カルロス・ゴメス (野球)

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カルロス・ゴメス
Carlos Gómez
ミルウォーキー・ブルワーズ #27
Carlos Gómez 2011.jpg
基本情報
国籍 ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国
出身地 サンティアゴ州
生年月日 1985年12月4日(28歳)
身長
体重
6' 4" =約193 cm
210 lb =約95.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手中堅手
プロ入り 2002年 ドラフト外
初出場 2007年5月13日
年俸 $1,962,500(2012年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

カルロス・アルヘリス・ゴメス(Carlos Argelis Gómez, 1985年12月4日 - )は、ドミニカ共和国サンティアゴ州出身のプロ野球選手外野手)。MLBミルウォーキー・ブルワーズに所属。右投右打。スピード感あふれるプレー・スタイルから、「ゴーゴー・ゴメス」のニックネームで親しまれている[2]。代理人はスコット・ボラス

経歴[編集]

メッツ時代[編集]

2002年7月27日、ドラフト外(アマチュアフリーエージェント)でニューヨーク・メッツとの契約が成立。

2003年、ルーキー級ドミニカン・サマーリーグでプロとしてのキャリアをスタートさせた(58試合出場)[3]

2005年は、A級において120試合に出場して、打率.275 ・ 出塁率.331 ・ 64盗塁をマーク。A級両リーグ最多、マイナー全体でも2位と言う盗塁数を叩き出し、一躍脚光を浴びる(1位はトッド・ドノヴァンの65個[4])。サウスアトランティック・リーグのオールスターに出場した他、メッツのファーム組織内最優秀選手を称えるスターリング賞に輝いた[3][5]。11月11日、メッツ内の有望株リストで6位にランクされ、ファステスト・ベースランナーとベスト・アウトフィールド・アームの2部門に選定[6]

2006年はAA級にステップアップし、120試合に出場の上、打率.281 ・ 出塁率.350 ・ 41盗塁。翌2007年1月8日、メッツ内の有望株リストで3位にランクされ、ファステスト・ベースランナーとベスト・アスリート、ベスト・ディフェンシブ・アウトフィルダーとベスト・アウトフィールド・アームの4部門に選定されるなど[7]、着実に進歩・成長を遂げる。

2007年はAAA級で36試合に出場して、リーグ・トップの17盗塁をマークすると、5月13日にメジャー初昇格を果たす[8]。即八番右翼手としてスタメン起用され、対ミルウォーキー・ブルワーズ戦においてクリス・カプアーノ投手からキャリア初安打となる二塁打を放つなど、4打数2安打1盗塁2得点の好結果でデビュー戦を飾った。6月10日のデトロイト・タイガース戦では、ジェイソン・グリーリ投手から初本塁打となる3点本塁打をレフト・スタンドに叩き込み、16日と24日には1試合3安打を放っている[8][9]。その後、左手を骨折して7月5日から9月7日まで故障者リスト入りし、56試合を休場[8][10]。アクシデントに見舞われたものの、主に八・九番打者として58試合に出場し[9]、新人としてはリーグ2位[11]の12盗塁(成功率80パーセント)を記録するなど経験を積んだ。11月9日、前年に引き続きメッツ内の有望株リストで3位にランクされ、ファステスト・ベースランナー、ベスト・アスリート、ベスト・ディフェンシブ・アウトフィルダー、ベスト・アウトフィールド・アームの4部門に選定[12]

ツインズ時代[編集]

2008年2月3日にヨハン・サンタナとのトレードで、フィリップ・ハンバーデオリス・グエラケビン・マルビーと共にミネソタ・ツインズへ移籍。開幕戦から一番中堅手として先発出場を果たし、開幕後10試合中9試合で安打を放ち、マルチヒット4回(3安打1回)、5盗塁と好調なスタートを切った[13]。しかし12試合目で出塁率が2割台に落ち込むと、以後低空飛行が長く続き、7月21日時点における出塁率は.281で、翌22日からはもっぱら九番を務めることが多くなった[13]。閉幕間際の9月9日から14日にかけては6試合連続打点を挙げ、特に13日のダブルヘッダーでは合計6打点を叩き出し、プレーヤー・オブ・ザ・ウィークを受賞している[14]。シーズン通算では初めて規定打席をクリアし、レギュラーの座を確保したものの、出塁率はリーグ・ワースト2位、OPSは同3位と課題を残した[14]。その一方、バント安打数(30)は両リーグ1位[15]、内野安打数(18[16])と三塁打数(7)はリーグ6位、盗塁数(33)は同7位、レンジ・ファクター(3.15)[17]プラス・マイナス・システム(+32)[18]はいずれも中堅手部門両リーグ1位と、マイナー時代から定評のあるスピードと守備力を実証した[19]

2009年も137試合に出場したが、打率は自身最低の.229という数字に留まり、3本塁打・28打点・14盗塁はいずれも、2008年よりも少ない数字であった。一方、前年に高い能力を示した守備面では、レンジ・ファクターが3.18でメジャーリーグ全体2位に位置する[20]を記録するなど、改めて高い守備力を発揮した。

ブルワーズ時代[編集]

2009年11月6日にJ・J・ハーディとのトレードでミルウォーキー・ブルワーズへ移籍した[21]

2010年1月19日にブルワーズと110万ドルの1年契約に合意[22]。出場試合数は97試合で3年ぶりに100試合を下回った。打撃面では打率.247・5本塁打・24打点という成績をマークした。走塁面では高い盗塁成功率で18盗塁を決めた(盗塁成功率85.7%)。

2011年、2年連続での90試合台となる94試合に出場。打率は.225まで低下してしまった。しかし走塁面では、88.9%という高率で16盗塁をマーク。2010年との2年間で、34盗塁を決め、それに対して盗塁死5と盗塁技術の高さを発揮した。

2012年1月10日にブルワーズと1年契約に合意[23]。3年ぶりとなる137試合に出場した。打率.260・19本塁打・51打点という打撃成績をマークし、打率と本塁打は自己最高の数値だった。また打率の上昇も手伝い、出塁率は自身初の.300超えとなった。走塁面でも自己ベストの37盗塁をマーク、盗塁成功率は3年連続での85%以上となる86%。

2013年1月17日にブルワーズと430万ドルの1年契約に合意し[24]、3月13日に総額2400万ドルの3年契約を結んだ[25][26]。この年は実に5年ぶりとなる規定打席到達を果たしたシーズンとなった。打率.284・24本塁打・73打点・40盗塁はいずれも自己ベストとなる成績。盗塁はリーグ4位、三塁打(10本)はリーグ2位と、スピード面でリーグ上位に食い込んだ。また、20本塁打と40盗塁を同時に達成したのは、ブルワーズの選手としては史上初であった[27]

選手としての特徴[編集]

突出したスピードと大砲級の強肩を併せ持つ、一頭地を抜くアスリート。特に、広大なレンジ(守備範囲)を誇る外野守備は、極めて高い評価を得ている。メッツ時代は、ナショナルリーグ3年連続盗塁王(2005-2007)のホセ・レイエスをして「オレより速い」と言わしめ、可愛がられていた。その上、スリムな体型をしているものの、ビルドアップ次第ではパワーを身に付ける可能性を内包しており、ロン・ガーデンハイアー監督も「打線の発火点に成り得る選手だ」と運動能力の高さに期待を寄せている。一方、打撃技術に関しては成長過程にある。拙いコンタクトと三振数の多さ、四球を選べない選球眼の甘さと低水準な出塁率など、課題が山積している。「打席内ではよりセレクティブなアプローチが必要だ」と指摘する声も多い[2][10][19][28][29][30][31][32]

マイナー4年間の通算成績は、打率.278 ・ 出塁率.339 ・ OPS.738 ・ 141盗塁(成功率78パーセント)。

2013年はシーズン開始時から大変身して、圧倒的な強打者となっている。5月9日現在で、OPSは 1.1 を超えるという、驚くべき数値となっている。

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2007 NYM 58 139 125 14 29 3 0 2 38 12 12 3 0 3 8 2 3 27 0 .232 .288 .304 .592
2008 MIN 153 614 577 79 149 24 7 7 208 59 33 11 3 2 25 0 7 142 7 .258 .296 .360 .657
2009 137 349 315 51 72 15 5 3 106 28 14 7 7 1 22 0 4 72 1 .229 .287 .337 .623
2010 MIL 97 318 291 38 72 11 3 5 104 24 18 3 6 0 17 1 4 72 10 .247 .298 .357 .655
2011 94 258 231 37 52 11 3 8 93 24 16 2 8 2 15 0 2 64 2 .225 .276 .403 .679
2012 137 452 415 72 108 19 4 19 192 51 37 6 6 3 20 1 8 98 6 .260 .305 .463 .768
2013 147 590 536 80 152 27 10 24 271 73 40 7 1 6 37 2 10 146 11 .284 .338 .506 .843
通算:7年 823 2720 2490 371 634 110 32 68 1012 271 170 39 31 17 144 6 38 621 37 .255 .303 .406 .710
  • 2013年度シーズン終了時

タイトル・表彰[編集]

参考資料[編集]

  1. ^ Carlos Gomez Stats, News, Pictures, Bio, Videos” (英語). ESPN.com. 2012年12月5日閲覧。
  2. ^ a b 出野哲也 「2008後半戦 チーム別総点検 ミネソタ・ツインズ」 『月刊スラッガー No.125 , 2008年9月号』 日本スポーツ企画出版社、41頁。
  3. ^ a b Highlights:2003,2004,2005” (英語). MiLB.com. 2008年3月19日閲覧。
  4. ^ 2005 Batting Leaders for Stolen Bases” (英語). Baseball-Reference.com. 2009年1月27日閲覧。
  5. ^ 2005 Career Highlights:” (英語). twinsbaseball.com. 2009年1月27日閲覧。
  6. ^ Matt Meyers (2005年11月11日). “Top Ten Prospects: New York Mets, Best Tools” (英語). baseball america.com. 2008年3月19日閲覧。
  7. ^ Matt Meyers (2007年1月8日). “Top 10 Prospects: New York Mets, Best Tools” (英語). baseball america.com. 2008年3月19日閲覧。
  8. ^ a b c 2007 Career Highlights:” (英語). twinsbaseball.com. 2009年1月27日閲覧。
  9. ^ a b Carlos Gomez 2007 Batting Gamelogs” (英語). Baseball-Reference. 2009年1月27日閲覧。
  10. ^ a b Carlos Gomez - Scouting Report , Transactions / Injuries / Suspensions” (英語). sportsnet.ca. 2008年3月19日閲覧。
  11. ^ MLB Player Batting Stats: 2007” (英語). ESPN. 2009年1月28日閲覧。
  12. ^ John Manuel (2007年11月9日). “Top 10 Prospects: New York Mets, Best Tools” (英語). aseball america.com. 2008年3月19日閲覧。
  13. ^ a b Carlos Gomez 2008 Batting Gamelogs” (英語). Baseball-Reference. 2009年1月28日閲覧。
  14. ^ a b スラッガー編集部 「2008 500人の通信簿 - Player of the Week winners/週間MVP受賞者」 『月刊スラッガー No.128 , 2008年12月号』 日本スポーツ企画出版社、53頁。
  15. ^ Major League Leaderboards ≫ 2008 ≫ Batters ≫ Batted Ball Statistics” (英語). FanGraphs. 2009年1月28日閲覧。※BUH(bunt hit、バント・ヒット)をクリック。
  16. ^ American League Leaderboards ≫ 2008 ≫ Batters ≫ Batted Ball Statistics” (英語). FanGraphs. 2009年1月28日閲覧。※IFH(infield hit、内野安打)をクリック。
  17. ^ MLB Player Fielding Stats: 2008” (英語). ESPN. 2009年1月28日閲覧。
  18. ^ 2008 Plus/Minus Leaders” (英語). Fielding Bible. 2009年1月28日閲覧。
  19. ^ a b スラッガー編集部 「守備力の新基準 - Fielding Bible 2008 /ゴールド・グラブはもう古い」 『月刊スラッガー No.130 , 2009年2月号』 日本スポーツ企画出版社、40-42頁。
  20. ^ 友成那智、村上雅則 『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2010』 廣済堂出版、2010年、362項。ISBN 978-4-331-51439-9
  21. ^ Brewers acquire outfielder Carlos Gomez from Twins”. MLB.com Brewers Press Release (2009年11月6日). 2014年7月27日閲覧。
  22. ^ Adam McCalvy (2010年1月19日). “Weeks, Gomez agree to deals with Crew”. MLB.com. 2014年7月27日閲覧。
  23. ^ Adam McCalvy (2012年1月10日). “Gomez back in Milwaukee on one-year deal”. MLB.com. 2014年7月27日閲覧。
  24. ^ Adam McCalvy (2013年1月17日). “Brewers, Gomez avoid arbitration with one-year deal”. MLB.com. 2014年7月27日閲覧。
  25. ^ Brewers sign outfielder Carlos Gomez to a three-year extension”. MLB.com Brewers Press Release (2013年3月13日). 2014年7月27日閲覧。
  26. ^ Adam McCalvy (2013年3月13日). “Brewers, Gomez agree on three-year extension”. MLB.com. 2014年7月27日閲覧。
  27. ^ 出野哲也、「2013年"準MVP"10人」『[[スラッガー (雑誌)|月刊スラッガー』2013年12月号、雑誌15509-12、13頁
  28. ^ Carlos Gomez - Pecota” (英語). baseball prospectus.com. 2008年3月19日閲覧。
  29. ^ 津川晋一 「2008 MLB選手名鑑 ミネソタ・ツインズ」 『月刊スラッガー No.120 , 2008年4月号』 日本スポーツ企画出版社、42-43頁。
  30. ^ 大富真一郎 「アメリカン・リーグの新人王候補」 『月刊メジャー・リーグ 2008年5月号』 ベースボール・マガジン社、40-41頁。
  31. ^ Kevin Goldstein (2006年12月14日). “Future Shock: New York Mets Top Ten Prospects” (英語). Baseball Prospectus. 2009年1月28日閲覧。
  32. ^ 2007 Top Prospects - NL East” (英語). Minor League Baseball. 2009年1月28日閲覧。

外部リンク[編集]