チャンプルー

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ゴーヤーチャンプルー
ソーミンチャンプルー

チャンプルーとは、野菜豆腐などを炒めた沖縄料理。チャンプルーとは沖縄方言で「混ぜこぜにした」というような意味があり、野菜や豆腐に限らず、さまざまな材料を一緒にして炒める。「ゴーヤーチャンプルー」「タマナーチャンプルー」などのように主な材料の名を冠して呼ばれることが多い。

元々はありあわせの野菜に、安価で毎日手に入る豆腐、保存食である塩漬けの豚肉などを加えた家庭料理であるが、近年ではテレビ番組で紹介されるなどして、沖縄県以外の日本各地でも食べられるようになった。

琉球東南アジア日本中国アメリカの風物が歴史的経緯から入り交じっている沖縄県の文化のことを「チャンプルー文化」などと呼ぶこともある。

目次

[編集] 語源 

チャンプルーの語源は、インドネシア語マレー語のcampur[1][2](チャンプールまたはチャンポール:音声は[3])との説がある[1]。この語は、同語源の日本語のちゃんぽんと同様「混ぜる」「混ぜたもの(料理)」という意味を持ち、インドネシア料理にはナシチャンプルという、飯と数種類のおかずを混ぜた料理がある(ナシ、はインドネシア語で飯の意)。さらに朝鮮語にも同様の意味で「チャンポン」がある。これらはいずれも同語源と考えられるが、由来としては諸説ある。まず福建語の挨拶「吃飯」もしくは「吃飽沒(ジャーパーベイ)」(直訳するなら「飯は食ったか?」)から来ているとの説、同じく福建語の「混ぜる」を意味する語から来ているとする説(北京語にはchānの読みで「混ぜる」という字のがある)が存在する。

[編集] 定義

一般の野菜炒めとの大きな差違は、炒めても崩れにくく、独特の風味を持った豆腐(島豆腐)を使用する点であるが、ソーミンチャンプルーなど豆腐を使用しなくともチャンプルーと呼ばれる例もある。ただし、用語の意味としては、豆腐を用いないものはチャンプルーとは呼ばない習慣であって、麩や素麺などの炒め物は別の呼称を用いるべき(「ソーミンプットゥルー」または「ソーミンタシヤー」)であるとする意見もある。また、チャンプルーという用語は炒め物の中でも比較的強い火力で短時間に調理される場合に用いられ、昆布や中身(豚の臓物)など比較的時間をかけて炒め煮にされる料理は「イリチー」(炒り煮)と呼んで区別されることが多い。沖縄では細切りにしたニンジン大根を炒めたものもポピュラーな惣菜だが、これらは「シリシリー」(細く突く時に生じる擬音に由来)と呼ばれ、チャンプルーやイリチーと呼ばれることはない。

[編集] 素材・調理法

チャンプルーに使われる材料は多彩であり、ニガウリキャベツタマネギニンジンシイタケモヤシといった野菜や、風味のある独特の豆腐、豚肉(またはスパムなどのポークランチョンミートツナ)・などが材料となりうる。戦前にはスーチカーと呼ばれる豚の塩漬け肉や、アンダカシーなども使われた。

沖縄県の豆腐が入手できない場合には、代わりに念入りに水切りをした木綿豆腐を代替として用いたり、厚揚げを使用することもある。きめが細かく脱水し難い絹ごし豆腐は、炒めた際にグズグズに崩れてしまうために適さない。

素材を順に炒め、豆腐・ポーク(上述のポークランチョンミートの略称)などの味に加えて醤油(好みで胡椒も)などで味付けをして作る。砂糖を入れて少し甘くしたり、風味付けに鰹節ピーナッツバターなどを用いることもある。溶き卵を加える場合は最後に混ぜ合わせて仕上げる。

[編集] チャンプルーのバリエーション

チャンプルーは、主な材料の名を冠して「○○チャンプルー」と呼ばれることが多い。以下には、代表的なチャンプルーの名前と、それに使われる材料を記した。

ゴーヤーチャンプルー
代表的なチャンプルーで、ゴーヤー(ニガウリ)を含めた野菜、豆腐などを材料とする。
タマナーチャンプルー
タマナー(玉菜)とはキャベツのことで、キャベツ中心のチャンプルーを指す。
マーミナーチャンプルー
マーミナー(豆菜)とはモヤシのことで、モヤシ中心のチャンプルーを指す。
パパヤーチャンプルー
完熟して甘みの出る前の青いパパイヤを千切りにして、ポークやにんじんなどと炒める。豆腐は入れずにイリチーにすることが多い。
チキナーチャンプルー
チキナー(漬菜)とは塩漬けにしたシマナー(島菜=カラシナ)のことで、これを中心に用いたチャンプルーを指す。
ナーベーラーチャンプルー
ナーベーラーとはヘチマのことで、青い状態のヘチマを豆腐やポークなどと炒める。水分が多く、蒸し煮状になるので、チャンプルーと呼ばず「ナーベーラーンブシー」とも呼ばれる。
豆腐チャンプルー
豆腐を主役として野菜や肉類が少なめのもの、あるいはさまざまな材料を用いて主となる野菜が判然としないものを指す。多種類の野菜を用いるものは野菜チャンプルーとも呼ばれるが、このあたりの区別は非常に曖昧である。
フーチャンプルー
フーとはのことで、沖縄県で常用される車麩を水や卵液に浸したものを、野菜などとともに炒める。豆腐は使用しないため、フーイリチーと呼ばれることもある。
ソーミンチャンプルー
ソーミンとは素麺のことで、固めに茹でた素麺を少量の油とニラネギなど少量の薬味野菜、ポークやベーコントゥーナなどと一緒に炒めたものを言う。安価で保存性の高い素麺は前述の麩と同様に、冷蔵庫のない時代の沖縄では大変重宝された。なお、日本本土においても江戸時代の料理書『豆腐百珍』に「豆腐麺」という名前で豆腐と小松菜を具にした物が紹介されている。また、鹿児島県奄美群島には油そうめんと呼ばれる類似した料理が存在する。

[編集] チャンプルー文化

沖縄県は古くから、日本本土や中国文化の影響も受けてきたほか、第二次世界大戦後のアメリカ軍による統治を経験し、それぞれの文化と接することで常に影響を受け続けてきた。それらを柔軟に受け入れて、独自に生み出された沖縄県の文化を「チャンプルー文化」と呼ぶことがある。例えば、江戸時代に日本と中国の貿易の中継点とされたことから、沖縄県では採れない昆布を用いた料理が盛んになった点や、米軍基地に滞在するアメリカ人からの影響を受けて、コンディション・グリーン2side1BRAIN ツーサイドワンブレインなどの「オキナワン・ロック」と呼ばれるロックの系統を生み出した点などはチャンプルー文化の産物である。

[編集] 脚注

  1. ^ 萩谷朴 語源の快楽(新潮文庫)

[編集] 外部リンク

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