おでん

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おでん

おでん(御田)は、日本料理のうち、煮物料理の一種。鍋料理にも分類される。 出汁醤油などで味付けしたつゆに、大根ちくわコンニャクゆで卵などさまざまなおでん種(おでんだね: 単に(たね)とも言う)を入れて煮込んだ料理である。おでん種、つけだれの種類は地域や家庭によって異なる[1]

「おでん」は元々、田楽を意味する女房言葉である[2]。田楽は室町時代に出現した料理で、種を串刺しにして焼いた「焼き田楽」のほか、種を茹でた「煮込み田楽」があった。江戸時代になって「おでん」は「煮込み田楽」を指すようになり、「田楽」は「焼き田楽」を指すようになった[3][4]味噌田楽も参照)。

素材にもよるが、前処理として下茹でや油抜きなどした上で、汁に様々なおでん種を入れて調理を行う。地域や店により種や汁の違いも大きく、子供が買うような屋台から専門店や比較的立派な店舗のメニューともなっている。 家庭でも調理でき、家庭料理を扱う料理本にもしばしば作り方が書いてある。また料理番組などで登場することもある。

歴史[編集]

1782年 『豆腐百珍』が発行され、豆腐田楽が絵図に記載されている。蒲鉾も作られるようになった。 1837年守貞謾稿』が発行され、江戸の町では「上燗おでん」という店があると記述されている。

江戸時代江戸では田楽が庶民に親しまれ、立方体の豆腐をに刺したものを焼いてから味噌を付けて食べるものが江戸名物となっていた[5]。その後、田楽にコンニャクや芋などの野菜や魚類が使用されるようになり、さらに後にせっかちな江戸っ子に合わせて煮込みが行われるようになった。近郊で香りと味の良い醤油醸造が盛んになったため、削り節に醤油や砂糖みりんを入れた甘い汁で煮込んだ「おでん」が作られるようになった。外食産業が盛んであった江戸では、「おでん燗酒、甘いと辛い、あんばいよしよし」の掛け声で売る「おでん かんざけ」と書いたのれんを掲げたおでんの振売屋台が流行したが、「甘い」が煮込みおでんで、「辛い」が味噌をつけた田楽である。このころには、「ハンペン」も種として使用されるようになった。江戸ではかつお節の削り節が利用されるようになっていて、昆布と合わせて出汁とされた。日本橋室町界隈は魚河岸が近く、その後に移転した「築地」にかけて、創業元禄元年(1668年の老舗店が存在している[6]。『日本食物史』には、戦後の闇市で「うどんやカストリ、おでん」を売っていると記述されている。

上方では、田楽が「お座敷おでん」として客座敷に出されるようになったが、種を昆布だしの中で温めて甘味噌をつけて食べる「焼かない田楽」[7]と区別するために「関東炊き/関東煮」(かんとだき)と呼んだ。これについて1844年に創業した「たこ梅」(道頓堀)では、「関東からきたから関東煮ではなく広東人のごった煮をまねして作ったから広東炊き」と言っている。その後の関東煮は、昆布・クジラ・牛すじなどでダシをとったり、薄口醤油を用いたりと、関西風のアレンジが加えられていった。これを「関西炊」と呼ぶ人もいる[7]。大坂の天満ではタコを甘辛く煮たものが人気となっておりこれを「関東煮」と呼んでおり、おでんに対する関東煮の語源については「かんとうふ煮」説や中国の煮込み料理に由来する「広東煮」説もある[8]が定かではない。一説には関東煮は当時「改良おでん」とも呼ばれ、東京・本郷の「呑喜」主人が1887年に西洋料理のスープを活かし、汁気のなかった従来のおでんをたっぷりのつゆで煮たことがはじまりともいう[9]。関東煮の名称は昭和40年頃まで使われた[10]1937年昭和12年)発行の大日本帝国陸軍調理教本「軍隊調理法」では、がんもどき・こんにゃく・大根・里芋・竹輪麩を、削り節・醤油・砂糖のダシで調理するおでんが「関東煮」と表記されており、田楽とは別となっていた。

江戸も明治時代に入ると「おでん茶飯」の屋台が人気であった。しかし関東大震災1923年)で被害を受け物資も減る。それを機に、関西から関東へ職人の行き来があり、関西風のおでんが関東に逆輸入され[7]、それまで江戸では使用されなかった様々な種のおでんが広がる事になった。これら人の行き来があったために、現在の東京の老舗おでん店でも様々な味付けがある。

あらかじめ煮込んでおけば提供できる関東のおでんは、日本全国に広がり、屋台・居酒屋・駄菓子屋などで親しまれて家庭の定番メニューともなっていった[7]

提供・販売 形態[編集]

おでんの屋台
おでんの屋台
テイクアウトのおでん
季節

特にの食物として好まれる。[注 1]

江戸時代の振売

江戸ではおでんの振売が流行した。 [注 2]

おでん屋

「おでん屋」と称される小さな一杯飲み屋で酒の肴として供されていることが多い。

(2014年時点で)住民一人当たりのおでん屋の店数が日本一の地域は金沢(金沢市)である[11]

業務用の《おでん鍋》の多くは四角形で内部は具材ごとに入れることができるよう間仕切りが設けられており、熱源としてはガス式(直火式あるいは湯煎式)と電気式がある。

屋台

かつては、屋台の「おでん屋」が夜になると町中に店を出して酔客の憩いの場となっていたが、1980年代以降は減少してきた。(2014年現在)横浜駅西口では帷子川沿いに10軒程度のおでん屋が軒を連ねる「おでん屋台」が名物となっている。

店先

また駄菓子店や食堂などの店先におでんの大鍋を置き、七輪ストーブなどで日がなぐつぐつと煮込んでいる素朴な風景も方々で見られたが、1980年代以降は廃れていった。

コンビニのレジ脇

上述の店先での煮込み風景は、現在では、コンビニのレジ脇での煮込みとして行われている。

1979年にセブン-イレブンがおでんの取り扱いを開始[12]して以降、コンビニエンスストアが電熱式のおでん鍋を置いておでんの煮売りをするようになった。これは一般にも好評で、日本全国のコンビニに広く浸透し、セブン-イレブンでは年間2億7700万個のおでん種が販売されるという(2011年度)[13]。かつては冬期など一部期間のみの取り扱いであったが、消費多角化への対応から、一年中コンビニでおでんを取り扱う傾向が強まっている[14]販売促進活動が8月中盤以降から徐々に行われ[14][15]、10月から11月にかけて販売のピークを迎える傾向となっている[15]。コンビニのおでんつゆは、関東風よりも関西風の味付けが主流である。これは、関西風だとつゆの色が薄いために客が具材をよく見て選ぶことができ、また薄味でおでんの匂いが店内に広がらないからだという[13]

スーパー、食材店 ほか

煮込み済みのおでん種をつゆごとレトルトパックにした商品も多く売られている。また、缶詰として天狗缶詰などが「おでん缶」を製造しており、店舗や自動販売機で売られている。

変り種として、冷たくして食べることを前提に汁をゼリー状にした「冷やしおでん」が夏期向けの商品として鈴廣かまぼこや天狗缶詰から発売されている[16]

家庭料理[編集]

家庭で料理することもさかんに行われている。料理番組などで、料理人などから、おいしいおでんにするためのコツや技のようなものが紹介されることがある。しばしば紹介されるコツのひとつは、暖めた後 一旦さましてその後ふたたび暖めると味がとてもよくしみこむ、というものである。鍋を蓋をした状態で屋外(マンションならばベランダ)などに置いて十分に冷やして(冬の外気は低く、30分ほどでだいたい冷える。外気温が十分に低いので、面倒ならば一晩放置しておいてもいたまない。冷蔵庫に入れたような状態になる。)、それを室内にとりこんで、また暖める、というものである。

NHKの『あさイチ』では、家庭でおでんを作る時の、食材ごとの下ごしらえのコツを数度ほど紹介したことがある。例えば、卵は、前日に「ゆで卵」と「だいこんおろし」をつくり、それらを一緒にビニール袋(zip袋など)に入れて一晩冷蔵庫内に置いておく、という技である。そうすると卵の表面(卵白)のたんぱく質が、だいこんおろしが自然に含む酵素によって適度に分解され、柔らかく仕上がり、煮込みによって味がしみこみやすくなる[17]。各食材ごとに、さまざまな技が紹介された。[注 3]

また、美味しいおでんスープを作る裏技として、オイスターソースを使う(通常のスープに加えて、それを足す)、というものがある。はじめて聞く人は「おでんにオイスターソース?」と信じられないが、実際にやってみるとオイスターソースの癖は感じられず、うまみのある美味しいおでんスープになり、ほとんどの人が絶賛する[17]

代表的なおでん種[編集]

おでん鍋。様々なおでん種が見える。
調理の様子

地方により使用される種の特色があるが、紀文の「家庭の鍋料理調査:好きなおでんベスト10全国版」では、大根・たまご・ちくわ・こんにゃく・はんぺん・厚揚げ・さつま揚げ・餅入り巾着・ごぼう巻・じゃがいもの順となっている。

ほぼ全国共通で用いられるおでん種[編集]

地域や好みによって使用されるおでん種[編集]

地域性の強いおでん種[編集]

北海道・東北地方
関東地方
  • はんぺん - 白身魚のすり身に山芋を加えて蒸したもの。四角いものを二つに三角形に切る。しぼんでしまわないように、かつダシが染み込むようにするのは難しい。
  • 筋蒲鉾(すじ) - の軟骨を含む白身魚の練り物の一種。
静岡
  • 黒はんぺん - 静岡おでんに入れる焼津名産の魚の練り製品。が主原料のため淡灰色をしていることからこう呼ばれる。前述のはんぺんを「白はんぺん」と呼んで区別することもある。
  • カツオのへそ - 心臓のこと。串に刺して用いる。焼津地方に特有。焼津港は鰹の水揚げ量において国内随一で、鰹のアラが比較的簡単に手に入るため、おでん種としても使われるようになったと見られている。
  • なると - 駄菓子屋や飲み屋のおでんで見られ、静岡県焼津市では現在も定番として使われる。
長野
  • 蕎麦 - 短めのそばきりやそばがきにして用いる。ねぎ味噌を包んで団子状にするところもある。
中部地方
  • 豚バラ - 角切りにした豚のばら肉
  • どて串 - 豚もつを串に刺したもの。名古屋を中心とする味噌味のおでんによく用いられる。
関西地方
  • コロ - 油かす。の皮から鯨油を絞った残りを乾燥させたもの。
  • さえずり - 鯨の舌。鯨由来の種は、以前は関西のおでんには欠かせないものだったが、商業捕鯨禁止以降は珍しくなった。
  • 湯葉生麩 - 京都を中心に用いられる。
  • ほねく - タチウオを骨ごとすり身にしてさつま揚げ状に揚げたもの。和歌山を中心に用いられる。
  • メークイン- カレーや他の煮込み料理同様に好まれる。
北陸地方
  • 加賀巻 - キャベツを中心とした野菜をさつま揚げ状に揚げたもの。同様に紅生姜枝豆タコゲソ等をそれぞれさつま揚げ状に揚げたものもある。
  • くるま麩 - ちくわ型の焼きの一種。新潟・北陸ではおでん種として用いられる。
四国地方
九州地方
  • 馬すじ - のすじ肉。熊本おでんの定番である。
  • 小判型のつきあげ(さつま揚げ )- コンビニが鹿児島へ入ってくる以前は、牛蒡巻などの代わりに入っていた。
  • 大豆もやし - 鹿児島天文館の吾愛人(わかな)などの高級居酒屋のおでんに良く見られる種。
  • 骨付き肉(豚骨) - 豚骨料理の郷土料理があり、豚(もしくは鶏)の骨付き肉。
沖縄

各地のおでん[編集]

一般的には、東日本では多くの削り節と昆布を使用し、関西北陸は昆布、中国四国は煮干しや焼きあごを使用する。また、使用される醤油が違う事もあり、東日本では濃口しょうゆの濃い色のダシと薄い色のものが混在しており、西日本では薄口しょうゆが使用されるため、色合いが異なってくる(塩分濃度は醤油の色の濃薄とは無関係)。しかし、おでんの発展には複雑な経緯(前述)があったために、様々な出汁が使用されたり、関西でも濃口醤油を用いたりすることがある。

薬味は全国的に練り辛子が主流だが、味噌だれやネギだれなどを用いる地域もある。

北海道[編集]

北海道のおでんは、2種存在する。現在、一般的な物は、北海道産のコンブを用いた薄い醤油味。地域特色として海の幸(コンブ・タチ(タラの精巣)・カニ・ツブなど)・山菜(フキネマガリダケなど)がある。縁日の屋台・海の家・雪祭りの飲食店の定番品である生姜風味の甘辛い味噌だれを串おでん(ダイコン・揚げかまぼこ(角天・マフラーなど)・白こんにゃく・ゆでたまご)にかけたものがある。串おでんの種は、出汁ではなく水で茹でた物に味噌だれをかけた単純なものである。

以前は、手軽に食される串おでんが主流であったがコンビニのおでんの登場により薄い醤油味のものが定番となった。別添えに生姜味噌・和からしの小袋が付属する。現在、生姜風味の甘辛い味噌だれをかけた串おでんは、コンビニおでんでは、販売されない(但し、味噌味の串おでんのレトルト品は、存在する。ファミリーマートでは、「ちび太のおでん」(おでん串)は販売される)。

青森県青森市[編集]

ツブ貝ネマガリダケ、大角天(薩摩揚げの一種)など独特の種が入ったおでんにしょうが味噌だれをかけて食べる「青森生姜味噌おでん」。2005年には「青森おでんの会」が発足し「B-1グランプリ」へ出展した。

関東[編集]

現在のおでんは、関東で煮込み田楽からに変化していったものなので、特別な点は少ない。濃口醤油を使用しても、静岡のおでんのようにつゆは黒くはない。「ちくわぶ」が特徴だとも言われるが、関東独自の種でもない。世界最大の魚の卸売市場「築地」が存在し、練り物は多く使用される。浅草は、おでんの聖地とも言われる[18]。屋台、居酒屋、うどん店のメニューとなっている事が多い。餃子巻きなど全国的に珍しい種も見られる。

神奈川県小田原市[編集]

小田原市では、2003年に地元名産品である蒲鉾の消費拡大を狙うべく、2003年に「小田原おでん会」を発足させ、名物料理となっている。梅味噌を付けて食する。

静岡県静岡市[編集]

静岡市のおでんは濃口醤油を使い鶏ガラ(および牛すじ)でだしを取った長年継ぎ足しの黒いつゆを使用する。はんぺんは焼津産の黒はんぺん、すべての種に竹串を刺し、「だし粉」と呼ばれるイワシ削り節鰹節青海苔をかけて食べる。

これは「静岡おでん」と呼ばれ、発音は静岡市周辺での「静岡」の読み方にならって「しぞーかおでん」である。この呼び方をセールスポイントにしている店や書籍も多数存在している。佐藤浩市が出演した「キリン一番搾りキリンビールのテレビコマーシャルで取り上げられたことから全国的に注目され、一種のブームにつながった。2007年には「静岡おでんの会」という団体が「B-1グランプリ」という食の祭典に静岡おでんを出展し、3位となった。

葵区にはおでん店だけが軒を連ねる飲食店街「おでん横丁」があり、各店舗で味や具材を工夫している。また、旧清水市内を含む静岡市内にある多くの駄菓子屋でもおでんを販売している。「静岡おでん」は季節を問わず食されており、例えば夏場のプールなどでも販売され、店によっては冬場より売り上げが多いところもあるという。このように静岡市周辺においてはおやつ、酒の肴、おかずと幅広く食されている。

また年に一度、「しぞーかおでんフェア」(2010年に「静岡おでんフェスタ」から改称)が開催されており、人気投票が開催されるなど盛り上がりを見せている。最近では日本各地のおでんや、韓国、台湾などのおでん等も紹介している等、イベントで楽しめるおでんの幅が広がりつつある。

さらに最近では静岡県内のみならず、東京都内やバンコクでも静岡おでんが味わえる店が開店するなど、静岡おでんが食べられる地域も広がりつつある。

「静岡おでん」は旧清水市内を含む静岡市とその周辺で主に食されていたものであり、県西部の浜松市や、県東部の沼津市熱海市などでの知名度や認知度は極めて低かったが、先述のテレビコマーシャルなどでの知名度上昇に伴い、全県的に知られるところとなる。静岡県内においても西部や東部・伊豆などでは全国的な知名度上昇と時を同じくして明確に認知されるようになったとも言われる。

長野県[編集]

おでんの具と共に、蕎麦(そばきり、そばがき)を煮込む。よって出汁は関東風のコクがある出汁が主流であった。しかし前述の通り、時代とともに出汁が関西風味へと変遷されたことで風味が合わなくなってしまったせいか、現在ではあまり見られない食され方である。

長野県飯田地方[編集]

一般的なおでんに、甘辛いネギダレ「信州飯田のねぎだれ」(みじん切りにしたネギを醤油に漬け込みネギのエキスにより粘り気の出たタレ)をかけて食べるもので、豆腐の種も良く食べられる。このネギダレは、長野県地域で蕎麦がおでんの種に用いられた頃に薬味として使われていたネギの名残であるとされ、他の料理にも使用されている。

富山県[編集]

塩と昆布やかつお節でとっただし汁に、玉子、大根、焼きちくわ、焼き豆腐、かまぼこ、すりみなどを入れて煮込み、「白とろろ昆布」や練りからしを添えて食べる。昆布の消費量(一人当たり)日本一の県として、この「白とろろ昆布をのせて召し上がる」を「富山おでん会」としては、「富山おでん」の定義にしているが、富山県で一般的に食されているというわけではない。 メニューにおでんがあるラーメン店の存在も富山県の特徴である。

その他の珍しい種としては、あんばやし(薄切りコンニャクの串刺し)や、すす竹(細竹)、白えび入りのつみれなど。

愛知県[編集]

「味噌おでん」は、八丁味噌をベースとした甘めの汁でダイコン、こんにゃく等の種を煮込む。味噌の煮汁には豚のモツやバラ肉を入れてどて煮にしたり、味噌カツのたれにされることも多い。また、だし汁ではなく湯で茹でた後、味噌をつけて食する味噌田楽もある。

醤油味の汁のおでんについては「関東煮(かんとに)」と呼び、おでんといえば味噌おでんや味噌田楽を指す場合が珍しくなかった。また、種でも薩摩揚げのことを「はんぺん」と呼ぶことが一般的だったが、最近ではテレビメディアや全国展開するコンビニなどの影響で、関東煮(かんとに)をおでんと言い換え、わずかながらも薩摩揚げはんぺんを区別するようになった。

名古屋のコンビニのおでん販売では、普通のおでんを売る店、味噌おでんを売る店、両方を売る店の三種類がある。両方を売る店では、場所の関係上、普通のおでんの一部分に味噌おでんの容器を置き、一品か二品程度を売る店がある。その場合は、牛すじ、大根、卵が多い。味噌だれの小袋が付く場合がある。

兵庫県姫路市[編集]

しょうが醤油に付けて食べる[19]。きざみネギを散らすこともある。

香川県[編集]

おでんには白味噌ベースの甘い味噌だれ、黄色いからし味噌などを添える。「うどん店」では、必ずと言っても良いほど副食としてセルフサービス販売されている。

愛媛県[編集]

からしの代わりにおでん用の味噌を付けて食べる。また、県内の一部の地域ではうどん屋やラーメン屋の店内でも提供される。店内にあるおでん鍋から客が自由に取って(店側が取ることもある)、うどんやラーメンのでき上がりを待つ間に食べられている。

沖縄県[編集]

沖縄のおでんは、てびち(豚足)をメインとしており、旬の葉物野菜が添えられる。コンビニでは本土と同様の一般的なおでんと共にてびちやソーキもおでん種として採用されている。また、おでんに沖縄そばを入れる例もしばしばみられ、沖縄ファミリーマートローソン沖縄では「おでんそば」も販売されている。薬味には他の地域で一般的な和からしではなく、アメリカ製のマスタードが用いられることも多い。[要出典]

その他[編集]

「京風おでん」「京おでん」という名称で、淡口醤油を使用したおでんを出す店がある。 コンニャクのみを種とする「こんにゃくおでん」・「味噌おでん」があるが、だし汁ではなく湯で煮込んで熱くしたコンニャクに甘い味噌ダレを付けて食べる煮込み田楽である。

日本国外のおでん[編集]

日本独自の食べ物であるが、日本統治時代に台湾朝鮮半島などにも広まった。

中華圏では、「黑輪」(主に台湾台湾語で発音すれば「オーレン」。)、「熬点」(主に中国大陸/「Aódiǎn」と発音し、煮込んだ(熬)点心(点)の意。)、「關東煮」(中華圏全体)などの表記で広く売られており、日系コンビニチェーンなどを中心に、日本風(日式)をアピールするために「東煮」と新字体の表記も確認できる。中華圏のコンビニエンスストアや屋台では、串に刺し、使い捨てのコップに入れ、箸を使わずに食べるスタイルで売られていることが多い。

韓国では、「오뎅」(オデン)=練り物、特に薩摩揚げそのものを指す言葉に変質しており、日本同様に一般的な食材として、日本のおでんのように煮干から取った出汁に醤油を加えた汁で煮たり、コチュジャンで炒めたりと、様々な調理方法で食べられている。なお、汁で煮込む場合は、しばしば風味付けのために薄切りの大根が一緒に煮込まれることがあるが、これは具材としては扱われず、食されるのはあくまでオデンと汁のみである。また、汁オデンを扱う屋台では、多くの場合、サービスとして汁を無料で提供している。釜山では「釜山オデン」という名物もある。

タイの日系コンビニエンスストアでもほぼ日本と同じスタイルでおでんが多く売られている。

フランス語版Wikipediaでは、フランス料理のポトフに料理法や社会的なポジションが類似した料理としておでんを挙げる。

脚注[編集]

  1. ^ 真夏は売上は落ちる。
  2. ^ 振売の典型はそばであった。おでんは煮物としては珍しく即席で食べられるものであった。今流に言えば「ファーストフード」としても食べられたわけである。
  3. ^ 同番組で紹介された各食材ごとのコツはネット検索をすると、まとめて紹介しているサイトがいくつか見つかる。
出典
  1. ^ 新井由己著, "日本全国おでん物語", 生活情報センター
  2. ^ 日本国語大辞典(小学館)、女房言葉の項
  3. ^ 新明解国語辞典(三省堂)第7版。おでん、田楽、それぞれの項を参照。
  4. ^ 『丸善食品総合辞典』丸善 p.164 1998年
  5. ^ 真崎稲荷境内には、田楽茶屋が8軒並んでおり、そのうちの「甲子屋」は滝沢馬琴が贔屓にする人気店
  6. ^ 興津要「江戸味覚歳時記」時事通信
  7. ^ a b c d 紀文
  8. ^ 「たこ梅」関東煮・おでんの歴史
  9. ^ 菊地武顕『あのメニューが生まれた店』42頁 平凡社
  10. ^ おでん専門店「たこ梅」(た古梅) 関東煮・おでんの歴史
  11. ^ NHK BS『新日本風土記』「金沢」
  12. ^ 『“熱い”真夏のコンビニおでん戦争 値下げ、だし改良、品ぞろえ…』 産経新聞、2007年8月28日。
  13. ^ a b 1日1000個売れるコンビニおでん つゆはなぜ「関西風」か、週刊ポスト2012年11月16日号、NEWSポストセブン、2012年11月11日配信、2012年11月12日閲覧。
  14. ^ a b コンビニで中華まんやおでんを発売する時期って決まってるの? アメーバニュース 2009年4月22日
  15. ^ a b コンビニでおでんが最も売れる時期は何月か? Business Media 誠 2009年4月1日
    おでんが最も売れる時期は、冷え込む1~2月ではない ライブドアニュース 2009年5月25日
  16. ^ この夏、「冷やしおでん」がブーム!? エキサイトニュース 2006年8月10日
    冷やしおでん缶デビュー! ゼリー状スープを検証! ASCII.jp 2008年7月17日
  17. ^ a b NHK『あさイチ』おでん特集回。
  18. ^ 職人が究めたおでんの哲学 男の夜遊びライター大脇克浩
  19. ^ 姫路おでん公式サイト

関連項目[編集]

外部リンク[編集]