藤本渚

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 藤本 渚 三段[1]
名前 藤本 渚
生年月日 (2005-07-18) 2005年7月18日(17歳)[1][2]
プロ入り年月日 2022年10月1日(予定)[1][3]
棋士番号 333
出身地 香川県高松市[4]
師匠 井上慶太九段[3]
段位 三段[1]
棋士DB 藤本 渚
2022年9月10日現在
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藤本 渚(ふじもと なぎさ、2005年平成17年〉7月18日[1][2] - )は、2022年10月1日付で四段昇段(プロ入り)が内定している奨励会[1][3]井上慶太九段門下[1][3]棋士番号は333[1]香川県高松市出身[4]。四段昇段時にはこれまで最年少であった伊藤匠を抜いて現役最年少棋士になる[5][注 1]。2014年4月には小学校3年生・8歳でアマチュア竜王戦香川県予選優勝を果たしており、同大会史上最年少の都道府県代表になっている[2][3][7]

棋歴[編集]

小学生時代[編集]

将棋を始めたのは6歳で[3]、小学校1年生の冬にはアマ三段になる[7]。小学校2年生から香川県高松市東山崎町にある「水田将棋会館」に通い、アマチュア竜王戦香川県予選で優勝実績のある席主の小倉光弘から指南を受けた[4][7]。2013年10月には小学校2年生で将棋日本シリーズこども大会大阪地区・低学年の部で優勝し[8]、翌年9月にも同大会四国地区・低学年の部で優勝[9]。翌2015年の小学4年生では四国地区・高学年の部で優勝した[10]。また、同年の第40回小学生名人戦西日本大会ではベスト4[11]、翌年第41回の同西日本大会ではベスト8に進出している[12]

一方で2014年4月に小学校3年生・8歳で第27回アマチュア竜王戦香川県予選に出場[2][3][7]。決勝で水田将棋会館主席の小倉を破って優勝し、同大会史上最年少の都道府県代表になる[2][3][7][注 2]。また、2015年11月には香川県のアマチュア王座を防衛して連覇し[14]、2016年2月には10歳で県王位を獲得[15]。小学校5年生で出場した第29回アマチュア竜王戦でも香川県代表となり[2][16][注 3]、2016年8月の奨励会入会試験時には香川県のアマチュア三冠になっていた[18]

奨励会時代[編集]

9歳から井上慶太九段門下[3]。小学校5年生の2016年9月に奨励会へ入会(6級)[3][18]。2019年3月、中学校1年生で初段に昇進し[2][19]、同年3月17日の第4回仲宗根杯関西奨励会トーナメントで優勝[20][注 4]。水田将棋会館には中学卒業まで通い[4]、高校からは奨励会のために大阪市に転居[3][5]。高校1年生の2021年には8連勝で三段リーグ進出を決め[21]、同年10月から三段リーグに2期在籍[3]。第71回三段リーグを13勝5敗の1位の成績で突破し、高校2年生・17歳で2022年10月からの四段昇格を決めた[3][22](四段昇段同期は齊藤裕也[1][5][22])。

人物・棋風[編集]

高松市立中央小学校[3][7]香川県立高松北中学校卒業[3]。小学校2年生から中学卒業まで香川県高松市東山崎町の「水田将棋会館」に通い、席主の小倉光弘から指南を受ける[4][7]。2019年の取材時には父親とは将棋ソフトで対局後の分析を行ったりもしていた[23]菅井竜也の後援会である「竜棋会」の会員[24]。高校からは奨励会のために大阪市に転居し[3][5]大阪学芸高等学校に在学[2][21]

居飛車党で[7][22]相掛かりを得意とする[22]。目標とする棋士は羽生善治[2][7][22]。兄弟子である菅井竜也は、藤本の四段昇進時に受けたインタビューで「気持ちで指すというか、すごく気持ちの入った将棋」と評している[25]。なお、藤本は小林健二九段以来二人目の香川県出身のプロ棋士になる[3]

昇段履歴[編集]

昇段規定は、将棋の段級 を参照。

  • 2016年9月 - 6級(奨励会入会)[3]
  • 2021年 - 三段(第70回奨励会三段リーグ戦から)[1]
  • 2022年10月1日(予定)- 四段[3][22]

主な成績[編集]

プロ入り前[編集]

将棋日本シリーズこども大会

  • 2013年10月12日 - 大阪地区・低学年の部 優勝[8]
  • 2014年9月27日 - 四国地区・低学年の部 優勝[9]
  • 2015年9月26日 - 四国地区・高学年の部 優勝[10]

アマチュア棋戦

  • 2014年 - 第27回アマチュア竜王戦 香川県代表[2][3][7]
  • 2014年 - 香川県アマチュア王座 奪取[14]
  • 2015年11月 - 香川県アマチュア王座 防衛[14]
  • 2016年2月 - 香川県王位[15]
  • 2016年 - 第29回アマチュア竜王戦 香川県代表[2][16]

仲宗根杯関西奨励会トーナメント[注 4]

  • 2019年3月17日 - 第4回 優勝[20]

在籍クラス[編集]

竜王戦と順位戦のクラスは、将棋棋士の在籍クラス を参照。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 2002年10月10日生まれの伊藤匠[6]よりも2年と281日だけ若い。
  2. ^ 全国大会では予選リーグで2敗[13]
  3. ^ 全国大会は予選リーグで1勝1敗[17]
  4. ^ a b 仲宗根杯関西奨励会トーナメントは仲宗根伸弘の寄付によって開催された関西奨励会員が参加する棋戦で、2016年3月から開催された[26]。2016年は黒田尭之が優勝し、準優勝は服部慎一郎、3位は藤井聡太であった[26]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i 新四段誕生のお知らせ”. 将棋ニュース. 日本将棋連盟 (2022年9月10日) 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k 輝く人リポートNo.54 プロ棋士になるため、常に焦らず、平常心で挑む 高校1年藤本渚さん」『學藝新聞』第18号、大阪学芸高等学校・附属中学校、2021年11月22日、4頁。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 「藤本さん〔高松出身〕プロ棋士に 香川から47年ぶり 現役最年少17歳」『四国新聞』第46055号、2022年9月11日、第1面。
  4. ^ a b c d e 「県棋界に夢と希望 藤本さんプロ棋士に 地元関係者が祝福」『四国新聞』第46055号、2022年9月11日、27面(社会面)。
  5. ^ a b c d 17歳現役最年少プロ棋士誕生 藤井聡太王将の兄弟子もプロに”. 毎日新聞. (2022年9月11日) 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  6. ^ 伊藤匠”. 棋士データベース. 日本将棋連盟 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j 竹田純 (2014年4月16日). “アマ竜王県予選、最年少8歳が王者…香川”. YOMIURI ONLINE. 読売新聞社. 2014年4月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年9月12日(UTC)閲覧。
  8. ^ a b 2013年度 将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会結果 各地区大会決勝進出者一覧”. 将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会. 日本将棋連盟. 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  9. ^ a b 2014年度 将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会結果 各地区大会決勝進出者一覧”. 将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会. 日本将棋連盟. 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  10. ^ a b 2015年度 将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会結果 各地区大会決勝進出者一覧”. 将棋日本シリーズ テーブルマークこども大会. 日本将棋連盟. 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  11. ^ 第40回小学館・集英社杯 小学生将棋名人戦」『平成27年版 将棋年鑑 2015』日本将棋連盟、2015年8月、498頁。
  12. ^ 第41回さなる杯小学生将棋名人戦」『平成28年版 将棋年鑑 2016』日本将棋連盟、2016年8月、478頁。
  13. ^ 第27回アマチュア竜王戦<読売新聞> 全国大会予選リーグ”. アマチュア竜王戦. 日本将棋連盟 (2014年) 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  14. ^ a b c 藤本五段(高松中央小4年)が初防衛 アマ将棋県王座決定戦”. 朝刊記事. 四国新聞社 (2015年11月2日) 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  15. ^ a b 王位に10歳 藤本五段 最年少、小野五段破る 県アマ将棋”. 朝刊記事. 四国新聞社 (2016年2月8日) 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  16. ^ a b 第29回アマチュア竜王戦<読売新聞> 地区代表一覧”. アマチュア竜王戦. 日本将棋連盟 (2016年) 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  17. ^ 第29回アマチュア竜王戦<読売新聞> 全国大会予選リーグ”. アマチュア竜王戦. 日本将棋連盟 (2016年) 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  18. ^ a b 藤本渚君(高松中央小5年)奨励会入り/県アマ将棋3冠、10代でプロ目指す”. ’’香川ニュースセレクション. 四国新聞社 (2016年8月23日) 2022年9月13日(UTC)閲覧。
  19. ^ 奨励会の動き 関西」『将棋世界』2019年5月号、225頁。
  20. ^ a b 第4回仲宗根杯 関西奨励会トーナメント【結果報告】”. 大会結果・イベントレポート. 公益社団法人日本将棋連盟 関西本部. 2022年9月14日(UTC)閲覧。
  21. ^ a b 1学期 終業式”. 最新ニュースお知らせ. 大阪学芸高等学校・附属中学校 (2021年7月20日) 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  22. ^ a b c d e f 高校2年の藤本、斉藤が10月からプロ棋士に 奨励会三段リーグ”. 産経ニュース. 産経新聞社 (2022年9月10日) 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  23. ^ いま子どもたちはNo.1589 棋士をめざす:1 将棋、天才たちの青春”. 朝日新聞デジタル (2019年6月16日) 2022年9月14日(UTC)閲覧。
  24. ^ 竜棋会会員の紹介”. 竜棋会. 2022年9月12日(UTC)閲覧。
  25. ^ 香川から47年ぶりプロ棋士誕生 17歳現役最年少 高松市出身の藤本渚さん【香川】”. OHK岡山 (2022年9月13日) 2022年9月14日(UTC)閲覧。
  26. ^ a b 奨励会トーナメント”. 棋戦一覧. 日本将棋連盟. 2022年9月14日(UTC)閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]