エースをねらえ!

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エースをねらえ!』は、山本鈴美香スポーツ漫画である。1973年から1980年まで『週刊マーガレット』に連載された作品で、同誌を代表する名作漫画のひとつとして30年以上愛読されてきた。少年少女を中心にテニスブームを起こしたスポーツ根性(スポ根)漫画として知られる(1975年初頭に“前編”がいったん完結したが、3年間の中断をはさんで1978年に“後編”の連載を再開している)。

目次

[編集] 概要

主人公の岡ひろみが、ライバルからのいじめや様々な苦難を乗り越えて一流テニス選手へと成長していく過程を描く。原作者の山本鈴美香は、埼玉県立浦和西高等学校出身で、舞台の「県立西高校」は浦和西高校がモデルとされている。原作では宗方コーチの住所が浦和西高校に近い「浦和市領家」となっているように、浦和が舞台であることは明らかだが、アニメやドラマでは神奈川県立西高等学校という設定になっている。

作品中の随所に、1920年代に活躍した日本の往年の名選手、福田雅之助1897年 - 1974年)による有名な「庭球訓」が織り込まれている。この漫画を通して、福田の名言もより広く知られるようになった。

原作漫画には、1970年代当時に活躍していた実在選手たちのエピソードも随所に盛り込まれている。とりわけビリー・ジーン・キング夫人、クリス・エバートマーガレット・コート夫人は大きな位置を占める。他にもロッド・レーバービョルン・ボルグイボンヌ・グーラゴングなど、様々な実在選手たちが登場し、オーストラリア・テニス界の黄金時代が終わりに近づいた時代に描かれた作品であることを示している。

この時期、いわゆるスポ根漫画が流行していたが、それらの作品とは明らかに一線を画するもので、その差は作品中の「魔球など存在しない」といった発言にも見て取れる。

[編集] 主要登場人物

岡ひろみ
西高1年生。“お蝶夫人”に憧れてテニス部に入部する。新任コーチの宗方から代表選手に抜擢されたことで、それまでの生活が一変してしまう。
宗方仁
西高コーチに就任早々、いきなりひろみを代表選手に抜擢して猛特訓を開始する。周囲は彼の考えを理解できないが、理屈に合わないことはしない男。トップ選手だったが、22歳の時に練習中に倒れて再起不能を宣告された。祖父母と3人暮らし。漫画作品におけるスパルタコーチの代名詞的存在の一人。
竜崎麗香
通称“お蝶夫人”。超高校級の実力者で、生徒会副会長。自分に憧れるひろみをテニス部に誘い、妹のようにかわいがる。庭球協会理事の娘として、プライドが高い。
藤堂貴之
生徒会長。西高テニス部男子副キャプテンでもある。宗方の特訓や先輩たちのいじめに耐えるひろみを優しく励ます。
緑川蘭子
通称“加賀のお蘭”。西高の宿敵・加賀高校のエースで、長身から繰り出す弾丸サーブが武器。宗方仁とは異母兄妹である。
尾崎勇
西高テニス部男子キャプテン。藤堂とダブルスを組めば天下無敵。
牧(アニメでは愛川マキ、ドラマでは愛川牧)
西高1年生で、ひろみの親友。いつもひろみのことを気遣っている。
千葉鷹志
新聞部員(報道部員)で、藤堂・尾崎の親友。テニスの取材・撮影をライフワークにしており、早い時期からひろみの写真を撮り続ける。空手をたしなみ、黒帯を許されている。
宝力冴子
東京・白蘭高校に転入した帰国子女。関東メンバー合宿で自分と同学年のひろみを見つける。世界を知る立場から、ひろみを刺激するライバル。奔放な性格で、宗方コーチを尊敬している。
桂大悟
本作品の“後編”の主要人物。宗方仁の親友。宗方の再起不能宣告と同時にテニス界を引退する。宗方との“ある約束”を守るため、永平寺で修行生活に入った。宗方の死後、健康なコーチとしてひろみの復活を支え、世界へ送り出す。
音羽(アニメ、ドラマでは音羽京子)
宗方がひろみをレギュラーに抜擢したため、レギュラーを外される。ひろみに対して色々な嫌がらせをする。レギュラー復帰を求めて再試合するが、ミスで自滅し敗退する。
ゴエモン
ひろみの飼い猫。黒い猫である。

[編集] アニメ

1973年10月5日から1974年3月29日まで毎日放送制作、NETテレビ(現・テレビ朝日)系列で毎週金曜日の19時 - 19時30分に放送されたが、裏番組に『ウルトラマンタロウ』(TBS系)や『シャボン玉歌まね合戦スターに挑戦!!』(日本テレビ系)があったため、視聴率低迷により26話で原作の中盤までを描いて打ち切られた。しかしその後の再放送で高視聴率をマークしたことで、1978年10月14日から1979年3月31日まで『新・エースをねらえ!』というタイトル名で日本テレビ系列で毎週土曜日の19時30分 - 20時にリメイク放送された(本枠でのアニメは1971年開始の『アニメンタリー 決断』以来7年振り)。しかし話題性はあったものの、こちらも裏番組に『クイズダービー』があったため、余り視聴率は良くなかった。そして終了と同時に、本枠は夜8時枠と統合して90分枠となった。

その他に1979年に劇場版新作が東宝系で公開され、劇場版の続きにあたるOVA『エースをねらえ!2』『エースをねらえ!ファイナルステージ』が1988年から1990年にかけて発表された。アニメの制作はいずれも東京ムービー

[編集] 『エースをねらえ!』(テレビシリーズ、全26話)

  • スタッフ
  • 主題歌
    • OP - 『エースをねらえ!』 歌:大杉久美子 作詞:東京ムービー企画室 作曲:三沢郷
    • ED - 『白いテニスコートで』 (『白いテニスコート』という表記もある)歌:大杉久美子 作詞:東京ムービー企画室 作曲:三沢郷
  • サブタイトル
    • 第1話 テニス王国のシンデレラ
    • 第2話 選手はおまえだ!
    • 第3話 涙の地区予選
    • 第4話 テニスコートの対決
    • 第5話 鬼コーチにぶつかれ!
    • 第6話 ああ!準決勝の日
    • 第7話 弾丸サーブお蘭!
    • 第8話 赤いバラの挑戦
    • 第9話 白熱のマッチポイント!
    • 第10話 涙の退部とどけ
    • 第11話 恐怖のスピンドライブ!
    • 第12話 決戦!お蝶対お蘭
    • 第13話 すき!すき!すき!藤堂さん
    • 第14話 燃えろ!木枯しの特訓
    • 第15話 ダブルスコンビ誕生の秘密
    • 第16話 恐怖の竜巻サーブ!
    • 第17話 うなる!魔のツイストサーブ
    • 第18話 黒いスパイを叩け!
    • 第19話 血ぞめの大逆転
    • 第20話 朝やけのラリー
    • 第21話 あやうし!ダブルス決勝
    • 第22話 卒業試合に涙は無用!
    • 第23話 打ちこめ!この一球を
    • 第24話 コートに舞うラブレター
    • 第25話 男子テニスに負けるな!
    • 第26話 ひろみ対お蝶!最後の対決(最終話)

[編集] 『新・エースをねらえ!』(テレビシリーズ、全25話)

  • スタッフ
    • 企画:吉川斌
    • プロデューサー:武井英彦、齋藤藳男
    • 脚本:藤川桂介、杉江慧子、荒木芳久
    • 演出:岡崎稔出崎哲、山吉康夫、井内秀治西牧ひでお新田義方、不二みねお、永丘昭典
    • チーフディレクター:岡崎稔
    • 作画監督:端名貴勇
    • 美術監督:小林七郎
    • 撮影監督:高橋宏固
    • 録音監督:中野寛次
    • 録音技術:前田仁信
    • タイトル:藤井敬康
    • 文芸担当:小野田博之
    • 編集:鶴渕充寿、高橋和子
    • 効果:倉橋静男
    • 選曲:鈴木清司
    • 音楽:馬飼野康二
    • 制作:東京ムービー新社(日本テレビはクレジット表記なし)
  • 主題歌
    • OP - 『青春にかけろ!』 歌:VIP 作詞:竜真知子 作曲:馬飼野康二
    • ED - 『明日に向かって』 歌:VIP 作詞:竜真知子 作曲:馬飼野康二
  • サブタイトル
    • 第1話 ひろみとお蝶と鬼コーチ
    • 第2話 選手と迷惑と藤堂さん
    • 第3話 仮病といじわると思いやり
    • 第4話 試合とケイレンと自転車にのって
    • 第5話 ひろみと妬み心と消えたラケット
    • 第6話 特訓とねばりとあついまなざし
    • 第7話 お蘭と素質と白いコート
    • 第8話 不安と不安と赤いバラ
    • 第9話 涙と退部と恋しいコート
    • 第10話 カムバックと情熱とお蝶夫人
    • 第11話 憎しみとお蘭と冬の風
    • 第12話 ひろみとダブルスとコーチの秘密
    • 第13話 愛と闘志と宗方仁
    • 第14話 握手とひけめと私のテニス
    • 第15話 恋とパワーと軽井沢
    • 第16話 自信と過保護と例外メンバー
    • 第17話 強敵と二敗と愛の翼
    • 第18話 人気とメダルと狙われる女
    • 第19話 コンパと抱擁と板ばさみ
    • 第20話 ひろみと海外遠征とコーチの計画
    • 第21話 ひろみと固い絆と南十字星
    • 第22話 恋と挫折と再出発
    • 第23話 衝撃と波紋とお蝶夫人
    • 第24話 愛と自覚と不吉な予感
    • 第25話 輝く未来と永遠の別れと宗方仁(最終話)

[編集] 『エースをねらえ!』(劇場版)

  • スタッフ
    • 製作:藤岡豊
    • 製作補:片山哲生
    • 監督:出崎統
    • 脚本:藤川桂介
    • 作画監督:杉野昭夫
    • 美術監督:小林七郎
    • 撮影監督:高橋宏固
    • 録音監督:中野寛次
    • 製作デスク:池田陽一
    • 効果:倉橋静男
    • 編集:鶴渕充寿
    • 音楽:馬飼野康二
  • 主題歌
    • 『まぶしい季節に』 歌:少年探偵団 作詞:竜真知子 作曲:馬飼野康二
    • 『はるかな夢』 歌:少年探偵団 作詞:竜真知子 作曲:馬飼野康二

[編集] 『エースをねらえ!2』(OVAシリーズ、VHS全6巻、全13話)

  • スタッフ
    • 総監修・絵コンテ:出崎統(さきまくら)
    • プロデューサー:鵜之沢伸、高橋豊、本村真章、青野史郎
    • チーフディレクター:古瀬登
    • 演出:篠原俊哉
    • 脚本:三上牧子、海渡理香
    • 作画監督・キャラクターデザイン:杉野昭夫
    • 美術監督:金島邦夫
    • 撮影監督:高橋宏固
    • 効果:倉橋静男
    • 音楽:芹澤廣明
  • 主題歌
    • OP - 『エンドレス・ドリーム』 歌:森口博子 作詞:安藤芳彦 作曲:芹澤廣明
    • ED - 『遠くから見ていて』 歌:森口博子 作詞:安藤芳彦 作曲:芹澤廣明
  • サブタイトル
    • 第1話 無二の親友の約束
    • 第2話 岡、エースをねらえ!
    • 第3話 コーチのいない海外遠征
    • 第4話 哀しみのニューヨーク
    • 第5話 残された日記
    • 第6話 さよならコーチ
    • 第7話 悲しみの中へ
    • 第8話 宗方仁のラケット
    • 第9話 傷だらけのコート
    • 第10話 ライバルたち
    • 第11話 決戦前夜
    • 第12話 弾丸サーブ・復活!
    • 第13話 きっと…見ている(最終話)

[編集] 『エースをねらえ!ファイナルステージ』(OVAシリーズ、VHS全6巻、全12話)

  • スタッフ
    • 監督:出崎統
    • 絵コンテ・演出:鍋島修
    • 脚本:森雅美、海渡理香
    • キャラクターデザイン:杉野昭夫
    • 作画監督:平山智
    • 音楽:芹澤廣明
  • 主題歌
    • OP - 『NEVER SAY GOOD BYE』 歌:森口博子 作詞:安藤芳彦 作曲:和泉一弥
    • ED - 『真夏のアリス』 歌:森口博子 作詞:山梨鐐平 作曲:山梨鐐平
  • サブタイトル
    • 第1話 僕は好きだ、君が!
    • 第2話 19才の夏
    • 第3話 NEVER SAY GOOD BYE
    • 第4話 会いたい、藤堂さん…‥
    • 第5話 もう引き返せない
    • 第6話 ニューヨーク、藤堂さんのいる街
    • 第7話 ADVANTAGE…
    • 第8話 最後の敗者復活戦…!
    • 第9話 クイーンズカップ'90開幕!
    • 第10話 チャレンジャー・蘭子!
    • 第11話 もう、翔べなくなりました…
    • 第12話 FINAL STAGE(最終話)

(注:『エースをねらえ!2』『エースをねらえ!ファイナルステージ』は、30分枠TVシリーズ各12〜13話ずつという形態で制作。VHSでは2話または3話の収録、LDでは3話または4話収録で発売された)

[編集] 概要

『エースをねらえ!』(テレビシリーズ、全26話)
基本的には原作通り。ただし、ラストはひろみとお蝶夫人との対決とその決着で終わっており、宗方コーチの死は描かれていない。旧エースとも呼ばれる。
出崎、杉野らによる斬新な作風が評価される一方、原作通りではない事に異を唱えるファンも少なくない。
『新・エースをねらえ!』(テレビシリーズ、全25話)
『エースをねらえ!』のスタッフ、一部キャストを変更してリメイクされた作品。宗方の死までが描かれる。
旧エースより原作に近い内容で旧エースとは違うファン層を獲得するが、出崎、杉野らが参加していない事を残念がる声も多い。
『エースをねらえ!』(劇場版)
『新・エースをねらえ!』の好評を受けて映画化された。TVシリーズの再構成ではなく、劇場用として全て新規に制作されている。
出崎、杉野らが再び参加。原作の第一部を再構成し、約90分にまとめ上げた出崎の手腕が高く評価されている。
『エースをねらえ!2』(OVAシリーズ、VHS全6巻、全13話)
『エースをねらえ!』(劇場版)の続編的な位置付けの作品。原作の第二部同様、宗方の死の直前からスタートする。
劇場版も上映されているが、OVAの製作中に公開されたために物語が完結しておらず、宗方の葬式までを編集したものとなっている。
『エースをねらえ! ファイナルステージ』(OVAシリーズ、VHS全6巻、全12話)
『エースをねらえ!2』の続編。
ただし本作においては、実質的な主人公は岡ひろみではなく(新打法を披露するなどの見せ場はあるが)、むしろお蝶夫人をはじめとしたひろみの前の世代であり、選手としての末期にある彼らの葛藤が描かれる。前作とは違い、ほぼアニメオリジナルのストーリーである。

[編集] TVドラマ

エースをねらえ!(テレビドラマ)
ジャンル スポーツドラマ
放送国 日本
制作局 テレビ朝日共同テレビ
演出 六車俊治松田秀知
プロデューサー 三輪祐見子、森安彩
出演者 上戸彩ほか
音声 ステレオ放送
オープニング エースをねらえ!」(HIROMI)
エンディング 愛のために。」(上戸彩)
エースをねらえ!
放送時間 木曜日21:00 - 21:54(54分)
放送期間 2004年1月15日 - 3月11日
エースをねらえ!スペシャル
- 奇跡への挑戦 -
放送時間 木曜日20:00 - 21:54(114分)
放送期間 2004年9月23日

2004年1月15日 - 3月11日に、テレビ朝日木曜ドラマ枠で同局の開局45周年記念ドラマとして初めて実写版として放送された。ひろみ役は女優上戸彩が務めた。全9回、平均視聴率13.2%。2004年9月23日には続編として、スペシャル版「奇跡への挑戦」が放送された。ちなみに、関西地方でのネット局は腸捻転解消後の朝日放送

[編集] スタッフ

[編集] キャスト

[編集] サブタイトル

  • STORY1 鬼だ…鬼コーチだ  
  • STORY2 コートでは、誰でも一人だ  
  • STORY3 あたくしかテニスか!?  
  • STORY4 これが本物のダブルス  
  • STORY5 恋をしても溺れるな  
  • STORY6 テニスへの冒涜  
  • STORY7 絶対無二の一球  
  • STORY8 ひろみ、最後よ  
  • STORY9 岡、エースをねらえ

[編集] 概要

  • 実は本来のテレビ朝日開局45周年記念ドラマは2003年10月 - 12月に、前時間帯(通常の木曜ミステリー枠)で「西部警察2003」が放送される予定であったが、ロケ先の名古屋での撮影中の事故により 制作・放送中止となり、急遽「エースをねらえ!」が代替のテレビ朝日開局45周年記念ドラマとして制作・放送された。
  • DVD第5巻には未公開シーン追加など新たに再編集した最終回スペシャルエディション版が収録されている。終盤はひろみと宗方の絆を強調した仕上がりになっている。
  • 月曜日22時台での遅れネット局のうち、四国放送高知放送がこの作品をもって、また最後まで残った福井放送もその4年後に「交渉人〜THE NEGOTIATOR〜」をもってこの時間枠でのネットをそれぞれ終了している。

[編集] 関連事項

  • 松岡修造 この漫画に影響を受けテニスを始める。「庭球訓」を用いた発言をするなどこの漫画の影響を垣間見ることが出来る。松岡修造は、海外遠征時もこの作品を持ち歩き、ウィンブルドンのセンターコートにも持ち込んだことで有名である。

[編集] 外部リンク

[編集] 番組の移り変わり

NET(現・テレビ朝日)系列 金曜19時台前半
前番組 番組名 次番組
エースをねらえ!
日本テレビ系列 土曜19時台後半
新・エースをねらえ!
土曜スペシャル
※19:30 - 20:54
日本テレビ 火曜日17:00枠
エースをねらえ!2
OVA
テレビ朝日系列 木曜21時台木曜ドラマ
エースをねらえ!