うたばん
うたばん UTABAN |
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ジャンル | 音楽番組 / バラエティ番組 |
放送期間 | 1996年10月15日 - 2010年3月23日(558回) |
放送国 | ![]() |
制作局 | TBS |
プロデューサー | 古谷英一 大木真太郎(CP) |
出演者 | 石橋貴明(とんねるず) 中居正広(SMAP) ほか |
音声 | ステレオ放送 |
字幕 | 文字多重放送 →リアルタイム字幕放送 |
オープニング | Nancy Sinatra「These Boots Were Made For Walkin'(にくい貴方)」 |
エンディング | 同上 |
特記事項: ナレーション:市川展丈 |
うたばん(英:UTABAN)は、1996年10月15日から2010年3月23日まで、TBS系列で放送されていた音楽バラエティ番組。
目次
概要[編集]
番組タイトルは「歌番組」をそのまま略したもの。MCの石橋貴明(とんねるず)と中居正広(SMAP)のコンビは、お笑い芸人と男性アイドルグループのメンバーとの異色な組み合わせと言われていた。
番組名である「うたばん」の題字は、石橋貴明の娘である石橋穂乃香が小学生時代に書いたものである。
60分の音楽番組にもかかわらず演奏される曲は3・4曲程度で、歌唱よりもゲストとのトーク・バラエティ企画に重点を置いた番組構成が特徴だった。特にトークのみでゲストライブが1曲も放送されない『トーク総集編』や、ゲストがお笑い芸人のみの『ねたばん』も放送された。
2時間以上のスペシャル特番はそのまま『とくばん』と呼称され、総出演アーティストは637組で、中居の所属事務所であるジャニーズのグループやハロープロジェクトのユニットが特に多く出演しており、野猿やヘキサゴンファミリー等の他局の企画ユニットも多く見ることができた。視聴率が20%を超えることもあり、下記の理由で放送枠が何度か流転しつつも、TBSの看板長寿番組として全558回・約13年半(14年間)放送された。
2006年の放送400回を記念した『ザテレビジョン』での特集記事では、「音楽番組界の大ベテランにして異端児」と評されていた。[1]。
第1回放送のゲスト歌手は華原朋美とX・YOSHIKI、さらにメインとなる目玉ゲストはSMAP(そのため中居は1回目早々から司会兼ゲストとなる)、そして石橋・中居とのトークがない歌パートのみの出演で安室奈美恵の計4組だった。
番組の変遷[編集]
1996年10月毎週火曜日21時台で放送がスタートし、毎日放送製作の『ジパング大決戦!』とTBS製作枠との入れ替えにより、1999年4月から毎週木曜日20時台に移転した。木曜日20時台での放送は、当番組では最長の約10年間にもおよぶ。
2007年4月19日から字幕放送を実施、2008年4月10日よりハイビジョン制作になっている(セットのモニターは2005年4月からハイビジョン)。
2009年4月『TBS第二の開局』と呼ばれた大規模改編で『総力報道!THE NEWS』の放送開始に伴うゴールデンタイム番組の枠移動で、日曜日20時台に移動となったが、この時間帯での放送は半年間で終了[2]。その後2009年10月から、番組がスタートした火曜日21時台での放送に戻った。
2010年3月23日に生放送によるトーク総集編の「とくばん無期限活動休止SP」が放送され、『うたばん』の放送を終了したが、最終回については後継番組『ザ・ミュージックアワー』(同年4月20日から9月14日まで放送)へ発展的終了(番組タイトルの変更で継続放送)という位置付けから、新聞テレビ欄には(終)のマークは印刷されなかった。『ザ・ミュージックアワー』は約半年で終了したため同9月に『うたばん』も含めた最終回が放送された。
放送時間[編集]
期間 | 放送時間(日本時間) | |
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1996.10.15 | 1999.03.23 | 火曜日 21:00 - 21:54(54分) |
1999.04.15 | 2009.03.12 | 木曜日 20:00 - 20:54(54分) |
2009.04.12 | 2009.09.20 | 日曜日 19:57 - 20:54(57分) |
2009.10.20 | 2010.03.23 | 火曜日 21:00 - 21:54(54分) |
出演者[編集]
MC[編集]
歴代番組記録[編集]
視聴率[編集]
順位 | 率 | 日付 | 歌手名 |
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1 | 25.0% | 2001年3月1日 | 宇多田ヒカル |
2 | 24.5% | 2000年6月29日 | 山崎まさよし 宇多田ヒカル |
3 | 20.5% | 2000年3月30日 | モーニング娘。 |
4 | 19.9% | 2007年9月16日 | 宇多田ヒカル |
5 | 19.7% | 2000年8月31日 | SMAP |
6 | 19.1% | 2002年2月28日 | モーニング娘。 |
7 | 18.7% | 1997年8月19日 | SPEED |
8 | 18.6% | 1997年2月23日 | KinKi Kids |
9 | 18.5% | 1999年6月24日 | SMAP |
2000年2月3日 | モーニング娘。 | ||
11 | 18.2% | 2000年1月13日 | 歌の総集編 |
12 | 18.1% | 1999年1月12日 | 野猿・モーニング娘 |
13 | 18.0% | 1998年12月1日 | 飯島直子 |
1997年10月7日 | T.M.Revolution | ||
2001年11月8日 | モーニング娘。 | ||
16 | 17.9% | 1996年12月24日 | ウルフルズ |
2008年5月8日 | 水谷豊 | ||
18 | 17.8% | 2000年2月10日 | SMAP |
2001年9月13日 | hitomi | ||
2002年5月9日 | 宇多田ヒカル |
出演回数[編集]
順位 | 回数 | 歌手名 | 備考 |
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1 | 51回 | モーニング娘。 | シャッフルユニット等でも出演。 |
2 | 38回 | SMAP | ジャニーズ事務所で最多出演。 |
3 | 29回 | Every Little Thing | 最終回にも出演。 |
4 | 26回 | 嵐 | 大野智と中居によるジャニーズ 「下克上バトル」が話題になる。 |
5 | 24回 | KinKi Kids | それぞれソロでも出演。 |
6 | 22回 | 島谷ひとみ | ソロ歌手で最多出演。 |
7 | 19回 | V6 | 森田剛は別のユニットでも出演 |
8 | 18回 | GLAY | |
SPEED | hiro、上原、今井は、ソロでも出演。 新垣はヨガの講師として出演。 |
||
10 | 17回 | 松田聖子 | 石橋・中居の憧れの歌手。 |
11 | 16回 | GACKT | 男性ソロ歌手最多出演。 |
12 | 15回 | 松浦亜弥 | |
野猿 | 他局の企画ユニットでは最多。 | ||
BoA | |||
中島美嘉 | |||
16 | 14回 | 安室奈美恵 | |
17 | 13回 | タッキー&翼 | |
18 | 12回 | 大塚愛 | |
19 | 9回 | Kiroro | |
郷ひろみ |
※上記は2010年3月23日放送「うたばん無期限活動休止3時間SP」にて発表された。
企画[編集]
長期間に渡って続けられていたコーナー・企画。
うたばんランキング[編集]
番組開始当初(1996年)から1999年ごろまで、オリコンチャートを元にシングルTOP20、アルバムTOP10を発表していた。時間の都合で、カットされたり、短縮(シングルTOP10、アルバムTOP5)の場合もあった。また、1996年のみ年間ランキングも発表した。この時は、CDTVと同じものであった。 これとは別に企画として番組1周年記念で、ゲストライブに登場したアーティストの曲でTOP100を発表したこともある。
うたばんお宝鑑定団[編集]
「うたばん」が毎週火曜日21時台で放送されていた時の裏番組『開運!なんでも鑑定団(テレビ東京)』を、あえて模倣した企画で、不定期にゲストやMCの「お宝」を専門家が鑑定し値段付けを行った。BGMや鑑定の手順まで上記に似せており、さらに鑑定士も団長の前野重雄をはじめ石井久吾・岩崎紘昌他『なんでも鑑定団』の出演者を揃えていた。鑑定した「お宝」は全115品にもおよび、番組最大の「お宝」はDAIGOが持ち込んだ「平成」改元の色紙で、現在の平成日本において価値があり過ぎて値踏み出来ず鑑定不能だった。
高額お宝ランキング (うたばん無期限活動休止3時間SPより) | ||||
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順位 | 依頼主 | 鑑定品 | 鑑定金額 | |
1 | 葉加瀬太郎 | バイオリン&弓 | 9000万円 | |
2 | 野村克也 | 三冠王&首位打者記念品 | 1000万円 | |
3 | 近藤真彦 | 『愚か者』レコード大賞の記念品 | 400万円 | |
4 | MATSU(EXILE) | 棟方志功の書 | 300万円 | |
中居正広 | 原辰徳『侍ジャパン』のユニホーム | |||
6 | 松田聖子 | 『ガラスの入江』録音テープ | 200万円 | |
早乙女太一 | 尾崎豊のハーモニカ | |||
8 | 坂本昌行(V6/20th Century) | 『ターザン』の絵と原画 | 150万円 | |
9 | 石橋貴明 | タイガー・ウッズのグローブ | 120万円 | |
10 | 櫻井翔(嵐) | 古いお皿 | 100万円 |
うたばんF・N・S歌謡祭[編集]
1999年から2002年までは同時間帯の裏番組にフジテレビの『FNS歌謡祭』がぶつかり、大半のアーティストが出演できないことがあった[3]。その時番組では、今後注目の若手アーティストやお笑い芸人を集め『うたばんF・N・S歌謡祭』と題し、野球推薦などの企画や、「うたばんのど自慢」という企画も行った。ここでいう「F・N・S」 とは「フレッシュ・ノーギャラ・スペシャル」の略称である。
- 1999年12月9日:「うたばん野球推薦」
- 2000年12月7日: 男性は「うたばん野球推薦」女性は「赤坂5丁目ミニマラソン大会」。
- 2001年12月6日:「うたばん F・N・S歌謡祭」
- 2002年12月5日:「うたばんのど自慢」(2003年9月25日のSPで完全版を放送)
歴代トークセット[編集]
各時期放送を参照。原則、貴明が左の席、ゲスト歌手がセンターの席、中居が右の席に着席していた(1回目放送時のうち目玉ゲストだったSMAPのみ、中居が貴明の右隣に着席していた)。エンディングでは通常放送では番組開始から番組終了まで13年半一貫して中居による「さようなりー」というお別れの挨拶のあと(ただし番組末期においては次回予告のみで、全く発言していない)、スタジオ右上へフェイドアウトしてセット全景を映していた。すべての代のセット共通で左側の貴明の背景に後続のゲスト歌手の待ち部屋、右側の中居の背景に出演者を映すモニターとコンポ・パソコンが設置されていた(待ち部屋は番組末期はCM明けに後続歌手がすでにスタジオにおり、使用されなかった)。また、フジテレビ系バラエティ番組で司会の貴明も出演していた「とんねるずのみなさんのおかげでした」の1コーナーでパロディ、1997年から2001年まで放送されたほんとのうたばんでも完全再現として、当番組としての初代から3代目までにあたるまったく同じデザインのセットが建てられた(ただし、2018年3月22日に放送されたみなさん最終回の「さいごのうたばん」のみ本家である当番組終了からある程度期間が経っていたことから、フジテレビオリジナルのセットを新規で組み立てた上で行われた)。しかし、番組後期にゲスト歌手と貴明(または中居)が対決するゲーム企画が増えた時期はゲーム用のセットを組むため、放送中一貫して使用しない週も存在した(時期によっては数ヶ月近く使用しない場合もあった)。
- 初代:全体的に木目調を基調としたデザインとなっていた。途中より銀色のテーブルをスタジオ色に合わせた茶色のテーブルへ変更し、銀色の固定マイクを設置した。同時に全出演者の飲み物のコップも普通のグラスからロゴがプリントされたマグカップへ変更されている。
- 2代目:初代木目調に比べて大幅に明るく一新し、全体的に白と水色を基調としたデザインになった。テーブルを透明のものへ変更し中に小道具の飾りや「うたばん」や「UTABAN」などがスクロール表示される3色の電光掲示板が設置された。電光掲示板はエンディングの先述のカメラワーク時にスタジオ右上に「SEE YOU NEXT WEEK!!」、さらにオープニングでは「HELLO!!」と表示するる3色の電光掲示板も設置されている。また、ゲスト背景には常に放送日に近いアーティストのCDのジャケットが一同に並んでいる回転台が設置されていた(回転台は1度交換されており、初代は白い枠、2代目は銀色の枠だったが先述のフジ・みなさんのほんとのうたばんにおいては前者の白一貫だった)。
- 3代目:引き続き白と水色を基調とした上でデザインを一新し、ゲスト背景にはCDのジャケットが一同に並んでいる回転台に代わり、ピアノを模した大道具が設置された。放送期間途中にとんねるずらによるユニット・野猿が撤収(解散)したことによりほんとのうたばんの制作がなくなり、先述のとおりフジテレビによるセット再現はこの代が最後となった(2018年3月22日放送はフジによる新規セットのため)。
- 4代目:引き続き白と水色を基調とした上でデザインを一新し、ハイビジョン制作化に伴い、右側の中居の背景にある出演者を映すモニターが薄型ハイビジョンモニターへ変更した上でコンポはなくなった。
スタッフ[編集]
- 構成:秋元康、野村正浩、小原信治、樋口弘樹、加藤智久、いまぷくけんじ、若尾守重、美濃部達宏
- リサーチ:川上共子、播田ナオミ、矢島悦子、谷岡千江里
- タイトルディレクション:OMNIBUS JAPAN
- 技術協力:エヌ・エス・ティー、TAMCO、ラ・ルーチェ、東通
- 編成:片山剛
- AP:久松理絵
- プロデューサー:古谷英一
- チーフプロデューサー:大木真太郎
- 製作著作:TBS
過去のスタッフ[編集]
- 構成:吉野晃章
- 技術協力:サンライズアート
- AP:西巻めぐみ
- チーフディレクター:加藤嘉一
- プロデューサー:大崎幹、阿部龍二郎、鈴木慎治
- チーフプロデューサー:中鉢功
- 制作:田代冬彦
- 制作:TBSエンタテインメント→TBSテレビ
関連項目[編集]
- ※TBSスタジオの強制消灯
TBS労働組合と労働に関する取り決めから、午前0時に強制的に収録スタジオの照明の電源が落とされる措置が取られていた。 本番組はこれを演出に利用しトーク途中や演奏の直前に、画面のカウントダウンとともに消灯するシーンを、時折見ることが出来た[4]。後に、MCの中居が『UTAGE!』でもこのことについて触れている。
2001年10月16日、モーニング娘。に加入して間もない紺野あさ美が、『大玉転がしゲーム』の収録中にスタジオで転落する事故が発生し、右ひざ上に合計12針を縫う怪我を負った。企画自体がお蔵入りとなったが、紺野あさ美・小川麻琴の卒業が話題となった2006年6月15日の放送で事故前の一部が公開された。
- ※経験II(セカンド)
桑田佳祐が作詞・作曲した『うたばんのオープニングテーマ』。2001年11月1日放送の『桑田VS石橋 アントニオ猪木対決』に桑田がやぶれ、罰ゲームとして制作・提供された曲。女体を強調したCGアニメとともに2003年7月17日よりオープニングで使用されたが、ゴールデンタイムの番組に合わない『エロ曲』だったため、桑田佳祐のもくろみ通りに3か月ほどで使用されなくなった。曲自体は『経験 (辺見マリの曲)』をモチーフにしており、題名もこれを踏まえて『経験II(セカンド)』となっている。サザンオールスターズの47枚目のシングル『涙の海で抱かれたい 〜SEA OF LOVE〜』にカップリング収録されている。
『とんねるずのみなさんのおかげでした』のコーナーでMCの石橋貴明と演出の秋元康によるセルフパロディ企画。当初はものまねやプロモーションビデオのパロディコーナーだったが、のちに『野猿』の企画がメインとなり、野猿は本番組『うたばん』にもゲスト出演するようになった。2018年3月22日放送の最終回では、最終回バージョン『さいごのうたばん』として放送された。
脚注・出典[編集]
- ^ ザ・テレビジョン 2003 No.34 8/22号。
- ^ 『視聴率崩壊、大幅改編も失敗......TBSはもう「何をやってもダメ」なのか』2009年6月23日/日刊サイゾー
- ^ そのため、その日の「とんねるずのみなさんのおかげでした」は休止していた。なお、1999年と2000年のFNS歌謡祭には、野猿が出演している。
- ^ 例として過去にCHAGE and ASKAが出演し「YAH YAH YAH」を披露している際に照明が消えたことがある。
外部リンク[編集]
TBS系列 火曜21時台 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
うたばん(第1期)
(1996年10月 - 1999年3月) |
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うたばん(第2期)
(2009年10月 - 2010年3月) |
ザ・ミュージックアワー
(2010年4月 - 9月) |
|
TBS 木曜19:54 - 20:00枠 | ||
うたばん寸前
|
||
TBS系列 木曜20時台 | ||
うたばん
(1999年4月 - 2009年3月) 【ここからTBS制作枠】 |
関口宏の東京フレンドパークII
※19:55 - 20:54 |
|
TBS系列 日曜20時台 | ||
うたばん
(2009年4月 - 9月) |
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