パンティストッキング

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パンティーストッキング
様々なパンティーストッキング

パンティストッキング(Panty-stocking アメリカ英語: pantyhoseイギリス英語: tights: collants)は、主に女性用の下半身を覆う衣料である。略称はパンスト下着であるパンティーと靴下であるストッキングが一体化した現代的な衣類である。ストッキングのうち爪先から腰までを覆う一足の物を言う。

目次

概要 [編集]

パンティストッキングは和製英語で、米国では Pantyhose(パンティーホース)、英国では Tights と表記する。繊維が太く織り方が厚手の物は、日本では特に区別してタイツと呼ばれる。

素材はナイロンポリウレタンの混合。ナイロンは透明性と染色性、ポリウレタンは伸縮性の機能を備えている。主な用途は、防寒性とファッション性。2000年代頃からは、体型補正や浮腫み防止、脚の下肢静脈瘤治療の効果等も注目されている。

デパートや婦人服店をはじめコンビニ、銘柄や質感、色等を問わなければ駅の売店や100円ショップにも置いてある。最近は伝線し難い物も多い。材質はポリウレタン・ナイロン糸が使用されている為、熱に弱い。洗濯して干す時は陰干しが良いとされている。

産業の現状 [編集]

1963年、アメリカで世界で初めてのパンティストッキングが開発され発売された。このパンティストッキングは全米の女性の間で大ブームとなったものの、日本では輸入品だったため希少かつ高価で庶民には広まらなかった。日本ではその後、厚木ナイロン工業(現アツギ)の創業者である堀禄助がアメリカから取り寄せたパンティストッキングを元に開発を進め、1968年に初の国産品の製造に着手する。それ以来、日本の女性の間でも大ブームとなり、透明性と着用感を商品開発の主流として来た。当時は伝線したものを修理する業者なども存在した程、高級品でかつ稀少なものであったが「女性とパンティストッキングは日増しに強くなった」と形容される程、量販態勢になり普及品となり、また技術の進化で伝線や劣化のし難い商品が開発される様になり、女性(特にOLの会社のユニフォームなど)の通年の靴下としてや、女子学生制服の冬の防寒対策として用いられている。

パンティストッキングは1990年代前半まで、女子中高生世代にとっての身近なファッションとして愛用されていたが、近年ではOLや一部の学校の制服、チアガール、体操、新体操のユニフォーム、パーティーステージ衣装または入学・卒業式、あるいは結婚・葬式といったセレモニーの時の正装といった、総じてフォーマルな場面以外の通常時では着用する女性が激減している。(もっともフォーマルな場面や会社の制服としてもハイソックスを採用している企業が増えつつある)また女子中・高校の制服として近年はセーラー服からブレザーの採用という学校が圧倒的に増えた為に、セーラー服の時代に冬用として採用していた黒ストッキングが採用されなくなったという背景がある(ブレザーにはハイソックスが一般的)。

最近では若年層を中心とするパンティストッキング離れ(生足ブーム)や、通年履いても抵抗が無いハイソックスの着用、また近年は同類種のファッション・アイテムのタイツレギンストレンカを愛用する女性が増えたり、素足を避ける為に一般の靴下代わりに履く、足首部分までしか丈が無い普通の靴を履いたら隠れる丈が短い靴下(室内で冬場に履くあんかの様な靴下でテニスプレーヤーの着用するタイプ)つまりインナーソックス(シューズイン・ソックス)の着用、また低価格な中国製品のパンストの流入などにより汎用商品の収益は低迷している。対照的にストッキングと比べて防寒性が高く、伝線し難く、ファッション性が強いタイツに人気を奪われる。このような厳しい市場環境から脱するため、各メーカーは既存カラーやスタイルからの脱皮を図り、

  • マチを多くとってあるものや、迷わない様に前後の識別がついている
  • 定番のベージュグレーブラウン以外の色の搭載(タイツ感覚のなど原色)近年は年齢や状況(場面)に左右されなく普通に適用出来るナチュラル色(シルキータイプ)が多い。
  • 流行の網タイツ調の格子柄が入ったり、刺繍柄のものや、ワンポイントの模様(特に足首アキレス腱部分)が入ったもの
  • 股間が蒸れない様にガーターに倣ったスタイルの、所々の生地が抜いてあるもの
  • 膝下部分までの丈のハイソックス感覚(長さは多種ある)のショートタイプのもの(ジーンズや長いパンツ着用時に蒸れない様に踝部分までしかない靴下タイプ)
  • また、履いている事を目立たせない様に、臀部と太もも部との境、または足の甲と爪先の境という切り替しの無い(色の濃淡がつかない、いわゆるヌードタイプの)もの。またサンダル履きの為に爪先部分のカットがあるもの。
  • グレープフルーツなどの香りをつけたもの
  • 靴下の大成功に倣い、以前では考えられない5本指に分かれたもの。
  • つま先、パンティーハウスをメッシュ編みしたもの
  • クール・ビズウォーム・ビズに対応した温湿度調整機能が施されたもの
  • ミュールサンダル着用時に足底が滑って脱げるのを防ぐ目的として、足底部に滑り止めを編み込んだりプリントしたもの

なども商品化している。

一方で1960年代中期にパンストの技術が向上し、一気に女性の定番ファッションとして定着した当時の年代の女性を中心に、常にパンストを着用している(特に外出時に)という中・高年齢層の女性も少なくはない。

人気女優の抜擢やファッション雑誌とのコラボレーションなど、主にデザイン重視のラインナップ拡充による新たな販売チャネルの開拓にしのぎを削っている。女性タレントの神田うのは業界最大手のグンゼのブランドイメージとして、商品デザインからパッケージモデルまで手がけ、市場開拓に貢献した。、グンゼは現在も、神田うのに加え加藤夏希等をイメージキャラクターとし、パンティストッキング着用率の再上昇を目指している。

ごく一般的に、パンティストッキングを「ストッキング」と呼ぶ人が大多数(特に女性)である。

企業など生産者にとっては、多品種少量生産や新商品回転率アップへの対応を迫られ、生産効率化に拍車がかかっている。

同じブランド商品でもコンビニ等の激戦地域の店舗型では肌触りが異なることがある。

そんな中、輸入製品を愛用するタレントやOLが多くなった。輸入品の特徴は交編サポートが多いことであり、厚さをデニールで分類される。一般にデニールとは9000m分の糸の重さをいい、9000m分で20gの場合、20デニールになる。日本での主流はゾッキサポートで交編よりきめ細かく編まれるのが特徴である。

編み方 [編集]

ストッキングの編み方には交編とゾッキ編みがある。それぞれの長所、短所は以下の通りである。

交編[1]

ナイロン糸とポリウレタンのサポート糸を一段毎に交互にメリヤス編みで編む。

  • 長所
    • ナイロン糸は光を通しやすいため、透明感やつやが出やすい。
  • 短所
    • ナイロン糸とサポート糸の引っ張り合う力が違うため、横線が発生しやすい。
    • ノンラン加工ができない。
ゾッキ編み[1]

ポリウレタンのサポート糸のみをメリヤス編みで編む。

  • 長所
    • 網目が詰まっており、履き心地がなめらかである。
  • 短所
    • ポリウレタンのサポート糸は光を通しにくいため、透明感やつやが出にくい。

付加機能 [編集]

様々な機能を付けたストッキングが製造されている。

消臭加工[2]

染色時、あるいは染色後、消臭効果がある薬品に漬ける。

UV加工[2]

紫外線吸収剤を繊維に加工する。

香り付き加工[2]

ストッキングを丸ごと香料につける製法と、繊維の間に香りのマイクロカプセルを接着する製法がある。

ノンラン加工[3]

糸の交点を高温で溶かして糸通しを接着する。伝線しにくくなる。

脚注 [編集]

  1. ^ a b 『LDK Vol.3』91頁
  2. ^ a b c 『LDK Vol.3』94頁
  3. ^ 『LDK Vol.3』84頁

参考文献 [編集]

普遊社『MONOQLO2012年9月号増刊 LDK Vol.3』84~97頁「破れないストッキングランキング50」

関連項目 [編集]

外部リンク [編集]