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坂道シリーズ

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坂道シリーズ
出身地 日本の旗 日本
ジャンル J-POP
活動期間 2015年 -
レーベル N46Div.
Sony Records
事務所 乃木坂46合同会社
Seed & Flower合同会社
吉本興業
共同作業者 乃木坂46
欅坂46
けやき坂46
吉本坂46
秋元康

坂道シリーズ(さかみちシリーズ)は、秋元康プロデュースのグループの内、「坂」の字を持つグループをまとめて指す場合に呼称されるシリーズ名である[1]。なお、一部では「坂道グループ」、「46グループ」と称される場合もある[2][3]

概要

2011年にAKB48の公式ライバルとしてソニー・ミュージックエンタテインメント秋元康プロデュースによる乃木坂46が結成された[4]。乃木坂46はデビュー後、AKB48グループとは一線を画して独自の活動を展開していたが、2015年に「乃木坂46 新プロジェクト」として新たなグループ欅坂46が結成されると[5]、名前に「坂」がつく両グループの総称として公式に「坂道シリーズ」という表現が登場した[3]

坂道シリーズに属するグループ

2018年8月20日 現在

グループ 活動期間 CDデビュー グループカラー メンバー数(※) 備考
乃木坂46 2011年8月21日[6] - 2012年2月22日[7]     40
欅坂46 欅坂46 (漢字欅) 2015年8月21日[8] - 2016年4月6日[9]     41 21
けやき坂46 (ひらがなけやき) 2016年5月8日[10] - 2018年6月20日[注 1][11]     20
吉本坂46 2018年8月20日[12] - 2018年12月26日     46[12]
※メンバー数の増減については、「乃木坂46#構成の推移」、「欅坂46#構成の推移」、「けやき坂46#構成の推移」を参照。

歴史

乃木坂46#年譜」、「欅坂46#年譜」、「けやき坂46#年譜」、「吉本坂46#年譜」を参照。

坂道シリーズの特色

AKB48グループとの関係性

AKB48グループとの相違点・共通点

乃木坂46はデビュー当初、作品の方向性やグループのカラーでAKB48との明確な差別化を徹底しており[13]、現在でも受け継がれている部分がある。これは欅坂46も同様で、特に作品性においてはAKB48グループのみならず、乃木坂46とも大きく異なる[14]

選抜・兼任などグループ間での人事交流が盛んなAKB48グループに対し、坂道シリーズ内のグループをまたいだ選抜や兼任はない[13]。AKB48グループで頻繁に開催されるような合同でのイベントもなく、メディア等での共演すらもあまり行われていない。また、「AKB48選抜総選挙」への坂道シリーズの参加や坂道シリーズとして類似のイベントの開催はせず、これは上述のAKB48グループとのグループカラーの差別化にも大きく繋がっている[15]。2014年から2015年にかけて交換留学生として乃木坂46の生駒里奈のAKB48チームBとの兼任およびSKE48チームEの松井玲奈の乃木坂46との兼任が実施されたが[16]、兼任の発表当初はメンバー、ファンから反対意見が噴出し[17][18]、公式ライバルとしてのグループの存在意義が問われる事態となった[19]。このように坂道シリーズは、それぞれがファンも含めて強いアイデンティティを持ち、坂道シリーズ内のグループ間のつながりもAKB48グループのそれと比べると非常に薄いものであったが、2018年夏に乃木坂46・欅坂46・けやき坂46の3グループが初の合同オーディションを開催し[20]、同年秋には舞台「ザンビ」でこの3グループのメンバーが初めて競演する[21]

両者の大きな差異のひとつとして、自身の公演を行うための常設の専用劇場の有無が挙げられ、AKB48グループのほとんどが専用劇場で定期的に公演を行っているのに対して、坂道シリーズは劇場を持たずに『乃木坂工事中』(テレビ愛知)、『欅って、書けない?』、『ひらがな推し』(テレビ東京)などのそれぞれの冠テレビ番組がグループのホームの役割を担っている[22]。また、AKB48グループには劇場公演を行うための「チームA」「チームK」などのチームが当初から存在しているが、坂道シリーズにはチームという概念自体がない。

乃木坂46は1st「ぐるぐるカーテン」から全てのシングルで、AKB48グループと同様の「選抜メンバー」制がとられているが、欅坂46はこれまでのシングルは基本的に「漢字欅メンバーが全員選抜され、各シングルごとにメンバーのポジションが決められている」スタイルとなっている。坂道シリーズ共通の特徴としては選抜メンバー、ポジションが両グループの冠番組内で発表される点が挙げられる。メンバーは番組の収録で選抜メンバーが発表された際に自身の選抜入りやポジションを知り、その模様が番組でオンエアされたタイミングでファンは選抜メンバーの陣容を知ることとなる。また、両グループとも非選抜メンバーが各シングルのカップリング曲を担当するのはAKB48グループと同じだが、乃木坂46の非選抜メンバー「アンダーメンバー」や欅坂46のけやき坂46(ひらがなけやき)は、それぞれ日本武道館などの大規模会場での単独ライブや全国ライブツアーを行ったり、独自のCD作品を発表するなど[23][24]、選抜メンバーとは違ったアプローチで支持を拡大している。けやき坂46は2018年6月からは独自の冠番組『ひらがな推し』の放送も開始するなど、活動の独自性をより高めつつある。

乃木坂46には選抜メンバーの中でも特に前列に位置するメンバーを指す「福神」(ふくじん)制度がある[25]。2011年10月の制定当初は[26]、AKB48グループの「神7」に対して「日本の七福神」になぞらえた「(乃木坂)七福神」と称して7名が選ばれていたが、4thシングル「制服のマネキン」で一人増えて「八福神」となって以降、最少は5、最多は14と各シングルごとに人数が変動し、数字はつけずに単に「福神(メンバー)」と称されることが多くなった。「神7」はファンの中から自然発生的に誕生した言葉であるのに対し、「福神」は選抜メンバー同様、乃木坂46運営が公式に選出するため、毎シングルごとに入れ替わる。なお、欅坂46には「福神」や類似の制度は現時点では存在していない。

メンバー

乃木坂46#メンバー」、「欅坂46#メンバー」、「けやき坂46#メンバー」、「吉本坂46#メンバー」を参照。

作品

乃木坂46#作品」、「欅坂46#作品」、「けやき坂46#作品」を参照。

脚注

注釈

  1. ^ アルバム発売日。

出典

  1. ^ 来年レコ大乃木坂vs欅坂か「坂道」黄金時代到来へ 日刊スポーツ 2017年12月31日
  2. ^ 46グループタグのニュース ORICON NEWS
  3. ^ a b 横山慧 日刊スポーツ (2018年2月8日). “欅坂46の誕生の時から、頑なに公式の表現だった「坂道シリーズ」という表記を使ってきたのですけど、リスナーさんのメールを聴いてもそうなのですが、最近「坂道グループ」というまとめ方でも通じる感じになってきたんですかね。こっちのほうが分かりやすいのかも…? #乃木坂新内ANN0”. @big_yokoyama. Twitter. 2018年3月7日閲覧。
  4. ^ 斉藤貴志 (2014年5月29日). “乃木坂46という美しい世界(2/5)”. Deview. oricon ME. 2016年11月29日閲覧。
  5. ^ “乃木坂46、昇格や新舞台など続々発表!“新プロジェクト”メンバー募集も”. ナタリー (ナターシャ). (2015年2月22日). http://natalie.mu/music/news/139138 2016年4月6日閲覧。 
  6. ^ “AKB48の公式ライバル、乃木坂46のメンバー決定! 元ももクロ柏らも参加”. TOWER RECORDS ONLINE (タワーレコード). (2011年8月22日) 2013年4月12日閲覧。
  7. ^ 乃木坂46「会いたかったかもしれない」PVに本家メンバー”. ナタリー (ナターシャ). (2012年2月8日) 2012年2月8日閲覧。
  8. ^ “「鳥居坂46」改め「欅坂46」誕生、1期生22名が決定”. ナタリー (ナターシャ). (2015年8月21日). http://natalie.mu/music/news/157793 2015年8月21日閲覧。 
  9. ^ “欅坂46、デビューシングル発表 握手会開催も決定”. モデルプレス (ネットネイティブ). (2016年2月6日). http://mdpr.jp/music/detail/1562663 2016年2月6日閲覧。 
  10. ^ 渡辺彰浩 (2016年9月12日). “欅坂46 長濱ねるは乃木坂46 秋元真夏に続く? “1.5期生”が示唆する「けやき坂46」の路線”. Real Sound. blueprint. 2016年9月12日閲覧。
  11. ^ “けやき坂46ホールツアー開催決定、1stアルバム発売は延期に”. ナタリー (ナターシャ). (2018年4月21日). https://natalie.mu/music/news/279140 2018年5月6日閲覧。 
  12. ^ a b 吉本坂46正式メンバー46人発表 暫定センターはトレエン斎藤とスパイク小川 元NMB48も2人選出”. オリコン (2018年8月20日). 2018年8月20日閲覧。
  13. ^ a b 秋元康 (2016年10月12日). 西廣智一: “秋元康が明かす 欅坂46と乃木坂46が向かう先”. NIKKEI STYLE. 日経BP. 2016年11月29日閲覧。
  14. ^ 香月孝史 (2018年2月7日). “欅坂46の躍進と反響から考える、アイドルという「総合芸術」の可能性”. リアルサウンド. blueprint. 2018年3月7日閲覧。
  15. ^ “秋元康が坂道グループの総選挙実施について言及。「同じことはたぶん…」”. E-TALENTBANK (イータレントバンク). (2017年6月15日). https://e-talentbank.co.jp/news/37330/ 2017年10月10日閲覧。 
  16. ^ 【AKB組閣】松井玲奈&生駒里奈が“交換留学生”に”. ORICON STYLE (oricon ME). (2014年2月24日) 2014年2月24日閲覧。
  17. ^ SKE・松井玲奈&乃木坂・生駒里奈の兼任で波紋……ファンが反対署名を開始”. RBB TODAY (イード). (2014年2月27日) 2014年2月27日閲覧。
  18. ^ 乃木坂46、丸山健志 「DISC1 (本編) 1:08:45 - 1:09:15」『悲しみの忘れ方 Documentary of 乃木坂46』スペシャル・エディション、東宝、2015年11月18日、Blu-ray。TBR-25431D。ASIN B0156IYSIU
  19. ^ 香月孝史 (2016年7月26日). “乃木坂46が求めた「コンセプト」 - 乃木坂46論 第7回 (1/2)”. BLOGOS. LINE. 2016年7月26日閲覧。
  20. ^ “乃木坂、欅坂、妹分のけやき坂が合同オーディション”. 日刊スポーツ. (2018年3月10日). https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201803090000768.html 2018年3月10日閲覧。 
  21. ^ “乃木坂、欅坂、けやき坂が共演「ザンビ(仮)」追加キャスト6名が明らかに”. ナタリー (ナターシャ). (2018年9月29日). https://natalie.mu/stage/news/301548 2018年9月29日閲覧。 
  22. ^ 斉藤貴志 (2014年7月19日). “AKB48姉妹グループ超え!?乃木坂46の躍進と人気の理由”. ORICON STYLE (oricon ME). https://www.oricon.co.jp/news/2039975/full/ 2017年10月29日閲覧。 
  23. ^ 『乃木坂46 Merry Xmas Show 2016』選抜単独公演&アンダー単独公演レポート2016年12月28日(楽天ブックス)
  24. ^ けやき坂46 武道館3days完走、単独アルバムリリースもサプライズ決定2018年2月2日(Musicman-net)
  25. ^ 「Book in Book 乃木坂46 全員集合名鑑」『AKB48×プレイボーイ2011』 集英社、2011年10月24日、131-137頁。ASIN B005VLKGQ6
  26. ^ ワイヤーアクション (2011年10月10日). “乃木坂って、どこ?|2011/10/10(月)放送”. TVでた蔵. 富士ソフト. 2016年2月7日閲覧。

関連項目

外部リンク

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