果物

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果物(くだもの、: fruit)は、食用になる果実木菓子水菓子フルーツ とも。狭義には樹木になるもののみを指し、農林水産省でもこの定義を用いている。また、多年草の食用果実を果物と定義する場合もある。

一般的には、食用になる果実のうち、強い甘味を有し、調理せずそのまま食することが一般的であるものを「果物」「フルーツ」と呼ぶことが多い。

日本では果物はビタミン源や嗜好品贈答品として利用されることが多いが、乾燥した国では水分の補給源として重要な役割を果たしている。他方、果実を乾燥させ、ドライフルーツとする例も多い。乾燥させた場合、糖分の濃度が高くなり、保存に適する。

料理に利用する例も多い。甘みや酸味を利用したり、種によってはタンパク質分解酵素を含む(パイナップルパパイヤなど)ため、肉類が柔らかくなるなどの効果も持っている。

熱帯果樹では三大果物と呼ばれるのがドリアンマンゴーマンゴスチンである。ドリアンは果物の王、マンゴスチンは女王とも言われる。

目次

[編集] 果物の種類、分類

[編集] 落葉性果樹

[編集] 仁果類

花床(花托とも)という花柄の先端にある部分が発達して果実になったもの。

[編集] 核果類

子房壁が発達して果実になったもの。

[編集] 殻果類

果皮が乾燥して硬くなっており、種子と密着していない果実。中に1~数個の種子を含む。

[編集] その他

[編集] 柑橘(かんきつ)類

ミカン科のミカン属、キンカン属、カラタチ属などに属する植物の総称。カラタチ以外は常緑性。

[編集] 常緑性果樹(柑橘類を除いている)

[編集] 熱帯果樹

トロピカルフルーツ。亜熱帯から熱帯に分布する常緑性の果樹。フェイジョアのように耐寒性に優れるものもある。

[編集] 果物のように食べられる野菜

農林水産省では果実的野菜と分類し、区別している。

[編集] 生物学的側面

果物は動物が食べたがる果実である。果物と言われる果実は、生物学的な果実の分類の上ではいくつかの類型にまたがるが、いずれにしても、一般的な植物組織よりも柔らかく、糖分などを多く含む部分を持つ。また赤や黄色に着色する例が多い。

これは植物の繁殖に関する戦略として、動物に食べさせ、それによって種子散布を動物に担わせる、と言う方針によっている。植物は移動できないため、種子形成の際にこれが移動することは、花粉媒介と並んでその分布拡大や個体群の維持に置いて極めて重要である。そのために様々な戦略をとる植物が存在するが、動物に運ばせるのはその代表的な方法の一つである。そのための具体的な方法の一つが種子およびその周辺に動物の食料として魅力的な性質を与えることで、動物がそれを食べ、あるいは食べる目的で輸送を担う、と言うものである。種子そのものを食料とする例(ドングリなど)もあるが、それよりは周辺部を可食としたほうが種子の犠牲は少ない。これが果物というあり方である。

植物の一般的な組織、例えばは、生きた原形質を含むから、それなりにバランスの取れた食料であり得る。しかし細胞壁セルロースという丈夫な成分で作られていること、セルロースそれ自体もカロリーは高いものの消化の困難なものであることなど、植物を餌とするのは難度が高く、専門的な食植者は様々な特異な適応的な形質を持つのが普通である(すりつぶす歯、複数に分かれた複雑な消化管など)。それに対して果物の可食部は一般的な植物組織より、遙かに動物に利用されやすくなっている。糖分が多いのも、消化酵素が含まれるのも、動物がそれを利用する場合の利便を図っているものであり、それによってより多くの動物を引き寄せることを目指していると見てよい。当然、それは植物に取っては損失であるが、むしろ動物を誘引することで種子散布をより効率よく行うための投資である。果実が熟するに連れて赤や黄色などに着色するのも、動物にとって目立つようになり、食べ頃を知らせる信号の効果を持っている。

果物が美味しいのはその味が動物全般の好みに合致していることによる。人類が果実を好むのもこの戦略に乗ったものと考えてもよい。

[編集] 文化

果物は甘味と酸味を持ち、嗜好品的傾向が強い。また植物一般に比べて糖分が多く、カロリーが高く消化が優しい。そのため病人に果物をあてがう例が多々あり、見舞いには果物詰め合わせが定番である。

[編集] 日本における「くだものの日」

日本果物商業協同組合連合会(日果連)は、果物を食べる習慣を広めるために1998年より毎月8日を「くだものの日」と制定している。[1]

[編集] CCD蜂群崩壊症候群による収穫悪化リスク

果物ができるためには、原則的に受粉が必要であり、受粉が無ければ果物はできない。受粉は昆虫に依存しているが、現代の農業においては、特に養蜂家が飼っているミツバチに依存している割合が大きい。近年、北米やヨーロッパにおいて「CCD(蜂群崩壊症候群)」という、ミツバチが大量に失踪したり死んでしまう怪現象が頻発しており、北米のミツバチは数分の1が死んでしまった。もしもこれ放置しさらに拡大するとミツバチの全滅の可能性すらあり、果物の収穫高など農業全般に大きな悪影響を及ぼす可能性があると予見され、社会問題化した[2]。そのリスクの大きさを考慮して、ヨーロッパの各国ではすでにネオニコチノイド系殺虫剤の使用禁止などの対策は打っている。米国ではネオニコチノイド系殺虫剤を製造している大手化学メーカーの政治的圧力のためか調査結果が隠蔽されたり、対策が後手にまわったり、不完全な対策にとどまる、などのことが起きている[3]

[編集] 脚注

  1. ^ 毎月8日は果物の日 - 日果連ホームページ 2010年4月9日閲覧
  2. ^ en:Colony (film)
  3. ^ en:Colony (film)

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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