ハーメルンのバイオリン弾き

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ハーメルンのバイオリン弾き
ジャンル 音楽漫画洋楽クラシック音楽
冒険ファンタジー少年漫画
漫画
作者 渡辺道明
出版社 エニックス
掲載誌 月刊少年ガンガン
レーベル ガンガンコミックス
発表号 1991年4月号 - 2001年2月号
巻数 全37巻
アニメ
原作 渡辺直明
監督 西村純二
シリーズ構成 今川泰宏
脚本 今川泰宏
キャラクターデザイン 中嶋敦子
音楽 田中公平
アニメーション制作 スタジオディーン
製作 ポニーキャニオン
放送局 テレビ東京
放送期間 1996年10月2日 - 1997年3月26日
話数 全25話
テンプレート - ノート
ウィキプロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画アニメ

ハーメルンのバイオリン弾き』(ハーメルンのバイオリンひき)は、渡辺道明によるファンタジー漫画、およびそれを原作としたアニメ、ゲームソフトなどの派生作品。

漫画はエニックスの雑誌『月刊少年ガンガン』において、1991年4月号から2001年2月号まで連載された。単行本全37巻、他にガイドブック全2巻。1996年アニメ映画が公開され、続いてテレビアニメが1996年から1997年にかけて放映された(全25話)。

概要[編集]

元々は読切作品だったが、人気を獲得し本格連載となった。話数カウントは“第○楽章”。

北の都に住む魔王を倒すために旅を続けるというファンタジー作品であり、タイトルに見られるように随所にクラシック音楽をモチーフとして組み込んでいる。

構成には、ややもすれば唐突感もあるギャグをシリアスシーンに時折挟み込む形式である。これはハードなストーリーに一息入れるものとなっている。

TVアニメ版は殆どのギャグを排し(序盤に僅かではあるがコメディ要素が残っている)、重厚でシリアスな作品に様変わりしている。逆にアニメ劇場版では原作のギャグパートさながらのコメディとされている。

累計発行部数は680万部以上となっている[1]

2007年11月30日に発売された『増刊ヤングガンガン』Vol.2にて本編から10年後(エピローグから数年後)の話が外伝として書かれている。

また、2008年1月18日に発売された『ヤングガンガン』2008年3号から2011年21号まで、上記の外伝からさらに数年後に当たる続編として『ハーメルンのバイオリン弾き〜シェルクンチク〜』が連載された。単行本は全8巻。

現在「ハーメルンのバイオリン弾き」の後日談で、「ハーメルンのバイオリン弾き〜シェルクンチク〜」より前の時代の話である「続ハーメルンのバイオリン弾き 愛のボレロ」をWEB掲載している[2]

ストーリー[編集]

主人公のハーメルは大きなバイオリンを抱え、旅をしている。彼のバイオリンは特殊な力を持ち、音楽で魔族を打ち倒すことができるものである。ある村でハーメルは、天涯孤独の村娘フルートと出会い、村から連れ出した。ハーメルの旅の目的は魔王の住む「北の都」に行くことだった。

途中、ハーメルの幼なじみで永遠のライバルでもあるピアノ弾きのライエルや、国を失った王子トロン・ボーン、魔族の中で育ったハーメルの双子の妹サイザーなどを仲間に加えながら、旅は続いていく。物語が進むにつれて、ハーメルやフルートの出生の秘密が明かされ、敵が味方になったり味方が敵になったりと、複雑な人間関係を織りなし、それぞれの葛藤が描かれながら、一行は魔王のいる北の都ハーメルンを目指して旅を続けていく。

登場人物が、全て楽器にまつわる名前を付けられていることでも分かる通り、この作品はクラシック音楽があちこちにモチーフとして使われている。主人公のハーメルやライエルは武器として、音楽を奏でたり、音楽で他人を操って戦わせることができるという設定であり、随所にクラシックの曲が登場し、うんちくが披露される。

登場人物[編集]

コミックス[編集]

いずれも、エニックス(現:スクウェア・エニックス)の漫画レーベルから刊行された。

ガンガンコミックス
  1. 1991年9月22日刊行、ISBN 4-87025-001-2
  2. 1992年2月22日刊行、ISBN 4-87025-010-1
  3. 1992年7月22日刊行、ISBN 4-87025-023-3
  4. 1992年12月18日刊行、ISBN 4-87025-035-7
  5. 1993年5月22日刊行、ISBN 4-87025-045-4
  6. 1993年8月21日刊行、ISBN 4-87025-055-1
  7. 1994年1月22日刊行、ISBN 4-87025-069-1
  8. 1994年4月22日刊行、ISBN 4-87025-080-2
  9. 1994年8月22日刊行、ISBN 4-87025-090-X
  10. 1994年11月22日刊行、ISBN 4-87025-098-5
  11. 1995年2月22日刊行、ISBN 4-87025-110-8
  12. 1995年9月22日刊行、ISBN 4-87025-127-2
  13. 1995年11月22日刊行、ISBN 4-87025-130-2
  14. 1996年3月22日刊行、ISBN 4-87025-145-0
  15. 1996年8月22日刊行、ISBN 4-87025-158-2
  16. 1996年11月22日刊行、ISBN 4-87025-169-8
  17. 1997年1月22日刊行、ISBN 4-87025-179-5
  18. 1997年2月22日刊行、ISBN 4-87025-187-6
  19. 1997年3月22日刊行、ISBN 4-87025-193-0
  20. 1997年6月21日刊行、ISBN 4-87025-206-6
  21. 1997年8月22日刊行、ISBN 4-87025-216-3
  22. 1997年11月22日刊行、ISBN 4-87025-231-7
  23. 1998年1月22日刊行、ISBN 4-87025-242-2
  24. 1998年3月20日刊行、ISBN 4-87025-283-X
  25. 1998年8月22日刊行、ISBN 4-87025-343-7
  26. 1998年11月21日刊行、ISBN 4-87025-417-4
  27. 1999年3月20日刊行、ISBN 4-87025-475-1
  28. 1999年5月22日刊行、ISBN 4-7575-0027-0
  29. 1999年8月21日刊行、ISBN 4-7575-0067-X
  30. 1999年11月22日刊行、ISBN 4-7575-0129-3
  31. 2000年2月22日刊行、ISBN 4-7575-0173-0
  32. 2000年5月22日刊行、ISBN 4-7575-0248-6
  33. 2000年8月22日刊行、ISBN 4-7575-0291-5
  34. 2000年10月21日刊行、ISBN 4-7575-0337-7
  35. 2000年12月20日刊行、ISBN 4-7575-0369-5
  36. 2001年3月22日刊行、ISBN 4-7575-0418-7
  37. 2001年3月22日刊行、ISBN 4-7575-0419-5
廉価版
  • 『ハーメルンのバイオリン弾き 〜最終楽章 歓喜の歌〜』 2008年8月25日刊行、ISBN 978-4-7575-2377-7
ハーメル一行と大魔王ケストラーの決戦クライマックスを収録した。

ゲーム[編集]

ハーメルンのバイオリン弾き
ジャンル アクションゲーム
対応機種 スーパーファミコン
開発元 -
発売元 エニックス(現スクウェア・エニックス
人数 1人
メディア -
発売日 1995年9月29日
売上本数 -
その他 -
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コンピュータゲーム[編集]

1995年9月29日にエニックスから発売されたアクションゲームで開発は『南国少年パプワくん』のDaftが担当。プレイヤーがハーメルを操り、フルートを投げたり、着ぐるみを着せたりしながら進んでいく。このシステムには発売当時“ギャル投ゲー”という名称が付けられていた。ストーリーは全4面で、1面の中に多くのステージを盛り込んでいる。ストーリーは1巻から4巻までの内容を中心にまとめてあり、テレビアニメ版のシリアスさとは対照的に原作のコミカルな部分を前面に押し出した形となっている。1面1面が長く進めるのには時間がかかるにも関わらず、セーブはもちろんパスワード形式などの保存方法がなく、全てクリアするには最初から最後まで中断せずに続けるしかない。しかしそれ故にクリアできた際には相当な達成感が得られるものとなっている。ハーメルとフルート以外にも、サブキャラクターとしてライエルやオーボウ、サイザーは登場するが、トロンなどは出ていない。ゲーム中の音楽は基本的にオリジナルだが、モーツァルトやバッハなどのクラシックの名曲もところどころで使われている。

ゲームブック[編集]

  • ゲームブック ハーメルンのバイオリン弾き
    エニックス文庫(ガンガンゲームブックシリーズ):1996年・初版:580円

アニメ[編集]

劇場版[編集]

1996年4月20日に「GWアニメフェスティバル'96」として公開された。同時上映は『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』『魔法陣グルグル』。TVアニメ版とは違い原作通り、大量のギャグが詰め込まれている。

スタッフ(劇場版)[編集]

  • 製作 - 田中迪、本橋浩一、八木ケ谷昭次、千田幸信
  • 企画 - 保坂嘉弘、石崎邦彦、中島進、本橋寿一
  • 音楽 - 田中公平
  • キャラクターデザイン・作画監督 - 加藤裕美
  • 美術監督 - 筒井典子
  • 製作管理 - 真木透、遠藤重夫
  • プロデューサー - 久米憲司、吉田剛、小林正彦
  • 監督・脚本 - 今西隆志
  • 音響監督 - 早瀬博雪
  • 色彩設定 - 佐藤秀一
  • 撮影監督 - 平田隆文
  • 制作担当 - 安形裕篤
  • 編集 - 名取信一、目黒広志、寺野剛
  • アニメーション制作 - 日本アニメーション
  • 製作 - エニックス、ポニーキャニオン松竹、日本アニメーション

主題歌(劇場版)[編集]

オープニングテーマ
「前を向いて歩こう」
作詞 - 森由里子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 山本健司 / 歌 - KUKO
エンディングテーマ
「雨のちハレルヤ~太陽に投げkiss~」
作詞 - 森由里子 / 作曲 - 田中公平 / 編曲 - 山本健司 / 歌 - 横山ホットシスターズ

キャスト[編集]

主要キャラはドラマCDのキャスト。

国王
声 - 茶風林
アンディファーナ国の国王。
王妃
声 - 井上喜久子
アンディファーナ国の王妃。娘ベルリラを救出する為、自らも剣を持って戦おうとする。
ベルリラ姫
声 - 丹下桜
アンディファーナ国の王女。メデューサーの魔法で猫の姿にされ囚われの身になるが、ハーメル達に救出される。元の姿は、幼い少女。
メデューサー
声 - 小宮和枝
アンディファーナ国侵攻を指揮した女魔族。石化の魔法でハーメル達を苦しめる。本作の終盤で、冥法王ベースの部下であることが判明する。
ボスモンスター
声 - 島香裕
冥法軍兵士
声 - 長島雄一中田雅之
住民
声 - 坂東尚樹

テレビアニメ[編集]

1996年10月2日から1997年3月26日までテレビ東京系で放送された。全25話。原作の持ち味であるギャグシーンを殆ど省き、シリアスで暗く、原作よりも伝奇譚的な展開となっている。序盤にはほんの僅かだがコミカルな描写があるように元々は多少のギャグも盛り込む予定だったが、監督の西村純二によると、理由はストーリーのドラマ性を重視した結果入れる余裕がなくなったため、結果的にギャグを省いた形になったという。第1話、最終話でオープニング、エンディングがカットされているのも、演出というよりは1話分のストーリーが長すぎて尺が足りなくなったため[要出典]

当初は1997年9月までの1年間の放送予定だったが、放送初期の段階で、半年に短縮が決定となった。そのため2クール目中盤で1年ほど話が飛ぶ。また、そのあおりを受けて本編では強引なストーリー展開が多く見られ、主題歌をとっても前半と後半で全く異なるタイプのものになるなど、作品の方向性についての混乱も見受けられた。なお、シリーズ全体を通して止め絵が多用され、紙芝居の様なシーンが多く見受けられるが、これは監督インタビュー(アニマックス・創ったヒト)によると低予算やスケジュールとは一切関係ないということである。ただ、このような当時のアニメーションとしてもやや奇抜ともいえる演出を採用した意図として、同時期に放送された『新世紀エヴァンゲリオン』に感化されたということも監督は述べている。

監督が「大きな悲劇の物語」と形容した、原作とは正反対のシリアスな展開の数々は、もはやオリジナル作品と呼べるほどにアレンジされている。原作者自身は「ギャグを入れるとかえって伝えたいメッセージが霞んでしまう」と、この路線を評価している[要出典]。監督曰く、設定に関する「謎解き」ではなく、登場人物たちの葛藤を軸にした「ストーリー」で見せる作品というコンセプト、との事である。

アニメ版のベースは、ベースとリュートが同時に声を発するという形式で、2人の声優で演じている。これは、アニメではリュートは死んでおらず、生きたまま操られているからだと推測される。また、2つの首を持つドラムは1人の声優だがベースのようなステレオではなく、片方が普通にしゃべり、もう片方がうなり声をあげている。

宮田始典(現・宮田幸季)、松山鷹志緒方恵美など本作に出演した声優の一部は、後の西村作品にも度々出演している。

ソフト化はビデオLDでそれぞれ全6巻が発売されているが、全5話収録の6巻はLDのみ2枚組という異例の形態になっている。

2007年11月9日から11月30日まで、DVD-BOX発売の宣伝を兼ねて、TOKYO MXでセレクション放送された。

スタッフ(テレビアニメ)[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ
「MAGICAL:LABYRINTH//」 (第2話 - 第12話)
作詞・作曲 - 高見沢俊彦 / 編曲 - 上野圭市 / 歌 - Skirt
「未完成協奏曲」(第13話 - 第24話)
作詞 - 冬杜花代子 / 作曲・編曲 - 田中公平 / 歌 - 錦織健
エンディングテーマ
「傷だらけのツバサ」(第2話 - 第12話)
作詞 - 池谷ひろ氏 / 作曲・編曲 - 藤尾領 / 歌 - IKEBUKURO
「太陽と月に背いて」(第13話 - 第24話)
作詞・作曲 - 山口由子 / 編曲 - 中村修司 / 歌 - 山口由子

各話リスト[編集]

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 鎮魂歌(レクイエム) 今川泰宏 西村純二 守岡博 中嶋敦子
2 運命のくるみ割り人形(マリオネット) 渡辺純央 室井聖人
3 白鳥の湖 清水明 斎藤哲人
4 アンセムの追憶 菱川直樹 室井ふみえ
5 ダルセーニョ炎上 西村純二 守岡博 佐藤和己
6 五つの希望の名の下に 渡辺純央 室井聖人
7 後継者・ハーメル 西村純二 清水明 斎藤哲人
8 パンドラの箱 菱川直樹 室井ふみえ
9 勃発!第二次スフォルツェンド大戦 渡辺純央 守岡博 佐藤和巳
10 《人》と《魔》の狭間に… 渡辺純央 斎藤哲人
津幡佳明
11 真実の鏡 白旗伸朗 清水明 数井浩子
12 旅の終わりに 菱川直樹 室井ふみえ
13 戦いの傷痕 篠原俊哉 守岡博 佐藤和巳
14 新たなる旅立ち! 渡辺純央 鈴木芳成 津幡佳明
15 別れの港(まち)・センザ 須永司 清水明 数井浩子
16 滅亡国家・スラー 菱川直樹 室井ふみえ
17 魔族として 篠原俊哉 守岡博 佐藤和巳
18 ラスト・ショー 渡辺純央 津幡佳明
19 心 乱れて… 須永司 清水明 数井浩子
20 復讐の幕開け 菱川直樹 室井ふみえ
21 ツィゴイネルワイゼン 篠原俊哉 守岡博 佐藤和巳
22 最後の『皇帝』 渡辺純央 津幡佳明
23 たち切れぬ絆 須永司 清水明 数井浩子
24 開かれた箱 菱川直樹 室井ふみえ
25 終わりなきひとつの道 四阿蔵志
西村純二
守岡博 佐藤和巳
テレビ東京 水曜17:00枠
前番組 番組名 次番組
(再放送枠)
ハーメルンのバイオリン弾き
TOKYO MX 金曜18:30枠(ポニーキャニオン製作作品のセレクション放送枠)
ハーメルンのバイオリン弾き
セレクション

関連書籍[編集]

CD BOOK
  • コミックCDコレクション ハーメルンのバイオリン弾き1』 1995年3月10日刊行、ISBN 4-87025-800-5
  • コミックCDコレクション ハーメルンのバイオリン弾き2』 1995年7月28日刊行、ISBN 4-87025-829-3
  • コミックCDコレクション ハーメルンのバイオリン弾き3』 1995年11月10日刊行、ISBN 4-87025-852-8
ノベルス
  • 工藤治 著 / 渡辺道明 原作『小説 ハーメルンのバイオリン弾きI 天使のコンチェルト』 1996年2月2日刊行、ISBN 4-87025-869-2
  • 工藤治 著 / 渡辺道明 原作『小説 ハーメルンのバイオリン弾きII 超天才バイオリニストはかく語りき』 1996年7月26日刊行、ISBN 4-87025-899-4
  • 工藤治 著 / 渡辺道明 原作『小説 ハーメルンのバイオリン弾きIII 裏切りの聖地』 1997年4月4日刊行、ISBN 4-87025-960-5
ガイドブック
  • 『ハーメルンのバイオリン弾きスペシャル』 1996年2月16日刊行、ISBN 4-87025-872-2
  • 『ハーメルンのバイオリン弾き パーフェクトガイドブック』 1998年3月27日刊行、ISBN 4-87025-253-8
フィルムコミックス
  • 『ハーメルンのバイオリン弾き 劇場映画版コミックス』 1996年5月31日刊行、ISBN 4-87025-887-0
ポストカードブック
  • ピクチャーポストカード ハーメルンのバイオリン弾き』 1996年7月12日刊行、ISBN 4-87025-895-1

脚注[編集]

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  1. ^ 事業概要”. スクウェア・エニックス・ホールディングス (2013年6月25日). 2013年6月26日閲覧。
  2. ^ 続ハーメルン 愛のボレロ1 - 渡辺道明 | ブクログのパブー 2013年6月26日閲覧。

外部リンク[編集]