デュラムコムギ

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デュラムコムギ
マカロニコムギ
Triticum durum.jpg
デュラムコムギ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉植物 Monocots
: イネ目 Poales
階級なし : ツユクサ類 Commelinids
: イネ科 Poaceae
亜科 : イチゴツナギ亜科 Pooideae
: コムギ連 Triticeae
: コムギ属 Triticum
: デュラムコムギ T. durum
学名
Triticum durum Desf.[1]
シノニム

Triticum turgidum L. subsp. durum (Desf.) Husnot
Triticum turgidum L. var. durum (Desf.) Yan ex P.C.Kuo[2]

和名
デュラムコムギ
マカロニコムギ
英名
durum wheat
macaroni wheat

デュラムコムギ(英: DurumまたはDurum wheat、学名: Triticum durum)またはマカロニコムギは、今日広く栽培されている商業的に重要であるコムギの中で唯一の4倍体種である[3]。乾燥、高温気候に適するため、地中海沿岸や北アフリカ中央アジアアメリカ大陸などで栽培されている。

デュラムは、ラテン語で「硬い」を意味し、製造工程では、セモリナという黄色い胚乳の粗粒として取り出し、主にマカロニスパゲッティ等の原材料としている。デュラムコムギは、タンパク質を多く含むが、粘り気が少ないため、デュラムコムギパンといった場合、パンコムギに少量のデュラムコムギを添加するのが普通である。

イタリアにおいては法律[4]によって、乾燥パスタはデュラムセモリナ粉と水で作ることをパスタ生産者に義務付けている。生パスタはフツウコムギの小麦粉を使って作られることが多い。

分類[編集]

A:リベットコムギ B:デュラムコムギ D:スペルトコムギ(普通系)
C:ポーランドコムギ 。 B, Cは2粒系

ゲノムの構成はAABBの4倍体 (2n=28) である。紀元前7000年頃、Aゲノムをもつ野生一粒系(ヒトツブ)コムギと、Bゲノムをもつクサビコムギとの交雑から生じた2粒コムギ(エンマーコムギ、T. dicoccum)を選別、栽培したものがデュラムコムギであると考えられている[5]

コムギ属のゲノムは、14本、28本、42本など倍数性があるが、これは、コムギの研究を通じてゲノム説を提唱した木原均の師にあたる北海道帝国大学(現 北海道大学)農学部の坂村徹が発見した。木原は、坂村の研究を引き継ぎ、コムギでは7本の染色体が一組になって、最低の遺伝的機能を果たしていると考えた。彼は、この一組の染色体に対し、H.Winklerが、1920年に用いた「ゲノム」という言葉を当てはめ、ゲノム説を提唱した。デュラムコムギは、AABBの異なったゲノムから成り立つ異質倍数体であるが、減数分裂時、染色体同士は対合せず、一価染色体のままであることから、染色体21本のパンコムギが、14本のデュラムコムギと7本の染色体を持つ他の種との交配によって生じたと1944年に仮定した。その後、アフガニスタンイランなどで学術探検を行い、ついに野生種タルホコムギを発見し、ゲノム分析の有用性を実証したのだった。

用途[編集]


栽培面積および生産量[編集]

デュラムコムギの栽培面積及び生産量
地域 面積 (1000 ha) 生産量 (1000 トン)
西ヨーロッパ 2,490 5,730
北アメリカ 2,960 5,756
南アメリカ 102 196
中東 4,462 6,950
北アフリカ 3,290 3,214
その他 3,756 3,540
合計 17,060 25,360
[6]

赤デュラムコムギは、主に家畜の飼料に使われる。

製造工程[編集]

  1. 洗浄 異物と収縮あるいは壊れた穀粒を取り除く。
  2. 加熱 頴(イネの籾殻に相当)と内胚乳を分離しやすくするため水蒸気を除去し、種皮を強化する。
  3. 粉砕 粉に挽き、ふるいにかける。
  4. 精製 ふすまを取り除く。

脚注[編集]

  1. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003年). “Triticum durum Desf.”. BG Plants 和名-学名インデックス(YList). 2014年1月21日閲覧。
  2. ^ Taxon, ARS‐Grin, http://www.ars-grin.gov/cgi-bin/npgs/html/taxon.pl?406896 .
  3. ^ Wheat”. 2014年1月18日閲覧。
  4. ^ DECRETO DEL PRESIDENTE DELLA REPUBBLICA 9 febbraio 2001, n. 187
  5. ^ >Hamish Robertson. “Triticum (wheat genus)”. Biodiversity Explorer. 2014年1月18日閲覧。
  6. ^ Bushuk & Rasper 1994.

参考文献[編集]

関連項目[編集]