シャトー

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地方のシャトー

シャトーChâteau)とは、主としてフランス語圏で使われる語句。

建築物としてのシャトー[編集]

日本語で『城』と総称されるが、本来は荘園領主の住むマナー・ハウスまたは住居のことや、貴族や郷紳が住むカントリー・ハウスのことを意味し、防衛用の城壁があることもないこともある。防衛目的で建てられたものは、シャトー・フォール(fr:Château fort)と呼ばれる。

ルネサンス期のフランス国王たちや、主君を模倣するその家臣たちは、防衛目的よりむしろ自らの楽しみのためにシャトーを建設した。

都市につくられる宮殿(Palais)とは違い、シャトーは領主や田園部の王侯の邸宅として設計されるようになり、非常にユニークなものとなった。

ワイン[編集]

ワイン製造業におけるシャトーは、主としてワイナリーそのものを指し、建築物としてのシャトーがドメーヌに付属していなくともこう呼ばれる。ボルドー地方に多く見られる。シャトーでは「領地」としてぶどう畑を持っているところが多く、伝統的にワインが生産されてきた。18世紀ころになると、シャトー同士がワインの品質を競い合うようになり、世界に誇る高級ワインが生産されるようになった。

ぶどう畑の主が自分の畑で採れたぶどうでワインを作り、瓶詰めするという点では、ボルドーのシャトーとブルゴーニュ地方のドメーヌとは同じだが、ドメーヌが1ha程度の畑しか持たないのに対し、シャトーは数十ヘクタールの畑を持つところが多く、また、ボルドーではシャトーにランク付け(格付け)が行われている。

なお、現在では、ボルドーの周辺のアキテーヌ地方やローヌ地方でも「シャトー」を名乗るワインがあり、南部のラングドックではAOCより下位のヴァン・ド・ペイクラスにもシャトーを称するワインがある。