渡辺正和 (棋士)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索
 渡辺正和 五段
名前 渡辺正和
生年月日 (1986-01-23) 1986年1月23日(31歳)
プロ入り年月日 2008年10月1日(22歳)
棋士番号 273
出身地 埼玉県ふじみ野市 (旧埼玉県入間郡大井町)
師匠 神吉宏充
段位 五段
戦績
2017年2月1日現在

渡辺 正和(わたなべ まさかず、昭和61年(1986年1月23日 - )は、将棋棋士神吉宏充七段門下。棋士番号は273。埼玉県入間郡大井町(現ふじみ野市)出身。旧姓は吉田。

棋歴[編集]

京華中在学時より、大学生も参加する関東オール学生最強者戦などで上位入賞を果たす。2004年、北國王将杯の準決勝で敗れたことをきっかけに、富山県に転居。

2005年5月15日朝日アマ名人戦で、天野高志名人との三番勝負に勝利し、歴代最年少記録の19歳3か月で獲得。これにより参加資格を得た第24回朝日オープン将棋選手権では、プロに3連勝(阪口悟四段、浦野真彦七段、有吉道夫九段)し予選決勝まで進み、矢倉規広五段(当時)に敗れる。アマチュア時代の活躍は他に、平成最強戦優勝(2005年)・準優勝(2001年)、赤旗名人戦準優勝(2003年)。

朝日アマ名人獲得の実績により受験資格(満22歳以下でアマチュア公式戦全国大会優勝または準優勝者)を満たし、奨励会初段を受験。試験は、関西将棋会館で奨励会員と5番勝負をし3勝するもので、3勝1敗で合格。初段受験制度を利用した初のケースとなった。合格後は、初段を3か月、二段を1年3か月で通過して、三段リーグ入り。初参加の第42回三段リーグでは、15回戦を終了した時点で13勝2敗とトップであったが、そこから3連敗を喫し次点(3位)。翌第43回三段リーグも11回戦を終了した時点では9勝2敗とトップであったが、リーグ終盤に失速し再び次点(13勝5敗)。しかし2回の次点によって得られるフリークラス編入の権利を行使して、プロ入りした[1]

第60回NHK杯で、予選決勝で橋本崇載に勝利し初の本戦出場を果たす。本戦1回戦では頭を丸刈りにして対局に臨んだが、屋敷伸之に敗れた。

第52期王位戦で、予選決勝で中村修に勝利し初のリーグ入りを果たす[2]。勢いに乗ってその後も勝ち星を重ね、2011年1月19日の竜王戦6組ランキング戦2回戦の対伊藤博文[3]戦で勝利した時点で、フリークラスから順位戦C級2組への昇級条件の1つ(良いとこ取り30局以上で勝率6割5分以上)を満たし、昇級を果たした。その昇級決定後に始まった王位リーグでは、残留はならなかったがA級棋士の三浦弘行から勝ち星を挙げた。

第24期(2011年度)竜王戦6組で準優勝[4]し、竜王戦初昇級(5組昇級)。翌第25期では2回戦で敗退したものの、昇級者決定戦を勝ち抜き2012年10月22日の決勝(及川拓馬戦)に勝利し、2年連続の昇級。これに伴い、竜王ランキング戦連続昇級の規定に基づき、同日付で五段昇段。

棋風[編集]

人物[編集]

  • 2015年11月17日、競技かるた永世クイーンの渡辺令恵と結婚[6]。翌18日には、結婚に伴い渡辺姓に改姓、以後の対局は「渡辺正和」名で行うことが発表された[7]。2017年には夫婦でテレビにも出演した。
  • アマチュアの頃から将棋に真摯に向き合う棋士であり、2016年三浦弘行九段が将棋ソフト不正使用疑惑[8][9]により、年末までの出場停止処分を受けた件では、当初から連盟の対応に疑問と抗議を示している[10]

エピソード[編集]

  • 2007年2月3日、今泉健司の三段リーグ編入試験第一局の対局者となる。吉田は勝てば8連勝で三段昇段の一番であったが敗れ、6月に16勝6敗で昇段するまで4か月を費やすこととなった。昇段後の42回三段リーグでは、三段リーグ編入試験に合格し41回から三段リーグ入りした今泉と対局し降している。プロ入り後の2012年8月30日に銀河戦では、プロ入りを果たせずアマに戻った今泉と対局し、この時は敗れている。
  • 師匠の神吉とは公式戦で対局が組まれることはなかったが、大師匠(神吉の師匠)である内藤國雄とは2012年4月17日の第25期竜王戦昇級者決定戦(前述)で対局し、千日手の末に吉田が勝ち、将棋界では非常に珍しい“大師匠への恩返し”を遂げた。

昇段履歴[編集]

  • 2005年9月 初段 = 奨励会入会
  • 2008年10月1日 四段(三段リーグ次点2回でフリークラス編入) = プロ入り
  • 2012年10月22日 五段(竜王ランキング戦連続2回昇級)

主な成績[編集]

在籍クラス[編集]

竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラス を参照。

主な著書[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 日本将棋連盟ホームページ・お知らせ「吉田正和・新四段誕生のお知らせ
  2. ^ フリークラス棋士の王位戦リーグ入りは、フリークラス宣言後の中原誠(第45期)以来2人目
  3. ^ 奇しくも昇級決定となった対局相手の伊藤博文は第58期(1999年度)から第60期(2001年度)までフリークラスに編入されており、言わば吉田と同じ境遇の“経験者”であった。
  4. ^ 決勝で永瀬拓矢に敗退し、本戦出場には至らなかった。
  5. ^ 「将棋観戦が身近になる プロ棋士名鑑 2015」(宝島社)ほか
  6. ^ 29歳棋士・吉田正和五段と51歳かるた女王・渡辺令恵さんが結婚”. スポーツ報知 (2015年11月20日). 2015年11月19日閲覧。
  7. ^ 日本将棋連盟ホームページ・お知らせ「吉田正和五段が結婚 渡辺姓に
  8. ^ 2016年12月26日、日本将棋連盟が調査を委嘱した第三者委員会は、三浦九段の疑惑について不正行為に及んでいた証拠はないと発表したソフト使用疑惑「不正の証拠ない」 第三者委”. 毎日新聞 (2016年12月26日). 2016年12月26日閲覧。
  9. ^ 谷川浩司九段は連盟会長として、三浦九段への疑惑のきっかけは「7月の関西の報告会での久保利明九段の発言」が発端だった事を公表し、27日に記者会見で謝罪した。(朝日新聞DIGITALニュース「離席発言「真偽の調査を怠った」 将棋連盟の説明詳細」(2016年12月28日2時4分)
  10. ^ twitter渡辺正和 (@masakazu_930) 2016年10月25日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]