新明解国語辞典

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新明解国語辞典』(しんめいかいこくごじてん)は三省堂が発行する国語辞典の一つ。版元による正式な略称は「新明国(しんめいこく)」だが、ファンには「新解(しんかい)さん」の愛称で親しまれている。項目数は77,500(第7版)。

概要[編集]

語釈や用例に独特の表現を用いており、ファンが多い。主幹の山田忠雄の個性が色濃く反映されている。1996年赤瀬川原平著『新解さんの謎』でその個性が取り上げられベストセラーになった。(なお、赤瀬川以前にも、呉智英武藤康史など、この辞書の特殊な面白さを指摘する者は多かった)

また、かつては編者に、金田一京助春彦父子も名を連ねた(しかし、実際には金田一京助は編纂に参加していない)。そのことから、TBSラジオの日曜深夜枠のかつての人気番組「大橋照子ラジオはアメリカン」で、「金田一先生の辞書」としてリスナーによりネタにされ、番組を盛り上げるのに一役買っていた。「恋愛」「動物園」などの項目の説明には、特に「新明解」らしさが出ているとされている。その他にも、およそ他の国語辞典には見受けられない解釈が多数掲載されており、一部の人には人気がある。

前身となった『明解国語辞典』(明国)は、『三省堂国語辞典』(三国)の主幹・見坊豪紀が中心となって編纂されたものである。見出し語の収集は見坊が行い、語釈は見坊、山田らが分担して作成した。「明国」改訂版発行の後、山田が中心となって作成された改訂版が『新明解国語辞典』(新明解)と改題されて発行された。これは見坊が三国の作成に取り掛かっている間に行われ、事実上見坊を外す形となったため、山田と見坊の間に溝が生じたといわれている。結局、山田は「新明解」、見坊は「三国」を担当するという形で棲み分けを図り、三省堂の小型国語辞書は二つの路線が並立することとなった。「新明解」の「独創的な語釈」、「三国」の「新語に強く簡潔な語釈」というスタイルの違いは、両者の思想の違いから生じている。金田一春彦は、当初は編者の一員であったが、山田の思想に反発して第3版より編集から手を引いた。山田の没後は柴田武が主幹となり発行が続けられている。また、山田の長男の山田明雄も編集人に名を連ねている。

最近では日本語ブームを背景に、「タモリのジャポニカロゴス」(フジテレビ系)をはじめとしたテレビ番組マスコミでもたびたび紹介されている。

2011年12月現在で7版目。「新明解」の名はブランドとなり、この語を冠した漢和辞典古語辞典故事ことわざ辞典アクセント辞典なども出版されている(この中には、もと「明解」と冠していたものも含まれる)。

『明解国語辞典』『新明解国語辞典』(第6版まで)の累計発行部数は2,080万部。高等学校の指定辞書に採用されることが多く、小型国語辞典の中では売り上げ1位を誇る。

第5版以降では通常版・小型版に加えて、新たに特装版(白を基調としたデザイン)が発売されているが第7版においては現在のところ小型版は存在しない。また第7版ではサイズが従来よりも若干大きくなっている。

改訂履歴[編集]

明解國語辭典[編集]

新明解国語辞典[編集]

その他の新明解シリーズ[編集]

明解古語辞典→新明解古語辞典[編集]

新明解漢和辞典[編集]

  • 1974年4月10日 - 初版発行
  • 1981年12月10日 - 第二版発行
  • 1986年12月10日 - 第三版発行
  • 1990年12月10日 - 第四版発行
    • 古語辞典、漢和辞典ともに新明解国語辞典に合せたカバーデザインとなっている。また国語辞典の改訂に合わせてこれらのデザインも変更になった場合も存在するため、同じ版であっても発売時期によって表紙・箱が異なる物も存在する。
    • 新明解国語辞典は三省堂の発行する国語辞典の筆頭格であるが、漢和辞典と古語辞典では「全訳読解古語辞典および詳説古語辞典」・「全訳漢辞海」が目玉商品と位置づけられているようである。

新明解現代漢和辞典[編集]

  • 2012年1月10日 - 発行
    • (ただし2011年11月末には既に店頭に並んでいる)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]