取り木

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取り木(とりき)とは、植物の人工的繁殖方法の1つ。茎の途中から根を出させ、そこで切り取ることで新たな株を得る方法である。

取り木

概要[編集]

主としての枝を対象とする。先端からある程度下の位置で樹皮を一回り切除して、その部分を乾燥しないようにミズゴケなどで巻いて不定根を発生させる。普通、樹皮を剥いだ部分の上側から根がでるので、その直下で切る。

この方法は、例えば挿し木のように新個体とする部分を切り取らないから、失敗して枯れてしまう可能性が低い。また挿し木では差し穂をかなり小さく切りつめなければならないのに対して、この方法では上側も下側も枝と葉を広げた姿で残るので、分けた直後からそれぞれよく育った形である。下側からは側枝が伸びてくるので枝が増えて観葉植物などでは挿し木よりも都合がよい。

ただし一度に数を増やすには不向きである。

具体的な方法[編集]

時期は6月、梅雨入り辺りが最適とされており、鉢上げ(切り離し)は9月に切り取る事が多いが、樹木の種類によってずれる事がある為、注意が必要である。

この期間でなければ取り木が不可能と言う訳ではないが、難易度が高い。

取り木を行う場所はその年に伸びた枝ではなく、去年以前の古い箇所を選び、鋭利な刃物で幅1~2センチの切込みを入れ樹皮を剥く。

樹皮を剥いた箇所に十分に水で湿らせたミズゴケで巻きつけ、外側をビニールなどでおおい、上と下を紐などで縛る。

この際透明な物を使うと1~2ヶ月で出てくる根の発育を観察しやすいが、光をさえぎる黒いビニールの方が根が出やすいとの話もある。また、発根剤を使う場合もある。

取り木を行っている最中は常にミズゴケの水分に注意を払い、乾燥させない事が肝心である。

関連項目[編集]