ディオール

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クリスチャン・ディオールChristian Dior)は、フランスファッションデザイナークリスチャン・ディオールが創立したファッションブランドを展開する企業である。企業としてはディオールDior)と呼ばれることが多い。フランスを本拠地とする複合企業LVMHに属する。

概要[編集]

服飾、バッグ、革製品、宝飾品・時計、コスメ・香水と、その展開分野は幅広い。メンズラインは「ディオール・オム」(Dior Homme)と称される。

ほぼすべての商品が自社およびその系列会社によって製造・販売されるが、サングラス・メガネフレームについてはイタリアのサフィロ社によるOEM供給品が展開されている。

沿革[編集]

  • 1946年 - 創業
  • 1957年 - クリスチャン・ディオール死去後、イヴ・サンローランが21歳の若さでディオール社の主任デザイナーに抜擢される。「トラペーズ(台形)ライン」を発表
  • 1960年 - イヴ・サンローランが徴兵により兵役に就いた為、主任デザイナーにマルク・ボアンが就任。
  • 1961年 - 「スリムルック」発表。
  • 1967年 - 「サファリルック」発表。
  • 1968年 - パルファン・クリスチャン・ディオールがモエ・ヘネシー[1]社(現・LVMH)に買収される。
  • 1970年 - 「マキシルック」発表。
  • 1978年 - 親会社のマルセル・ブサック・グループが倒産するが、流通大手のウィロ兄弟によって救済され、アガッシュ=ウィログループに入る。
  • 1984年 - ベルナール・アルノーが、フランスの投資銀行「ラザール・フレール」と組んでマルセル・ブサック・グループを買収する。
  • 1989年 - 主任デザイナーにジャンフランコ・フェレが就任。
  • 1990年 - ベルナール・アルノーが買収によって「LVMH」の社長に就任。これによりディオールは同社傘下となる。
  • 1996年 - ジャンフランコ・フェレとの契約期間満了後、ベルナール・アルノーが当時LVMHグループの「ジバンシー」のデザイナーだったジョン・ガリアーノを指名、主任デザイナーに就任。
  • 1999年 - ハイジュエリー部門のデザイナーにヴィクトワール・ド・カステラーヌが就任。
  • 2001年 - 「ディオール・オム」の主任デザイナーにエディ・スリマンが就任。
  • 2007年 - 2007-08 A/Wパリ・メンズコレクションを最後に「オム」のエディ・スリマンが辞任。後任にスリマンの元アシスタント、クリス・ヴァン・アッシュが就任。
  • 2011年3月1日 - ガリアーノを解雇。人種差別・ナチ賛美発言を行ったとの嫌疑で逮捕・起訴され、ディオールの名誉を傷つけたため。これ以降約1年間、レディース商品のデザインはデザインチームが行なった。
  • 2012年4月9日 - 空席となっていた主任デザイナーにラフ・シモンズが就任。
  • 2015年 - ラフ・シモンズがアーティスティックディレクターを突然退任。2015年10月2日の『2016年春夏コレクション』がラストコレクション。
  • 2016年7月8日 - 空席だったアーティスティックディレクターに、前ヴァレンティノのクリエイティブ ディクレターマリア・グラツィア・キウリが就任。Dior初の女性アーティスティックディレクターの初コレクションは、2016年9月30日パリで行われた『2017年春夏コレクション』
  • 2017年 - 「LVMH」がクリスチャン ディオール クチュールを65億ユーロ(約7735億円)で買収。ディオールが完全にLVMHの傘下にし、グループ構成のシンプル化を図る(LVMHの株式の41%を保有しているクリスチャン ディオールがクリスチャン ディオール クチュールの親会社だったがLVMHの子会社へ。さらにベルナール・アルノーLVMH会長兼CEOが運営する投資会社、グループ アルノーが、クリスチャン ディオールの株式も買い戻し、これも100%子会社化)

日本での動き[編集]

  • 1950年代 - 東京でショーを開催。日本でショーを行った欧州ハイブランドはディオールが初めてであった。
  • 1954年 - 初代 龍村平藏(現:株式会社龍村美術織物[2])に名物裂柄のドレス地の制作を依頼し、ドレスを制作。
  • 2003年12月7日 - 表参道(東京都渋谷区)に表参道店をオープン。
  • 2012年4月22日 - 銀座店リニューアルオープン。
  • 2017年4月20日 - GINZA SIXに「ハウス オブ ディオール ギンザ」をオープン

店舗展開[編集]

アメリカ・ラスベガスの店舗

現在、ディオールのブティックは、パリミラノローマロンドンニューヨークビバリーヒルズ東京名古屋大阪神戸香港上海ボストンホノルルサンフランシスコの世界の都市中心部にある。

日本での商品展開[編集]

Dior GINZA SIX店(2017年4月27日撮影)
銀座店(東京銀座
ディオール表参道ビル(東京表参道

日本では、1964年5月にカネボウが製造販売の独占契約を結び生産を開始する。1981年には、鐘紡、カネボウ化粧品、カネボウ・ディオール、カネボウ・ディオール・ムッシュを合併。しかし、1989年にディオールを親会社としたLVMH社がライセンスを絞る方針を進め、1997年2月7日にカネボウはディオールから契約を同年4月30日に解消すると告げられ、同年秋冬をもってライセンス生産は終了した。また、ランジェリー部門のカネボウ・シルク・エレガンスもディオールと98年初頭に契約を解消した。1964年から約30年間に渡って日本で販売されたディオール製品は一部の輸入製品を除き、ほとんどがカネボウのライセンスによる日本製であり、紳士・婦人服だけでなく、ストッキングやソックス、ベビー服、本国にはないゴルフウェアまで多岐にわたっていた。ライセンス解消以降は、輸入した製品を販売するようになる。

現在は東京(表参道、銀座)、大阪(心斎橋)、神戸(旧居留地)にブティックショップを展開するほか、全国各地のデパートに店舗を展開している。コスメ・香水フロアにおいてもディオールのコーナーを目にすることができ、シャネルパルファム・ジバンシィなどと並ぶ海外コスメブランドの代表といえる。

ライセンス解消以降日本では、「ディオール・オム」を含む大多数の商品をクリスチャン・ディオール(LVJ)本社で扱うが、コスメ・香水と時計の展開は系列の別会社によって行われ、コスメ・香水をパルファン・クリスチャン・ディオール・ジャポン(Parfum Christian Dior japon)、時計をLVMHウォッチ&ジュエリージャパン ディオールウォッチ ディビジョン(Dior Watches)が取り扱う。また、自社取り扱い商品の中でも、高級ジュエリー商品はディオール ファインジュエリー(Dior Fine Jewelry)としてラインが分けられている。また、もともとLVMH系でないサフィロ社製造のメガネフレーム・サングラス製品は、その他のサフィロ社製品と同様にサフィロジャパンが取り扱っている。

デザイナー[編集]

主なブランド名[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Hennessy is a cognac house with headquarters in Cognac, France Clara D. Lepore
  2. ^ 株式会社龍村美術織物( https://www.tatsumura.co.jp/ )*織物製造販売会社
  3. ^ http://www.vogue.co.jp/celebrity/news/2015-02/06/natalie-portman

外部リンク[編集]