フルーツバスケット (漫画)

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フルーツバスケット
ジャンル ファンタジー学園漫画ラブコメディ
漫画
作者 高屋奈月
出版社 白泉社
掲載誌 花とゆめ
レーベル 花とゆめコミックス
発表号 1998年16号 - 2006年24号
発表期間 1998年 - 2006年
巻数 全23巻
アニメ
原作 高屋奈月
監督 大地丙太郎
シリーズ構成 中瀬理香
脚本 中瀬理香、池田眞美子、伊丹あき
キャラクターデザイン 林明美
音楽 武藤星児、安部純
アニメーション制作 スタジオディーン
製作 テレビ東京NAS
放送局 テレビ東京系列
放送期間 2001年7月5日 - 12月27日
話数 全26話
テンプレート - ノート
ウィキプロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

フルーツバスケット』は、高屋奈月による日本漫画作品。『花とゆめ』(白泉社)において、1998年16号から2006年24号まで連載された(ただし、2000年18号から2001年19号まで作者の体調不良により休載)。全23巻。略称は「フルバ」・「フルバス」など。作者の高屋奈月は、「フルバ」と呼称している。

テレビアニメ作品としても制作され、2001年テレビ東京系で放送されていた。CS放送などで度々再放送もされている。2009年には劇団スタジオライフによって舞台化された。

概要[編集]

草摩家の分家宅に居候することになった主人公・本田透と、動物憑きの奇妙な体質を持つ草摩家の面々との交流を中心に描く。連載当初は「ホームコメディ」と掲載雑誌で紹介されていたが、作者自身は「コメディ」を意識してはいない、と単行本内で述べていた。部分部分では作者のコメディセンスが発揮されている場面も多いが(特に前半)、根幹の部分では、様々な心の傷を抱えたキャラクターたちがそれにどう向き合っていくか、を真摯に描いている作品である。

2001年(平成13年度)、第25回講談社漫画賞・少女部門受賞。23巻までの果計売上部数が1800万部を突破したことが発表された。北米では、2004年TOKYOPOPより初刊が刊行され、2006年12月の時点において15巻まで刊行。同社最大のヒット作であり、2006年12月6日のTOKYOPOPの公式サイトで、15巻までの累計売上部数が200万部を超えた事が発表された[1]。また、「もっとも売れている少女マンガ」として、ギネスブックに認定されている[2]

あらすじ[編集]

本田透は都立海原高校に通う女子高生。唯一の家族だった母親を事故で亡くし、小山で一人テント暮らしをしていた。ところがそのテントを張った場所は、同級生の草摩由希の一族が所有する土地だった。何とか交渉し敷地内でのテント暮らしを許可してもらおうとしていた時、土砂崩れでテントも失ってしまい、それがきっかけで由希が暮らす同じ一族の草摩紫呉の家に居候することに。 居候初日、透は草摩一族の秘密を知ってしまう。彼らは代々十二支の物の怪憑きで、異性に抱きつかれると憑かれた獣に変身してしまうという体質だったのだ。

設定[編集]

十二支
草摩家で生まれつき物の怪が憑いている者は、異性に抱きつかれたり(また自分が抱きついたり、抱きとめたり)身体が弱ったりすると憑かれた動物に変身する。それは数百年前の「神」と「十二支」との契約の証であり、彼らにとっては「呪い」とも「絆」とも呼べるものである。
親や兄弟同士であっても異性である限りは変身してしまうが、十二支同士や神である人間が抱きついたり抱きつかれても変身はしない。
物の怪憑きの者の特徴としては、「通常の出産予定日より数か月早く生まれる」「生まれつき毛髪や目の色が憑かれた動物の色である」「優秀な人物である(ことが多い)」など。
変身する動物は「十二支」+「猫」の13種。なお、物の怪憑きは1匹の獣につき1人であり、同時に同じ物の怪に憑かれている人間は存在しない為、最高で13人となり一族の中でも特別な存在。
草摩家
代々十二支の秘密を背負う、古くから続く名家。家格は極めて高く、同様に経済力も並大抵ではない。旧来よりのしきたりや派閥争いも多く、それに由来する重圧が、各登場人物達に多くの心の傷を負わせてしまっている。
十二支や十二支の家族、当主は本家と本家の敷地内にある「中」と呼ばれる住宅に、遠い親戚筋などの分家は敷地外である「外」に住むことが通例になっており、草摩家の人物であっても「外」の者は十二支の秘密を知らない者も多い。十二支(+猫)が全員揃っていない限りはいつ物の怪憑きの者が生まれるか分からないため、「中」「外」に限らず婚姻や住居、十二支達の進学や就職先など一切のことは当主の許可が必要である。
十二支の仲間外れであり、異形の姿となる猫憑きの人間は、高校卒業後に死ぬまで幽閉されることがしきたりで決まっている。
草摩家には美形の人間が多く、「美形の家系」とよく言われるが、本人たちには自覚がない様子。

登場人物[編集]

本田透(ほんだ とおる)
主人公。海原高校に通う。幼くして父を亡くし、高校生になってから母も事故で失った少女。以降父方の実家に引き取られるが、同居している叔母一家との折り合いが悪く、ビル清掃のアルバイトで生活を賄う。草摩一族の「十二支の呪い」のことを知ってもそのまま受け入れる優しさを持ち、ひたむきな性格だが、天然でどこかズレている一面ももつ。
ひょんなことから、同級生・草摩由希の保護者である草摩紫呉の家に居候することになり、草摩一族とかかわりを持ち始める。
草摩由希(そうま ゆき)
透の同級生。子(鼠)の物の怪憑き。眉目秀麗で文武両道なため校内では学年を越えたファンクラブ「プリンス・ユキ」が存在するほどの人気者だが、中性的な顔へのコンプレックスも抱えており、人気者という自覚はない。
草摩夾(そうま きょう)
透や由希とは同学年。十二支に入れなかった猫の物の怪憑き。ぶっきらぼうで短気な性格だが、その本質は優しさに溢れる。しかし、呪いのことがコンプレックスとなっており、由希に喧嘩を売ることも多い。
透が紫呉の元に居候することになった初日に由希に喧嘩を売りに来て、そのまま居候、さらに海原高校へ編入することになった。
草摩紫呉(そうま しぐれ)
小説家。純文学は本名で執筆するが、「きりたにのあ」などのペンネームを使い分け、様々なジャンルで書いている。戌(犬)の物の怪憑き。
由希の従兄にあたり、高校進学を機に本家を出た由希の保護者的役割を担う。ひょうきんな言動で周囲をはぐらかし、本心はあまり見せない。実は由希や透の担任である白木繭子の知人。綾女、はとりとは幼馴染にしてマブダチトリオ。
魚谷ありさ(うおたに ありさ)
透の中学からの友人。元ヤンキーで、暴走族にいた過去もあるが、憧れであった、伝説の「赤い蝶」(実は透の母親)に救われ、足を洗った。
ヤンキー時代の名残で制服のスカート丈が非常に長い。編入してきた夾とはよくドツキ漫才のようなやり取りを繰り広げる。
花島咲(はなじま さき)
透の中学からの友人。他人の思念を電波のように受け取ったり、悪意を込めた思念を相手に送り込む謎の能力を持ち、常に黒い服をまとう(両手の爪には黒のマニキュアをしている)ため、クラスメイトの大半や透が関わった十二支の関係者に恐れられている。
本人曰く「電波で人の心は読めない」が、そうと疑わせる描写も多い。成績はあまりよくない(追試・補習の常連)。
草摩 慊人(そうま あきと)
草摩家当代の当主。十二支の物の怪憑きたちにとって「神」にあたる存在。過去の母親との確執によって精神状態が不安定になることも多く、暴力や権力で十二支たちとの「絆」を試そうとする。
草摩 綾女(そうま あやめ)
由希の兄で巳(蛇)の物の怪憑き。女性向け服飾店「あやめ」を経営している。王様気質で、高校時代は生徒会長としてそのカリスマ性を発揮していた。由希に対して結構な兄バカっぷりを見せる。
由希が生徒会入りした後、「あやめ」従業員とともに生徒会室を訪れ、その振る舞いに憧れた真鍋翔に「司令」と呼ばれるようになる。
草摩 はとり(そうま はとり)
草摩家専属の主治医。辰(龍)の物の怪憑き。しかし変身するのはタツノオトシゴなのでコンプレックスとなっている。代々「記憶隠蔽術」という術を引き継いできた。過去に、慊人の暴力が原因で左目の視力を失っている。

ファンブック[編集]

合計3冊のファンブックが発売されている。

  1. フルーツバスケットキャラクターブック 2001年7月発行 ISBN 4-592-73185-9
  2. フルーツバスケット ファンブック〔猫〕 2005年5月発行 ISBN 4-592-18888-8
  3. フルーツバスケット ファンブック〔宴〕 2007年3月発行 ISBN 4-592-18898-5

アニメ[編集]

2001年7月5日から同年12月27日までテレビ東京系で放送された。全26話。サブタイトルが「第○話…」となっている(話数は漢数字が入る)。最終回の時は「最終回…」。放送前の5月3日には『フルーツバスケットにもうすぐ会える!』という特別番組が放送された。

放送されたのは単行本の1巻から5巻までの全話、5巻までに登場しなかった各十二支(紅野・依鈴は除く)が初登場する話である7・8巻の一部(7巻:37、38、42話 / 8巻:43話の一部・44、45話)、綾女の店の話(6巻:36話)、夾の「本当の姿」の話(6巻:31 - 34話)である。

基本的に原作に忠実に製作されているが、紅葉がドイツ人とのハーフである設定は存置されたものの、ドイツ語を話さないキャラクターに設定されたり、依鈴に関わる言動は全てカットされるなどの処置が行われ、原作がまだ続いていたにも関わらず、アニメを終了させてもそれほど不自然には見えないように製作されている。最終回はアニメ放送当時、原作が完結していなかったため、アニメ版独自の結末となっている。

監督の大地は本作の続編を求めるファンの声に対して「フルバのアニメの続きは作れないのです。それは岡崎律子さんはじめ、あの時にスタッフ全員、全力を出し切ってしまったから。でも、今、思った。こういう風に言われ続けるのは、我々の落ち度でした。半端な作り方をしてしまったのでしょう。ごめんなさい。それでも、続きは作れません。」と答えている[3]

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

いずれも、作詞・作曲・唄は岡崎律子。「For フルーツバスケット」と「小さな祈り」は、後に堀江由衣が「フルーツバスケット―風色― Song for Yui Horie」にてカバー。オープニングにクレジットされるスタッフは僅かで、大半はエンディングにクレジットされる。

オープニングテーマ
For フルーツバスケット」(1話 - 最終話)
第7回アニメーション神戸AM神戸賞(主題歌賞)受賞
監督の大地丙太郎は岡崎に対して「アニメのオープニングっぽくない曲を作って欲しい」と依頼した。「For フルーツバスケット」はもともと仮タイトルで、岡崎はアニメソングを作る時は必ず楽譜に「For 〇〇(歌が使われるアニメのタイトル)」と書いている。大地はそれを見て正式なタイトルだと思って「良いタイトルですね」と言ったと言う。最終的には大地が「これにしましょうよ」と言った事から「For フルーツバスケット」が正式タイトルになった[4]
エンディングテーマ
「小さな祈り」(1話 - 24話、最終話)
「セレナーデ」Pf Solo Ver.(25話)

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 コンテ 演出 作画監督 放送日
1 第一話… 中瀬理香 大地丙太郎 宮﨑なぎさ 林明美 2001年
7月5日
2 第二話… 池田眞美子 そえたかずひろ 鈴木芳成 波風立流 7月12日
3 第三話… 伊丹あき 鈴木輪流郎 秦義人 佐々木敏子 7月19日
4 第四話… 中瀬理香 大地丙太郎 六反田等 山本佐和子 7月26日
5 第五話… 池田眞美子 後藤圭二 外崎春雄 8月2日
6 第六話… 伊丹あき ボブ白旗 鈴木芳成 波風立流 8月9日
7 第七話… 中瀬理香 そえたかずひろ 秦義人 佐々木敏子 8月16日
8 第八話… 池田眞美子 平松禎史 林明美 8月23日
9 第九話… 伊丹あき そえたかずひろ 宮下新平 門上洋子 8月30日
10 第十話… 中瀬理香 西村純二 鈴木芳成 外崎春雄 9月6日
11 第十一話… 池田眞美子 大塚雅彦 関口雅浩 9月13日
12 第十二話… 中瀬理香 玉野陽美 秦義人 佐々木敏子 9月20日
13 第十三話… 池田眞美子 ボブ白旗 宮下新平 林明美 9月27日
14 第十四話… 伊丹あき 鈴木輪流郎 奈良崎早苗 10月4日
15 第十五話… 中瀬理香 ボブ白旗 鈴木芳成 外崎春雄 10月11日
16 第十六話… 池田眞美子 宮下新平 関口雅浩 10月18日
17 第十七話… 伊丹あき 玉野陽美 秦義人 佐々木敏子 10月25日
18 第十八話… 池田眞美子 長濱博史 林明美 11月1日
19 第十九話… 中瀬理香 そえたかずひろ 秦義人 佐々木敏子 11月8日
20 第二十話… 伊丹あき 大地丙太郎 外崎春雄 11月15日
21 第二十一話… 中瀬理香 鈴木芳成 奈良崎早苗 11月22日
22 第二十二話… 伊丹あき 後藤圭二 佐々木敏子 11月29日
23 第二十三話… 池田眞美子 玉野陽美 外崎春雄 12月6日
24 第二十四話… 伊丹あき 大地丙太郎 12月13日
25 第二十五話… 池田眞美子 長濱博史 関口雅浩 12月20日
26 最終回… 中瀬理香 平松禎史 宮﨑なぎさ 林明美 12月27日

ドラマCD、まんがDVD[編集]

これまでに3度ドラマCD化されている。2012年に花とゆめ紙上で応募者全員サービスとして頒布された音声入りまんがDVDも本稿で述べる。

1999 花とゆめオリジナルドラマCD フルーツバスケット[編集]

『花とゆめ』誌上での全員応募サービスで企画されたCD。アニメ化される以前に発表されたものであり、担当声優が一部アニメ版と異なる。内容はオリジナルストーリーの『草摩家の長い一日』と花島咲によるおまけコーナー。

花とゆめ付録のCD[編集]

『花とゆめ』の付録CDには数作品のCDドラマが収録されたが、その中の1つがフルーツバスケットのオリジナルストーリー『学園防衛隊』。アニメ化以降(2005年)に発表されたため、担当声優はほぼアニメ版のまま。生徒会メンバーが初登場する。

HCD フルーツバスケット[編集]

2005年5月25日にマリン・エンタテインメントより発売されたCDドラマ。原作の劇中劇シンデレラっぽいもの』と『学園防衛隊』(上記のものと同一)が収録されている。

まんがDVD[編集]

タイトルは『「フルーツバスケット」音声入りまんがDVD~旅立ちの日、再び~』 。2012年11月20日発売の花とゆめ24号は、高屋奈月の画業20周年記念号として企画されており、応募者全員サービスとして実費頒布されたDVDである。2012年12月5日発売の花とゆめ2013年1号、2012年12月25日発売のザ花とゆめ2月1日号でも同様に頒布された[5]

内容は、原作最終話を音声付きとしたカラースライドショー、キャストコメントで構成される。

舞台劇[編集]

2009年2月26日から3月8日にかけて、フジテレビスタジオライフ天王洲銀河劇場の主催で舞台化作品が上演された。出演者は全員男性で、女性の登場人物も男性俳優が演じる。また、キャスト陣は「ストロベリー・チーム」と「チェリー・チーム」で分かれ、ダブルキャストに該当する登場人物もあるが、ダブルキャスト該当出演者も別配役でもう一方のチームに参加している。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 英語版フルーツバスケット 累計200万部突破 アニメ!アニメ! 2007年11月13日閲覧
  2. ^ クレイグ・グレンディ編『ギネス世界記録2008』(ポプラ社、2007年)
  3. ^ “大地丙太郎 twitter”. twitter. (2013年9月16日). https://twitter.com/akitaroh/status/379588494349185024 2014年8月16日閲覧。 
  4. ^ 『萌える!泣ける!燃える ゼロ年代 珠玉のアニメソングスペシャル』(NHK BS2 2010年12月26日14時30分 - 17時59分)
  5. ^ “高屋奈月、画業20周年!フルバ最終話の音声入りDVDを全サ”. コミックナタリー. (2012年11月20日). http://natalie.mu/comic/news/80249 2013年3月3日閲覧。 

外部リンク[編集]

テレビ東京系列 木曜18:00枠
前番組 番組名 次番組
ウッディー・ウッドペッカー
(日曜18:30に移動)
フルーツバスケット