り切る事が出来る人々は、宇宙に住む事を望まず、おおむね地球に戻ってくる。{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=174-175}}。
: [[地球連邦政府]]が出している定期便の強制送還のシャトルもあるが、実質古代の奴隷船のようになっている。貧しい者、連邦政府が地球にいてはいけないと決めた者を、強制的にスペース・コロニーへ送り込んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=136}}。

=== 出来事 ===
; [[一年戦争]]
: [[ジオン公国]]が地球の政権にスペースノイド(宇宙移民者)の独立自治権を要求して、起こした独立戦争{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=122}}。

=== 組織 ===
; [[地球連邦政府]]
: 地球とスペース・コロニーを合わせて200億を超える人類を支配している組織{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』第|p=99}}。または、人類統合の政治組織とも説明される{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=213}}。
: 政府の役人は怠惰であり、人狩りを担当する役人にピックアップされて宇宙に上がろうとすれば10年はかかるとのこと。そして、なぜか彼等は厭がる者だけを選ぶ才能を持っているとされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=139}}。
: 月軌道内に膨大にある、航空標識灯が付いた{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=235}}コロニーの残骸{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=265}}を管轄下としているが、連邦政府や連邦軍もその全てを完全には管理出来ておらず、その存在を知っているのはコンピューターだけというのが現状{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=235}}。そのため、反連邦政府組織の[[メタトロン (ガンダムシリーズ)#ズィー・ジオン・オーガニゼーション|ズィー・ジオン・オーガニゼーション]]が政府に察知される事なく、残骸を使って基地を建設している。
; [[地球連邦軍#宇宙世紀の地球連邦軍|地球連邦軍]]
: この時代では形骸化しており、マハに人口減らしの為の道具として利用された{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=139}}。
: 北極圏内に大陸間ミサイルを隠している{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=124}}。
; [[マハ]]
: 地球連邦政府の警察機構、特捜第十三課。俗称『人狩り局』。
; [[ネオ・ジオン#新生ネオ・ジオン|ネオ・ジオン]]
: [[シャア・アズナブル]]が[[ジオン公国]]の消滅後、父[[機動戦士ガンダムの登場人物 ジオン公国軍 (あ行-さ行)#ジオン・ズム・ダイクン|ジオン・ズム・ダイクン]]の志を遂げようとして起こした結社{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=253}}。
: アフランシとミランダがスペースシャトルをハイジャックした際、コ・パイロットから正体を聞かれ、彼等を納得させる為、便宜上ネオ・ジオンと名乗っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=177-178}}。
; [[メタトロン (ガンダムシリーズ)|ズィー・ジオン・オーガニゼーション/メタトロン]]
: ズィー・機関(オーガニゼーション)とも呼ばれ、のちにメタトロンと改名される。香港の廃ビルにアフランシを導き、[[ガイア・ギアの登場兵器#ゾーリン・ソール|ゾーリン・ソール]]を譲渡するなど、宇宙へ行く手助けをした。
; コロニー公社
: 宇宙に出るエア・ロックなども管理しており、ロックは三重で許可のない人間は通過する事は出来ない。しかし[[ガイア・ギアの登場人物#ミランダ・ハウ|ミランダ・ハウ]]に暗証番号を打ち込まれ、簡単に解除されてしまう。彼女から言わせれば管理が甘いとのこと{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=76}}。
: マハによる爆撃がヘラスで起こった際には、誘導員が避難民が待機する用意を行った{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=61}}。

=== 地域・場所 ===
; 地球
: ニッポン、モンゴル、アイルランドなどは単一の人種、単一の宗教で人間が整理されており、行政が上手く行われている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=257}}。
: 大気は汚染しきっていて、天候も不安定になっており、アフランシが住んでいた島であっても、八等星まで見える夜は珍しい{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=12}}。
; 自然保護監視地区{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=19}}
: 地球連邦政府が、地球上にいくつか用意した実験地区。アフランシが住んでいた南太平洋の島が該当される。スペース・コロニーまで含めた全地球的問題として、人工的な環境が人を鍛えるのか?または頽廃に追い込むのか?それはまだまだ分かっていない為、比較資料となる逆のケースとして、自然の環境は人に何を与えるのか?という命題を知るために設置された{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=138-139}}。
: 香港行きの定期便の出る島では、インド、ベトナム、中国人、白人もいれば、黒人も中東の人々もいるなどあらゆる人種がいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=80}}。
; 香港
: 世界中の人種が集っている大都市{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=124}}。しかし、都市の中心地から離れれば、広東語、英語、タイ語を話す子供達が住むスラムが表れる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=131}}。
: 宇宙行きへの[[スペースシャトル]]が出る、地球と宇宙をつなぐ港町として『聖域化』されている。[[一年戦争]]、[[グリプス戦役|地球連邦政府内の反地球連邦政府勢力の起こした戦争]]、[[第二次ネオ・ジオン抗争|ジオンの残党が起こした争い]]の時でも、ホンコンは旧世紀時代の香りを残していた{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=122}}。
: スペース・コロニー移民時代に歪められすぎた土地ともされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=116}}。
; ヨーロッパ
: 白人発祥の地の為、連邦政府による白人逆移民計画の目的地となっている。荒れた土地があるだけで食糧生産も出来ないという噂が立っていたが、それは虚報で、少しずつだが森林は再生している{{Sfn|小説『ガイア・ギア3』|p=126}}。
; パリ湖
: 一年戦争時のコロニー落としによりパリは壊滅して湖となっており、パリ湖と呼ばれている。
; スペース・コロニー
: 人類の新しい天地、100億を超えた人が住んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=68}}。
: 直径三キロ余、長さ三二キロの巨大な円筒状をしており、円筒の下の方にせり出した巨大な二枚の鏡がゆっくりと右へ回転運動を行い、円筒内部に太陽光を取り入れている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=237}}。
: 円筒のシリンダーは、コロニー内部に擬似重力を発生させる為に回転を行い、遠心力を発生させている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=238}}。その影響でコロニーの側面から宇宙を見ると、隣接するスペース・コロニーが落下するように流れているように見え、星の光の流れを見る以上に恐ろしい光景とされている。視覚的には、一度放り出されたら帰ってこれない、という恐怖を想像してしまう為、簡単に宇宙酔いにしてしまうとのこと{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=77}}。
: シリンダーの中心部分は無重力となっており、船が航行可能{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=266}}。無重力区で車が走行する場合、事故が起こらないようガイド・レールの上を走るシステムが採用されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=21}}。
: エレベーター・ターミナルは直径400m程の円筒の内側面をフロアーにした区画となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=22}}。
: スペース・コロニーのシリンダー内の前後は土砂を積み上げた傾斜となっており、シリンダー中央から1500mのスロープになっており、地上でいう山に相当される。ヘラスの人々は、その山で登山やキャンピングを楽しみ、スキー場のゲレンデとして活用している{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=25}}。スペース・コロニーのセンター・コアに繋がる山岳地帯は、その広大なスロープを利用して果実園、牧草地が自然らしく残されており、自然らしい景観を残すのが人工的に内部が区画されているスペース・コロニー建設の不文律となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=156-157}}。
: シリンダーの内側面は六等分され、人が住む区画と太陽光線を取り入れるための窓が交互に設置されている。一つの居住区は、幅が1km半ほどで長さが30km近く。一つのシリンダーに三区画あって、旧世紀時代の大都市規模の人口密度を誇っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=26}}。
: 透明のプラスチックで構成された窓は太陽光を取り入れて輝き、その部分はコロニー居住者達に『河』と呼ばれている。『河』は太陽光線を取り入れる透明な外壁部で{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=204}}、強化プラスチックで形成されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=207}}。その名の通り、数本の橋がかかって、隣の地面の区画とを繋いでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=26}}。しかし、日中は下からあふれる光の河になってしまうので、河と居住区の間には林が造成されて、隣接する『地上』では下からの光を意識させないような努力が払われている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=204}}。
: 緊急避難用のシェルターはスペース・コロニー建設時代から設定されている物で、コロニー内の気密が維持されないような場合に利用される。さらに宇宙に出られるようエア・ロックも装備されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=58}}。シェルター用の三重ハッチは老人や子供であっても、説明書通りに5回の手順を間違えなければ出られるような簡単な物となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=78}}。
: シェルターの奥にはコロニー内でも特別な区画があり、そこは緊急事態でもなければ民間人などは絶対に出入りしない、コロニーの外壁と内壁の隙間が存在する{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=60}}。コロニーの内壁は頑丈であると同時に、その上には数mの土があって建物はその上に立っており{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=60-61}}、例えスペース・コロニー内の建物を半壊させるほどの爆発であっても、その『地面』を構成する構造材の底部まで損傷を与えることはないとされている。
: 外壁を支える構造材の壁が気密を保持していたが、その内側に地面を構成する『地面』の構造ブロックが存在する。その隙間には、コロニー補修用の監視通路、各種の点検路が網の目のように張り巡らされている。
: スペース・コロニー内壁外壁にリニア・トレィンが整備されており{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=78}}、外壁のはメトロとも呼ばれてる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=97}}。
: ゴミ処理は徹底的な再処理を予定されており、ゴミの全ては街の地下に相当するフロアーの下に流し込まれ処理されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=116}}。
:しばしば事故は隕石や漂流物などの衝突が起きている為{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=205}}、直系数10m程の穴がコロニーに開いたとしても、それを塞ぐのは難しい仕事ではないとされている。
: コロニーの端には、山部(マウンテンブロック)がある{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=210}}。
; サイド
: 数10キロの間隔を置いて、定点されるコロニーが百数十基(バンチ)ある空域。
: サイド2の空域のコロニーは、月の軌道上、月の前を走り地球を回っている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=266}}。
; 暗礁空域
: 月と地球の引力が均衡している空域。破壊されたスペース・コロニーの残骸と隕石の破片が浮遊している為、高速で航行するスペースシャトルには危険が伴う空域{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=199-200、202}}。
; ヘラス
: サイド2の初期のコロニー。収容人口を増やすために建設された為、極端に高層化した街で構成されており、コロニー全体がスラムのようになっている。カスバだという人間もいるとされるほどである{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=265}}。
: サイド2の建設時代のベース・キャンプになった伝統から、色々な人種が山程おり、さながら人間の混沌だと形容されている{{Sfn|小説『ガイア・ギア1』|p=257}}。
; グレンツェ
: ヘラス内にある街の一つで、端っこという意味。普通はジャフールと呼ばれるが、[[ガイア・ギアの登場人物#メッサー・メット|メッサー・メット]]など街に住むチンピラはグレンツェと呼んでいる{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=122}}。
: エレカの窓を開ければ、子供が盗みをしようと中に手を突っ込む恐れがあるほど治安は悪い。{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=29-30}}。私立のスクール・バスに取り付いている女学生達の瞳は何を考えているのか分からない無感動さがあり、街の他の人間も同様の目つきをしていて、淀みが感じられている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=31}}。
: 流れ者はグレンツェの中でも特に怖いとされ、昔から定住場所を持たない人達は、スペース・コロニーに強制収容されたからといって、その習性を変えないとのこと。今も星占いに従って、スペース・コロニーの間を移動するグループもあるとのこと{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=30}}。
: スペース・コロニー時代が一世紀を超えると、緊急避難用のシェルターは使うことなどありえないという常識が蔓延して、グレンツェでは忘れられた存在となっている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=58}}。
; カンタベリー・ゼノア通り
: ヘラス内で、もっとも高級な店が立ち並ぶ通りで、グレンツェ育ちのクリシュナなどはめったに来れる場所でも来る必要もないとされている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=122}}。
; フォラーン
: 森林公園などがあるエリア。公園の一方はスペース・コロニーのセンター・コアの山に続いている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=137}}。
: 鴨料理が有名な店アンデルセンがあるように高級な土地だが、スペース・コロニーでこのような場所を手に入れられるのは特権的な会社か階級に限られている{{Sfn|小説『ガイア・ギア2』|p=137-138}}。

== ラジオドラマ ==
小説を原作とした[[ラジオドラマ]]が、バンダイ・角川書店・[[文化放送]]の共同制作で文化放送開局40周年記念と[[AMステレオ放送]]開始に合わせて制作された。放送期間は1992年4月12日から10月4日まで、放送時間は毎週日曜23:30〜24:00<ref group="注">[[選挙]]特番のため、日曜12:00〜12:30に放送された回がある。</ref>、話数は全26話。その後、「サウンドシアター ガイア・ギア」としてCDにまとめられ、全5巻で発売された。

ラジオドラマ版では物語の大筋の流れは原作とほぼ共通しているものの、細部の設定やラストなど異なる部分も多い。特に登場人物は性格など細かい部分の違いが多く、ラジオドラマにしか登場しないキャラクターもいる。


=== スタッフ ===
=== スタッフ ===
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*単行本
*単行本

2021年6月11日 (金) 07:02時点における版

ガイア・ギア
ジャンル SF
小説
著者 富野由悠季
出版社 角川書店
掲載誌 月刊ニュータイプ
レーベル 角川スニーカー文庫
刊行期間 1987年4月号 - 1991年12月号
巻数 全5巻
話数 全60話
ラジオドラマ
原作 富野由悠季
脚本 遠藤明範
放送局 文化放送ほか
発表期間 1992年4月12日 - 1992年10月4日
話数 26話
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベルアニメ
ポータル 文学アニメ

ガイア・ギア』(GAIA GEAR)は、富野由悠季による日本の小説アニメ雑誌月刊ニュータイプ』において1987年4月号から1991年12月号まで全60話が連載された後、 全5巻の文庫が刊行された。また1992年には、この小説を原作としたラジオドラマ作品が制作されている[1]

概要

ガイア・ギアは、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』から約110年後の宇宙世紀0200年代[注 1]を舞台に、シャア・アズナブルの記憶を受け継ぐ青年アフランシ・シャアの活躍を描いた作品。

機動戦士ガンダム』の監督である富野由悠季の執筆した宇宙世紀を舞台とした小説およびそれを原作としたラジオドラマで、ガンダムと同じ宇宙世紀を舞台にしており、作中には「シャア・アズナブル」や「ジオン」といった直接的な関連用語が登場するなど、キャラクターやメカや設定などの世界観も共通している。富野による宇宙世紀作品としては『機動戦士ガンダム』から最も遠い未来が舞台であり、戦場ではモビルスーツに代わって作品タイトルにもなっている「ガイア・ギア」のようなマン・マシーンと呼ばれる人型機動兵器が主力となっている[注 2]

現時点(2021年現在)では、サンライズによるガンダムシリーズの宇宙世紀の「正史」には含まれていない。『ガンダムシリーズ』として商業メディアで取り扱われたのは、ガンダムタイプのモビルスーツを題材としたカトキハジメの「月刊ニュータイプ」での連載およびそれをまとめた画集『GUNDAM FIX』に他のガンダムとともに掲載されたのが唯一の例である。しかし、その後『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』『機動戦士Vガンダム』などの作品に形を変えて使われる「マハ」や「ミノフスキーフライト」や「ミノフスキードライブ」といった設定のいくつかはこの作品で初めて登場している。

キャラクターデザインは北爪宏幸、メカニカルデザインは伊東守(改修前のゾーリン・ソールのみ佐山善則)が担当[1][2]。また文庫版のイラストには大貫健一、仲盛文、西井正典、そしてGAINAXから当時同社に所属していた庵野秀明貞本義行が参加している[1]

権利者問題

現在(2021年)、『ガイア・ギア』は全5冊の小説版をはじめ、全5巻のCDにまとめられたラジオドラマ版も、すべて品切れ重版未定という名の絶版状態にある[1]。理由は、この作品が『機動戦士ガンダム』の設定と世界観を用いて富野由悠季が創作したオリジナル小説ということにある[1]。のちにガンダムシリーズのクレジットに原作者として記載されるようになった富野だが、最初の『機動戦士ガンダム』制作時に30万円ほどで原作権をサンライズに売り渡している[注 3]。そのため、本来は「ガンダム」シリーズに属する新作を立ち上げる権利はないはずであるが、『ガイア・ギア』の書かれた1980年代後半は「ガンダムシリーズ」自体が現在のようなビッグビジネスに成長しておらず、まだ方向性を模索していた時期であったこともあり、当初はサンライズも黙認していた。しかし、その後『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』や『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』といったOVAシリーズが成功し、また富野自身が監督した『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』や『機動戦士ガンダムF91』のような続編シリーズが始まったこともあり、徐々に締め付けが厳しくなっていった[1]。実際、本作のタイトルは、「月刊ニュータイプ」誌上での連載開始前の予告では『機動戦士ガイア・ギア 逆襲のシャア』として告知されていたが、連載が始まるとタイトルが『機動戦士ガイア・ギア』(連載1話から5話まで)『ニュータイプサーガ ガイア・ギア』(連載6話以降)と次々に変更され、最終的に文庫として刊行された時にはシンプルに『ガイア・ギア』となっていた[1]。予告でのサブタイトル『逆襲のシャア』は後の劇場映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に受け継がれた。またラジオドラマがCD化された際、そのパッケージには『ガイア・ギア(c)富野由悠季・角川書店・ニュータイプ』と『機動戦士ガンダム(c)創通エージェンシー・サンライズ』の二つのクレジットが併記され、そのことからも、この80年代末から90年代初頭にかけて、サンライズ側が「ガンダム」シリーズの管理体制を強化し、それに対して富野が抵抗を示していたことがうかがえる(その後、サンライズとは和解)[1]

こうした過去の争いもあってか、この『ガイア・ギア』という作品がガンダム関連の話題で取り上げられることはほとんどない[1]

かつて復刊ドットコムで原作小説およびドラマCDの復刻を企画したことがあったが、著作者である富野自身が"クオリティの問題"から許諾しなかったという[3]。しかし、富野自身にもいまだ本作への愛着はあるようで、アニメ『ガンダム Gのレコンギスタ』の原型となった小説『はじめたい キャピタルGの物語』において、人型機動兵器の名称を『ガイア・ギア』に登場する"マン・マシーン"としている[注 4][1]

補足

  • 小説の文庫版は発行部数が少ない上に全て絶版となっている。復刊ドットコム(復刊刊員2005年当時22万人)のランキングで8位949票を獲得するなど[4]、マニアの間では根強い人気を誇っていたが、著者の作品へのこだわりなどの理由から富野由悠季からの許可が出なかった[3]
  • ラジオドラマのCDも全て絶版。こちらも権利関係が複雑で、ケース裏には『ガイア・ギア』は富野、月刊ニュータイプ角川書店が、『機動戦士ガンダム』は創通エージェンシー、サンライズが版権を有していると記載されている。また1~4巻には全巻購入特典応募券、5巻には応募用紙が封入されており、5枚全てを集めて送ると、メカニックデザイナーがマン・マシーンをテーマにアレンジを加えて描いたイラスト集『VIEW OF THE MAN MACHINES』が貰えたが、こちらの現存数はさらに少ない。サウンドトラック1・2は、コロムビアより「ANIMEX1200」シリーズで復刻された。
  • マン・マシーンの玩具や模型は、権利と収益の関係から1991年にビルドアップから発売されたガイア・ギアα、ゾーリン・ソール、ガウッサガレージキットのみとなっている。リリース時には「月刊ホビージャパン」において全3回の特集が組まれており、詳細なメカ設定や従来のガンダムシリーズにおける『モビルスーツバリエーション』のようなマン・マシーン・バリエーションが多数発表された[注 5][5][6][6]

あらすじ

宇宙世紀203年、南洋の島を模したスペースコロニーで育った青年アフランシ・シャア。一年戦争の英雄シャアの記憶を受け継ぐメモリークローンであり、反地球連邦組織"メタトロン"のリーダーに祭り上げられた彼は、人型兵器"マン・マシーン"に乗り込み、連邦の秘密警察“マハ”と戦いを繰り広げていく[1]

第1巻

第2巻

第3巻

第4巻

第5巻

既刊一覧

タイトル 初版発行 レーベル ISBN カバーイラスト 口絵イラスト 本文イラスト
ガイア・ギア 1 1988年9月1日 角川文庫 ISBN 978-4-04-410123-7 大貫健一・西井正典 北爪宏幸・仲盛文・庵野秀明・大貫健一・伊東守 北爪宏幸
ガイア・ギア 2 1989年9月1日 角川スニーカー文庫 ISBN 978-4-04-410124-4 伊東守 西井正典・伊東守 北爪宏幸
ガイア・ギア 3 1990年9月1日 角川スニーカー文庫 ISBN 978-4-04-410125-1 伊東守 北爪宏幸・伊東守 北爪宏幸・伊東守
ガイア・ギア 4 1992年2月1日 角川スニーカー文庫 ISBN 978-4-04-410126-8 伊東守 北爪宏幸・伊東守 北爪宏幸・伊東守
ガイア・ギア 5 1992年4月1日 角川スニーカー文庫 ISBN 978-4-04-410127-5 北爪宏幸 北爪宏幸・伊東守 北爪宏幸・伊東守

各話リスト

登場人物

登場兵器

設定・用語

ニュータイプ
スペース・コロニーという温室が、治療の根本を考え直させ免疫不全症を押さえる治療が完成した後、人類は自由になったが何をしたらいいか分からなくなって趣味の自殺までが流行る時代、この汚染された環境を乗り越える理性を持っているとされる人々がニュータイプとされていた。絶対安心の境地で、死に至るまで、幸福でいられる人間。イエス・キリストのようであっても、十字架にかけられることなく、キリストであり続けられる存在[7]。また、ニュータイプは善き人々で誤解せずに理解しあえ、永遠に共存し得る人々[8]
ニュータイプになるには、現在の問題がどこにあるのかを見極め、その夾雑物を排除する訓練をするしかない。その過程で、理性と想像力を強化すれば、人類全てがニュータイプになれるという[9]。と、ニュータイプについて複数の認識がある。
ニュータイプの能力というのは、武術と同じように、個にしか向かわないという問題がある。ニュータイプになった方法というのは、他人には伝えられず、あくまでも個として、習練しなければならないもので、組織に敷衍させられる能力ではなかった[10]
ニュータイプだと噂されていたウル・ウリアンは、シムナウ・アバーンにこの話を振られた際、「ニュータイプという呼称は自分を識別するための呼称である。自分は多少能力があって勘が良いだけでマハ以外の人間からは嫌われているから、そんな者は真のニュータイプであるはずがない」と否定している。
アフランシ・シャアはケラン・ミードから、ニュータイプではないかと目されている[11]
マン・マシーン
この世界で使われている大型の人型機械の総称[12]
ミノフスキー粒子
対電波撹乱粒子[13]。散布された空域では、ホーミング・ミサイルによる攻撃が使用不可能になる[14]。また、識別信号も使える距離が限定される[15]。電波干渉されるかどうかはミノフスキー粒子量が問題であり、コロニーで電波をキャッチし、シリンダー内に電波干渉するほど残留していなければ問題はない[16]。コロニー内のように大した距離がないのであれば、ミノフスキー粒子の干渉波が強くても、マン・マシーンで音声を受信出来る[17]
光波も乱れるため、ミノフスキー粒子が干渉したカメラの映像にはノイズが入り、至近距離でなければ正確な読み取りは出来くなる[18]。また、音声通信もノイズが混じる[19]
ミノフスキー粒子下ではレーダーが使えない。移動するマシーンはレーダーの代わりに、推力の変動と方位の変動をコンピューターに算出させて、自機の位置を特定する。しかし、この方法は大気の変動でかなりの誤差が生じるため、実視ディスプレーを映し出すカメラの性能とパイロットの勘で補うしかない[20]
ミノフスキー粒子下では、直線上で回線が開かれるレーザー通信でしか通信は出来ない[21]
ダミー
柔軟で強度のあるプラスチック皮膜の風船[22]。宇宙航行中のスペースシャトルや戦闘中のマン・マシーンが防御用に使用する。直撃した場合、ダミーは破られるが同時に周囲の小隕石やコロニーの残骸などを四散させるように爆発もする[22]
ノーマルスーツ
宇宙服。前にある酸素バブル・アタッチメントとバック・パックにあるパイプを連結させる事が出来る。バック・パックの上からヘルメットを装着する[23]。着ている時は汗を拭くことが出来ないが、スーツは発汗スピードに合せて、肌の湿気を吸い上げる機能を持っている[24]
バック・パックには酸素固形剤が装填されており、取り出して交換する[25]。人間の意思とは関係なく、真空を感知すると強制的にバイザーが閉鎖されるセンサーが備わっている[26]。間接部分は安物のノーマルスーツであっても身体の動きを補助してくれる形状記憶繊維が埋め込まれており、動くのに不自由はない[27]。オール・レンジの無線が装備されており、他人の息遣いや癖のあるものが嫌悪感を増長させる事もあるが、原則として無線を封鎖することは危険であるとされている[27]。ノーマルスーツは個性を消す装備であるため、人々はスーツに色々な記号を書き込んだり、色違いを着ることを好んでた[28]
この時代のスーツは、単身でも一分もあれば着用出来、真空と放射線に対して完璧な防御性能を持っている[29]
パイロット・スーツには、腰部分にバーニアが装備されており、宇宙では最後の移動手段であり最も重要な装備となる。バーニアは、高圧ガスを噴出して、その反力で無重力状態で浮いている人を移動させるのだが、バーニアのノズルの圧力と方向をコントロールするには多少の練習を必要とされる[30]
プラスチック
この時代では様々な工業製品にプラスチックが使われていて、コロニー内の建物もプラスチックで出来ており[31]、足元と左右の壁も天井もスベスベとした強化プラスチック製となっている[32]。また、木箱であってもそれはプラスチックで作られた模造品となる[33]

乗り物

エレカ
小型の電気自動車[34]。この時代のバイクは電気式を指し、ガソリン駆動の物は稀になっている[35]
スペースシャトル
地球の重力を振り切ることが出来る有人宇宙船。香港から出発するものは三段式の親子シャトルで、ワーニァとという名前のコンピューターが搭載されている[36]。宇宙での航行中、デブリや石等の直撃を防ぐ為、ダミーを積んでいる[22]
特権階級の乗り物になって久しく、地球に住む人でシャトルに乗れるのは、地球連邦政府を支える官僚機構に属しているか、官僚と良好な関係を維持できる才覚を持った者だけとなっている。例外として、連邦政府にとって、極めて安全であると認定された人も搭乗出来るが、そのような人々は無気力だとされている。重力を振り切る事が出来る人々は、宇宙に住む事を望まず、おおむね地球に戻ってくる。[37]
地球連邦政府が出している定期便の強制送還のシャトルもあるが、実質古代の奴隷船のようになっている。貧しい者、連邦政府が地球にいてはいけないと決めた者を、強制的にスペース・コロニーへ送り込んでいる[38]

出来事

一年戦争
ジオン公国が地球の政権にスペースノイド(宇宙移民者)の独立自治権を要求して、起こした独立戦争[39]

組織

地球連邦政府
地球とスペース・コロニーを合わせて200億を超える人類を支配している組織[40]。または、人類統合の政治組織とも説明される[41]
政府の役人は怠惰であり、人狩りを担当する役人にピックアップされて宇宙に上がろうとすれば10年はかかるとのこと。そして、なぜか彼等は厭がる者だけを選ぶ才能を持っているとされている[42]
月軌道内に膨大にある、航空標識灯が付いた[43]コロニーの残骸[44]を管轄下としているが、連邦政府や連邦軍もその全てを完全には管理出来ておらず、その存在を知っているのはコンピューターだけというのが現状[43]。そのため、反連邦政府組織のズィー・ジオン・オーガニゼーションが政府に察知される事なく、残骸を使って基地を建設している。
地球連邦軍
この時代では形骸化しており、マハに人口減らしの為の道具として利用された[45]
北極圏内に大陸間ミサイルを隠している[46]
マハ
地球連邦政府の警察機構、特捜第十三課。俗称『人狩り局』。
ネオ・ジオン
シャア・アズナブルジオン公国の消滅後、父ジオン・ズム・ダイクンの志を遂げようとして起こした結社[47]
アフランシとミランダがスペースシャトルをハイジャックした際、コ・パイロットから正体を聞かれ、彼等を納得させる為、便宜上ネオ・ジオンと名乗っている[48]
ズィー・ジオン・オーガニゼーション/メタトロン
ズィー・機関(オーガニゼーション)とも呼ばれ、のちにメタトロンと改名される。香港の廃ビルにアフランシを導き、ゾーリン・ソールを譲渡するなど、宇宙へ行く手助けをした。
コロニー公社
宇宙に出るエア・ロックなども管理しており、ロックは三重で許可のない人間は通過する事は出来ない。しかしミランダ・ハウに暗証番号を打ち込まれ、簡単に解除されてしまう。彼女から言わせれば管理が甘いとのこと[49]
マハによる爆撃がヘラスで起こった際には、誘導員が避難民が待機する用意を行った[50]

地域・場所

地球
ニッポン、モンゴル、アイルランドなどは単一の人種、単一の宗教で人間が整理されており、行政が上手く行われている[51]
大気は汚染しきっていて、天候も不安定になっており、アフランシが住んでいた島であっても、八等星まで見える夜は珍しい[52]
自然保護監視地区[53]
地球連邦政府が、地球上にいくつか用意した実験地区。アフランシが住んでいた南太平洋の島が該当される。スペース・コロニーまで含めた全地球的問題として、人工的な環境が人を鍛えるのか?または頽廃に追い込むのか?それはまだまだ分かっていない為、比較資料となる逆のケースとして、自然の環境は人に何を与えるのか?という命題を知るために設置された[54]
香港行きの定期便の出る島では、インド、ベトナム、中国人、白人もいれば、黒人も中東の人々もいるなどあらゆる人種がいる[55]
香港
世界中の人種が集っている大都市[56]。しかし、都市の中心地から離れれば、広東語、英語、タイ語を話す子供達が住むスラムが表れる[57]
宇宙行きへのスペースシャトルが出る、地球と宇宙をつなぐ港町として『聖域化』されている。一年戦争地球連邦政府内の反地球連邦政府勢力の起こした戦争ジオンの残党が起こした争いの時でも、ホンコンは旧世紀時代の香りを残していた[39]
スペース・コロニー移民時代に歪められすぎた土地ともされている[58]
ヨーロッパ
白人発祥の地の為、連邦政府による白人逆移民計画の目的地となっている。荒れた土地があるだけで食糧生産も出来ないという噂が立っていたが、それは虚報で、少しずつだが森林は再生している[59]
パリ湖
一年戦争時のコロニー落としによりパリは壊滅して湖となっており、パリ湖と呼ばれている。
スペース・コロニー
人類の新しい天地、100億を超えた人が住んでいる[60]
直径三キロ余、長さ三二キロの巨大な円筒状をしており、円筒の下の方にせり出した巨大な二枚の鏡がゆっくりと右へ回転運動を行い、円筒内部に太陽光を取り入れている[61]
円筒のシリンダーは、コロニー内部に擬似重力を発生させる為に回転を行い、遠心力を発生させている[62]。その影響でコロニーの側面から宇宙を見ると、隣接するスペース・コロニーが落下するように流れているように見え、星の光の流れを見る以上に恐ろしい光景とされている。視覚的には、一度放り出されたら帰ってこれない、という恐怖を想像してしまう為、簡単に宇宙酔いにしてしまうとのこと[63]
シリンダーの中心部分は無重力となっており、船が航行可能[64]。無重力区で車が走行する場合、事故が起こらないようガイド・レールの上を走るシステムが採用されている[65]
エレベーター・ターミナルは直径400m程の円筒の内側面をフロアーにした区画となっている[66]
スペース・コロニーのシリンダー内の前後は土砂を積み上げた傾斜となっており、シリンダー中央から1500mのスロープになっており、地上でいう山に相当される。ヘラスの人々は、その山で登山やキャンピングを楽しみ、スキー場のゲレンデとして活用している[67]。スペース・コロニーのセンター・コアに繋がる山岳地帯は、その広大なスロープを利用して果実園、牧草地が自然らしく残されており、自然らしい景観を残すのが人工的に内部が区画されているスペース・コロニー建設の不文律となっている[68]
シリンダーの内側面は六等分され、人が住む区画と太陽光線を取り入れるための窓が交互に設置されている。一つの居住区は、幅が1km半ほどで長さが30km近く。一つのシリンダーに三区画あって、旧世紀時代の大都市規模の人口密度を誇っている[69]
透明のプラスチックで構成された窓は太陽光を取り入れて輝き、その部分はコロニー居住者達に『河』と呼ばれている。『河』は太陽光線を取り入れる透明な外壁部で[70]、強化プラスチックで形成されている[71]。その名の通り、数本の橋がかかって、隣の地面の区画とを繋いでいる[69]。しかし、日中は下からあふれる光の河になってしまうので、河と居住区の間には林が造成されて、隣接する『地上』では下からの光を意識させないような努力が払われている[70]
緊急避難用のシェルターはスペース・コロニー建設時代から設定されている物で、コロニー内の気密が維持されないような場合に利用される。さらに宇宙に出られるようエア・ロックも装備されている[33]。シェルター用の三重ハッチは老人や子供であっても、説明書通りに5回の手順を間違えなければ出られるような簡単な物となっている[72]
シェルターの奥にはコロニー内でも特別な区画があり、そこは緊急事態でもなければ民間人などは絶対に出入りしない、コロニーの外壁と内壁の隙間が存在する[73]。コロニーの内壁は頑丈であると同時に、その上には数mの土があって建物はその上に立っており[74]、例えスペース・コロニー内の建物を半壊させるほどの爆発であっても、その『地面』を構成する構造材の底部まで損傷を与えることはないとされている。
外壁を支える構造材の壁が気密を保持していたが、その内側に地面を構成する『地面』の構造ブロックが存在する。その隙間には、コロニー補修用の監視通路、各種の点検路が網の目のように張り巡らされている。
スペース・コロニー内壁外壁にリニア・トレィンが整備されており[72]、外壁のはメトロとも呼ばれてる[75]
ゴミ処理は徹底的な再処理を予定されており、ゴミの全ては街の地下に相当するフロアーの下に流し込まれ処理されている[76]
しばしば事故は隕石や漂流物などの衝突が起きている為[77]、直系数10m程の穴がコロニーに開いたとしても、それを塞ぐのは難しい仕事ではないとされている。
コロニーの端には、山部(マウンテンブロック)がある[78]
サイド
数10キロの間隔を置いて、定点されるコロニーが百数十基(バンチ)ある空域。
サイド2の空域のコロニーは、月の軌道上、月の前を走り地球を回っている[64]
暗礁空域
月と地球の引力が均衡している空域。破壊されたスペース・コロニーの残骸と隕石の破片が浮遊している為、高速で航行するスペースシャトルには危険が伴う空域[79]
ヘラス
サイド2の初期のコロニー。収容人口を増やすために建設された為、極端に高層化した街で構成されており、コロニー全体がスラムのようになっている。カスバだという人間もいるとされるほどである[80]
サイド2の建設時代のベース・キャンプになった伝統から、色々な人種が山程おり、さながら人間の混沌だと形容されている[51]
グレンツェ
ヘラス内にある街の一つで、端っこという意味。普通はジャフールと呼ばれるが、メッサー・メットなど街に住むチンピラはグレンツェと呼んでいる[81]
エレカの窓を開ければ、子供が盗みをしようと中に手を突っ込む恐れがあるほど治安は悪い。[82]。私立のスクール・バスに取り付いている女学生達の瞳は何を考えているのか分からない無感動さがあり、街の他の人間も同様の目つきをしていて、淀みが感じられている[83]
流れ者はグレンツェの中でも特に怖いとされ、昔から定住場所を持たない人達は、スペース・コロニーに強制収容されたからといって、その習性を変えないとのこと。今も星占いに従って、スペース・コロニーの間を移動するグループもあるとのこと[84]
スペース・コロニー時代が一世紀を超えると、緊急避難用のシェルターは使うことなどありえないという常識が蔓延して、グレンツェでは忘れられた存在となっている[33]
カンタベリー・ゼノア通り
ヘラス内で、もっとも高級な店が立ち並ぶ通りで、グレンツェ育ちのクリシュナなどはめったに来れる場所でも来る必要もないとされている[81]
フォラーン
森林公園などがあるエリア。公園の一方はスペース・コロニーのセンター・コアの山に続いている[85]
鴨料理が有名な店アンデルセンがあるように高級な土地だが、スペース・コロニーでこのような場所を手に入れられるのは特権的な会社か階級に限られている[86]

ラジオドラマ

小説を原作としたラジオドラマが、バンダイ・角川書店・文化放送の共同制作で文化放送開局40周年記念とAMステレオ放送開始に合わせて制作された。放送期間は1992年4月12日から10月4日まで、放送時間は毎週日曜23:30〜24:00[注 7]、話数は全26話。その後、「サウンドシアター ガイア・ギア」としてCDにまとめられ、全5巻で発売された。

ラジオドラマ版では物語の大筋の流れは原作とほぼ共通しているものの、細部の設定やラストなど異なる部分も多い。特に登場人物は性格など細かい部分の違いが多く、ラジオドラマにしか登場しないキャラクターもいる。

スタッフ

主題歌

オープニングテーマ「VOICE OF GAIA」
作詞:篠原仁志 / 作曲:前田克樹 / 編曲:根岸貴幸 / 唄:市川陽子
エンディングテーマ「STAY WITH YOU〜星のように〜」
作詞:篠原仁志 / 作曲:前田克樹 / 編曲:根岸貴幸 / 唄:市川陽子

各話リスト

  • 第1話 「シャア再び」
  • 第2話 「宇宙の呼び声」[注 8]
  • 第3話 「メモリー・クローン」
  • 第4話 「ミランダ・ハウ」
  • 第5話 「ウルの追跡」
  • 第6話 「シャトル強奪」
  • 第7話 「マザー・メタトロン」
  • 第8話 「ヘラス潜入」
  • 第9話 「囚われたアフランシ」
  • 第10話 「ゾーリン・ソール」
  • 第11話 「ランナウェイ」
  • 第12話 「目覚め」
  • 第13話 「マハ追撃命令」
  • 第14話 「大気圏突入」
  • 第15話 「季節風(ミストラル)」
  • 第16話 「コンタクト」
  • 第17話 「敗北」
  • 第18話 「ダーゴルの野望」
  • 第19話 「クリシュナの苦悩」
  • 第20話 「ヌーボ・パリ」
  • 第21話 「戦いの果て」
  • 第22話 「ギッズ・ギース」
  • 第23話 「ジャン・ウェン・フーの挑戦」
  • 第24話 「バイエルンの風」
  • 第25話 「エヴァリーの声」
  • 第26話 「ペーパー・キャッスル」

ドラマCD

  • サウンドシアターガイア・ギアCD-1(1992年11月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
  • サウンドシアターガイア・ギアCD-2(1993年1月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
  • サウンドシアターガイア・ギアCD-3(1993年3月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
  • サウンドシアターガイア・ギアCD-4(1993年5月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
  • サウンドシアターガイア・ギアCD-5(1993年7月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)

サウンドトラック

  • ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.1(1993年3月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
  • ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.2(1993年3月21日、発売:バンダイ・ミュージックエンタテインメント、販売:アポロン)
  • 〈ANIMEX1200 Special〉(13) ニュータイプサーガ ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.1(2005年7月6日、コロムビアミュージックエンタテインメント)
  • 〈ANIMEX1200 Special〉(14) ニュータイプサーガ ガイア・ギア オリジナル・サウンドトラック Vol.2(2005年7月6日、コロムビアミュージックエンタテインメント)

脚注

注釈

  1. ^ ラジオドラマでは宇宙世紀0203年と設定されており、年表などではこちらが採用されている。
  2. ^ 作中にモビルスーツは改修前のゾーリン・ソールと海岸で朽ち果てたギャプランしか登場しない。
  3. ^ 当時はアニメの原作権の概念が希薄な時代で、珍しいことではなかった。
  4. ^ 結局、『ガンダム Gのレコンギスタ』はガンダムシリーズに組み込まれ、マン・マシーンはモビルスーツと改称された。
  5. ^ ゾーリン・ソールの回では「ガンダムシリーズ」との繋がりにも積極的に言及されている。
  6. ^ 文庫刊行にあたり加筆されている。
  7. ^ 選挙特番のため、日曜12:00〜12:30に放送された回がある。
  8. ^ CDレーベル面の表記は「宇宙の呼ぶ声」。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k “Gレコ”の原点!? シャアのクローンが活躍する富野ガンダムの黒歴史『ガイア・ギア』が復刻されないワケ”. おたぽる. サイゾー (2014年6月27日). 2021年6月11日閲覧。
  2. ^ 月刊ニュータイプ1987年11月号.
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  4. ^ 復刊ドットコム奮戦記, p. 152.
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  7. ^ 小説『ガイア・ギア2』, p. 216-217.
  8. ^ 小説『ガイア・ギア5』, p. 230.
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参考文献

    • 月刊ホビージャパン 1991年2月号』ホビージャパン、1991年2月。 
    • 『月刊ホビージャパン 1991年3月号』ホビージャパン、1991年3月。 
    • 『月刊ホビージャパン 1991年4月号』ホビージャパン、1991年4月。 
  • 単行本
    • 左田野渉『復刊ドットコム奮戦記-マニアの熱意がつくる新しいネットビジネス』(初版)築地書館、2005年7月29日。ISBN 978-4806713128 
  • 小説