ウメ
| ウメ | |||||||||||||||||||||
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ウメの花(白梅)
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| 分類 | |||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||
| Prunus mume (Sieb.) Sieb. et Zucc. | |||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||
| ウメ(梅) | |||||||||||||||||||||
| 英名 | |||||||||||||||||||||
| Japanese apricot[1] |
ウメ(梅、学名:Prunus mume)は、バラ科サクラ属の落葉高木、またはその果実のこと。
目次 |
[編集] 概要
梅(英:Japanese apricot[1])
別名に好文木(こうぶんぼく)、春告草(はるつげぐさ)、木の花(このはな)、初名草(はつなぐさ)、香散見草(かざみぐさ)、風待草(かぜまちぐさ)、匂草(においぐさ)などがある。
江戸時代以降、花見といえばもっぱらサクラの花を見ることとされている。しかし奈良時代以前に「花」といえば、むしろウメを指すことの方が多かった。ウメよりサクラがより愛好されはじめるのは、平安時代中頃からのことである[2]。
天文14年(1545年)4月17日に当時の天皇が、京都の賀茂神社に梅を奉納したと『御湯殿上日記』にあることにちなみ、「紀州梅の会」が新暦の6月6日を梅の日に定めている[3][4]。 また、古来より梅の名所として「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と唄われた岡本梅林(兵庫県神戸市東灘区岡本)は、起源は明確ではないが山本梅岳の『岡本梅林記』に羽柴秀吉の来訪が記されており、寛政10年(1798年)には摂津名所図会に岡本梅林の図が登場するほどの名所であった。[5][6]。
[編集] 特徴および品種
アンズの近縁種であり、容易に交雑する。野梅系(やばいけい)の果実は小形であり、果実を利用する豊後系(ぶんごけい)(肥後系(ひごけい)とも呼ばれる)ではアンズとの交雑により大形化している。ただし、完熟しても果肉に甘味を生じることはない。[要出典]
花芽はモモと異なり、一節につき1個となるため、モモに比べ、開花時の華やかな印象は薄い。毎年2月から4月に5枚の花弁のある1センチメートルから3センチメートルほどの花を葉に先立って咲かせる。花の色は白、またはピンクから赤。葉は互生で先がとがった卵形で、周囲が鋸歯状。果実は2センチメートルから3センチメートルのほぼ球形の核果で、実の片側に浅い溝がある。6月頃に黄色く熟す。七十二候の芒種末候には「梅子黄(梅の実が黄ばんで熟す)」とある。梅には300種以上の品種があり、野梅系、紅梅系、豊後系の3系統に分類される。梅の実を採るのは主に豊後系である。
実梅の主な品種
現在、日本国内では100種類前後の実の収穫を目的とした梅の品種が栽培されているが、特定の地域のみで栽培される地方品種が多く、国内どこでも入手可能な品種は比較的限定される。又、品種によっては花粉が無かったり自家受粉しない品種もあり、その場合は開花時期が重なるように授粉用の品種も必要となる。
- 豊後(ぶんご):淡紅色の花で一重と八重がある、大実品種、観賞用としても植えられる
- 白加賀(しろかが):白花、大実品種、繊維分が少ない
- 南高(なんこう):白花、大実品種、梅干し用として人気品種。日焼け部分が赤くなる
- 花香実(はなかみ):ピンクの花、八重咲き、中実、観賞用としても植えられる
- 古城(ごじろ):白花、大実、梅酒やジュース向きとされる
- 甲州最小(こうしゅうさいしょう):白花、小梅の代表品種
- 竜峡小梅(りゅうきょうこうめ):白花、信州小梅の中から選抜された品種で種が小さい
その他
[編集] 果実
[編集] 薬効と毒性
花を観賞するほか、果実を梅干し、梅酒、梅酢、梅醤やジャムなどにして食用とする。また甘露梅やのし梅などの菓子や、梅肉煮などの料理にも用いられる。強い酸味が特徴であり、クエン酸をはじめとする有機酸などを多く含むので健康食品としても販売されている。果実から種を取り出すための専用器具も販売されている。
漢方薬では燻蒸(くんじょう)して真っ黒になった実を烏梅(うばい)といい、健胃、整腸、駆虫、止血、強心作用があるといわれる。中国では話梅(広東語: ワームイ)と呼ばれる干して甘味を付けた梅が菓子として売られており、近年では日本にも広まっている。
また、中国では紀元前から酸味料として用いられており、塩とともに最古の調味料だとされている。日本語でも使われる良い味加減や調整を意味する単語「塩梅(あんばい)」とは、元々はウメと塩による味付けが美味くいったこと示した言葉である
バラ科の葉や未成熟の青い果実、核の中の種子には青酸配糖体が含まれ、未熟な種子や腸内細菌の酵素により、シアンを生成する。これが胃酸により有毒性を発揮すると、痙攣や呼吸困難、さらには麻痺状態になって死亡するといわれている。胃酸や胃の消化酵素の分泌だけではシアンの生成は起こらないので、大量の種子をかみ砕いた場合を除いて誤摂取による中毒の危険は限られる。アンズの種子による重症例がある一方、幼児が青梅の果肉を囓った程度では心配ないとされる。また、梅酒の青い実や梅干しの種の中身などは、アルコールや塩分、熱により酵素が失活し、毒性は低下している。
- 尚、サッポロ飲料株式会社・近畿大学生物理工学部・和歌山県工業技術センターの共同研究で、梅の果実成分による疲労軽減効果が実証されている。[7]
[編集] 日本における作付けと収穫
農林水産省が平成20年(2008年)11月に公表した統計によると、日本全国で作付面積は1万7400ヘクタール、収穫量は12万2000トン、出荷量は10万3600トンで、収穫量の都道府県別では、北から青森 1930トン、群馬 6800トン、福井 1270トン、山梨 2100トン、長野 1990トン、奈良 2020トン、和歌山 6万7600トン、徳島 822トンである。
[編集] 病害虫
- 2009年に東京都青梅市のウメがプラムポックスウイルスという植物ウイルスに感染している事が判明した。人体に害はないが葉や果実に斑紋などの症状が出て商品価値が無くなってしまう為、感染したウメの木は焼却処分にする他に手だてがない。プラムポックスウイルスに感染した梅の盆栽が関東地方から出荷されており、2010年に滋賀県の長浜市で発見され焼却処分されている。[8] ウメ以外にモモ、スモモ、アンズ、アーモンドなどのバラ科の果樹にも感染するとされており十分な注意が必要である。
[編集] 語源
「ウメ」の語源には諸説ある。ひとつは中国語の「梅」(マイあるいはメイ)[9]の転という説で、伝来当時の日本人は、鼻音の前に軽い鼻音を重ねていた(現在も東北方言などにその名残りがある)ため、meを/mme/(ンメ)のように発音していた、これが「ムメ」のように表記され、さらに読まれることで/mume/となり/ume/へと転訛した、というものである。今日でも「ンメ」のように発音する方言もまた残っている。
[編集] 家紋
梅紋(うめもん)は、ウメの花を図案化した日本の家紋である。その一種で「梅鉢(うめばち)」と呼ばれるものは、中心から放射線状に配置した花弁が太鼓の撥に似ていることに由来している。奈良時代に文様として用いられはじめ、菅原道真が梅の花を好んだことにより天満宮の神紋として用いられ始めたと考えられている。
- 使用
- 「梅」は、太宰府天満宮、「星梅鉢」は北野天満宮が用いている。武家では、菅原氏の末裔や美濃斉藤氏の一族が菅原天神信仰に基づいて用いた。おもに、加賀前田氏の「加賀梅鉢」や相良氏の「相良梅鉢」などがある。
- 図案
- 図案は、「梅(うめ)」、「梅鉢(うめばち)」、「捻じ梅(ねじうめ)」、「実梅鉢(みうめばち)」などがある。「匂い梅(においうめ)」や「向う梅(むこううめ)」などの写実的な図案の梅花紋と、「梅鉢」などの簡略的な図案の梅鉢紋に大別される。
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[編集] ウメにまつわる言葉
- 「桜伐(き)る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿」
- 春先に咲く代表的な花である桜と梅のふたつを対比しつつ、栽培上の注意を示したもの。桜はむやみに伐ると切り口から腐敗しがちであり、剪定には注意が必要。一方、梅の樹は剪定に強く、むしろかなり切り詰めないと徒枝が伸びて樹形が雑然となって台無しになるばかりでなく、実の付き方も悪くなる。花芽は年々枝先へと移動する結果、実が付く枝は通常数年で枯れ込んでしまう。実の収穫を目的とするのであれば、定期的に枝の更新を図る必要があるからである。
- 「東風(こち)吹かば にほひおこせよ梅の花 主なしとて 春な忘れそ」
- 菅原道真が大宰府に左遷されるとき、道真の愛した庭の梅の花に別れを惜しんで詠んだ歌。後に庭の梅木が道真を追って大宰府に飛んできた、という「飛梅伝説」がある。
- 「桃栗三年、柿八年、柚(ゆず)の馬鹿野郎十八年、梅はすいすい十六年」
- 種を植えてから実を収穫できるまでの期間を指す俚謡。本来は「桃栗三年柿八年」で一つの諺。「物事は簡単にうまくいくものではなく、一人前になるには地道な努力と忍耐が必要だ」という教訓である。
[編集] 梅をシンボルとする国・地域
- 県花(県木)
- 市花(町花・村花)
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- 北海道:豊浦町
- 青森県:岩木町
- 宮城県:大河原町
- 秋田県:横手市・琴丘町・羽後町
- 山形県:最上町・真室川町
- 福島県:白河市・会津高田町
- 茨城県:水戸市・五霞町・常陸大宮市
- 群馬県:安中市
- 埼玉県:児玉町・美里町・北川辺町・嵐山町・越生町
- 千葉県:成田市
- 東京都:大田区・府中市・国立市・青梅市
- 神奈川県:小田原市
- 山梨県:都留市
- 長野県:小諸市・宮田村
- 新潟県:糸魚川市・見附市・三川村
- 富山県:小矢部市(紅梅)
- 石川県:金沢市・小松市
- 静岡県:熱海市
- 岐阜県:関ヶ原町・美濃市・輪之内町
- 三重県:御薗村
- 京都府:城陽市・綾部市・大江町
- 奈良県:天理市・王寺町
- 和歌山県:田辺市・みなべ町・上富田町
- 大阪府:東大阪市・藤井寺市・泉南市・熊取町
- 兵庫県:神戸市東灘区・たつの市
- 島根県:益田市
- 岡山県:佐伯町・奈義町
- 広島県:三原市・竹原市・坂町・甲奴町
- 山口県:防府市
- 徳島県:阿南市・神山町
- 福岡県:太宰府市・香春町
- 長崎県:島原市
- 宮崎県:新富町
- 鹿児島県:日置市
- 川崎市高津区
- 横浜市港北区・同磯子区・同都筑区
- 大阪市中央区
- 日本国外
[編集] 日本の梅の名所
- 全国の天満宮 - 梅がシンボルになっている。
- みかさ梅林邦梅園(北海道三笠市) - 北海道最大の梅園であり、約1万本が植栽されている
- 平岡公園(北海道札幌市清田区)- 広さ6.5ヘクタールの敷地に約1,200本の梅がある。紅梅種と白梅種との比率は約6:4
- 偕楽園(茨城県水戸市) - 約3千本の梅がある日本庭園。日本三名園の一つ、また関東三大梅林の一つ
- 筑波山梅林(茨城県つくば市) - 約3千本の梅がある、日本百名山の一つ
- 吉野梅郷(東京都青梅市)- 約2万5千本の梅がある
- 府中市郷土の森梅園(東京都府中市) - 広さ17ヘクタールの敷地内に、約60種、1100本の梅がある。
- 秋間梅林(群馬県安中市) - 約50ヘクタールの敷地に35,000本を超える梅がある。
- 越生梅林(埼玉県越生町)- 関東三大梅林のひとつ
- 田浦梅林(神奈川県横須賀市)- 三浦半島随一のウメの名所。約2700本が植えられている。
- 曽我梅林(神奈川県小田原市)
- 湯河原梅林(神奈川県湯河原町)幕山公園内にあり4,000本の梅が幕山の山肌に咲き誇る姿を広場から一望できる。
- 不老園(山梨県甲府市)- 甲府盆地随一の梅園。20数種、約3200本が植えられている。
- 熱海梅園(静岡県熱海市)- 関東三大梅林のひとつ
- 岩本山公園(静岡県富士市)- 400本程度しかないが、富士山との撮影ポイントとして有名。
- 青谷梅林(京都府城陽市) - 約1万本の梅がある。広さ20ヘクタール、鎌倉時代からの歴史
- 月ヶ瀬梅林(奈良県奈良市)- 日本国指定名勝。旧添上郡月ヶ瀬村の梅林。約1万3千本の梅がある。樹齢600年の古木が存在。
- 賀名生梅林(奈良県五條市) - 南北朝時代の和歌にも詠まれる、約2万本の梅林
- 綾部山梅林・室津(兵庫県たつの市) - 瀬戸内海を「ひとめ2万本」と称される
- 南部梅林(和歌山県みなべ町) - 「一目100万本、香り十里」と称される南高梅の梅林
- 岩代大梅林(和歌山県みなべ町) - 広さ30ヘクタール、梅木2万本の南高梅の梅林
- 千里梅林(和歌山県みなべ町) - 熊野古道の千里の浜を見おろす丘にある約6千本の南高梅の梅林
- 紀州田辺梅林(和歌山県田辺市) - 30万本の梅木、大蛇峰山麓にある
- 阿川梅の里(徳島県名西郡神山町) - 30ヘクタールの敷地に1万6千本の鶯宿梅の梅林
- 岡本梅林公園(兵庫県神戸市東灘区岡本) - 古来より「梅は岡本、桜は吉野、みかん紀の国、栗丹波」と唄われた名所。面積は4566平方メートルと狭いが、37種153本の梅が揃う。
[編集] 梅関連の施設
- 道の駅みなべうめ振興館・うめ振興館(和歌山県)
- 紀州梅干館 - 梅干しの博物館
- 農林水産総合技術センターうめ研究所(和歌山県)
- 全国梅サミット
[編集] 脚注
- ^ a b 近縁種のアンズを意味する“apricot”ではなく、スモモ亜属全般、また特にセイヨウスモモを意味する“plum”を訳語とする場合がある。たとえば、英語版記事Prunus mume(2011年12月2日9:00(UTC)の版)では、英名として“Japanese apricot”とともに“Chinese plum”を挙げている。
- ^ 一例として、次の 1 と 2 の「花」は「梅」を、3 と 4 の「花」は「桜」を指している:
- ^ 梅専門情報発信 - 6月6日は梅の日
- ^ 和歌山県みなべ町 みなべの梅 「梅の日」
- ^ 神戸観光壁紙写真集「神戸 岡本梅林・岡本公園の梅の花」
- ^ 神戸市「東灘区 区の紹介」
- ^ ~梅果実成分に関する研究成果を日本農芸化学会2010年度大会において学会発表~
- ^ プラムポックスウイルスによる植物の病気の発生調査について
- ^ 亀井 孝 他 [編] (1963)『日本語の歴史1 民族のことばの誕生』(平凡社)
