私のあしながおじさん

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私のあしながおじさん』(わたしのあしながおじさん)は、フジテレビハウス世界名作劇場」枠で放送されたテレビアニメ。放映期間は1990年1月14日から同年12月23日で全40話。平成2年度文化庁子供向テレビ用優秀映画賞受賞作品。

世界名作劇場
通番 題名 放映期間
第15作 ピーターパンの冒険 1989年1月
~1989年12月
第16作 私のあしながおじさん 1990年1月
~1990年12月
第17作 トラップ一家物語 1991年1月
~1991年12月

概要[編集]

  • 原作はアリス・ジェーン・チャンドラ・ウェブスターの小説『あしながおじさん』(DADDY-LONG-LEGS)。
  • 主人公の声優が歌手堀江美都子であるため、過去に幾度も作られたミュージカル映画的な演出も行われた。
  • 他の名作劇場作品では自前の編集をしているが、当作品は編集が外部受注になり、岡安プロモーションが担当している。
  • 放映終了後、ファンからスタッフに「最終回が『キャンディ・キャンディ』とそっくりでがっかりした。盗作ではないのか」という手紙が届いた。しかしスタッフの認識では『キャンディ・キャンディ』の方が「あしながおじさんのパクリ」[1]だったそうである。なお、『キャンディ・キャンディ』の原作者の水木杏子自身、講談社編集部の企画に応じて、この『あしながおじさん』等過去の名作を参考にしてストーリーのアイディアを練ったことを自らの著書等で公表している。

原作との相違点[編集]

  • 主人公の名前が原作とは異なる。原作ではジェリューシャという本名を嫌がって愛称であるジュディを名乗ったが、アニメでは始めからジュディが本名である。
  • 視聴者層に合わせてジュディの年齢は原作での16歳から13歳に引き下げられた。当然入学する学校も原作での大学が、アニメでは高校に変更された。相手役のジャーヴィスの年齢も27歳となっている。
  • 原作がジュディからあしながおじさんへの一方的な手紙形式で進行するため、ストーリーは大幅にアレンジされている。特に後半は主人公の自立や心の悩みを軸に、三角関係を含む恋愛模様を展開した。名作劇場で初のキスシーンが描かれた作品でもある。
  • 最終話の大団円の終了後、予告編の始まる前に原作の続編『続あしながおじさん』で語られる内容など、3人の娘達を始めとする主要な登場人物の将来がどうなるかを示唆するカットが入っている。なお、この続編も手紙形式で、サリーが書く手紙で構成されている。

あらすじ[編集]

アメリカ・ジョージア州にあるジョン・グリア孤児院に暮らす13歳のジュディ・アボットは、月に1度やってくるお金持ちの評議員達を接待しなければならない水曜日が嫌でたまらなかった。ジュディが孤児院を出る日も近づいた頃、評議員達が卒業する孤児の中から高校へ進学させる1人を選ぶ選考会があった。俄然はりきるジュディだったが、接待は失敗ばかりで評議員達を怒らせてしまい、しょげかえる。しかし選考会へ遅れてきたある評議員はジュディの書いた反省文を気に入り、ジュディを全寮制高校・リンカーン記念女子学院へと入学させる事を決定する。ジュディは自分を選んでくれた人物の名をリペット院長に聞くが、「ジョン・スミス」という仮名しか教えてもらえず、義務は月1回のお礼の手紙を書くことだと告げられる。ジュディは偶然見かけた後ろ姿の長い足が印象的だったのでスミスを「あしながおじさん」と呼び、彼に宛てて学園生活や学校の勉強内容を報告する手紙を書き始める。こうしてジュディの憧れていたハイスクール生活が始まった。

登場人物[編集]

主要登場人物[編集]

ジュディ・アボット
- 堀江美都子
主人公。赤ん坊の頃にニューヨークの下町に捨てられていた。姓のアボットは、電話帳に最初にある苗字から採られた。ジョン・グリア孤児院で暮らしていたが、「あしながおじさん」の援助でリンカーン記念女学院に入学することができた。スポーツ万能でユーモアと文才があり、後に小説家を志す。性格は明るく天真爛漫だが、その反面落ち込みも激しい。孤児である事に強いコンプレックスがあり、女学院ではその生い立ちを隠している。彼女が本当の意味での自立と劣等感を克服するまでが本作のテーマになっている。最終回では大学在学中にジャーヴィスと結婚し、ロックウィロー教会にて結婚式が行われた。
サリー・マクブライド
声 - 佐藤智恵
女子寮でのジュディのルームメイトで親友。おっとりしていて気が弱い部分もあるが真面目で親切な人柄。責任感は強く、一度決めたことはやり遂げる粘り強さも持つ。原作の続編『続あしながおじさん』では主役となっており、原作になかった孤児院でボランティアをする話や、最終回のラストシーンに孤児院の園長をしているようなカットが追加されている。
ジュリア・ルートレッジ・ペンデルトン
声 - 天野由梨
ジュディのルームメイト。当初は金持ちである事を鼻にかけて高慢な態度をとっていた。しかしジュディ達との交流が深まるにつれ、上流社会の格式やつまらない権威主義にとらわれていた自分に気がつき、サリーの兄・ジミーへの恋や家出騒動を経て大きく成長する。原作では脇役だったが、本作品では大幅に出番が追加された。ジュディが孤児であることに薄々感づいている。
ジャーヴィス・ペンデルトン
声 - 田中秀幸
ジュリアの叔父の青年実業家。上流階級らしくないくだけた人物で気さくで快活な好漢。突然旅行に出たり自社の社員に労働組合を作らせたりするため、ペンデルトン一族の中では変人扱いを受けている。会社経営のかたわら、ジョン・スミスを名乗り孤児の進学を援助するなど慈善事業にも熱心。最終回ではジュディの「あしながおじさん」だったことが判明し、その4年後ジュディと結婚する。ジュディへの恋心を自覚してからは、スミスの名を使ってジュディの行動を束縛したり、ジミーとの仲を妨害したりする。
ジミー・マクブライド
声 - 島田敏
サリーの兄。性格は気さくで大らか。プリンストン大学フットボール部のエースで、名クォーターバック。そのため女性から非常に人気がある。ジュディの天真爛漫さに惹かれていたが相手にされず、その一方でジュリアに熱烈に愛される。最終的には、ジュリアの熱意にほだされて婚約する。

ジョン・グリア孤児院[編集]

キャサリン・リペット院長
声 - 藤田淑子
ジョン・グリア孤児院の院長。躾に大変厳しく孤児達には嫌われていたが、別れの際に涙を見せるなど心の底では孤児達を深く愛していた。ジュディがリンカーン記念女子学院在学中に職を退く。
サディ
声 - 山田栄子
ジョン・グリア孤児院でジュディと共に育つ。ハイスクールへの進学を希望していたが、ジュディが選考されたため孤児院に残ることになった。そのことでジュディを恨んでいたが、和解して笑顔でジュディを送り出した。後にアトランタの紡績工場に就職することになりジュディと再会する。最終回では、ジュディの結婚式に出席した。
エミリー
声 - 渕崎ゆり子
ジョン・グリア孤児院でジュディと共に育つ。ジュディよりも7歳ぐらい年下の少女。ジュディからはよく可愛がられた。後に、カリフォルニアのお金持ちの家にもらわれる。最終回では、ジュディの結婚式に出席した。

リンカーン記念女子学院[編集]

ジョアンナ・スローン
声 - 鳳芳野
ジュディ達が暮らすファーゲッセン女子寮の管理人。中年女性だが独身であり、「おばさん」や「ミセス」と呼ばれると酷く怒る。また、規則にうるさく融通の利かない面が多く、「前例がありません」が口癖。後半は良き管理人としてジュディ達を見守った。
ハーマン・メルノア
声 - 石森達幸
リンカーン記念女子学園の国語教師。風邪ぎみで咳き込むことが多く、頑固で厳しい部分もあるが、ジュディに目をかけている。演劇部の顧問。
レオノラ・フェントン
声 - 鶴ひろみ
ジュディのクラスに転入してきた年上の同級生。病気で1年休学していた。詩とスポーツが得意でジュディのライバルと目される。復学したが、まもなく病気を再発させたため再度休学することになる。

ロックウィロー農園[編集]

ジョージ・センプル
声 - 緒方賢一
ジュディが夏の休暇を過ごしたロックウィロー農園の持ち主。偏屈で口が悪いがエリザには頭が上がらない。ジャーヴィスを大変敬愛している。
エリザ・センプル
声 - 京田尚子
ジョージの妻。若い頃はジャーヴィスの乳母をしていた。とても優しく思いやりのある女性。
アマサイ
声 - 小林通孝
ジョージ・センプルと共にロックウィロー農園で働く農夫。
キャリー
声 - 小林優子
センプル家のメイド。後にアマサイと結婚する。

その他[編集]

ウォルター・グリグス
声 - 増岡弘
ジョン・スミスの秘書。素性を隠しているジャーヴィスに代わって、ジュディをサポートする。
ボブ
声 - 塩屋翼
プリンストン大学フットボール部のキャプテン。頼りない面が目立つが、真面目で優しい性格。後にサリーの恋人になる。
メアリー・ランバート
声 - 勝生真沙子
セントジョージ孤児院の先生。飾らない人柄で孤児達に慕われている。孤児の教育に対して非常に現実的な考え方を持ち、行動力もある。
マーゴット・フォスター
声 - 藤田淑子
ジュディの捨てられていた貧民街に住む女性。大女優になった後も出身を隠さず、今も住み続けている。ジャーヴィスの友人。
キャサリン
声 - 篠原恵美
シティバンク頭取の娘でジャーヴィスのお見合い相手。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

オープニングテーマ[編集]

「グローイング・アップ」
作詞 - 来生えつこ / 作曲 - 来生たかお / 編曲 - 信田かずお / 歌 - 堀江美都子

エンディングテーマ[編集]

「キミの風」
作詞 - 来生えつこ / 作曲 - 来生たかお / 編曲 - 信田かずお / 歌 - 堀江美都子

各話リスト[編集]

話数 放送日 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 1990年
1月14日
運命を変えた月曜日 藤本信行 横田和善 ふるたしょうじ
2 1月21日 ひとりぼっちの旅立ち 鈴木孝義 菊池晃
3 1月28日 憧れのリンカーン記念女子学園 横田和善 大城勝
4 2月4日 てんやわんやの入学式 鈴木孝義 ふるたしょうじ
5 2月11日 お部屋の素敵な飾り方 和田市郎 横田和善
松見真一
菊池晃
6 2月25日 嘘つきは嫌いですか? 関戸始 横田和善 大城勝
7 3月4日 金貨の上手な使いみち 鈴木孝義 入江篤
8 3月11日 屑籠に捨てられた手紙 横田和善 ふるたしょうじ
9 3月18日 ジュリアの叔父様は変り者? 和田幾雄 横田和善
松見真一
菊池晃
10 3月25日 裏切ってごめんなさい 鈴木孝義 大城勝
11 4月15日 おもいがけない人の名 関戸始 横田和善
斉藤次郎
入江篤
12 4月22日 奇妙な偶然 和田幾雄 横田和善
松見真一
ふるたしょうじ
13 5月6日 サリーの勇気ある挑戦 鈴木孝義 菊池晃
14 5月20日 初めての小説が盗作? 横田和善 大城勝
15 5月27日 ホットドッグと壁の花 関戸始 横田和善
斉藤次郎
入江篤
16 6月3日 クォーターバックからの贈り物 鈴木孝義 ふるたしょうじ
17 6月10日 打ちあけられない心 松見真一 横田和善
松見真一
菊池晃
18 6月17日 感謝祭への招待状 横田和善 大城勝
19 6月24日 友よ、ともに歌わん 関戸始 横田和善
斉藤次郎
入江篤
20 7月1日 年上の同級生 鈴木孝義 ふるたしょうじ
21 7月8日 美しさとかなしみと 関戸始 横田和善
加賀剛
菊池晃
22 7月29日 窓に降る雪 横田和善 大城勝
23 8月5日 それぞれのクリスマス 鈴木孝義 入江篤
24 8月12日 お気に召すまま 大塚汎 斉藤次郎 横田和善
斉藤次郎
ふるたしょうじ
25 8月19日 ふるさと・ニューヨーク 楠葉宏三 横田和善
佐土原武之
菊池晃
26 8月26日 明日に架ける橋 藤本信行 加賀剛 横田和善
加賀剛
大城勝
27 9月2日 家庭教師は楽じゃない 横田和善 入江篤
28 9月9日 無慈悲な命令 鈴木孝義 ふるたしょうじ
29 9月16日 思い出がいっぱい 大塚汎 斉藤次郎 横田和善
斉藤次郎
菊池晃
30 9月23日 夏の日の恋 藤本信行 楠葉宏三 横田和善 大城勝
31 9月30日 花ざかりの娘たち 横田和善
佐土原武之
入江篤
32 10月21日 黄昏の駅にて 鈴木孝義 ふるたしょうじ
33 11月4日 すれちがう想い 楠葉宏三 横田和善
斉藤次郎
菊池晃
34 11月11日 この胸のときめきを 横田和善 大城勝
35 11月18日 孤独な青春 加賀剛 横田和善
加賀剛
入江篤
36 11月25日 今を生きるために 鈴木孝義 ふるたしょうじ
37 12月2日 聖夜のさようなら 横田和善 菊池晃
38 12月9日 悲しいプロポーズ 斉藤次郎 横田和善
斉藤次郎
大城勝
39 12月16日 過去からの卒業 鈴木孝義 ふるたしょうじ
40 12月23日 はじめましておじさま 横田和善 菊池晃

放送状況[編集]

ネット局のテレビ長崎(KTN)は、『世界名作劇場』シリーズを放送開始当初から時差ネット(1週遅れの日曜18:00 - 18:30)していたが、1990年10月1日のフジテレビ系シングルネット化完了に伴い、同年10月7日放送分より当番組が同時ネット化された。

メディア展開[編集]

映像ソフト[編集]

  • 本編のDVDは2002年3月25日~同年7月25日発売。全10巻。

脚注[編集]

  1. ^ 世界名作劇場大全

外部リンク[編集]