シリアル食品

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Spoonful of cereal.jpg

「シリアル食品」(シリアルしょくひん)は、トウモロコシオーツ麦小麦大麦などの穀物を、押しつぶして薄い破片(フレーク)にする、パフ状にする(膨化させる)、混ぜ合わせてシート状にしてから砕くなどの加熱調理で食べやすく加工し、長期保存に適した形状にした簡便食である。

「シリアル」は穀物または穀物の加工食品の意。牛乳やヨーグルトなどを主に乳製品をかけて食べることが多い。 日本では朝食シリアルとも呼ばれる。調理せずにすぐ食べられるコールドシリアル(別称:RTE※シリアル ※Ready to Eat)と、加熱調理する必要のあるホットシリアル(伝統的なオートミールポリッジ)に大別される。[1]

歴史[編集]

19世紀末期から20世紀初頭のアメリカで、それまでの典型的な豚肉と白パンのような朝食は不健康であり、科学に基づいた質素で健康的な朝食を勧める健康改革運動が起こった。この運動は科学者の権威を使った食品業界のキャンペーンだったが、ピューリタン的道徳心と結びついて菜食主義の熱狂的な流行へと発展した。そして、流行が去った後もシリアル食品はアメリカの朝食として定着した。科学的に健康な食品であったはずのシリアル食品だが、子供向けシリアル食品はカロリー過多のジャンクフードとして批判にさらされている[2]

シリアル食品の起源ともいわれるグラノーラは、全粒穀物を粉にしたグラハム粉をぶどうの種ほどの大きさに粒状に加工した穀物食品「グラニューラ」を起源とする。グラニューラは、ニューヨークの医師であったジェームス・ジョンソンが1863年に発明した。グラニューラはジョンソンの診療所の治療プログラムのために開発されたため一般に知られる事はなかったが、後のシリアル産業の発展に大きな影響を与えた。

また、ほぼ同時期に穀物を主とした自然健康食品として、スイス人医師マクシミリアン・ビルヒャー=ベンナーミューズリーを発明した。

1887年に菜食や運動で健康回復を指導するバトルクリーク・サナトリウムの所長であったジョン・ハーヴェイ・ケロッグはオート麦、小麦、トウモロコシ粉を粒状に固めたシリアルを作り「グラニューラ」として売りだしたが、ジョンソンから商標権の侵害で訴えられたため、「グラノーラ」に改名した。グラノーラは好評だったが、医師であるジョンは商売をするつもりはなかったので弟のウィリアム・ケロッグに経営を任せた。二人がさらに研究開発を勧めた結果、1894年に今日の姿に近い小麦フレークを完成させ、1898年にはコーンフレークを作り出した。ウィリアムは無味乾燥だったコーンフレークを美味しくするために砂糖を加え、大々的な宣伝を行い爆発的な成功を収めた。ウィリアムは1906年にコーンフレーク生産の権利をサナトリウムから買い取り、今のケロッグ社の前身であるバトル・クリーク・トーステッド・コーンフレーク社として独立した。ケロッグの成功を見て、後追いのシリアル業者が40社以上設立された。その多くが「サナトリウムの町」のイメージを製品に取り込むため、バトルクリークに集まった。現在ではバトルクリークは「シリアル・シティ」と呼ばれ、ウィリアム・ケロッグは「そのまま食べられるシリアルの父」と呼ばれている[3]


1902年、アンダーソンが米粒を破裂させて膨張させる方式のシリアル(パフライス)をクェーカー・オーツに売り込み、「クォーカー・パフド・ライス」として共同で発売した[要出典]。 1911年には米国ミシガン州バトルクリークにはシリアル製造会社が100社以上あった。[要出典]ジーン・マッケイは、ケロッグ社において新しいシリアル「オールブラン」「クランブル」「ペップ」、そして牛乳をかけると音をたてる「ライスクリスピー」を開発した。[要出典]

シリアルに砂糖をまぶして食べることが広がり始めたころ[いつ?]ジョン・レックスは糖分付きシリアルを考案したが最初はうまくいかず、彼の会社は最終的にナビスコに吸収された。[要出典]

日本における動向[編集]

日本では、1929年に日本食品製造合資会社が製造販売を始め、1962年10月にケロッグの日本法人、日本ケロッグ株式会社が設立され、翌年コーンフレークが発売された。また、シスコ製菓(現在の日清シスコ)も同じ1963年に国産コーンフレークのシスコーンの販売を開始。この年から普及しはじめた。[要出典]

シリアル食品産業の発展により、シリアルを固めてそのまま齧れるようにした「シリアルバー」がコンビニエンスストアキヨスクドラッグストアなどで多く販売されるようになり、その他クッキービスケットにシリアルを練りこんだものや、シリアルをチョコレートコーティングした菓子類、一口大に固めて食べやすくした「ビッツ」または「バイト」と呼ばれる形状や、あるいは「ウィートシュレッド」のようなスナック菓子としても味付けして食することができるもの、カップタイプの個食や、スープに合う塩味のシリアル食品など、応用製品も多数存在する。

脚注[編集]

  1. ^ kellogg.bond-inc.com/update/pdf/topics/11-r.pdf
  2. ^ Harold McGee 2008, p. 450.
  3. ^ 本間、有賀 2004, pp. 115-120.

参考文献[編集]

  • The Oxford Companion to American Food and Drink (オックスフォード大学出版)
  • Harold McGee; 香西みどり訳 『マギー キッチンサイエンス』 共立出版、2008年ISBN 9784320061606 
  • 本間千枝子; 有賀夏紀 (2004), 世界の食文化 12 : アメリカ, 農山漁村文化協会, ISBN 9784540040855 

関連項目[編集]