ブルーベリー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
ブルーベリー
ブルーベリー
ブルーベリー
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物 angiosperms
階級なし : キク類 asterids
階級なし : コア真正双子葉類
core eudicots
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : スノキ亜科 Vaccinoideae
: スノキ属 Vaccinium
: シアノコカス Cyanococcus
和名
ブルーベリー、ヌマスノキ、
アメリカスノキ
品種
ブルーベリー、生
100 gあたりの栄養価
エネルギー 240 kJ (57 kcal)
14.49 g
糖分 9.96 g
食物繊維 2.4 g
0.33 g
飽和脂肪酸 0.028 g
一価不飽和脂肪酸 0.047 g
多価不飽和脂肪酸 0.146 g
0.74 g
トリプトファン 0.003 g
トレオニン 0.02 g
イソロイシン 0.023 g
ロイシン 0.044 g
リシン 0.013 g
メチオニン 0.012 g
シスチン 0.008 g
フェニルアラニン 0.026 g
チロシン 0.009 g
バリン 0.031 g
アルギニン 0.037 g
ヒスチジン 0.011 g
アラニン 0.031 g
アスパラギン酸 0.057 g
グルタミン酸 0.091 g
グリシン 0.031 g
プロリン 0.028 g
セリン 0.022 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
3 μg
(0%)
32 μg
80 μg
チアミン (B1)
(3%)
0.037 mg
リボフラビン (B2)
(3%)
0.041 mg
ナイアシン (B3)
(3%)
0.418 mg
(2%)
0.124 mg
ビタミンB6
(4%)
0.052 mg
葉酸 (B9)
(2%)
6 μg
ビタミンB12
(0%)
0 μg
コリン
(1%)
6 mg
ビタミンC
(12%)
9.7 mg
ビタミンD
(0%)
0 IU
ビタミンE
(4%)
0.57 mg
ビタミンK
(18%)
19.3 μg
ミネラル
カルシウム
(1%)
6 mg
鉄分
(2%)
0.28 mg
マグネシウム
(2%)
6 mg
マンガン
(16%)
0.336 mg
セレン
(0%)
0.1 μg
リン
(2%)
12 mg
カリウム
(2%)
77 mg
ナトリウム
塩分の可能性あり)
(0%)
1 mg
亜鉛
(2%)
0.16 mg
他の成分
水分 84.21 g

成分名「塩分」を「ナトリウム」に修正したことに伴い、各記事のナトリウム量を確認中ですが、当記事のナトリウム量は未確認です。(詳細

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

ブルーベリー: blueberry)は、ツツジ科スノキ属シアノコカス節に分類される北アメリカ原産の落葉低木果樹の総称である。

概要[編集]

栽培品種の成木の樹高は1.5-3m。春に白色の釣鐘状の花を咲かせ、花後に0.5-1.5cmほどの青紫色の小果実が生る。北米大陸でのみ栽培される野生種に近い品種は数十cm程度の低木である。果実は北アメリカでは古くから食用とされてきたが、20世紀に入り果樹としての品種改良が進み、ハイブッシュ系、ラビットアイ系、ハーフハイブッシュ系、ローブッシュ系の交配により多くの品種が作出された。

ブルーベリーは6系統(種・タイプ)あるが食用として重要なのは3系統(種・タイプ)である。細かい品種は数百種にも及ぶ。

  • ハイブッシュブルーベリー系統(栽培種)このタイプはさらにノーザンハイブッシュ系とサザンハイブッシュ系、ハーフハイハイブッシュ系の3グループに分けられ、それぞれのグループにたくさんの品種がある。
  • ラビットアイブルーベリー系統(栽培種) ラビットアイブルーベリーにもたくさんの栽培品種がある。
  • ローブッシュブルーベリー(野生種)[1]

細かく見ると数百種あるブルーベリーの品種の多くはアメリカで作られた。品種の中には日本、オーストラリア、ニュージーランドなどで作られた品種もある。日本で導入されている品種は100種にも及び多くはアメリカ産品種だが、日本で開発された品種も栽培されている[1]

起源[編集]

ブルーベリーの元になった植物は南アメリカにあった。その植物がカリブ海諸島を経て北アメリカに渡って進化しブルーベリーとなった[1]

栽培[編集]

栽培においては酸性土壌で水はけが良い土質を好み、農薬を一切使わずに栽培することも可能である。乾燥に弱いが、過湿にも弱く倍土の管理に注意する必要がある。(地植えであれば殆ど気を使う必要は無い) ハイブッシュ系は自家受粉し自家結実率の高い品種もあるが、ラビットアイ系は他家受粉性であるため、収量を増すためには開花時期の重なる二品種以上を植える事が必要である。受粉は系統に関わらず相互受粉が可能である。栽培適地はハイブッシュ系が寒冷地向き、ラビットアイ系が暖地向きとされる。また、サザンハイブッシュ系が作られ暖地でも食味のよいハイブッシュ系の栽培ができるようになった。関東地方の気候は全ての系統の栽培に好適である。

食用[編集]

生食用途の他、ジャム等の加工食品として供給されている。

一部の品種にはアントシアニンが豊富に含まれており、ブルーベリーを使用した健康食品などが「目の網膜に良い」と視力改善効果が謳われて広く市販されているが、国立健康・栄養研究所の論文調査によるとブルーベリーやビルベリー、それらに含まれるアントシアニンの視力改善効果は認められていない[2][3] むしろ、ベリー系果実は尿路感染症に効果があり、膀胱炎などの治療・予防に効果的とされている。 もっとも、視力への効果を謳うブルーベリー健康食品は、アントシアニンを大量に含む北欧産野生種ビルベリーを原料にしており、ブルーベリー全般にアントシアニンが多いということではない。アントシアニンの他に多く含まれている栄養素としては、ビタミンCビタミンE、ポリフェノールがある。

栄養素[編集]

  • ビタミンC
  • ビタミンE
  • カリウム
  • 食物繊維
  • 亜鉛

生産と流通[編集]

長期輸送・市場流通に充分耐えうる品質のものが世界中から日本の市場へ供給され、通関は通常検査で行われる。

日本国内ではラビットアイ系品種が1962年にジョージア州から導入され、1968年より東京都小平市で経済栽培が始まり、1971年長野県にハイブッシュ系が導入され、群馬県新潟県山梨県宮城県など栽培に適した高冷地を中心に各県で生産されるようになった。東北地方では岩手県の岩手大学の公開講座により経済栽培が広まった。石川県の旧柳田村では、土地の事情からラビットアイ系が栽培されている。[4] 東京都小平市・山梨県北杜市茨城県つくば市が「日本三大ブルーベリー」の地として有名である。

世界的な代表産地[編集]

他にカナダアルゼンチン中国などもある。

種と品種[編集]

1960年にアメリカ農務省(USDA)が七大品種を選定したが、日本の気候に必ずしもあわないことが指摘されている。また、日本に導入された品種名に誤りがあったことが明らかになっている。[5]

  • Vaccinium angustifolium (ローブッシュ・ブルーベリー)
  • Vaccinium boreale (ノーザン・ブルーベリー)
  • Vaccinium caesariense (ニュー・ジャージー・ブルーベリー)
  • Vaccinium corymbosum (ノーザン・ハイブッシュ・ブルーベリー)
    • Spartan (スパルタン)
    • Herbert (ハーバート)
    • Berkeley (バークレー)
    • Blueray (ブルーレイ)
    • Lateblue (レイトブルー)
  • Vaccinium darrowii (サザン・ハイブッシュ・ブルーベリー)
  • Vaccinium elliottii (エリオット・ブルーベリー)
  • Vaccinium formosum (サザン・ブルーベリー)
  • Vaccinium fuscatum (ブラック・ハイブッシュ・ブルーベリー、 syn. V. atrococcum
  • Vaccinium hirsutum (ヘアリー・フルーテッド・ブルーベリー)
  • Vaccinium koreanum (コリアン・ブルーベリー)
  • Vaccinium myrsinites (エバーグリーン・ブルーベリー)
  • Vaccinium myrtilloides (カナディアン・ブルーベリー)
  • Vaccinium pallidum (ドライランド・ブルーベリー)
  • Vaccinium simulatum (アップランド・ハイブッシュ・ブルーベリー)
  • Vaccinium tenellum (サザン・ブルーベリー)
  • Vaccinium virgatum (ラビットアイ・ブルーベリー、 syn. V. ashei
    • Tifblue (ティフブルー)
    • Homebell (ホームベル)

脚注[編集]

  1. ^ a b c 『ブルーベリー全書』35ページ
  2. ^ 国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報 - ブルーベリー
  3. ^ 国立健康・栄養研究所:「健康食品」の安全性・有効性情報 - ビルベリー
  4. ^ 『ブルーベリー大図鑑-品種読本-』p.299-307
  5. ^ 『ブルーベリー大図鑑』

参考文献[編集]

  • 『ブルーベリー大図鑑』渡辺順司 マルモ出版
  • 『ブルーベリー全書』日本ブルーベリー協会、創森社、2005年

関連項目[編集]