帽子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

帽子(ぼうし)は、にかぶる衣類の一種。

目次

[編集] 概要

一般に製で、つば(帽子の頭に密着する部分から外に向かって広がる日差し除けとなる部分)の有り無しがある。頭にかぶるものとしては他にターバンヘルメットカツラなどがある。主に頭部の保護やファッションの目的で用いられる。歴史的には特定の頭部の装身具は、その人物の社会における身分を示すこともある。詳しく用途を記すと次のとおりになる。

[編集] 帽子のエチケット

帽子に関するエチケットは、単純化すると屋外でかぶり、屋内で脱ぐとなる。屋内に入ったときは外套と一緒に帽子を脱ぎ、再び外に出るときに身に着ける。このエチケットは軍隊のそれに準じており、入隊教育の中で新兵は帽子の取り扱いについて、講義を受ける。軍隊では戦闘中で無い限り、帽子は屋内だけでなく、艦船の中でも脱いでいなくてはならない(旧ドイツ国防軍の様に、上官に対する時の無帽は軍規違反になる軍隊もある)。また、敬礼の1つとして帽子を取ることがある。

これ以外の状況では、葬式国歌斉唱、食事などが帽子を脱ぐべき状況である。男性の挨拶として帽子にを当て軽く前に傾ける・一瞬だけ持ち上げ掲げるという方法がある。女性の場合、帽子は正装の一部と見做されている為この挨拶をする必要は無く、小さくお辞儀をする・スカートをつまみ、小さく身を沈める(右脚を引いて屈む)などで十分である。

キリスト教の教会では男性は帽子を取ることが求められるが(女性は帽子を取らないのがエチケット)、シナゴーグユダヤ教徒は帽子を取る必要は無く、モスクイスラム教徒も帽子を取る必要は無いように宗教ごとに帽子に対する態度は様々であるが、いずれもへの敬虔さを示すという点で一致している。キリスト教徒が帽子を脱ぐのは、を付くことや頭を下げることと同じ意味であり、神に対する敬虔さからである。

ユダヤ教徒はタルムードにより独特のキッパーをかぶることが決められている。これも唯一神の偉大さと人の矮小さを被る者に認識させるためである。

[編集] ファッション

19世紀から20世紀にかけて、山高帽が紳士の正装として認識されていたが、現在では特定の帽子を身につけるように求められる状況は限られている。それに代わって、ファッションとして帽子の必要性が認識されるようになった。特定の被り方や、帽子が所属するサブカルチャーを示す他、擬似的に制服に近い意味合いを持つものもある。一般的に野球帽は特定のチームへの支持を示すものだが、斜め向き、逆向きにかぶるとヒップホップストリートファッションのアイテムとなる。

白いトックブランシェ(コック帽)[1]は、白い上下と共に一目で洋食コックと認識するアイテム[2]であり、ベレー帽画家を連想させる。麦藁帽は、農村をイメージさせるものである。


[編集] 帽子の種類、名称

Category:Hats を参照

[編集] 各部の名称

  • クラウン:帽子の山の部分
  • 天(天井):クラウンの頭頂部分。
  • 腰:クラウンの基部。
  • 天玉:天とジガミとの境に入る玉縁縫込み。
  • ジガミ(マチ・ヨツ):天と腰とをつなぐ部位。4枚の生地を縫い合せて作る。
  • 庇(鍔):目の前に入る日除け。製が多い。水兵帽ではこれがない。
  • 縁(へり)(帯・帽帯・周章):腰の上に巻かれる帯布。ななこ織の布などである。これが付かずに腰のままとされることもある。
  • 顎紐(あごひも):革製が多い。しま織金線が付されることもある。
  • 耳章:顎紐を腰に留める付属品。主に金属製で、装飾のない場合と、団体の徽章が入る場合とがある。
  • 天張り(パッキン):天を整形するために天の端に一周する形で入る細い芯。プラスチック製又は製。学生帽などでは入らないこともある。

[編集] 脚注

  1. ^ トック=高い、ブランシェ=白。18世紀の名シェフアントナン・カレームが山高帽から思いついたとの説あり)
  2. ^ トックブランシェには大体3段階の高さがあり、料理長クラスの40cm、普通のコックの30cm、そして見習いクラスの15cmで本来は髪の毛が料理に落ちるのを防ぐために被られていたものが地位の象徴となった訳である。ただ規定があるわけではなく、暗黙の了解として背の高い帽子が権威づけられている。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ