ジャンクフード

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ジャンクフード(junk food)とは、エネルギーカロリー)は高いが、他の栄養素であるビタミンミネラル食物繊維があまり含まれない食品のこと。「ジャンク」とは、「がらくた」・「屑」の意。

目次

概要 [編集]

ファーストフードハンバーガードーナツポテトチップスポップコーンなどのスナック菓子全般に多い。 清涼飲料水には砂糖が重量の10%と大量に添加された飲み物も多く[1]、こういった食品も典型的なジャンクフードである。

食感を通じた快楽や満腹感を目的とする食品が多く、少量でもカロリーが高いことから、摂りすぎによってこれまでは成人病の一傾向であった肥満糖尿病などの若年化が生じ、生活習慣病の原因になるとされる報告もある[2]。世界保健機関はカロリーが高く微量栄養素の少ない食品を肥満のリスク増加と関連付け、肥満は糖尿病、心血管疾患、がんと関連付けられると報告している[3]

2011年5月18日、550超の団体がマクドナルドに対し、子供を対象とした飲食品に高カロリー、高脂肪、多い砂糖、高塩分のジャンクフードの販売中止、おまけをつけないことや、ロナルド・マクドナルドの引退を要請した[4]

1975年以降、日本で清涼飲料水インスタント食品ばかりを食べる若年者が、栄養不足となり、特にビタミンB1が不足し脚気が増えた[5]

イギリスでは、英国食品基準局 (Food Standards Agency) は"Food promotion and children Action Plan 2004"[6]に基づき子供向け広告の制限を勧告した[7]。その結果16歳以下を対象としたテレビ番組について、脂肪糖分塩分を高度に含む食品の広告が禁止されている[8][9]。 アメリカでは2007年、マクドナルドやキャンベルスープ、ペプシコを含む11の大きな食品販売業者が、12歳以下の子どもに対する、一定の栄養の基準を満たさない食品の広告を、自主規制することに合意した[10][11]

東側諸国では、冷戦終結後にアメリカのジャンクフードが伝わり、例えばルーマニアでは国民の4人に1人が肥満であると言う調査結果がある。また、ルーマニア政府は「ジャンクフード税」の導入を発表した。ブルガリア政府は、全国の学校の食堂や売店からスナック菓子清涼飲料水を撤去した[12]。 デンマーク、ハンガリー、フランスでも施行されている[13][14][15]

人体への影響についての研究 [編集]

スクリップス研究所の研究員であるポール・ケニーとポール・ジョンソンによると、ジャンクフードの過剰摂取は、人間の脳をコカインヘロインと言った薬物の中毒症状に似た状態にするとしている。実験体のネズミにジャンクフードを餌として食べ続けさせた結果、ネズミは肥満になり、更に喜びについての脳の働きが鈍くなり、もっと多くのジャンクフードを欲しがるようになったとしている[16]。 砂糖に限っては、砂糖依存症としてかなりの研究が蓄積されている。

また、もう一方の危険因子である脂肪については、ハーバード大学のダナ・ファーバー癌研究所によって、飽和脂肪酸トランス脂肪酸などを動脈閉塞の原因となる悪玉コレステロールに変換する分子スイッチが発見され、ジャンクフードに付きものの悪性脂肪の危険性が分子レベルで明らかになった[17]

2011年4月28日、食品医薬品局(FDA)、疾病対策センター(CDC)、アメリカ農務省(USDA)、連邦取引委員会(FTC)の4機関は、肥満増加の対策として子供に販売する飲食品の指針として、 加工食品1食品あたりの上限を、飽和脂肪酸1グラム、トランス脂肪酸を0グラム、砂糖を13グラム、ナトリウム を210mgとした[18]

脚注 [編集]

  1. ^ 食べもの文化編集部『清涼飲料上手な飲み方選び方』芽ばえ社、2003年4月。ISBN 978-4895792677
  2. ^ 第159回国会 決算行政監視委員会第三分科会 第1号 平成16年5月17日、末松義規の発言より
  3. ^ Report of a Joint WHO/FAO Expert Consultation Diet, Nutrition and the Prevention of Chronic Diseases, 2003
  4. ^ Julie Jargon マクドナルドに「ジャンクフード販売」中止要請―ロナルドにも引退勧告(ウォール・ストリート・ジャーナル日本版、2011年5月18日 )
  5. ^ 住田実 『現代によみがえった「江戸の病」の食生活』東山書房、1995年12月。ISBN 978-4-8278-1038-7
  6. ^ Food promotion and children Action Plan 2004、英国食品基準局、2004;Food Standards Agency agrees action on promotion of foods to children、英国食品基準局、5 July 2004(英語)
  7. ^ Advertising to children、英国食品基準局、December、2006(英語)
  8. ^ New restrictions on the television advertising of food and drink products to children (英国情報通信庁, Nov. 17, 2006)
  9. ^ Junk food ad crackdown announced (BBC NEWS, 17 November 2006)
  10. ^ 11 big food companies restrict advertising to children under 12 (The Albuquerque Tribune, July 18, 2007)
  11. ^ Food Companies to Limit Junk Food Advertising to Children (About.com, July 19, 2007)
  12. ^ “東欧で肥満児急増 体操教室流行・ジャンクフード税導入”. 朝日新聞. (2010年3月16日). http://www.asahi.com/international/update/0316/TKY201003150469.html 2010年3月18日閲覧。 
  13. ^ Julian Isherwood デンマークで世界初の「肥満税」、牛乳にも課税(AFPBB、2011年10月03日)
  14. ^ Julian Isherwood ハンガリーで「ポテチ税」施行、脱メタボと税収アップに期待(AFPBB、2011年09月02日)
  15. ^ Julian Isherwood 仏憲法会議、ソーダ税を承認 肥満防止と税収拡大狙う(AFPBB、2011年12月29日)
  16. ^ “Dopamine D2 receptors in addiction-like reward dysfunction and compulsive eating in obese rats”. nature.com. (2010年7月9日). http://www.nature.com/neuro/journal/v13/n5/abs/nn.2519.html 2010年8月31日閲覧。 
  17. ^ ライフサイエンス学術雑誌Cell」2005年1月28日号
  18. ^ Interagency Working Group Seeks Input on Proposed Voluntary Principles for Marketing Food to Children(FTC, April 28 2011)

関連項目 [編集]