ブライアン・マッキャン

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ブライアン・マッキャン
Brian McCann
ニューヨーク・ヤンキース #34
Brian McCann on August 3, 2009.jpg
ブレーブス時代 (2009年8月3日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 ジョージア州アセンズ
生年月日 1984年2月20日(30歳)
身長
体重
6' 3" =約190.5 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 捕手
プロ入り 2002年 ドラフト2巡目(全体64位)でアトランタ・ブレーブスから指名
初出場 2005年6月10日 オークランド・アスレチックス
年俸 $12,000,000(2013年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
国際大会
代表チーム アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
WBC 2009年

ブライアン・マイケル・マッキャン(Brian Michael McCann, 1984年2月20日 - )は、アメリカ合衆国ジョージア州アセンズ出身の野球選手捕手、右投左打。現在はMLBニューヨーク・ヤンキースに所属している。

経歴[編集]

ジョージア州アセンズで誕生。少年時代は同州アトランタに本拠地を置くブレーブスのファンで、ジョン・スモルツのサインボールを宝物にしていたという[2]。ダルース高校へ進学。

ブレーブス時代[編集]

2002年ドラフト2巡目(全体64位)でそのブレーブスから指名を受け、プロ入り。

プロ4年目の2005年6月10日にメジャーデビューを果たした。しばらくはスモルツの専属捕手を務めており、スモルツが4登板中3試合で完投を記録したため、マッキャンのリードもまた評価されるようになった[3]。この年のブレーブスはジョニー・エストラーダが正捕手を務めていたが、後半戦はマッキャンが先発出場するようになり、59試合で打率.278・5本塁打・23打点を記録した。マッキャンについてスモルツは「彼ほど若いのに落ち着いたキャッチャーは初めて」、エストラーダは「若いし、打撃力もある。可能性は大きいよね」と語っている[4]

スモルツから投球術を学んだマッキャンは投手陣からの信頼が厚かったため、ブレーブスはエストラーダを放出し、2006年はマッキャンに正捕手の座を与えた[5]。マッキャンは期待に応え、5月下旬には左足首を痛めて故障者リスト入りしたものの、7月にはオールスターに初めて選出されるなど活躍。同月15日から7月19日にかけては、捕手としては9年ぶりとなる5試合連続本塁打も記録している[6]。最終的に規定打席到達こそ逃したものの、打率.333・24本塁打・93打点・OPS.960という成績を残した。本塁打数は捕手ではMLB最多となり[7]、シーズン終了後にはシルバースラッガー賞を初めて受賞した。

2007年のシーズン開幕前、2012年までの6年総額2,780万ドル(7年目の2013年は球団オプション)で契約を延長[7]ジョン・シューホルツGMは「特別な選手だから、特別な契約なんだ」と、年俸調停資格を得ていない選手としては異例の大型契約をマッキャンに与えた[2]。ただこの年のレギュラーシーズンは左ひざ痛を抱えながら出場したため[8]、打率.270・18本塁打・92打点と前年を下回る成績に終わっている。2008年は左ひざ痛もなくなり[8]、打率.301・23本塁打・87打点で本塁打・打点のチーム二冠。2006年以来の打率3割・20本塁打を達成した。

過去4年の活躍によりマッキャンは、2009年3月開催の第2回ワールド・ベースボール・クラシックにおいて、アメリカ合衆国代表に選出された。大会では、チームに故障者が続出したこともあって、本職の捕手以外に左翼守備に就く場面もあった[9]。大会通算では6試合に出場し、打率.333・1本塁打・6打点を記録した。4月5日のMLBレギュラーシーズン開幕戦から4番・捕手として出場。しかし、この頃から左目の視界がぼやけるようになった。2007年シーズン終了後には視力矯正のためレーシック手術を受けたこともあるマッキャンは「野球をしていなかったら、ほっといて、それで治ると思う」としていたが[10]、結局この現象は感染症であることが判明し、4月下旬には故障者リスト入りすることに[11]。故障者リスト入り時点での打率は.195と、2割を下回る低水準だった。5月上旬に眼鏡をかけて復帰したマッキャンは、その後復調。最終的に捕手としてリーグ1位となる21本塁打・94打点・OPS.834を記録し、3度目のシルバースラッガー賞受賞となった[12]

2010年、5年連続となるオールスター選出を果たす。試合では、ナショナルリーグが0-1と1点ビハインドで迎えた7回表二死満塁の場面で打席に立ち、マット・ソーントンから走者一掃の逆転適時二塁打を放った。試合はこのまま3-1で終了。ナショナルリーグが14年ぶりの勝利を手にし、決勝打のマッキャンがMVPに選ばれた[13]。シーズンでは、2006年の正捕手定着以来、いずれも自己最低となる打率.269・77打点に終わったが、本塁打を21本放ち、3年連続で20本塁打以上を記録した。

2011年はシーズン前半は好調で.310、15本塁打とMVP候補と目されていた。しかし、7月26日のピッツバーグ・パイレーツ戦で盗塁を刺そうとした際にあばらの筋肉を痛めてDL入り。18日後に復帰するも打率が.178と不調に陥ったままシーズンを終えたが、シルバースラッガー賞は4年連続で受賞した[14]

2012年は序盤から右肩の痛みに苦しみ、6月にはジョニー・ベンタースのワンバウンドの投球を膝に受けてじん帯を痛めた。右肩の故障が響き、打撃は不振で、打率、出塁率、長打率、OPSが自己最低の成績となり、オールスター出場やシルバースラッガー賞を逃した。一方守備防御点や盗塁阻止率など、守備に関しては例年通りの成績だった[15]

ヤンキース時代[編集]

2013年11月24日ニューヨーク・ヤンキースと5年総額8500万ドルで合意[16]12月3日に公式発表した[17]

プレースタイル[編集]

打撃では6年連続20本塁打を記録するパワーを持ち、シルバースラッガー賞を4年連続5度獲得している。また、2011年には得点圏OPS.961を記録している。

守備では、守備防御点では2008年に+8を記録した以外の年は毎年マイナスで、通算では-11。盗塁阻止率は2010年の30%が最高で通算では24%と決して強肩とは言えず、ゴールドグラブ賞フィールディング・バイブル・アワードを受賞したことはない。しかしリード面や人格面の評価は高く、トミー・ハンソンは「彼はチームのみんなに気を配っていてよく笑わせるんだ。すばらしいバッター、すばらしいキャッチャー、すばらしいチームメイトが1つのパッケージになっている感じだね」と語っている[18]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2005 ATL 59 204 180 20 50 7 0 5 72 23 1 1 4 1 18 5 1 26 5 .278 .345 .400 .745
2006 130 492 442 61 147 34 0 24 253 93 2 0 0 6 41 8 3 54 12 .333 .388 .572 .961
2007 139 552 504 51 136 38 0 18 228 92 0 1 2 6 35 7 5 74 19 .270 .320 .452 .772
2008 145 573 509 68 153 42 1 23 266 87 5 0 0 3 57 4 4 64 17 .301 .373 .523 .896
2009 138 551 488 63 137 35 1 21 237 94 4 1 3 6 49 3 5 83 17 .281 .349 .486 .834
2010 143 566 479 63 129 25 0 21 217 77 5 2 0 4 74 10 9 98 12 .269 .375 .453 .828
2011 128 527 466 51 126 19 0 24 217 71 3 2 0 2 57 14 2 89 10 .270 .351 .466 .817
2012 121 487 439 44 101 14 0 20 175 67 3 0 0 3 44 7 1 76 15 .230 .300 .399 .698
2013 102 402 356 43 91 13 0 20 164 57 0 1 0 2 39 3 5 66 9 .256 .336 .461 .796
通算:9年 1105 4354 3863 464 1070 227 2 176 1829 661 23 8 9 33 414 61 35 630 116 .277 .350 .473 .823
  • 2013年度シーズン終了時

獲得タイトル・表彰・記録[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Brian McCann Contract, Salaries, and Transactions” (英語). Spotrac.com. 2013年11月17日閲覧。
  2. ^ a b 出野哲也 「4人の若き司令塔たち 頭文字M」 『月刊スラッガー』2008年6月号、日本スポーツ企画出版社、2008年、雑誌15509-6、12-16頁。
  3. ^ 友成那智村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2006』 廣済堂出版、2006年、240頁。ISBN 978-4-331-51146-6
  4. ^ 石山修二 「30チーム最新レポート&全選手成績・移籍&故障者リスト アトランタ・ブレーブス/ATL 地元出身の新人捕手がアピール」 『月刊スラッガー』2005年9月号、日本スポーツ企画出版社、2005年、雑誌15509-9、79頁。
  5. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2007』 廣済堂出版、2007年、281頁。ISBN 978-4-331-51213-5
  6. ^ "2006 Career Highlights," braves.com. 2009年10月7日閲覧。
  7. ^ a b Mark Bowman / MLB.com, "McCann's the man for Braves / All-Star catcher agrees to six-year contract extension," MLB.com, March 22, 2007. 2009年10月7日閲覧。
  8. ^ a b 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2009』 廣済堂出版、2009年、304頁。ISBN 978-4-331-51370-5
  9. ^ Associated Press, "U.S. bounces back from loss to avoid elimination at WBC," ESPN.com, March 15, 2009. 2010年7月14日閲覧。
  10. ^ SLUGGER 「MLB30球団レポート&全選手個人成績 アトランタ・ブレーブス/ATL マッキャンを襲った左目の異変」 『月刊スラッガー』2009年7月号、日本スポーツ企画出版社、2009年、雑誌15509-7、75頁。
  11. ^ Associated Press, "McCann put on DL; Sammons recalled," ESPN.com, April 25, 2009. 2010年7月14日閲覧。
  12. ^ Mark Bowman / MLB.com, "McCann wins third Silver Slugger Award / Braves backstop primed to join elite company with his bat," braves.com, November 12, 2009. 2010年7月14日閲覧。
  13. ^ Barry M. Bloom / MLB.com, "McCann-do spirit nets MVP honors / Catcher first Brave to win All-Star award since McGriff in '94," MLB.com, July 14, 2010. 2010年7月14日閲覧。
  14. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2012』 廣済堂出版、2012年、275頁。ISBN 978-4-331-51612-6
  15. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2013』 廣済堂出版、2013年、284頁。ISBN 978-4-331-51711-6
  16. ^ McCann, Yankees agree to five-year deal
  17. ^ A View from Studio 3: McCann fits in pinstripes MLB.com
  18. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2012』 廣済堂出版、2012年、275頁。ISBN 978-4-331-51612-6

外部リンク[編集]