16区 (パリ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
パリ・16区の位置

パリ16区 (16く、16e arrondissement de Paris) は、フランス首都・パリ市を構成する20の行政区のひとつである [1]。第16区、パリ16区ともいう。市の西部に位置しており、ブローニュの森を含む。南北に蛇行するセーヌ川に挟まれた区域であり、区の東西でセーヌ川に接している。

概要[編集]

パリの16区は、市の西部にある行政区。「パッシー区 (Arrondissement de Passy)」と呼ばれることもある[2]セーヌ川が南北に蛇行する区域にあり、区の東西はセーヌ川に面している。ペリフェリック (パリ環状道路)が区の中央部を縦断しており、その西側がブローニュの森となっている。20区のうちでは12区に次いで2番目に大きい。人口は、161,773人 (1999年。人口の推移等詳細については後述)。区の名称は、市の中央部から時計回り螺旋を描くようにして各区に付けられた番号を基にしており、当区はその16番目にあたることから、「16区」と名づけられた。

セーヌ川を挟んでエッフェル塔の対岸にあたる16区東側(北側)地域一帯は「パッシーPASSY)」と呼ばれ[3]、“貴族街”と呼ばれるアンヴァリッド地区、あるいはフォーブール・サンジェルマン界隈(7区)と並んで旧貴族や富裕層が住む高級住宅街として有名である[4]

メトロ パッシー駅, ビラケム橋

16区の主要な施設としては、シャイヨ宮トロカデロ・11月11日広場(トロカデロ広場)、パリ市立近代美術館パルク・デ・プランスなどのほか、8区17区との境界にエトワール凱旋門がある。また、ブローニュの森 には、バガテル庭園ダクリマタシオン遊園地ロンシャン競馬場スタッド・ローラン・ギャロスなどがある。

なお、セーヌ川に沿った地域のうち、イエナ橋より上流は「パリのセーヌ河岸」として世界遺産に登録されている。

地理[編集]

パリ・16区の概略図

16区は、パリの西部に位置している。南北に蛇行するセーヌ川に挟まれた区域にあり、東西でセーヌ川に接している。市内では、セーヌ川の北岸地域にあたり [5]エッフェル塔のあるシャン・ド・マルス公園の対岸にある。ペリフェリック (パリ環状道路)が、区のほぼ中央部を縦断しており、その西側の地域はブローニュの森となっている。面積は16.31 平方キロメートルで、20区のうちでは12区に次いで2番目に大きい。ブローニュの森を除くと7.85 平方キロメートルとなる。

北は、同じパリの行政区である8区17区に接しているが、ペリフェリック以西はオー=ド=セーヌ県自治体であるヌイイ=シュル=セーヌに接している。南は、同じくオー=ド=セーヌ県のブローニュ=ビヤンクールに接している。東は、セーヌ川を挟んで7区15区に接している。西は、南から蛇行してきたセーヌ川を挟んで、北西はピュトー、西はシュレンヌ、南西はサン=クルーの各自治体に接している。

地形[編集]

隣接する自治体(行政区)[編集]

地区(カルチェ)[編集]

カルティエ区分図

パリの行政区は、それぞれ4つの地区(カルチェ)に区分されている。16区を構成する4地区のコードと名称は、次のとおりである。

エッフェル塔から見るシャイヨ地区

住民[編集]

人口[編集]

16区の人口は、1962年に227,418人となり、ピークに達した。しかし、その後は減少を続け、1999年にはピーク時の7割程度の161,773人となった。2005年の推計では146,900人と見積もられており、人口の更なる減少が見込まれている。

また、人口の減少とともに人口密度も減り続けており、1999年の人口密度(区の面積からブローニュの森を除いて算出)は、ピーク時の7割程度の20,619人となっている。人口の推移の詳細は、次のとおりである。

区人口 市人口 区人口/市人口 区人口密度 市人口密度 備考
1872年 43,332 1,851,792 2.34% 5,523 21,303
1954年 214,042 2,850,189 7.51% 27,280 32,788
1962年 227,418 2,790,091 8.15% 28,985 32,097 人口がピークに達する。
1968年 214,120 2,590,771 8.26% 27,290 29,804
1975年 193,590 2,299,830 8.42% 24,674 26,457
1982年 179,446 2,176,243 8.25% 22,871 25,035
1990年 169,863 2,152,423 7.89% 21,650 24,761
1999年 161,773 2,125,246 7.61% 20,619 24,449
2005年 146,900 2,166,200 6.78% 18,723 24,920 人口は推計。

歴史[編集]

政治・行政・司法[編集]

主な官公庁・公共機関[編集]

国際機関[編集]

OECD本部(旧ラ・ミュエット宮殿)

外国の施設[編集]

画像をクリックして拡大

16区内には各国大使館等が多く所在する。モナコトルコボリビア・・など90ヶ国以上の駐仏大使館が16区内にあり、フランス駐在大使館の約4割が集中する。

マスコミ[編集]

旧ブーランヴィリエ城(fr、現ラジオ・フランス)。または "パッシー城"

放送局(テレビ・ラジオ)[編集]

経済[編集]

主な企業[編集]

主な店舗・商業施設[編集]

  • パッシー・プラザ(Passy Plaza
    • パッシー通りにあるショッピングセンター。スーパーマーケットのモノプリ (Monoprix) 等がある。
  • フランク・エ・フィス(Franck et Fils
    • パッシー通りにあったプチ高級百貨店だったが2016年7月閉店。跡には、高級食品店「ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ (La Grande Epicerie de Paris)」2号店が2017年秋にオープン予定。
  • セリーヌCeline
  • バカラ・メゾン・パリ(Baccarat
    • 2003年に開館したクリスタルガラスのバカラのブティックや美術館。エトワール凱旋門から凡そ500m南側、イエナ大通り沿い合衆国広場 (エタ=ジュニ広場, Place des Étas-Unis) 11番地にある。ブティックの他、レストラン&バー (クリスタルルーム・バカラ・パリ)、バカラ美術館 (ギャルリー=ミュゼ・バカラ) がある。建物自体は、芸術関連のメセナや、建築上「ノアイユ子爵夫妻邸 (ヴィラ・ノアイユ)」で知られるシャルル・ド・ノアイユ (fr)の妻マリ=ロール・ド・ノアイユ (fr) が社交や居住に用いた館であった。その他、8区フォーブール=サントノレ通りや百貨店等に店舗がある。

健康・福祉[編集]

保健・医療[編集]

墓地等[編集]

学術・研究[編集]

研究施設[編集]

教育[編集]

大学等[編集]

  • パリ第9大学 (パリ・ドーフィーヌ) (Université Paris IX (Paris Dauphine)

高等学校[編集]

※ 以下、区内の主なリセをピックアップ。

宿泊施設[編集]

主な宿泊施設[編集]

文化施設[編集]

画像をクリックして拡大

美術館・博物館[編集]

動物園・水族館[編集]

映画館・劇場[編集]

  • シャイヨ劇場 (Théâtre National de Chaillot) - シャイヨ宮内にある。
  • マジェスティック・パッシー (Majestic Passy) - パッシー通りにある映画館。

その他[編集]

体育施設[編集]

陸上競技場・体育館など[編集]

その他[編集]

宗教施設[編集]

教会・寺院[編集]

ノートル=ダム・ドートゥイユ教会
エッフェル塔からトロカデロ庭園及びシャイヨ宮の眺め

観光・憩い[編集]

自然[編集]

建築[編集]

公園・緑地等[編集]

名所・娯楽[編集]

パッシー側から望むビラケム橋

交通[編集]

パッシー駅出入り口、Rue de l'Alboniより
メトロ ボワシエール駅出入口のギマールアール・ヌーボー作品 (Édicule Guimard - Station de métro Boissière)
ラ・ミュエット通り (Chaussée de la Muette)
プレジダン=ケネディ大通り (Avenue du Président-Kennedy)
アンリ=マルタン大通り (Avenue Henri-Martin) 91番地
ベンジャマン=フランクラン通り (Rue Benjamin-Franklin)

鉄道[編集]


高速道路・有料道路[編集]

道路[編集]

パッシー通り (Rue de Passy)
アガー通り10番地のイムーブル (居住建物, Immeubles Agar - 10 rue Agar)
カモアン大通り (Avenue de Camoëns)
ギマール館 (Hôtel Guimard), 122 avenue Mozart
トロカデロ界隈シェフェール通りにあるヴィラ・シェフェール (L'entrée de la villa Scheffer depuis la rue Scheffer.)
オートゥイユ地区モンモランシー大通り (Boulevard de Montmorency) 73番地、彫刻家ルネ・キリヴィック (René Quillivic)のアトリエ
ボーセジュール大通り (Boulevard de Beauséjour) 23番地界隈
エトワール凱旋門至近のプレスブール通り (Rue de presbourg)
ベンジャマン=ゴダール通り (Rue Benjamin-Godard)

橋梁[編集]

16区は、南北に蛇行するセーヌ川に挟まれた区域であり、区の東西でセーヌ川に接している。そのため、橋梁については、区の東側と西側に分けて記述する。

区東側[編集]

ビラケム橋

16区の東側では、セーヌ川は北から南へ流れる。セーヌ川に架かる橋は、次のとおりである(上流から順に列挙)。

区西側[編集]

16区の東側からパリ市外に出たセーヌ川は蛇行して、南から北へ大きく方向を変え、16区の西側(すなわち、ブローニュの森の西側)で再び接する。橋は、次のとおりである(上流から順に列挙)。

広場・交差点[編集]

画像をクリックして拡大

パリの「広場 (プラス、Place)」は、しばしば2以上の道路が交差する場所に位置し、中心の「島」を道路が周回するロータリー状の交差点となっている場合が多い。中心の「島」部分は、オベリスク緑地等に利用されている場合もある。16区の広場や交差点には、次のようなものがある。

著名な居住者[編集]

王侯貴族・軍人[編集]

政治[編集]

財界・富豪[編集]

学者[編集]

文化[編集]

芸能[編集]

スポーツ[編集]

その他[編集]

著名な出身者[編集]

政治[編集]

学者[編集]

文化[編集]

芸能[編集]

その他[編集]

その他ゆかりのある人[編集]

王侯貴族・軍人[編集]

政治[編集]

財界[編集]

文化[編集]

芸能[編集]

その他[編集]

16区を舞台にした作品[編集]

映画[編集]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ フランス語の 「16e 」 = 「seizième 」 は、英語の「sixteenth 」 に相当する序数。「第16の」 「16番目の」を意味する。したがって、原語の「16e arrondissement 」を直訳し すると「第16区」となる。
  2. ^ レジフランスLégifrance). “地方自治一般法典 (Code Général des Collectivités Territoriales (CGCT))” R2512-1条. 2008年6月26日閲覧.
  3. ^ 元々、西側(南側)地域一帯は「オートゥイユAUTEUIL)」と呼ばれ、「パリ改造」の流れの中で1860年にパッシー及びオートイユの二つのコミューヌが合併して「16区」が設立された。
  4. ^ リセ・ジャンソン=ド=サイイフランス語版英語版記述によると、当校が"パリの最名門校の一校"とされている理由としては、"高級な16区"に居住する上流階級貴族階級の子弟が通っているからだと、社会学者のミシェル・パンソンフランス語版モニーク・パンソン=シャルロフランス語版らは言う。また、フランスの人気お笑いトリオ「レ・アンコンニュ (Les Inconnus)」は、 ラップ調の曲『Auteuil Neuilly Passy (Rap B.C.B.G.)』(1991年)で、"オートゥイユ ヌイイ パッシー、コレが深窓のお坊ちゃまのゲットー"シニカルウイットたっぷりに表現した。
  5. ^ セーヌ川の右岸にあたる。
  6. ^ ディネ・アン・ブラン 東京
  7. ^ JTBパブリッシング編 『ワールドガイド ヨーロッパ2・パリ』、JTBパブリッシング、2006年、p.144.
  8. ^ 山口昌子 『フランスよ、どこへ行く』、産経新聞社、2007年、p.315.
  9. ^ パッシー通り クラシックとカジュアルが同居するフランス観光開発機構
  10. ^ 共にパリ6区ジャコブ通りや東京の表参道界隈等にブティックを持ち、同じくファッションデザイナーのジェローム・ドレフュス (Jérôme Dreyfuss) は夫。
  11. ^ フランス語では、メキシコシティを「Mexico (メクシコ)」と表記する。なお、メキシコの仏語表記は、「Mexique (メクシク)」である。
  12. ^ のちに、8区ラブレ通り (Rue Rabelais) 2番地のジョッケクルブ (fr)に統合された。
  13. ^ 地球の歩き方編集室編 『地球の歩き方A07・パリ&近郊の町 2007〜2008年版』、ダイヤモンド社、2007年、p.216.
  14. ^ 地球の歩き方編集室編 『地球の歩き方A07・パリ&近郊の町 2007〜2008年版』、ダイヤモンド社、2007年、pp.218-219.
  15. ^ 徳川慶喜・昭武関係年表松戸市教育委員会 生涯学習部 戸定歴史館
  16. ^ 栗本鋤雲の函館井田進也、大妻比較文化 : 大妻女子大学比較文化学部紀要 12, 146-139, 2011

参考文献[編集]

  • MICHELIN編、『Plan Atlas 56 – Paris du Nord au Sud – 』、ISBN 978-2-06-710591-1、MICHELIN、2007年 (仏語。パリ市内の詳細地図。)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]