麩
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麩(ふ)は、グルテンを主原料とした加工食品。グルテンは、水で練った小麦粉に含まれるたんぱく質のひとつである。
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[編集] 概要
モチモチした食感をもつ生麩(なまふ)と、サクサクカリカリした食感の焼き麩(やきふ)、中華料理などで使われる揚げ麩(あげふ)がある。煮物や汁物に用いられる。すき焼きなどの鍋物の具や、沖縄料理の炒め物の材料としても多く用いられている。
日本での主要産地は以下のとおり
中国では、江蘇省無錫は揚げ麩の産地として知られており、上海料理の煮物によく用いられている。また、麩の中に豚の挽肉などを詰めた、「麺筋塞肉」などの加工品もある。精進料理(日本・中国)、もしくは欧米では健康または宗教上の理由で肉類を食べない菜食主義者向けの、肉を模した代用食品の原料として麩が使われる。感謝祭で供される七面鳥の代用品としてトーファーキーがある。
生麩や焼き麩は、料理以外に、菓子として用いられる事があり、前者は小豆餡を包んで麩饅頭、後者は生地に着色して砂糖を練りこみ、麩菓子などの駄菓子とする。黒糖で花林糖のような風味をもたせた麩かりんとうもある。
[編集] 作り方
小麦粉に食塩水を加えてよく練って生地を作り、粘りが出たところで生地を布製の袋に入れて水中で揉む。 デンプンが流出した後に残ったグルテンを蒸して生麩(もち麩)が作られる。
上記のようにして作られたグルテンに、小麦粉、ベーキングパウダー、もち米粉などを加えて練り合わせ、焙り焼きしたものが焼き麩である。
また、生麩を油で揚げると揚げ麩になる。
生麩には、ゴマ、ヨモギ、紅花などの素材を加えて、風味や色をつけたものもある。
なお、流出したデンプンを集めて乾燥させたものを正麩(しょうふ、漿麩)と呼んで糊や菓子の原料にされる。
[編集] 形による種類
- 板麩
- 山形県庄内町の「庄内麩」が有名であるが、板状に焼いた物。
- まんじゅう麩(岩船麩)
- 饅頭型をした麩。新潟県村上市岩船地区が発祥地とされ、「岩船麩」として知られる。同県の下越地方で作られる。
- つぶし麩
- まんじゅう麩に蒸気を当てて蒸し、軟らかくなったところを円盤状に押しつぶしたもので、密度が高い。
- 車麩
- 竹輪のように、アルミの棒に麩の生地を巻いて、回転させながら直火焼きする工程を3回ほど繰り返し、層状にしたもの。沖縄料理に欠かせない。
- 押し麩
- 車麩を春巻きのように押しつぶしたもの。山形県などで作られている。
- 揚げ麩
- 団子状に丸めた生麩を、菜種油などで揚げて作る。中国無錫のものは、揚げることで気泡を作り、直径6cm程度の大きな球に膨らませてある。
- 油麩(あぶらふ)と呼ばれるモノは棒状にしたものである。宮城県登米地方の伝統食材。
- 汁物に使う時は、水もどしせずに料理に使え、適当な大きさに切って煮物に入れることによりコクが出る。汁気の少ない料理に使う時は、水戻しが必要。
- 飾り麩
- 花の形や、手まりの形などを食紅などを使って彩りよく形どったもの。京都の「京小町麩」、「花麩」、石川県の「加賀飾り麩」などが有名。
- 角麩
- すだれを使って板状に成型し蒸し上げたもの。面には波状の模様がつく。主に名古屋市周辺で作られており、この地方ではスーパーでもよく見かけるポピュラーな食材。主な原材料はグルテンと小麦粉。
- 安平麩(あんぺいふ)
- 山口県で生産される丸型の焼き麩。原材料はグルテンと小麦粉。一見シュークリームを思わせる外見をしている。
[編集] 歴史
中国では古くは麪筋(めんきん)と呼ばれ、宋代に書かれた『夢渓筆談』にもその名が登場する。日本では「麩」という字で麬(ふすま)を指し、後にその加工品である麪筋にもこの字が当てられた(『本朝食鑑』)。また、小麦そのものが中国大陸から伝来されたことから唐粉(からこ、殻粉)とも称した。鎌倉時代には唐粉を宮廷に貢納する供御人(唐粉供御人)がいた。「麩=ふ」としての最古の記録は南北朝時代に書かれた『嘉元記』正平7年(1352年)5月10日条に登場する「フ」の記述である(なお、同条に「フ」と併記されている「ウトム」がうどんの最古の記録とされている)。禅宗の広まりとともに精進料理や懐石料理などで麩が採用され、日本の食卓でも馴染みのものになっていった。

