フォーチュン・クッキー

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フォーチュンクッキー
フォーチュンクッキーを開けたところ

フォーチュン・クッキーまたはおみくじクッキー (fortune cookie) とは、その中に運勢が表記されている紙片(おみくじ)が入っている菓子である。アメリカ合衆国カナダ中華料理店において食後に提供されることが多い。

歴史[編集]

二つ折りにして中に短い言葉を表記した紙を入れた形状は、日本北陸地方において新年の祝いに神社で配られていた辻占煎餅に由来するもので、サンフランシスコゴールデン・ゲート・パーク内にある日本庭園ジャパニーズ・ティー・ガーデン)を設計・運営した庭師萩原真英語版によって持ち出されアメリカに普及させられたとされている。

ジャパニーズ・ティー・ガーデンは、1894年に開催された国際見本市のアトラクションとして建設され、その後恒久の庭園となった。庭園やその敷地内の茶屋を運営していた萩原は、訪れた客にお茶請けとしてこの煎餅(英語ではJapanese cookieという)を提供した。萩原とその家族は特に金儲けのことは考えていなかったので、このフォーチュン・クッキーに関する一切の特許を取っていなかった。1915年、サンフランシスコで開かれたパナマ万国博覧会に出品されてから広まり始めた。

第二次世界大戦後、いくつかの中華料理店がこの煎餅を取り入れ、フォーチュン・クッキーは一般的なものとなった。2010年代現在では多くの飲食店で、食事後の口直しとしてフォーチュン・クッキーが出されるようになった。フォーチュン・クッキーには、運勢だけでなくラッキーナンバー(宝くじの番号として使われることもある)や、翻訳された中国の文章、ことわざなどが表記されている。

フォーチュン・クッキーをめぐる文化[編集]

元々は日本の文化を取り入れたフォーチュン・クッキーであったが、上記のような経緯から、中国の習慣であると誤認しているアメリカ人も少なくない。ただし、中国ではフォーチュン・クッキー自体知られていない。

いくつかのウェブページでは、フォーチュン・クッキーのような短い言葉を提供するものがある。UNIXのプログラムであるfortuneは、フォーチュン・クッキーのような文章を表示するものである。また、電子メールの署名に、さまざまな引用や雑学、冗談、格言等の「フォーチュン・クッキー」をランダムに追加するソフトウェアもある。

このほか、いくつかのフォーチュン・クッキー・データベースが自由に利用できるような形で配布されている。

メッセージを含んだクッキーと言うことから、サービス提供側から受け取り、受け取った側で意味を解釈せずそのままサービス提供者に渡すトークンマジッククッキー(en:Magic cookie)と呼ぶ。一例がHTTP cookieである。

ビリー・ワイルダー監督のアメリカ映画『恋人よ帰れ!わが胸に』(1966年ジャック・レモンウォルター・マッソー主演)の原題はThe Fortune Cookieである。また、2003年のアメリカ映画『フォーチュン・クッキー』の原題はFreaky Fridayであるが、フォーチュン・クッキーが重要な小道具として登場する。

日本マクドナルドでは、1980年代半ばの年末年始に限定商品「ハウワンペイ」という名称で、これを発売したことがある。

日本では2008年9月にケーアンドビーより9個入りのパッケージで一般販売されている。

外部リンク[編集]