クロスボーン・バンガードの機動兵器

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クロスボーン・バンガードの機動兵器は、アニメーション映画機動戦士ガンダムF91』および関連作品に登場する「クロスボーン・バンガード(以下CV)」に所属するモビルスーツ (MS) およびモビルアーマー (MA) などの機動兵器の解説を行う。表記は型式番号順。

『F91』劇中および『シルエットフォーミュラ91』に登場するCV製MSのメカニックデザイン大河原邦男

なお、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』のシリーズに登場する「宇宙海賊クロスボーン・バンガード」に所属する兵器については、機動戦士クロスボーン・ガンダムの登場兵器であつかうものとし、本記事では掲載しない。

モビルスーツ[編集]

デッサ・タイプ[編集]

B-CLUB」の誌上企画に登場。デナンシリーズなどの原型機。作業用MSとして一般公開されていたが、実際は兵器転用を前提に開発されたものであった。

従来の20メートル級MSを小型軽量化することで、さらなる性能向上が可能との研究結果をもとに、ブッホ・コンツェルンの航空機部門ブッホ・エアロダイナミックス社が開発を担当。宇宙世紀0108年7月に試作1号機が完成する。

最大の特徴は、駆動用の核融合ジェネレーターを外装化することで、出力を機体各所に分散して高出力を確保している点である。頭部のゴーグルセンサー(俗にメガネ)には、ハイブリッドセンサーと呼ばれる宇宙戦闘で距離感や立体的な解析能力を持ち合わせる優れた複合式センサーを搭載している。このデッサタイプをもとにデナン・ゾンが完成した。

腕の先は作業用トーチと簡素なマニピュレーターが直付けになっているが、すでにデナン・ゾンとほぼ変わらないたくましいシルエットと、外装の作りや機体各部の姿勢制御スラスターなど、外観も戦闘用MSと遜色ないものに仕上げられている。

デナン・ゾン[編集]

諸元
デナン・ゾン
DEN'AN ZON
型式番号 XM-01
頭頂高 14.0m
本体重量 7.9t
全備重量 17.4t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 3,880kW
推力 17,310kg×2
8,520kg×2
4,460kg×4
69,500kg(総推力)
武装 腕部デュアルビーム・ガン×2
ビーム・サーベル×1
ショットランサー(ヘビーマシンガン×2内蔵)×1
ビーム・シールド×1
搭乗者 クロスボーン・バンガード一般兵
その他 アポジモーター×84

CV初の戦闘用MS。後継の「デナンシリーズ」や指揮官用の「ベルガシリーズ」など、すべてのCV製MSの礎となった機種でもある。機体緒元の型式番号は地球連邦軍が便宜上つけたもので、実際の型式番号は不明。カラーリングは一般機はグレー、黒の戦隊所属機は黒色と薄紫色を基調としている。

ガスマスクを付けた完全武装の兵士をモチーフとした、丸いヘルメット状の頭とゴーグル状のハイブリッド・ディアルセンサーと両肩の大ぶりのスパイクアーマーが特徴。格闘戦用機として開発された。古代の騎兵槍を思わせる格闘戦用ショットランサーは、穂先部分をレールキャノンの原理で4段階に分けて射出する射撃武器としても使用可能[1]。火薬やビームを使用する兵器ではないため誘爆の危険性はない。このような武装を開発したのは、CVの決起目的であるコスモ・バビロニア建国のためにスペースコロニー制圧を主用途としたためである。CVはあらかじめ立てた戦略に応じた機体を開発しており、企業や組織としての妥協を排除したMS製造を行った[2]。精製技術の進歩により、高価な特殊装甲材を用いずにガンダリウム合金に匹敵する強度と重量を備える[2]

頭部のハイブリッドセンサーはガンダム・タイプに匹敵する索敵能力を持ち、射撃照準用サブセンサーをバックパックに配している[1]。ジェネレーターを背面側に露出させ、バックパックで蓋をするという構造の工夫により、機体サイズの割りに大型高出力のジェネレーターが搭載可能となり、地球連邦軍のジェガン系列を凌駕するパワーウェイトレシオを実現している[2]。出力に余裕ができたことからビーム・シールドを地球連邦軍の量産機に先駆けて装備、高い防御力を獲得した。ただし、実用間もないため中央にある発生器部分は無防備で、ここを攻撃されると容易に破壊される欠点をもつ。

ゼブラゾーン事件では、ネオ・ジオン残党が潜伏するゼブラゾーンにて試験運用が行われ、偽装のために、頭部にはザクをイメージさせるモノアイのバイザーが装着される。

劇中での活躍
『機動戦士ガンダムF91』冒頭でコロニーに潜入する機体が登場。本編では一般機のほか、黒の戦隊が運用する機体も登場している。『ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』では、終盤に従来機をしのぐ未知の勢力の強敵として登場した。


デナン・ゲー[編集]

諸元
デナン・ゲー
DEN'AN GEI
型式番号 XM-02
頭頂高 13.9m
重量 19.2t
本体重量 7.1t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 4,020kW
推力 17,790kg×2
11,030kg×2
8,700kg×2
1,340kg×4
80,400kg(総推力)
武装 腕部ビーム・ガン
肩部3連グレネードラック
ビーム・サーベル×2
ビームライフル
ビームシールド
搭乗者 クロスボーン・バンガード一般兵
その他 アポジモーター×76

一撃離脱戦法を前提に開発された機体。機体配色はデナン・ゾンと同様。頭部はデナン・ゾンと同じくハイブリッド・センサーを持ち、側頭部にはアンテナが張り出している。周辺被害を考慮して火力を抑えたデナン・ゾンとは対照的に、ショットランサーを廃止しビーム・ライフルや肩部3連グレネードなど標準的な武装を装備、敵機を確実に撃破することを目的としている。運用上はデナン・ゾンの支援機として位置付けられているが[3]、出力や推力ではこちらが上回っている。操作性も良好であり、訓練用としても運用されている。

劇中での活躍
『機動戦士ガンダムF91』最初のMS戦闘では、大型のジェガンを機動性で翻弄し圧倒する場面が描かれる。セシリー・フェアチャイルド(ベラ・ロナ)が訓練用として最初に搭乗するMSであり、ザビーネ・シャルベルガ・ギロスの修復中は代用として黒の部隊仕様の機体に搭乗する。


エビル・S[編集]

諸元
エビル・S
EBIRHU S
型式番号 XM-03
頭頂高 13.2m
本体重量 6.8t
全備重量 16.7t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 3,090kW
推力 22,540kg×2
11,390kg×2
67,860kg(総推力)
武装 4連ショットクロー(ヘビーマシンガン×4内蔵)
肩部3連グレネードラック
ビーム・サーベル
ショットランサー
ビームスプレーガン
シールド
搭乗者 クロスボーン・バンガード一般兵
その他 アポジモーター×66

偵察任務を目的に開発された機体。ベース機のデナン・ゾンよりもさらに小型で、CV全体としても最小サイズである[3]。機体色はデナン・ゾンに準ずる。CVでは格闘型・戦闘型のMSに偵察用MSを加えて運用することがあるほか、ダギ・イルスと小隊を組むことも多い[3]。 肩に装備された偵察ポッドを飛ばし情報を収集、実際に敵と遭遇した場合は、戦闘を行いそのデータを採取する。本来は戦闘行動を目的としていないが、不意の事態に備えた各種隠し武装を装備している[3]。索敵レーダーに影響を与えるビーム・シールドは装備せず実体式シールドを携行する。カメラアイのハイブリッド・センサーはほかのデナン・シリーズとは異なり、角張り細長い形状である。

ベルガ・ダラス[編集]

諸元
ベルガ・ダラス
BERUGA DALAS
型式番号 XM-04
頭頂高 15.8m
本体重量 9.3t
全備重量 22.1t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 4,530kW
推力 22,500kg×2
8,950kg×3
3,460kg×6
92,610kg(総推力)
武装 ビームサーベル×1
ショットランサー(ヘビーマシンガン×2内蔵)×1
ビームシールド×1
搭乗者 ドレル・ロナ
クロスボーン・バンガード一般指揮官
その他 アポジモーター×82

デナン・ゾンを指揮官用に発展させたベルガシリーズの第一弾。デナン・ゾン同様に近接戦闘用として設計された[4]。CVの指揮官用MSは古代バビロニア王国の神像をモチーフとしており、ベルガ・シリーズは頭飾付きのバビロニアの兜を模した頭部に統一されている。ドレル機は紫を主体としたカラーリングで、一般機も同様の配色となる。

デナン系と異なるフレームを採用し[4]、外付けジェネレーター直結の独立スラスターを組み合わせ、AMBACシステム兼用のシェルフ・ノズルをもつ[4]。本機では、個々のスラスター3基の組み合わせが2組装着されている。これにより従来機に比べ圧倒的な機動性と運動性を発揮する。デナン系に比べ先鋭的な調整がされており、エース級パイロットでなければ乗りこなせない反面、最初期の機体のため性能はベルガ・ギロスに劣る[4]

背中にはビームフラッグが装備されている。ビームフラッグはビームで形成された旗印であり、通信がし難い高ミノフスキー散布区域でも命令を迅速に行う用途のほか、自分の部隊の印として自軍への戦意向上にも一役買っている。ビームを利用した装備のため武装としても転用可能。武装は右腕部にアタッチメント方式で装備された他機より大型のショットランサー[4]とビーム・サーベル、ビーム・シールドの3つ。ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』ではシェルフ・ノズルを切り離して打突兵器として使用している。基本小隊はベルガ・ダラスを指揮官機として、随伴機にデナン・ゾン2機となる。

劇中での活躍
映画『機動戦士ガンダムF91』本編では、おもにドレル・ロナの専用機が序盤から中盤に登場し活躍。一般機としても多数が登場している。ゲーム『機動戦士ガンダムF91 フォーミュラー戦記0122』では終盤にかけてラスボスに次ぐ強敵として登場した。


ベルガ・ギロス[編集]

諸元
ベルガ・ギロス
BERUGA GIROS
型式番号 XM-05
頭頂高 15.7m
本体重量 9.1t
全備重量 22.7t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 4,790kW
推力 21,820kg×2
8,950kg×3
3,460kg×8
98,170kg(総推力)
武装 ビームサーベル
ショットランサー(ヘビーマシンガン×4内蔵)
ビームシールド
搭乗者 ザビーネ・シャル
クロスボーン・バンガード一般指揮官
その他 アポジモーター×73

ベルガ・ダラスの性能向上を目的として開発された機体[4]。優秀なパイロットにのみ与えられる高性能機[5]。シェルフ・ノズルをさらに改良し、不必要なアポジモーターを排除しスラスターの配置を見直したことで機体の軽量化と機動性の向上がなされている。対MS戦を想定してセンサーも強化され、アンテナも通信機能を強化した高性能タイプを採用している[6]。武装のショットランサーは汎用性を重視し手持ち式となり、マシンキャノンも4門に増加している[4]。背部のシェルフ・ノズルは折りたたみ式で、射出して武器にも使用できる[5]。カラーリングは一般機はベルガ・ダラス同様に紫を基調とし、ザビーネ・シャル専用機は黒と紫を基調としている。ザビーネ機のビームフラッグはCVの紋章でなく、シャル家の紋章が描かれているが、これはエリート選抜部隊である黒の戦隊(ブラックバンガード)隊長の特権である。

劇中での活躍
映画全般では黒の戦隊(ブラックバンガード)であるザビーネ・シャルの愛機として登場。フロンティアIにおいては地球連邦軍に寝返ったアンナマリーのダギ・イルスと交戦して撃破するも、左肩を損傷したため修理に入るのを最後に登場しない。
漫画『機動戦士ガンダム クライマックスU.C. 紡がれし血統』では、「戦鬼」の異名を持つシュテイン・バニィール中尉が搭乗。パーソナルカラーである金色に塗装されており、コスモ・バビロニア建国戦争において、MS5機、戦艦1隻を撃墜する戦果を挙げる。


ベルガ・ギロス・パワードウェポンタイプ[編集]

メカニックデザイン企画『F91-MSV』に登場。

ベルガ・ギロスの重武装仕様で、「武装強化型」とも呼ばれる。脚部に対艦用ミサイルを装備し、背部のシェルフノズルをASAT (Anti SATellite weapon) に換装している。

ベルガ・バルス[編集]

諸元
ベルガ・バルス
BERUGA BALUS'
型式番号 XM-05B
頭頂高 15.6m
本体重量 9.4t
全備重量 27.6t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 5,410kW
推力 16,580kg×1
9,580kg×4
8,950kg×3
3,160kg×8
107,190kg(総推力)
武装 ビーム・サーベル×1
ショットランサー(ヘビーマシンガン×4)×1
ビーム・シールド×1
搭乗者 シェルフ・シェフィールド
その他 アポジモーター×73

漫画『機動戦士ガンダム シルエットフォーミュラ91』に登場。

ベルガ・ギロスの改良機でありベルガシリーズの最終型[7]。ダーク・タイガー隊に配備された機体は赤色の配色となっている。すべての面でベルガ・ギロスを上回る性能を発揮し、ウィング状に形作られたシェルフノズルが特色である。バナナ型マガジンを二列に並べた機銃を持つショットランサーを携帯している。

劇中での活躍
シェルフ・シェフィールド大尉の愛機として登場。ネオガンダム1号機のG-バードでビームシールドの基部を破壊されるが、本体への直撃はまぬがれる。その後は反撃に転じ、ショットランサーでG-バードを破壊する。


ダギ・イルス[編集]

諸元
ダギ・イルス
DAHGI IRIS
型式番号 XM-06
頭頂高 15.0m
本体重量 9.7t
全備重量 22.5t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 3,620kW
推力 25,540kg×2
11,030kg×2
8,950kg×3
99,990kg(総推力)
武装 腹部3連拡散ビーム砲×1
ビーム・サーベル×1
ビーム・ライフル×1
シールド×1
搭乗者 アンナマリー・ブルージュ
クロスボーン・バンガード一般兵
その他 アポジモーター×87

エビル・Sと同様に偵察任務に特化された機体。主に指揮官機として運用される[8]。CVのMSの特徴であるハイブリッド・センサーは装備せず、ゴーグルタイプのカメラアイを持つ。並みのMSをはるかに上回る情報処理能力をもち、単純比較で通常のMS5、6機分の領域捜索が可能とされる。超長距離用センサーが全身に配置されており、条件次第では数千キロの範囲を数センチ単位で走査可能[8]。新開発のドップラー・レーダーを持ち移動中でも高精度の索敵を実現した[8]

エビル・Sと同じく、電装機器への干渉防止と隠密性確保の点から、ビーム・シールドではなく実体式のシールドを装備している。また、ジェネレーターはベルガ・ダラスと同型のものを採用[9]、バイパスしたエナジーを利用することで、発展機のビギナ・ギナを超える推力を得ている。腹部に装備している3連拡散ビーム・キャノンは、高威力の攻撃のみならず、偵察対象からの早急な離脱のための眩惑・撹乱用のビームをも撃ち分けることができる。

技術的にはベルガシリーズから分化したもので、戦闘用としても高い性能を発揮する。また高度なセンサー機能を利用した狙撃任務にも対応しているため、本機が装備するビーム・ライフルはCVのMS用ライフルの中では最長の射程をもつ。

劇中での活躍
アンナマリー・ブルージュの乗機として登場。黒の戦隊の随伴機として活動するが、ザビーネへの反発からのちに地球連邦軍に投降し、本来濃緑色の機体の色をクリーム色に再塗装し、連邦軍機として参戦する。

ダギ・イルス・パワードウェポンタイプ[編集]

『F91-MSV』に登場。ダギ・イルスを重武装仕様。偵察用の機能は省略されているが、重武装の操作CPUは元の機体であるダギ・イルスの高い情報処理能力をそのまま用いて使用している。

ダギ・イルス改良型(超長距離偵察型)[編集]

B-CLUBの「月刊MSジャーナル」および「ホビージャパンF91ハンドブック」に掲載された機体。ダギ・イルスに長距離偵察型オプションを装備している。余剰電力のほとんどが探査機材の電子戦装備に使用するため、ビームライフルの携行は不可。代わりの兵装として左腕に固定型ヘビーライフルを備えるが、火力は貧弱なものとなっている。単独での長距離偵察への投入を想定し背部にAMBAC兼用のプロペラント・タンクを持つ。本機はCVのコスモ・バビロニア建国時にフロンティアサイドから月面近郊まで単独偵察を行い、連邦軍艦隊の動向を本国へ伝えていたとされる[8]

ビギナ・ギナ[編集]

諸元
ビギナ・ギナ
VIGNA GHINA
型式番号 XM-07(またはXM-07A)
頭頂高 15.8m
本体重量 8.9t
全備重量 22.5t
出力 4,790kW
推力 22,950kg×2
8,950kg×2
4,490kg×8
99,720kg(総推力)
武装 ビーム・サーベル×2
ビーム・ライフル
ビーム・ランチャー
ビーム・シールド
搭乗者 ベラ・ロナ(セシリー・フェアチャイルド
その他 アポジモーター×87

ダギ・イルスを発展させた高機動試作機。ベルガ系の技術フィードバックを行い、貴族用MSとして制作された[10]。シェルフ・ノズルを発展させた「フィン・ノズル」をもち、8基のスラスターが360度方向に独立可動することで高い機動性を発揮し、ジェネレータ直結のため伝達ロスが少なく効率的な稼働が可能となっている[11]。カメラ・ゴーグルの仕様は、ダギ・イルス同様のタイプを採用。ジェネレータはベルガ・ギロスと同型[10]で、総合性能はF91に匹敵する[12]

武装は当初ダギ・イルスと同一となる予定だったが、改良試作タイプのライフルを装備し出撃している[10]。劇中で使用しているビーム・ランチャーは本来CVの装備ではなく、連邦軍の装備を拾得したもの[10]。ブッホ製のMSは装備類の規格を連邦軍と同一仕様としているため使用可能となっている[10]。ゲーム『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダム』、『機動戦士ガンダム ガンダムVS.ガンダムNEXT』では射撃武装として原作の設定にはないショットランサーを装備している。

劇中での活躍
ベラ・ロナに専用機として与えられ、慣熟飛行中にガンダムF91と遭遇、交戦後にベラが機体ごと連邦軍に投降する。CVをあざむくため、連邦軍から敵と認識される危険を承知で敢えて機体コードを変えずに出撃し、フロンティアIでのバグ掃討に出撃後、元凶であるガル・ブラウを沈めるが、ラフレシアとの戦闘で大破する。F91はこの残骸をビーム・ランチャーで狙撃することでラフレシア攻略の糸口とする。

ビギナ・ギナ(ベラ・ロナ・スペシャル)[編集]

ネオガンダムのプラモデルに付属の『MS HAND BOOK』よりイラストが描かれる。全身が赤色に塗装されており、金色の装飾が施されている。ゴーグルの形状が実戦参加仕様のものと異なり、丸眼鏡タイプのデュアル・アイを採用しているのが特徴。

ビギナ・ギナII[編集]

諸元
ビギナ・ギナII
VIGNA GHINA II
型式番号 XM-07B
頭頂高 不明
本体重量 不明
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
武装 バルカン砲×2
ビーム・サーベル×2
ビーム・ライフル×1
ビーム・ランチャー×1
ショットランサー(ヘビーマシンガン×2)×1
ビーム・シールド×1

『F91-MSV』に登場。ビギナ・ギナの発展仕様のB型として位置づけられている機体。全身には紅色の塗装が施されている。腕には改良型ショットランサー、出力強化型ビーム・シールドを装備。背部には従来のシェルフノズルに代りフレキシブルウィングノズルをもつ。肩部側面のショルダーフィンやガンダムタイプに似た頭部など、外観的特徴からサナリィ製のF91を模倣したものであると噂されている。ただし、ウィングノズルに関してはF91のヴェスバーに外観が酷似しているものの、純粋な姿勢制御または推進装置であり、ヴェスバーとしての機能はない。

本機の開発にいたる経緯、その時期などに関しては不明な点が多いが、機体各部の形状は本家ビギナ・ギナよりもビギナ・ゼラ(G型)と共通する部分が非常に多く、本機をベースとした火器強化タイプとして発展し、ヴェスバーの搭載を実現したものがビギナ・ゼラであったと考えられている。

レッド・バンガードに配備される予定だったとされているが、詳細は不明である。デザイナーの大河原邦男は「F91の実戦データを参考にビギナ・ギナを改造した機体。パイロットはドレル・ロナがふさわしいかな」とコメントしている[13]。このため『SDガンダム Gジェネレーションオーバーワールド』HPのMS説明ではパイロットがドレルになっている。

ビギナ・ギナII 木星決戦仕様[編集]

機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人』に登場。 ギリ専用に改修された機体。左腕の出力強化型ビームシールドは撤廃され、代わりにギリが使い慣れた木星帝国のクァバーゼに付けられていたスネークハンド(触手状のアーム・マシンウィップの先端に、丸鋸状のビーム・ソーを装備させた武器)を装備、5発の核弾頭ミサイルが装着されたショットランサーを携行する。

ビギナ・ゼラ[編集]

諸元
ビギナ・ゼラ
VIGNA ZIRAH
型式番号 XM-07G
頭頂高 15.6m
本体重量 9.1t
全備重量 21.2t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 4,980kW
推力 9,580kg×4
8,950kg×3
3,180kg×8
92,400kg(総推力)
武装 ビーム・サーベル×2
ヴェスバー×2
ビーム:ライフル×1
ビーム・シールド×1
搭乗者 シェルフ・シェフィールド
その他 アポジモーター×51

『シルエットフォーミュラ91』に登場。

ダギ・イルスを基に開発した火力強化型。ビギナ・ギナと並行して開発された。機体色は紅色と黒鉄色で、試作機がCVのダーク・タイガー隊に配備された。頭部形状はビギナ・ギナのものに類似し、両側頭部にアンテナを備える。CVは以前よりアナハイム・エレクトロニクス社(以下、AE)との関係が深く、同社によるSFP(シルエットフォーミュラプロジェクト)の内容を把握しており、また同時にサナリィによるF計画の概要も入手していた。そのため、本機はビギナ・ギナのフィン・ノズルに相当する新技術としてヴェスバーを導入、装備することを前提に設計されている[14]

サナリィ製のF91に装備されていたヴェスバーは、内蔵コンデンサーによって本体から分離した状態でも数射程度の使用が可能であった。しかし、このビギナ・ゼラやAE製のRXF91に装備されたヴェスバーは、開発スタッフがそのコンデンサーの存在を解明できなかったために撤去されており、基部から取り外して使用することは不可能である[14]。だが、このユニットはAMBACおよび推力向上の観点においても非常に有効であり、ジョイントとして使用されているクランク構造やロケット・モーターの設置によってF91をもしのぐ高機動性能を達成している。ただし、制御系にバイオ・コンピューターを採用していないため、F91のような最大稼動モードは設定されていない。本機に装備されるヴェスバーは上下2基構成のセンサーを搭載しており、F91で大きな問題となっていた照準精度の低さが大幅に改善され、さらに信頼性の高い武装となっている[14]

デュアルセンサーとブレードアンテナを採用しガンダムタイプに酷似した頭部エクステリアも用意されており、MS開発技術者のガンダム信仰によるものとも、CVの戦略の一環としてプロパガンダに用いる構想があったともいわれている[14]

劇中での活躍
CVのMS試験部隊「ダーク・タイガー」を率いるシェルフ・シェフィールド大尉に実用評価試験機として供与される。AE製のネオガンダム1号機との交戦で小破、撤退する。
ビギナ・ゼラ アインツェルカンプ[編集]

ネオガンダムのプラモデルに付属の『MS HAND BOOK』より。ビギナ・ゼラの量産機に特殊作戦用の追加装備を施したMS。 サブフライトシステム兼用の大型シールド、ショットランサー、ビームライフルを装備し、バックパックはベルガ系と同様のシェルフノズルに換装されている。 ベルガ系列の量産機と同様の紫を基調としたカラーリングを採用している。

前述『MS HAND BOOK』のプラモデル作例では、大型シールドがガンダムF90のジャンクパーツを多用して作られている。

ビギナ・ロナ[編集]

諸元
ビギナ・ロナ
VIGNA RONAH
型式番号 XM-07R
武装 ビームシールド・サーベル
ヘビーマシンガン
バスターランサー
ヴァリアブル・メガビームランチャー

ゲーム『SDガンダム GGENERATION SPIRITS』に登場するゲームオリジナルの機体。

ロナ家を護衛する親衛隊の専用機としてコスト度外視の高性能機として開発が行われ、ビギナシリーズをもとにビギナ・ゼラなどの運用データを用いて設計されたとされている。 ショットランサーを7連装式にしたバスターランサーや、ヴェスバーをもとに改良して手持ち式となったヴァリアブル・メガビームランチャーなとを装備し、高い火力を実現している。

また、ガンダムF91と同様のフェイスカバー機構を搭載しており、頭部のデュアルカメラを保護しているカメラシールドも同様に開放することができる。しかし、これらの機構がガンダムF91やクロスボーン・ガンダムの様に頭部ユニットの冷却を目的としたものであるかなど、詳しい設定は明かされていない。

モビルアーマー[編集]

ラフレシア[編集]

諸元
ラフレシア
Lafressia
型式番号 XMA-01
全高 37.5m
本体重量 184.6t
全備重量 263.7t
装甲材質 チタン合金ハイセラミック複合材
出力 31,650kW
推力 52,020kg×5
43,350kg×5
28,900kg×20
1,054,850kg(総推力)
武装 葉部メガビームキャノン×5
支部メガ粒子砲×5
茎部拡散ビーム砲×8
テンタクラーロッド×125
Iフィールドジェネレーター
搭乗者 カロッゾ・ロナ
その他 アポジモーター×40(本体)

CVの最高司令官にしてコスモ貴族主義の名の下で「無差別の粛正」を旨とする「鉄仮面」ことカロッゾ・ロナ大将の研究課題「ラフレシア・プロジェクト」の遂行のために開発された、試作型MA。

対人感応殺傷兵器バグとともに母艦ザムス・ガルに収容されているが、CVには登録されていない。ガンダム関連のゲームにおいてはバグをラフレシアの兵装として搭載しているケースが多いが、本来バグはザムス・ガルで運用される兵器である。

巨大なの形をしており、5基の花弁部と本体から構成されている。新型のネオ・サイコミュシステムを搭載し、機体の全てが直接パイロットの思考で制御されている(このネオ・サイコミュシステムは後にアナハイム・エレクトロニクス社に渡り、ネオガンダムにも搭載された)。

5基の葉部ユニット内には、各25基、計125基の攻撃用触手「テンタクラー・ロッド」を装備しており、ロッドはビーム砲とチェーンソーを内蔵している。Iフィールドジェネレーターによる防御力に加え、全身に装備されたメガ粒子砲により、圧倒的な戦闘力を有している。なお、コクピットは花の雌しべを思わせる中心部に設置されている。

劇中での活躍
カロッゾが搭乗して地球連邦軍の援護艦隊を一瞬で壊滅させ、彼の実子ベラ・ロナの搭乗するビギナ・ギナを中破させる。しかしガンダムF91との戦闘では「質量を持った残像」を捉えきれず、撃破される。
映像ではどのように撃破されたのかは不明であり、確認できるのは「F91がラフレシアのコックピットにビームランチャーをほぼ密着させる→すでに爆発を始めているラフレシアのコクピットにラフレシアのビームが撃たれている」という場面だけである。
小説版では「F91が至近距離からラフレシアのコックピットにヴェスバーを撃った」という撃破方法になっている[15]

ラフレシア・プロジェクト[編集]

カロッゾの研究課題や余剰人口抹殺計画とされている。劇中ではバグをコロニー内に放ち、フロンティア1の市民を虐殺する。機械による無作為の虐殺の利点として、劇中で「誰も良心を痛めることのない良い計画」とカロッゾは語るが、本計画は彼が単独で極秘裏に進めていたものであり、ザビーネ・シャル以下の他の幹部たちはおろか、ザムス・ガルの艦長ジレ・クリューガーですら詳細を知らされていなかった。

エビル・ドーガ[編集]

ゲーム『SDガンダム GGENERATION』シリーズに登場するCVのMAである。

諸元
エビル・ドーガ
Ebirhu Doga
型式番号 XMA-02
武装 大型メガ粒子砲
ファンネル
バグ

宇宙世紀0106年のCVの結成以降、ラフレシアを完成させる前段階として開発(もしくは地球侵攻作戦のために同時開発)した機体。第二次ネオ・ジオン抗争において新生ネオ・ジオン軍が廃棄したα・アジールの残骸を秘密裏に回収し、ブッホ・コンツェルンの最新技術を投入して再生した実験機。

自社のデナンタイプのMSの技術と掛け合わせて開発した。ファンネルを主兵装として搭載しており、これはネオ・サイコミュシステム制御により一般パイロットでもあつかうことが可能となっている。カロッゾ・ロナの死や組織の引き上げによって実戦投入は見送られる。

その他[編集]

バグ[編集]

諸元
バグ(親バグ)
Bug
全長 3.9m
3.0m(直径)
本体重量 1.6t
全備重量 3.2t
装甲材質 チタン合金、炭素繊維複合材
出力 750kW×2
推力 375kg×16
6,000kg(総推力)
武装 高速チェーンソー×24
レーザートーチ×24
子バグ×3 (6)
子バグ
全長 0.6m
武装 スラッシュブレード×16 (8)
ディストラクショングレネード×2 (1)

円盤型の自律型対人感応殺傷兵器。コスモ・バビロニア建国戦争時に、フロンティアサイドの住民に対して使用される。 コロニーの施設を必要以上に傷付けずに制圧すべく、人間の熱感知、二酸化酸素反応、動体センサーなどを使用して人間のみをターゲットとするよう設計されている[16]。通称『親バグ』と呼ばれる4m弱の移動体はミノフスキークラフトとバーニアによって浮遊・飛行・回転し、24基のチェーンソーによって高速回転しながらターゲットを車両や設備ごと切り刻む[16]。チェーンソーはガンダリウム合金の装甲さえ切り裂く強力なものとなっている。

親バグユニットが入りこめないシェルター内部などへは内部に収容した小型円盤ユニット、通称『子バグ』を放出することで対応。子バグは小型レーザーと8枚のブレードを回転させることで建造物などへ潜入を行い、必要に応じて自爆用の爆薬で攻撃する[16]。制御自体は自律行動に基づく機械的で単調なものとなっており、回避運動は取らない、もしくは取れないようで、対象に向かうことで自機の破壊が確実でも構わず突撃する。 ジレ・クリューガーはバグの能力について「フロンティア1の300万人口の掃除は、2 ~ 3日で終了する」と言及する。上記の「テスト」が良好であれば、バグを月と地球に対して降下させる計画が存在したとされる。

バグの稼働には大電力が必要であり、ザムス・ガルの船首部分であるガル・ブラウを分離させ、コロニー(フロンティア1)外部の核融合発電所に固定することによって使用した。

劇中では戦艦ザムス・ガルに秘密裏に搭載されており、一部の者を除いてその存在を知らされてはいなかった。フロンティアⅣに篭城した抵抗勢力に対して使用され、コズモ・エーゲスを始め多くのレジスタンスや一般人を殺傷する。さらにはMSにすら襲いかかり、ビルギット・ピリヨの搭乗するヘビーガンのコックピットを爆破し撃墜する。

小説版『機動戦士Vガンダム』では、ウッソ、カテジナ、カルル達が民家に隠れていた所で、正体不明の機械に襲われる。その機械はアポジ・モータに似た音をさせながら動いた後、ビームロータの音をさせながら遠ざかっていった。それをウッソは「クロスボーン・バンガード時代につかわれたビットとかバグというのに似ていた」と語るが、詳細は不明。[17]。 小説版『∀ガンダム』(改題『月に繭 地には果実』)では、月の運河に設置された巨大荷電粒子砲「カイラス・ギリ」の防衛兵器として多数配備されている。 「マガジンZ」連載の曽我篤士画の漫画版『∀ガンダム』にも登場しているが、これは親バグ子バグともハロに偽装された姿となっており、より対人兵器としての性格を強めたものとなっている。ギンガナム軍により月面都市ゲンガナムに潜入したロランたち対する追手として放たれる。

脚注[編集]

  1. ^ a b プラモデル『1/100 デナン・ゾン』取扱説明書より
  2. ^ a b c 講談社「総解説 ガンダム辞典ver1.5」317頁
  3. ^ a b c d 講談社「総解説 ガンダム辞典ver1.5」318頁
  4. ^ a b c d e f g 講談社「総解説 ガンダム辞典ver1.5」319頁
  5. ^ a b ガンダムMS動画図鑑 第55回より
  6. ^ プラモデル『1/100 ベルガ・ギロス』取扱説明書より
  7. ^ 講談社「総解説 ガンダム辞典ver1.5」320頁
  8. ^ a b c d 講談社「総解説 ガンダム辞典ver1.5」321頁
  9. ^ プラモデル『1/100 ダギ・イルス』取扱説明書より
  10. ^ a b c d e プラモデル『1/100 ビギナ・ギナ』取扱説明書より
  11. ^ バンダイ「ENTERTAINMANT BIBLE.35 機動戦士ガンダムMS大図鑑Part5 C・バビロニア建国戦争編」43頁
  12. ^ 講談社「総解説 ガンダム辞典ver1.5」322頁
  13. ^ ガンダムマガジン』第5号より
  14. ^ a b c d プラモデル『1/100 ビギナ・ゼラ』取扱説明書より
  15. ^ 小説『機動戦士ガンダムF91 クロスボーン・バンガード(下)』372ページ。
  16. ^ a b c バンダイ『ENTERTAINMANT BIBLE 35 機動戦士ガンダムMS大図鑑 Part.5 C・バビロニア建国戦争編』42頁
  17. ^ 小説『機動戦士Vガンダム1 ウッソ・エヴィン』193ページ

関連項目[編集]