聖なる怪物たち

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聖なる怪物たち
著者 河原れん
発行日 2011年5月10日
発行元 幻冬舎
日本の旗 日本
言語 日本語
コード ISBN 978-4-344-01981-2
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聖なる怪物たち』(せいなるかいぶつたち)は、河原れんによる日本の医療ミステリー小説、及びそれを原作とした2012年テレビドラマ

あらすじ[編集]

飛び込み出産の妊婦を帝王切開したが、亡くなってしまう。これが全ての始まりだった。

登場人物[編集]

司馬 健吾
新人外科医。商店街の一隅にある理髪店を経営する両親が倹約して医大に進むことができた。ある夜、飛び込み出産の妊婦に帝王切開手術を施すが、その甲斐なく亡くなってしまう。
春日井 優佳
看護師長。5歳の息子がいるシングルマザー。
平井 瑤子
看護師。健吾と同棲している恋人。患者からの袖の下を着服する。
大久保 志郎
経営難に苦しむ病院長。
有馬 三恵
飛び込み出産の妊婦。33歳。帝王切開により未熟児を出産するが、自身は亡くなってしまう。JR (a-)という稀な血液型の持ち主。
日向 圭子
日向育英会の取締役。優佳の妹。不妊症に悩み、元同僚の三恵に代理出産を依頼する。
日向 敏雄
圭子の夫。日向育英会の理事長。長男が16歳になるのを待って妻と離婚し、圭子と再婚した。
竹内 悠
医大病院の麻酔科医。健吾の同期。
糸川
胆のう癌で入院していた70代の患者。

テレビドラマ[編集]

聖なる怪物たち
ジャンル テレビドラマ
放送時間 木曜日21:00 - 21:54(54分)
放送期間 2012年1月19日 - 3月8日(8回)
放送国 日本の旗 日本
制作局 テレビ朝日
演出 藤田明二
原作 河原れん
脚本 荒井修子
高山直也
プロデューサー 内山聖子(CP)
船津浩一
出演者 岡田将生
中谷美紀
加藤あい
長谷川博己
音声 ステレオ放送
字幕 文字多重放送
外部リンク 公式サイト

特記事項:
初回は15分拡大(21:00 - 22:09)。
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テレビ朝日系列の『木曜ドラマ』枠(毎週木曜日21:00 - 21:54[1]JST)で2012年1月19日から3月8日まで放送された日本のテレビドラマ。主演は岡田将生

概要[編集]

同枠で平成生まれの俳優が主演を務めるのは初である。また共演の中谷美紀は、テレビ朝日の連続ドラマ及び同枠では2001年の『R-17』以来、10年6ヶ月振りの出演である。

キャッチコピーは『この「命」は誰のものか―』。

なお重い内容のためか、筆頭スポンサーの花王と一部スポンサーは提供クレジットを自粛している。

キャスト[編集]

大久保記念病院[編集]

外科[編集]
司馬 健吾〈28〉
演 - 岡田将生
新人外科医。カット1880円の床屋の息子で、父親がはさみ一本で医大に行かせてくれた。母親は自分を産んですぐに他界している。上司に媚びることが苦手な性格から、慶林大学病院から系列一の貧乏病院、大久保記念病院に異動を命じられる。技量不足で執刀したことがない手術をすることに躊躇うが、患者を助けるため実直に目の前の命と向き合っていく。正義感と使命感にあふれる純粋な男性である。
水原 良二〈42〉
演 - 勝村政信
外科医。「早くしないと死んじゃうよ」が口癖である。
看護師[編集]
春日井 優佳〈35〉
演 - 中谷美紀(少女期:葵わかな
若く有能な看護師長。13歳で父をその2年後に母を亡くし、妹の圭子と共に施設で育つ。看護師の給料で圭子の大学費用を捻出する。高校生の頃好きな人との間に子供を宿したが、仕事が面白くなってきた頃で、中絶手術を選択し、子宮を失う。愛する人との子供を産みたいのに生めない妹の為、極秘の代理出産に協力する。賢い女性で、看護師業務に関してはベテランで正義感にあふれるものの、妹の強い要望にはなんでもするところがある。
平井 瑶子〈25〉
演 - 大政絢
看護師。以前は慶林大学病院に勤めていた。誰にでも優しい性格だが、実の兄にお金を要求され困り果て、患者を騙しお金を搾取している。健吾が赴任した時に一目ぼれし、積極的にアプローチを仕掛けていく。CDを上げたお礼で健吾に食事へ誘われた後告白し、現在交際中である。
佐藤 久美
演 - 富永沙織
看護師。
産婦人科[編集]
茂田 尚
演 - 伊藤正之
産婦人科医。困窮している病院の現状を改善するよう院長に詰め寄る。
院長[編集]
大久保 志郎〈60〉
演 - 小日向文世
院長。前院長の父親は産婦人科一つから総合病院に成長させたが、現在は経営難に喘いでいる。
患者[編集]
糸川 要次郎〈50〉
演 - 渡辺いっけい
入院患者。病院内の様々な情報に通じている。命に関わる病気が見つかる。今まで他人を信用しない生き方をしてきたが、病気と真剣に向き合ってくれる健吾に心を動かされ、手術する決意を固める。
太田 由紀
演 - 西慶子(第1話)
大久保記念病院の内科を受診していた息子・智樹(有永雅久)が医者の誤診により病状が悪化し、健吾の緊急手術で命を救われるが、息子の手術後直ぐに治療費を払わず病院から失踪する。
内海 弘江
演 - 朝加真由美(第2話)
煙草の吸いすぎで唄えなくなった元シャンソン歌手。原因不明の腹痛に悩まされ、明確な病名が診断されず慶林大学病院から大久保記念病院に回されてくる。
木嶋 美保
演 - 佐藤仁美(第3話)
妊娠中に大きな病気が見つかり母体優先を選択すれば胎児を諦めなければならない。念願だった子供を授かり、自らの命が助からなくても子供を産みたいと考え苦悩する。

日向財閥[編集]

日向 圭子〈27〉
演 - 加藤あい(幼少期:飯島緋梨
優佳の妹。聖応育英会副理事長、大学では幼児教育を学ぶ。挙式当日に流産し子宮摘出手術を受けるが、敏雄との子どもを望む気持ちを抑えられず、三恵に代理母出産を依頼する。
日向 敏雄〈35〉
演 - 長谷川博己
圭子の夫、聖応育英会理事長。教育者として周囲から尊敬を集める人格者。妻の圭子にも優しく接するが、圭子に言えない秘密を抱えている。
日向 慶〈0〉
演 - 尾藤陽太 / 松尾侑羽海
敏雄と圭子の間に産まれた子供とされる赤子。(実は篤志と三恵の間に産まれた子供。)
有馬 三恵〈25〉
演 - 鈴木杏
聖応幼稚園教諭。天真爛漫な明るい性格である。ボンベイ型という珍しい血液型。日向夫妻の代理母出産の申し出を受ける。
野口 鞠子
演 - 藤吉久美子
聖応幼稚園園長。流産してから圭子の心のバランスが崩れてきているのではないかと心配する。
森宮 希実代
演 - 森脇英理子
敏雄の前妻、聖応育英会役員。敏雄との間に長男をもうけている。
森宮 昭輔
演 - 加部亜門
敏雄と希実代の間に産まれた子供。
日向 重敏
演 - 浜田晃
敏雄の父親、日向財閥会長。
日向 華江〈62〉
演 - 山本陽子特別出演
敏雄の母親。政財界にも名を馳せる日向家当主の妻として気位高く生きてきた。敏雄の新しい妻となった圭子に、日向家の嫁として恥ずかしくない振る舞いをするよう厳しさをもって接する。流産し気落ちする圭子に「前妻との子がいるから跡継ぎの心配はしなくて良い」と言い放つ。

その他[編集]

司馬 宗吾〈58〉
演 - 平田満
健吾の父親。シバ理髪店店主。妻(写真:佐々木希)は健吾の出産時に亡くなり、男手一つで健吾を育ててきた。
竹内 悠
演 - 南圭介
健吾の同期で、慶林大学病院外科医。瑶子の元恋人。
塩野 順三郎
演 - 山田明郷
慶林大学病院外科病棟教授。健吾を系列病院に派遣する。
村澤 信吾
演 - 和田聰宏
敏雄の同期で、村澤婦人科医クリニック院長。法で禁じられている代理母出産の協力をする見返りに研究費用を敏雄に要求する。
平井 邦夫
演 - 長谷川朝晴
瑶子の兄で、警視庁西八王子警察署 巡査部長。瑶子に金を無心する。
本間 篤志
演 - 田中哲司
三恵の恋人で、銚子市中央市役所生涯学習部学務課。視察で訪れた幼稚園で三恵と出会い、彼女と不倫の関係にあった。

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

放送日程[編集]

各話 放送日 サブタイトル 脚本 演出 視聴率
第1話 2012年1月19日 嵐の夜の緊急オペ!! 外科医VS欲望の女 荒井修子 藤田明二 10.8%
第2話 2012年1月26日 母親のお腹を盗む女 07.9%
第3話 2012年2月02日 私の赤ちゃんを返して! 高山直也 落合正幸 06.9%
第4話 2012年2月09日 誘拐逃げる女と追う女!! 荒井修子 05.6%
第5話 2012年2月16日 緊急オペの真実!! 医療ミスか殺人か!? 高山直也 常廣丈太 07.0%
第6話 2012年2月23日 真相暴かれた完全犯罪!! 荒井修子 07.7%
第7話 2012年3月01日 殺したのは…あなただ!! 高山直也 落合正幸 06.8%
最終話 2012年3月08日 衝撃の最終回!! 犯人の命を救え 荒井修子 藤田明二 08.6%
平均視聴率 7.8%(視聴率は関東地区ビデオリサーチ社調べ)

原作との相違点[編集]

  • 司馬健吾の両親は原作では健在しているが、ドラマでは健吾の母は出産時に亡くなったことになっている。
  • 司馬健吾の実家は床屋を営んでいるというのは原作もドラマも同じだが、カットの値段が原作では3800円、ドラマでは1880円と変更されている。
  • 春日井優佳は原作では結婚し息子智也をもうけた後に離婚しシングルマザーという設定だが、ドラマでは看護師として働き始めた頃に恋人の子どもを身籠もっているが仕事が面白くなり始めた時だった為、中絶手術を受けてその時に子宮に傷が付いたため子宮摘出をしたということになっている。
  • 司馬健吾と平井瑤子は原作では既に司馬のアパート(2LDK)に同棲した状態で登場する。ドラマでは交際までの様子が少し描かれているが、同棲まではしていない。
  • 糸川要次郎は原作では70歳の高齢の設定だが、ドラマでは50歳と若く設定されている。そして、平井瑤子が患者からお金を受け取っている相手が、原作では糸川からも200万もの大金を受け取っている。ドラマでは糸川からは受け取っていないし、200万という高額な金額はなく3~5万ほどの少額が多い。
  • 日向財閥の経営する学校法人は原作では「日向育英会」という名前で幼稚園から高校までの大きな学園になっているが、ドラマでは「聖応育英会」に変更されまだ幼稚園を経営するのみである。ドラマの中では幼稚園だけでなく小学校・中学校・高校と事業を拡大するところが描かれている。
  • 日向敏雄と日向圭子の年齢差は原作は12歳差である。そして年齢設定も原作は日向敏雄は42~45歳、圭子は30~33歳程度だと推測される。
  • 原作には描かれなかった日向敏雄と圭子の結婚式の様子がドラマでは冒頭に描かれている。
  • 日向圭子は日向敏雄を結婚する時に、ドラマでは“できちゃった結婚”で結婚式当日に大量出血→流産→子宮摘出となっている。原作では“できちゃった結婚”ではなく、妊娠すらしていない。圭子は昔から子どもが出来にくい体質で不妊治療を何年しても子どもが出来ないという悩みを抱えた末に代理出産を提案するという流れになっている。そのため、結婚年数も原作では10年目となっているが、ドラマでは結婚間もないという設定になっている。
  • 有馬三恵の血液型は稀血であるが、原作ではA型のJR(a-)となっている。しかし、ドラマではO型のボンベイ型という設定になっており、この変更に合わせて日向圭子の血液型もA型からO型に変更されている。
  • 聖応幼稚園園長の野口鞠子は原作には登場していないが、日向圭子の"出産"後にお祝いに「日向育英会」の関係者が4~5名で日向家(敏雄と圭子の家)が訪れるという場面がある。
  • 日向敏雄の前妻と息子は原作には登場しておらず、離婚したという事実のみが描かれているだけである。そして、前妻との間に設けた息子も原作では名前は出ていない上に、離婚したのも息子が16歳になるのを待って離婚している。しかし、ドラマでは敏雄の年齢が若く設定されているため息子の年齢も少し幼く設定されて登場している。
  • 原作では「日向育英会」が幼稚園から高校までを網羅する学園として登場しているためか、ドラマのように日向敏雄の両親である日向重敏・華江は登場しない。
  • 代理出産に踏み切り、有馬三恵が妊娠してから原作では圭子は“産休”と称して半年間ずっと自宅にこもりっきりで妊娠していないことがバレないように宅配業者が来てもインターホン越しの対応のみで誰もいないのを確認してから出る程の用心している。しかし、ドラマでは圭子は有馬三恵のお腹の大きさに合わせてお腹の中に入れるクッションを調節し、“妊婦”として外出し夫・敏雄と同伴で「聖応育英会」のパーティーにも出席し“妊婦”として振る舞っている。
  • 有馬三恵の産んだ子をドラマでは日向敏雄が病院に親戚として引き取りに行っているが、原作では春日井優佳が師長を務める大久保記念病院で患者を騙してお金を搾取していたという事実を平井瑤子に突きつけ、この事実を放免にする条件として院長と平井瑤子の2人で日向家に子どもを届けている。そして、その届けた様子を大久保記念病院を解雇され休職中の司馬健吾が目撃している。
  • 司馬健吾の同期で慶林大学病院に勤める竹内悠はドラマでは司馬健吾と同じ外科医になっているが、原作では数少ない麻酔医という設定になっているため、4~5つ手術をかけもちして麻酔をかけるという激務ぶりが描かれている。
  • 司馬健吾が日向圭子の産んだとされる赤ちゃんの出自の全てを知って日向家に日向慶を連れて行こうとした時に、日向圭子がナイフで健吾を刺そうとしたところをかばったのはドラマでは圭子の姉の春日井優佳であったが、原作では大久保志郎院長になっている。そしてこの処置・手術を担当したのは司馬健吾である。
  • 有馬三恵のお腹の子の本当の父親である本間篤志は原作では「ほかの男」としか描かれていないので名前も出てきていない。そして生まれてきた赤ちゃんも最終的には本間篤志の元へ渡ったかどうかも書かれておらず、曖昧なままで終了している。
  • 司馬健吾はドラマでは部屋を借りて1人暮らしをしていて最終回で慶林大学病院に戻った時に実家に戻っている。しかし原作では、1人暮らしの部屋を引き払って大学病院の独身寮に移っている。
テレビ朝日系列 木曜ドラマ
前番組 番組名 次番組
DOCTORS
〜最強の名医〜

(2011.10.27 - 2011.12.15)
聖なる怪物たち
(2012.1.19 - 2012.3.8)
Wの悲劇
(2012.4.26 - 2012.6.14)

出典[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 初回は15分拡大(21:00 - 22:09)。

外部リンク[編集]