クッキー

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クッキー (cookie) は、小麦を主原料とした焼菓子である。クッキーは北米で使われる言葉で、それ以外の英語圏では一般的にビスケットと呼ばれる。クッキーとビスケットは国・地域や言語によって、混同されていたり異なるものであったりと定義はまちまちである。

小さなケーキを意味するオランダ語koekjeまたは(略式の)koekieから、北米にてオランダ語から英語に派生した。アメリカ英語から、ビスケットが一般的な語であるイギリス英語に広まった。

特徴[編集]

ケーキ同様のアイシングができる大きなクッキーケーキ

クッキーは一般にサクサクするまで、または柔らかさを維持できる時間焼くものであるが、一部のクッキーは全く焼かない。クッキーは、砂糖香辛料チョコレートバターピーナッツバターナッツドライフルーツを含む材料を使用して、様々な種類の手法で作られる。クッキーの柔らかさは、焼き時間に依存する。

クッキーは一般的に次のように定めることができる。ケーキや他の甘いパン類の系統でありながら、クッキーの殆どすべてでは、できあがりに生地の水分が残らない。ケーキ中の水分は生地をできるだけなめらかにし、ケーキを膨らますための気泡を作り上げる。クッキーでは、生地を油分で混ぜる。バター、卵黄、植物油、またはラードのいずれの油分も水より粘性があり、より高い温度で気化する。したがって、水の代わりにバターや卵を使用するケーキはオーブンから取り出した後、はるかに高密度になる。

ケーキの中の油分は焼き上がりのための膨張剤ではない。油分は気化して生地を膨らますのではなく、生地に留まる。卵が加えられている場合、含まれる水分の気泡、およびベーキングパウダーを熱することで発する二酸化炭素で膨らませる。この膨らみがクッキー(および実際すべてのフライ料理)の特徴的な食感である「湿気(油分)がしみ込まず飽和した、サクサクとした食感」を作る。

歴史[編集]

縄文時代の日本で栗の実を粉状にしたものを固めて焼き上げる『縄文クッキー』が存在し最も古いクッキーである。また記録される限り、旅行に非常によく適しているクッキーのような固いウエハースは存在したが、それらは通常、現在の標準でのクッキーとするには甘さが十分ではなかった。[1]

クッキーの元祖は7世紀ペルシアで、砂糖の使用がその地域で比較的一般的になった直後に生まれた[2]。これがムスリムスペイン征服でヨーロッパに広まった。14世紀までに、クッキーはヨーロッパ中のすべての社会層、宮廷料理から露天商まで一般的となった。

世界旅行が広まるにつれて、クッキーは旅行の供となり、歴史を通じて近代の旅行ケーキと同等となった。同様の名前であらゆる大陸で流通して知られるようになった最も有名な初期のクッキーの1つはジャンブル(Jumble)で、主にナッツ、甘味料、および水で作られた比較的固いクッキーである。

クッキーは英国による移民の最初の1世紀(1600年代)に米国に到着し、オランダ語の"kokje"はわずかに遅れて届いた。これが英国式に「クッキー」となった。初期の一般的な米国のクッキーには、マカルーン、ジンジャークッキー、および様々なタイプのジャンブルクッキーがあった。

バターと砂糖のクリームを加えた、現代の最も一般的なクッキーは、18世紀になるまで一般的ではなかった。[3]

クッキーの分類[編集]

10種類のクッキー

クッキーは、製法により大きく分類される。以下に代表的なものを示す。

  • ドロップクッキーは、比較的軟質の生地をスプーンでベーキングシートに落として作られる。焼き工程で、生地の盛り上がりが広まり平らになる。ドロップクッキーの一般的な例は、チョコレートチップクッキー(トールハウスクッキー)、ピーナッツバタークッキー、およびオートミールクッキーである。
  • 冷蔵クッキーアイスボックスクッキーは、冷蔵・冷凍して固めた生地で作られる。生地は一般に円筒形に整形され、焼き工程の直前にスライスする。
  • 成形クッキーは、より固い生地で作られるクッキーで、焼き工程の前に手でボール状またはクッキーの形に成形される。成形クッキーの一般的な例は、スニッカードゥードル(Snickerdoodle)である。また生地をつくる際にベーキングパウダーを加えないことも多い
  • ロールクッキー(型抜きクッキー)は、より固い生地をロールで押しのばし、抜き型で成形して作られる。例は、ジンジャーブレッドマンである。
  • 絞り出しクッキーは、焼き工程の前に軟質な生地を絞り袋等から装飾的な形に絞り出して作られる。
  • バークッキーは、生地や他の材料を鍋や天板に(場合により複数の層に)流し込むか押し込み、焼き工程の後でクッキーサイズに切って作られる。ブラウニーが生地を焼いて作るタイプの例で、ライスクリスピートリーツ(Rice Krispie treat)は焼き工程が不要のバークッキーであり、シリアルバーと同様である。イギリス英語では、バークッキーは「tray bakes」として知られる。
  • サンドイッチクッキーは、ロールクッキーまたは絞り出しクッキーにマシュマロジャム、アイシング等をサンドイッチしたものである。2枚のチョコレートクッキーでバニラクリームを挟んだオレオクッキーが例である。
  • 揚げクッキーは、伝統的なkrusczyki、ロゼット(rosettes)、fattigmannや、通常のドロップクッキー生地を油で揚げる新しいアメリカのトレンドである。
6種類のクッキー
  • アイシングクッキーは、チェコ共和国ではクッキー生地にシナモン・クローブ・コリアンダー・杏ジャム・ココア・蜂蜜を入れ焼き上がり後、家などのイラストをアイシングで描いたものが「ベルニーク」と呼ばれている
  • クッキーはアイシング、特にチョコレートで飾り付けすることで、製菓の一種と類似することがある。

英国のビスケット(クッキー)[編集]

基本的なビスケット(クッキー)のレシピには、小麦粉ショートニング(場合によりラード)、ベーキングパウダーまたは重曹牛乳(バータミルクまたはスイートミルク)と砂糖が含まれる。一般的な塩味のバリエーションは、砂糖をチーズや他の乳製品の成分で置き換える。ショートブレッドは英国で一般的なビスケットである。

英国ではクッキーはチョコチップクッキーまたはそのバリエーション(例えば、燕麦、スマーティーズを含むクッキー)を示すことがある。

日本でのクッキーとビスケットの違い[編集]

1971年昭和46年)に日本では、全国ビスケット協会が、当時ビスケットよりも高級と考えられていた「クッキー」の名称で安価なビスケットを販売するのは消費者に誤解を与える恐れがあるとし、「ビスケット類の表示に関する公正競争規約」の中で表示基準を明確に定めた。それによれば、日本におけるビスケットは「小麦粉、糖類、食用油脂および食塩を原料とし必要により澱粉、乳製品、卵製品、膨張剤、食品添加物の原料を配合し、または、添加したものを混合機、成型機およびビスケットオーブンを使用し製造した食品」をいい、クッキーは、「手作り風の外観を有し、糖分、脂肪分の合計が重量百分比で40%以上のもので、嗜好に応じ、卵、乳製品、ナッツ、乾果、蜂蜜などにより製品の特徴づけをおこなって風味よく焼き上げたもの」をいう。

関連項目[編集]

脚注[編集]