マイク・トラウト

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マイク・トラウト
Mike Trout
ロサンゼルス・エンゼルス #27
Mike Trout on July 22, 2011.jpg
2011年7月22日
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ニュージャージー州ヴァインランド
生年月日 1991年8月7日(23歳)
身長
体重
6' 2" =約188 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手
プロ入り 2009年 ドラフト1巡目(全体25位)でロサンゼルス・エンゼルスから指名
初出場 2011年7月8日
年俸 $510,000(2013年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マイケル・ネルソン・トラウトMichael Nelson Trout, 1991年8月7日 - )は、アメリカ合衆国ニュージャージー州ヴァインランド出身のプロ野球選手外野手)。現在は、MLBロサンゼルス・エンゼルスに所属している。

来歴・人物[編集]

2009年のMLBドラフトロサンゼルス・エンゼルスから1巡目(全体25位)に指名を受け入団[2]

2010年はAとA+級で合計131試合に出場し、打率.341・10本塁打・56盗塁を記録。フューチャーズ・ゲームのアメリカ代表に選出される。

2011年のシーズン開幕前、ESPN選定の有望株ランキングTOP100と、MLB公式サイト選定の有望株ランキングTOP50の両方で1位に選ばれた[3][4]。開幕時はAA級でプレーしていたが、7月8日シアトル・マリナーズ戦で19歳11カ月という若さでメジャーデビュー。10代でのデビューはアリゾナ・ダイヤモンドバックスジャスティン・アップトン以来となった[5]。AAでは91試合で打率.326・11本塁打だったが、メジャーでは40試合で打率.220・5本塁打と結果を残せなかった。オフにベースボール・アメリカが選定するマイナーリーグ年間最優秀選手賞を受賞[6]

2012年はAAAで開幕を迎えるが、ボビー・アブレイユの解雇に伴い、4月28日にメジャー昇格。最初の2試合はヒット無しに終わるが、5月に打率.324・5本塁打・16打点・8盗塁、6月に打率.372・3本塁打・16打点・14盗塁を記録し、2ヶ月連続で月間新人MVPを受賞。7月には打率.392・10本塁打・23打点・9盗塁とさらに上の成績を残し、リーグ史上初となる月間MVPと月間新人MVPの同時受賞。 7月10日オールスターゲームにはアメリカン・リーグ最年少で出場。初打席となる代打でヒットを放ち、この試合両チームで唯一となる盗塁も記録した。 8月にも月間新人MVPに選出されるが、月間打率は3割を下回った。

9月30日テキサス・レンジャーズ戦でダルビッシュ有から30号本塁打を放ち、史上最年少、史上初の新人での「30-30」(シーズン30本塁打&30盗塁)を達成。10月1日のマリナーズ戦で4得点を記録し、ブラディミール・ゲレーロが持っていたシーズン得点数の球団記録を更新。10月3日のシーズン最終戦で盗塁を試みるも失敗し、達成すればアリーグ史上初となる「30-50」には僅かに1盗塁足りずに終わった。 終盤の失速で首位打者は逃したものの、49盗塁で盗塁王を獲得。打率.326・30本塁打・83打点・OPS.963と打撃でも大活躍し、シーズンで打率.320・30本塁打・45盗塁以上を記録したMLB史上初の選手となった。さらに守備でも本塁打阻止4回・センター守備防御点23とトップクラスの数値を記録した[7]11月12日に満票でアメリカンリーグ新人王に選出された[8]。総合指標のWARでは1900年以降のア・リーグでは歴代13位、過去20年ではバリー・ボンズ2001年2002年に記録した11.6に次いで3番目に高い10.7を記録(Baseball-Reference調べ)。この数値は三冠王ミゲル・カブレラを大きく上回っており、トラウトをMVPに推す声も多かった(もしMVPを受賞していれば、フレッド・リンイチロー以来の史上3人目の新人王とMVPの同時受賞となった。)が、MVPの投票では1位票が6票、2位票が21票、3位票が1票に留まり、1位票を22票、2位票を6票獲得したカブレラに及ばず次点に終わった。セイバーメトリクスでの傑出度よりも三冠王のインパクトとプレーオフ進出の有無が影響したという見方が強い[9]

2013年、5月21日のマリナーズ戦で、サイクル安打を達成した。21歳9ヶ月16日での達成はリーグ史上最年少記録で、チームでは2006年のショーン・フィギンズ以来7度目(6人目)の快挙。最終打席に本塁打を放っての達成だった。また、試合後に一部メディアで「サイクルヒットは幻だったのでは?」との疑惑が上がっている。問題のシーンは、この日最初のヒットとなる内野安打を放った3回の打席。ファーストへ放ったゴロはベースカバーに入ったピッチャーのアーロン・ハラングとの競争で際どいタイミングとなったが、判定はセーフ。結果的にはこの内野安打が、サイクルヒットの皮切りとなった。この判定に疑問を呈したのは、米Yahoo!Sportsのデビッド・ブラウン記者。リプレイをスローモーションで見ると、ハラングの方が僅かに早く足がベースに着いていると指摘している。だが、2010年にアーマンド・ガララーガの完全試合を幻にしてしまったジム・ジョイス審判の誤審と違い、今回のケースのように、幸せになる人の方が多いのであれば、誤審もある程度は見て見ぬふりをされるといわれ、大きな問題になっていない[10]

2014年2月26日にエンゼルスと100万ドルの1年契約に合意した[11]。3月28日にエンゼルスと総額1億4450万ドルの6年契約に合意した[12]8月27日の対フロリダ・マーリンズ戦では、2年ぶり自身2度目となるシーズン30本塁打に到達。 最終的に本塁打はアリーグ4位の36本、打点はアリーグトップとなる111打点を記録したが、打率は.287、三振も184とと大きく悪化する結果となった。チームを地区優勝に導く原動力としての活躍が認められ2012年から引き続いて3年連続のシルバースラッガー賞、そして自身初のア・リーグMVPを受賞した。これは全米野球記者協会会員30人の1位票を独占して選ばれたもので、また史上5番目の若さでの受賞となった。

選手としての特徴[編集]

打撃

アベレージ面、パワー面、選球眼と全てにおいて際立った能力を持つ。メジャーリーグで規定打席に到達したのは、2012年2013年の2度だけだが、どちらのシーズンも.320を超える打率を記録。2012年がリーグ2位、2013年がリーグ3位の数値。マイナーリーグでも2009年~2012年の4年間で、通算打率.342という成績を誇る。パワー面では、コンスタントに25~30本塁打を放っており、二塁打と三塁打でも度々リーグ10位以内に入っている。

右打ちながら、2012年の対左打率は.267だった。しかし2013年には.309まで上昇させ、左投手を苦手とする事もない。またチャンスでの弱さもなく、得点圏打率は2012年から2年連続で.324という数値だった。

2013年の110四球はリーグ1位と、抜群の選球眼を誇る。打率の高さも相まって出塁率も非常に高く、通算出塁率は.400を超えている。一方、四球を選ぶ為にカウントが膨らむ事も多く、三振はやや多い。

走塁

2012年、レギュラー定着1年目のシーズンでいきなり盗塁王に輝くスピードの持ち主。ただ単に盗塁が多いだけでなく、8割以上の成功率で盗塁を決める技術を併せ持つ。その走塁技術の高さは、「ベースボール・アメリカ」誌実施の監督アンケートでは「もっとも足の速い選手」「もっともベースランニングのいい選手」の走塁に関する2部門でア・リーグ1位に輝いた(2014年夏実施分)[13]事からもうかがえる。

守備

レギュラー1年目の2012年には守備防御点+23を記録するなど、2014年までで守備指標は軒並み高い数値を記録しているが、アームレーティングはマイナスを記録している。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2011 LAA 40 135 123 20 27 6 0 5 48 16 4 0 0 1 9 0 2 30 2 .220 .281 .390 .672
2012 139 639 559 129 182 27 8 30 315 83 49 5 0 7 67 4 6 139 7 .326 .399 .564 .963
2013 157 716 589 109 190 39 9 27 328 97 33 7 0 8 110 10 9 136 8 .323 .432 .557 .988
2014 157 705 602 115 173 39 9 36 338 111 16 2 0 10 83 6 10 184 6 .287 .377 .561 .939
通算:4年 493 2195 1873 373 572 111 26 98 1029 307 102 14 0 26 269 20 27 489 23 .305 .395 .549 .945
  • 2014年度シーズン終了時。
  • 太字はリーグ1位。

獲得タイトル・表彰・記録[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Mike Trout Stats, News, Pictures, Bio, Videos - Los Angeles Angels - ESPN” (英語). ESPN.com. 2013年9月20日閲覧。
  2. ^ Wentworth, Bridget(2009-06-09). Millville's Mike Trout picked 25th overall by Los Angeles Angels of Anaheim in Major League Baseball draft. NJ.com(英語). 2011年7月26日閲覧
  3. ^ Law, Keith(2011-02-01). Ranking the top prospects (Nos. 1-25). ESPN(英語). 2011年7月26日閲覧
  4. ^ Mayo, Jonathan(2011-01-24). Breaking down the Top 50 Prospects list. MLB.com(英語). 2011年7月26日閲覧
  5. ^ Garretson, Jordan(2011-07-08). Trout makes highly anticipated Majors debut. angels.com(英語). 2011年7月26日閲覧
  6. ^ Cooper, J.J. (2011年9月7日). “2011 Minor League Player Of The Year Mike Trout”. Baseball America(英語). http://www.baseballamerica.com/today/minors/awards/player-of-the-year/2011/2612308.html 2012年10月5日閲覧。 
  7. ^ Mike Trout 2012 season in review” (英語). MLB.com (2012年10月4日). 2012年10月5日閲覧。
  8. ^ “新人王トラウト&ハーパーWBC選出へ”. 日刊スポーツ. (2012年11月15日). http://iw2.nikkansports.com/baseball/mlb/news/p-bb-tp2-20121115-1047086.html 2012年12月31日閲覧。 
  9. ^ Miguel Cabrera wins MVP over Mike Trout - ESPN
  10. ^ [1]
  11. ^ Alden Gonzalez (2014年2月26日). “Trout gets pre-arbitration-record $1M”. MLB.com. 2014年2月27日閲覧。
  12. ^ Alden Gonzalez (2014年3月28日). “Angels sign Trout through 2020 for $144.5M”. MLB.com. 2014年3月29日閲覧。
  13. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2014』 廣済堂出版、2014年、224頁。ISBN 978-4-331-51809-0

外部リンク[編集]