ファサード

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ランス大聖堂
サンタンドレア教会

ファサード (façade) は、建築物の正面部分(デザイン)である。フランス語に由来し、英語のfaceと同根。最も目に付く場所であり、町並みを形成するもので、設計上、重要視される。

内部空間を率直に表現するもの(例:ゴシック建築ランス大聖堂)と、内部空間との有機的なつながりなしに造形されるもの(例:ルネサンス建築アルベルティによるサンタンドレア教会[1])がある。側面や背面でも装飾的に造形されている場合などはファサードと呼ぶことがある[1]

またファサードは、建物の格式、性格を示すものでもある[2]

事例[編集]

ファサード保存[編集]

旧川崎銀行横浜支店
  • 歴史的建築物の保存方法として、ファサード保存が選択されることがある。これは、建築物の正面部分(時には正面の一部)だけを保存する方法で、都市における再開発と歴史的建造物の保存を両立させるための苦肉の策である。つまり、このファサード保存には、正面構造物以外の多くの構造物や内部空間などが全て失われてしまうことになるため保存方法として甚だ不十分であるという欠点がある。しかしながら、既に建て替えが不可避であり、かつ、ファサードが街全体に与えるイメージに特に価値が見出されているような場合はやむを得ず、このファサードだけを保存するという方法が選択されることがある。日本国内では主として土地の高度利用のため、ファザード部分を保存しつつ背面を高層建築とする手段が近年の再開発において、しばしば採用されている。
歌舞伎座丸の内パークビルディング(旧三菱一号館)、中央警察署 (北海道)などは新築(レプリカ)であり、ファサード保存と言えない。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 日本大百科全書』20(小学館、1988年)P7、前川道郎執筆。
  2. ^ 世界大百科事典』24(平凡社、2007年)P266、鈴木博之執筆。