ショウガ

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ショウガ(クロンキスト体系
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ショウガ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
: ショウガ目 Zingiberales
: ショウガ科 Zingiberaceae
: ショウガ属 Zingiber
: ショウガ Z. officinale
学名
Zingiber officinale
和名
ショウガ
英名
Ginger

ショウガ生姜、生薑、薑。学名はZingiber officinale)はショウガ科多年草であり、野菜として食材に、また生薬として利用される。

由来[編集]

ショウガは熱帯アジアが原産で、インドでは紀元前300-500年前にはすでに保存食や医薬品として使われ、中国でも紀元前500年には栽培されている。ヨーロッパには紀元1世紀ごろには伝わっていたとされる。しかしヨーロッパは気候が栽培に向かず主にアジアからの輸入に頼っていた。日本には2-3世紀ごろに中国より伝わり奈良時代には栽培が始まっていた[1]。『古事記』に記載があるように早くから用いられている。古くはサンショウと同じく「はじかみ」と呼ばれ、区別のために「ふさはじかみ」「くれのはじかみ」とも呼ばれた。

特徴[編集]

ショウガは地下に根茎があり、地上には葉だけが出る。葉はまっすぐに立った茎から両側に楕円形の葉を互生したように見えるが、この茎はいわゆる偽茎で、各々の葉の葉柄が折り重なるように巻いたものである。花は根茎から別の茎として出て、地上に鱗片の重なった姿を見せる。花はその間から抜け出て開き、黄色く、唇弁は赤紫に黄色の斑点を持つ。ただし開花することは少ないため、根茎による栄養繁殖が主である[2]。このため、品種の分化は少ない。

ショウガの根茎は、ジンゲロールショウガオールに由来する特有の辛味とジンゲロンに由来する独特の香りを持つ。

分類[編集]

11.5kgの巨大なショウガ
はじかみ

根生姜・葉生姜・矢生姜[編集]

ショウガは栽培・収穫方法により根生姜、葉生姜、矢生姜(軟化生姜)に分類される[3][4]

  • 根生姜 - 地下の塊根部分を食用とするもの[3]
  • 葉生姜 - 根茎が小指程度の大きさにまで成長した段階で葉が付いたまま収穫したもの[3][5]。葉生姜の一品種として谷中生姜東京都台東区谷中に因んだもので、この種の生姜がかつて特産品だったことによる)がある。
  • 矢生姜 - 軟化栽培し15cm程度に成長したところで太陽に当てて茎元が紅色になったところを収穫するもの[3]。筆生姜、芽生姜、一本生姜、軟化生姜ともいう[3][5][4]。「はじかみ」として焼魚の添え物(艶やかな色合い・毒消し・香り付け)として重宝されている[3]

大生姜・中生姜・小生姜[編集]

ショウガは大きさ別に見ると大生姜・中生姜・小生姜の3種類に分けられる[3]

  • 大生姜 - ショウガの晩生種[4]。1個の大きさが1kgにもなることがあり品種としておたふく・印度などがあり国内生産量の93.6%を占める(2009年生産流通消費統計課)
  • 中生姜 - ショウガの中生種[4]。1個の大きさが500g前後で品種として三州生姜・黄生姜などがある
  • 小生姜 - ショウガの早生種[4]。1個の大きさが300g前後で品種として金時生姜谷中生姜などがある。

利用[編集]

食材[編集]

掘り上げたばかりのショウガ

ショウガは主に香辛料として使われる。日本料理ではすりおろすか、すりおろしたものを醤油と合わせて生姜醤油とするか、千切りにする(針生姜)か、刻んで振りかける使い方が多い。冷奴素麺アジ寿司たたきなどに生姜は欠かせない薬味とされている。地方独特の使用例では、姫路市おでんを生姜醤油で、青森市では生姜味噌で食べる習慣がある。そのほか、カレー酸辣湯などの料理にさわやかな辛味をつけるのに用いられる。

日本料理中華料理では料理の臭味を消すためにも多用される。煮物炒め物スープ薄切りしたものを加える事が多い。

ショウガの根茎をそのまま食べるものとして、砂糖で調味した生姜の甘酢漬けや、梅酢で漬けた紅生姜がある。薄くスライスした甘酢漬けは寿司と共に出され、符牒ではガリと呼ばれる。紅生姜は、細かく刻んで焼きそばたこ焼きなどに加えたり、ちらし寿司牛丼などに添えられる他、新生姜を皮を剥いただけの根茎のまま酢漬けしたものもよく出回り、そのままでも食べられる。関西の一部地域では薄く切って天ぷらの定番食材として用いられている。

ショウガの芽を湯通しして甘酢に漬けたものを、はじかみあるいははじかみ生姜という。焼き魚等に彩りや口直しとして添えられる。端が赤いことから「はし赤み」が転じて「はじかみ」になったといわれる[要出典]。または、「はじかみ」とは顔をしかめる意で刺激的な味を表す語に由来するとも言われる[6]

また、根茎に砂糖を加えて煮てから、さらに砂糖をまぶした砂糖漬けも作られる。

生姜飴生姜糖葛湯冷やし飴(飴湯)、ジンジャーエール生姜茶(センガンチャ)などの材料として、甘い味と合わせて用いる事も多い。

欧米ではジンジャークッキージンジャーブレッドなどの焼き菓子にも用いられる。

凝固剤[編集]

ショウガの絞り汁に含まれる酵素タンパク質凝固作用を利用する使い方がある。中国広東省広州市の沙湾鎮では、水牛乳または牛乳を約70℃に温め、砂糖で甘みを付けた中に絞り汁を加え、軟らかいプリン状に固めたデザート「薑撞牛奶」(広東語 キョンジョンアウナーイ)ショウガ牛乳プリンが名物として作られている。現在は香港マカオ等にも広まり、甘味処などで食べることができる。

沙湾の近隣の仏山市順徳区でも牛乳プリンに加えることもあるが、この場合は凝固剤ではなく風味付けである。

生薬[編集]

ショウガの根茎は生薬として生姜(しょうきょう)と呼ばれ、中国では紀元前500年頃から薬用として利用されている。発散作用、健胃作用、鎮吐作用があるとされる。発散作用は主に発汗により寒気を伴う風邪の初期症状の治療に使われ、健胃止嘔作用は胃腸の冷えなどによる胃腸機能低下防止などに使われることが多い。辛温(辛味により体を温める)の性質を持つため、中医学で言われる熱証(熱を持ちやすい体質)には用いない。大棗との組み合わせで他の生薬の副作用をやわらげる働きがあるとされ、多数の方剤に配合されている。表面の皮を取り去り、蒸して乾燥させたものは乾姜(かんきょう)と呼ばれる。興奮作用、強壮作用、健胃作用があるとされる。生姜よりも熱性が強い辛熱の性質があるとされるので胃腸の冷えによる機能障害では乾姜を使う場合が多い[6]

日本薬局方においては、単に乾燥させた根茎を生姜(しょうきょう)、蒸してから乾燥させたものを乾姜と区別している。なお、乾生姜(かんしょうきょう)とは、新鮮な生姜(鮮姜、せんきょう)に対して区別する言葉として使用されており、日本薬局方の「生姜」と同じものである。

また、生姜を加えた葛湯は、体を温めて、免疫力を高めるため、風邪の民間療法によく用いられる[6]

出典[編集]

  1. ^ 遠藤栄『ガリ屋がまとめた生姜の話』32-37頁
  2. ^ 青葉高著「日本の野菜」八坂書房、2000年、196頁
  3. ^ a b c d e f g 野菜ブック しょうが”. 農畜産業振興機構. 2013年4月16日閲覧。
  4. ^ a b c d e やさい図鑑(根菜類)”. 愛知県. 2013年4月16日閲覧。
  5. ^ a b ちば旬鮮図鑑 ちばの葉しょうが”. 千葉県. 2013年4月16日閲覧。
  6. ^ a b c 仝選甫「薬食兼用の天産物 No.12 生姜(ショウガ)」『漢方医薬新聞』2009年12月10日、12面。

参考文献[編集]

  • 遠藤栄、遠藤栄一、『ガリ屋がまとめた生姜の話』 2011年 創元社

関連項目[編集]

  • 永谷園 – ショウガの栽培・研究・商品開発を目的とした生姜部が存在する。
  • 徳川家斉徳川家慶 - 江戸幕府11代・12代将軍。親子揃ってショウガが好物であった。老中水野忠邦 による天保の改革の際に、ショウガが贅沢品として禁止されたため家慶の食膳に上らなくなり、家慶がこれに激怒したことが忠邦失脚の一因になったという俗説がある。

外部リンク[編集]