上野裕寿

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 上野裕寿 四段
名前 上野裕寿
生年月日 (2003-05-05) 2003年5月5日(20歳)
プロ入り年月日 2023年10月1日(20歳)
棋士番号 340
出身地 兵庫県加古川市
所属 日本将棋連盟(関西)
師匠 井上慶太九段
段位 四段
棋士DB 上野裕寿
戦績
一般棋戦優勝回数 1回
2023年10月31日現在
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上野 裕寿(うえの ひろとし、2003年5月5日[1] - )は、日本将棋棋士である。兵庫県加古川市出身[1]井上慶太九段門下[1]棋士番号は340[1]

棋歴[編集]

アマチュア時代[編集]

2015年04月19日:第40回記念小学生将棋名人戦 決勝大会3位(当時、小学6年)[2][3]

同年 8月23日:第4回J:COM杯 こども将棋大会 全国大会準優勝[4]

奨励会時代[編集]

2015年9月、奨励会入会試験を経て6級で奨励会入会(当時、小学6年)[5]

入会後は順調に昇級・昇段を重ね、2018年8月には三段に昇段。同年度後期の第64回三段リーグから三段リーグに参加(当時、中学3年)。

参加10期目となる第73回三段リーグ(2023年度前期)において、17回戦終了時点で14勝3敗としてリーグ成績2位以上を確定させ、10月1日付のプロ入り(四段昇段)を決めた。

奨励会在籍中に公式棋戦出場経験が延べ7回ある(竜王戦<第36期>、新人王戦<第51期-第54期>および加古川青流戦<第12期-第13期>)。第36期竜王戦(2023年度)では6組ランキング戦において、三段ながら4勝1敗の好成績[6]で準々決勝まで進出した。第54期新人王戦(2023年度)では決勝進出を決めており、プロ入り後に三番勝負が行なわれた。

プロ入り後[編集]

2023年10月1日付で、四段昇段。翌2日にはプロ入り後デビュー戦となる新人王戦の対局日程(決勝三番勝負第1局)が、昇段2日目にして早くも組まれた。同門の藤本渚四段との対決となった、第54期新人王戦決勝三番勝負(2023年10月31日、第3局)では、上野が2勝1敗の成績で制して棋戦初優勝[7]。四段昇段ひと月以内に達成した上野の新人王戦優勝は、最速記録(プロ入り31日後)・最短記録=最少対局数(プロ入り後3局目)での棋戦初優勝の記録となった[8]。ちなみに、同年度の囲碁の新人王戦では上野愛咲美が優勝し、12月13日の表彰式で「ダブル上野」が並んで表彰となった[9]

人物[編集]

井上門下から5-6人目の棋士として兄弟子の横山友紀狩山幹生の同時四段昇段した際には、師匠の井上慶太に「門下から7人目の棋士誕生」として上野の昇段を期待されていた[10]

昇段履歴[編集]

昇段規定は、将棋の段級を参照。

  • 2015年09月12日 = 6級(奨励会入会時12歳)[5]
  • 2015年11月15日 = 5級(昇級12歳[11]
  • 2016年01月11日 = 4級(昇級12歳[12]
  • 2016年10月22日 = 3級(昇級時13歳)[13]
  • 2017年01月21日 = 2級(昇級13歳
  • 2017年03月19日 = 1級(昇級13歳
  • 2017年11月04日 = 初段(昇級時14歳)
  • 2018年03月17日 = 二段(昇級14歳
  • 2018年08月03日 = 三段(昇段時15歳 / 第64回奨励会三段リーグ<2018年度後期>から参加)[14]
  • 2023年10月01日 = 四段(昇段時20歳 / 第73回奨励会三段リーグ成績2位)[15]

主な成績[編集]

棋戦優勝[編集]

棋戦成績一覧[編集]

  • 竜王戦第37期竜王戦より参加(過去最高成績:6組 ベスト16<4勝>=三段当時、棋戦通算4勝1敗=三段当時)
  • 順位戦第83期C級2組52位(過去最高成績:記録なし)
  • 王位戦(未参加、第66期より参加予定)
  • 叡王戦(未参加、第10期より参加予定)
  • 王座戦(未参加、第73期より参加予定)
  • 棋王戦第50期予選敗退(過去最高成績:予選敗退<0勝1敗> / 棋戦通算0勝1敗)
  • 王将戦第74期一次予選敗退(過去最高成績:一次予選敗退<1勝1敗> / 棋戦通算1勝1敗)
  • 棋聖戦第96期より参加(過去最高成績:記録なし)

(一般棋戦・若手棋戦)

  • 朝日杯(未参加、第18回より参加予定)
  • 銀河戦(未参加、第33期より参加予定)
  • NHK杯第74回本戦出場(過去最高成績:記録なし)
  • 新人王戦第54期優勝(過去最高成績:優勝<第54期> / 棋戦通算8勝3敗<四段 2勝1敗>)
  • 加古川青流戦第13期ベスト16<1勝>=三段当時(過去最高成績:ベスト16<1勝> / 棋戦通算3勝3敗=三段当時)

在籍クラス[編集]

竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラスを参照。

順位戦・竜王戦の在籍クラスの年別一覧
開始
年度
(出典)順位戦 (出典)竜王戦
名人 A級 B級 C級 0 竜王 1組 2組 3組 4組 5組 6組 決勝
T
1組 2組 1組 2組
2022 四段昇段前 36 6組三段 -- 4-1
2023 四段昇段前 37 6組 --
2024 83 C252 38 (開始前)
順位戦、竜王戦の 枠表記 は挑戦者。右欄の数字は勝-敗(番勝負/PO含まず)。
順位戦の右数字はクラス内順位 ( x当期降級点 / *累積降級点 / +降級点消去 )
順位戦の「F編」はフリークラス編入 /「F宣」は宣言によるフリークラス転出。
竜王戦の 太字 はランキング戦優勝、竜王戦の 組(添字) は棋士以外の枠での出場。

年度別成績[編集]

公式棋戦成績
年度 対局数 勝数 負数 勝率 (出典)
2023 11 7 4 0.6363 [1]
(小計) 11 7 4 0.6363
通算 11 7 4 0.6363 [2]
2023年度まで

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b c d 新四段誕生のお知らせ|将棋ニュース|日本将棋連盟” (2023年9月9日). 2023年9月9日閲覧。
  2. ^ 小学館・集英社杯第40回記念小学生将棋名人戦【決勝大会】”. 2023年9月9日閲覧。
  3. ^ 小学館・集英社杯 第40回記念 小学生将棋名人戦〈決勝大会〉開催報告|イベント|日本将棋連盟” (2015年4月20日). 2023年9月9日閲覧。
  4. ^ 第4回大会(2015年) | JCOM株式会社 | J:COM”. J:COM. 2023年10月2日閲覧。
  5. ^ a b 関西奨励会(2015年9月12日時点)
  6. ^ 奨励会在籍中の竜王戦出場者による最高成績は、4勝1敗を挙げた2名で西山朋佳<準決勝進出>と上野裕寿<準々決勝進出>。
  7. ^ 将棋の20歳・上野裕寿四段がデビュー3戦目で新人王獲得! 18歳の弟弟子・藤本渚四段を下す”. スポーツ報知. 2023年10月31日閲覧。
  8. ^
  9. ^ 瀬戸花音「囲碁・将棋新人王は”ダブル上野“の表彰式に 祝辞では「ご両家の皆さま」」『スポーツ報知報知新聞社、2023年12月13日。2023年12月14日閲覧。
  10. ^ “棋士のまち加古川”で新四段2人がお披露目 師匠はともに井上慶太九段、門下のプロ棋士は総勢6人に”. スポーツニッポン. 2023年9月11日閲覧。
  11. ^ 関西奨励会(2015年11月15日時点)
  12. ^ 関西奨励会(2016年1月11日時点)
  13. ^ 関西奨励会(2016年11月12日時点)
  14. ^ 第64回奨励会三段リーグ戦
  15. ^ 第73回奨励会三段リーグ戦

関連項目[編集]

外部リンク[編集]