ドラえもん のび太と緑の巨人伝

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ドラえもん
のび太と緑の巨人伝
監督 渡辺歩
脚本 大野木寛
出演者 レギュラー
水田わさび
大原めぐみ
かかずゆみ
木村昴
関智一
ゲスト
堀北真希
三宅裕司
有田哲平
音楽 沢田完
配給 東宝
公開 日本の旗 2008年3月8日
興行収入 33.7億円
前作 ドラえもん のび太の新魔界大冒険
〜7人の魔法使い〜
次作 ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史
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ドラえもん のび太と緑の巨人伝』(ドラえもん のびたとみどりのきょじんでん)は、2008年3月8日公開の映画ドラえもんシリーズ通算第28作(アニメ第2作2期シリーズ第3作)。上映時間112分。

第2期の映画作品では原作リメイクでない初のオリジナル作品であり(ただし原案は存在する)、アニメ第2作1期の映画作品も含めると『のび太のワンニャン時空伝』以来4年振りの完全新作である。

関連作品として『ドラえもん春休みスペシャル もうひとつの“緑の巨人伝”』がある。

解説[編集]

てんとう虫コミックス『ドラえもん』26巻収録の短編「森は生きている」と、33巻収録の短編「さらばキー坊」を原案とした作品。地球の植物を自分の星に移住させ、地球人を根絶やしにしようとたくらむ植物型宇宙人の計画を阻止しようとするドラえもん、のび太らの活躍を描く。本作で大きな役割を果たすゲストキャラクターのキー坊は、『ドラえもん のび太と雲の王国』にゲスト出演している。

一見すると環境問題エコロジーをテーマにした作品に見えるが、のび太とキー坊を通し人間と植物の関係、はては「どうやって大切なものを守るのか」ということを描いた作品となっている[1]

予告編と実際に上映された本編の映像とでは異なる部分があり、予告編に登場した乗り物スカイリーフは劇中では登場しない。また、予告編の後半に登場した都市がジャングル化したカットも微妙に違ったイメージとなっている。

映画を漫画化した作品『ドラえもん映画ストーリー のび太と緑の巨人伝』が岡田康則によって執筆され、『月刊コロコロコミック2008年2月号から2008年3月号まで連載された。また、本作を元としたゲームも発売された。こちらは前作のようなカードゲームではなく、横スクロールアクションゲームである。

映画後半には戦争の描写があり、ドラえもん映画史上でも極めて熾烈に描かれている。映画と漫画では展開が大きく異なり、中盤からエピローグ直前までの展開は、漫画では後半に暴走した植物型宇宙人のシラーたちと戦いを繰り広げており、一方映画では地球だけではなく彼らの母星である緑の星にも大規模な火災で大きな被害が出てしまい、シラーが己の愚かさを悟る展開になっている。また、漫画版では後半に植物兵士が乗るスカイリーフをドラえもん達が使用しているため、タケコプターが登場しない。これにより漫画版大長編では唯一タケコプターが登場しない作品となった。『ドラえもん のび太の大魔境』や、『ドラえもん のび太の南海大冒険』、『ドラえもん のび太のワンニャン時空伝』など少ししか登場しなかった作品はほかにもあるが、まったく登場しなかったのは今作が初である。

映画のエンドロールが終わった後には前作と同じくおまけ映像があり、その中で2009年にも映画が公開されることがドラえもんによって発表されている。一瞬だけドラえもんと共に『ドラえもん のび太の宇宙開拓史』に登場したチャミーが現れ、宇宙空間を漂う映像になる(映画公開から約4ヶ月後、『ドラえもん 新・のび太の宇宙開拓史』の情報が正式に発表された)。 2009年2月6日にテレビ朝日開局50周年記念番組の50時間テレビの一番組としてテレビ放送されたが、この際一部の場面がカットされている(ドラミがひみつ道具を取りに来る場面など)。

ちなみに『緑の巨人伝』制作前には渡辺が「今後、手がけてみたい作品」として名前を挙げていた[2]、てんとう虫コミックス『ドラえもん』12巻収録の短編「ゆうれい城へ引っこし」を原案とした映画の企画が進められていた[3]。映画として制作はされなかったものの2008年に渡辺が絵コンテを担当し、テレビシリーズ[4]として制作されている。

あらすじ[編集]

ある日のび太は、裏山にあるゴミの不法投棄された場所で小さな苗木を見つけ、家に持ち帰る。しかしママには「庭に植えちゃいけない」と言われてしまう。困ったのび太がドラえもんに相談すると、ドラえもんはひみつ道具の植物自動化液を取り出す。これを植物にかけると、どんな植物も自由に動けるようになるという。さっそく液をかけた次の日の朝、自由に動けるようになった苗木にキー坊とのび太は名前をつけ、弟のように可愛がる。ママたちともうち解け合い、キー坊はやがて野比家の家族となっていく。

しかしふとしたことで植物型宇宙人たちが住む惑星・緑の星に迷い込んでしまったドラえもん達は、地球の植物を全て緑の星に移住させるために地球の人類を根絶やしにするという恐るべき計画を知る。さらにその計画で使われる緑の巨人を復活させる生贄として、キー坊が連れさらわれてしまう。長老ジィの助けで何とか地球に戻るものの、地上はすでに緑兵の攻撃で緑に覆われてしまっていた。

さらに緑の巨人に取り込まれたキー坊は暴走してしまい、地上は戦いで荒れていく。ドラえもんたちはキー坊を、地球を救うべく立ちあがるのだった。

舞台[編集]

植物星
「さらばキー坊」および『ドラえもん のび太と雲の王国』の会話や描写で登場した植物星(本作は「緑の星」と呼称、漫画版では「グリン」)であり、予告編や雑誌に掲載したイメージボードなどで描かれている巨大な大樹を中心とした町並みは水上都市「グリンピア」という。

なお、今作ののび太の街は、テレビシリーズやこれまでの映画作品とは違って住宅地と裏山を含んだ自然が混在しており、昭和のような町並みとなっている(実質的にモデルとなったのは西東京市ひばりが丘周辺)。また、のび太の部屋も『ドラえもん のび太の恐竜2006』とほぼ同じような設定で描かれており、ピー助と遊んだボールも前作『ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』から引き続き登場している。物語の後半には東京が緑に覆われた風景が登場する。これは藤子・F・不二雄のSF短篇作品『みどりの守り神』に登場する東京がジャングルと化した風景が元になっている。渡辺は緑に覆われる街のイメージは新宿だと語っている。

声の出演[編集]

今作では子供が声優として声を担当しているが、これは渡辺の要望によるものである。

ゲストキャラクター[編集]

キー坊
声 - 吉越拓矢
裏山にあった苗木をドラえもんの「植物自動化液」で動けるようにしてもらった木。まだ生まれたばかりの子供であるが故に、好奇心旺盛でのび太達の制止を無視して勝手に何処かへ行ってしまうことが多い。1992年の映画『ドラえもん のび太と雲の王国』では成木に成長した姿で登場している。
2008年10月31日に放送されたドラえもんの2話目と2008年大晦日SPでは、のび太の部屋のカレンダーにキー坊が描かれていた。
リーレ
声 - 堀北真希
緑の星の王女。植物星人で1番人間に近い容姿をしている。小さい頃は御転婆で無断でお城を抜け出すこともあった。
両親を失った寂しさで周囲に心を閉ざした結果、我侭な性格になってしまい、地球に帰れなくなって本気で困っていたのび太達に「地球に返す」といい加減な約束をする等、自分勝手さを見せる。緑の星を統治する大事な役目を持ちながら、政治もシラーに任せっきりでり、地球に戦争を仕掛ける事の意味についてもまったく理解出来ていないどころか、興味すら示しておらず、それが正しいといっているシラーの言われるがままとなっている。
前作に登場した美夜子、次作に登場するモリーナとは違い、年齢はのび太達と同じ位である。
長老ジィ
声 - 三宅裕司
緑の星を旅して、生命の営みを見守り続けている長老。他の植物型宇宙人は皆植物の形態を取るのに対し、彼のみモチーフが菌類。リーレに追いかけられていたキー坊と遭遇し、のび太やドラえもん達との再会に協力する。鈍そうな外見に反して、意外に動きは素早い。
ジョーロの女の子
声 - 松元環季
物語の前半部分に登場。キー坊と仲良くなる。これは監督の渡辺が街で見かけた、植物に水をやる少女がモデルになっている。
シラー
声 - 大塚周夫
リーレの配下であるが、実質シラーが政治を動かし、緑の星の実権全てを握っている大臣のような存在。リーレを利用して地球の植物を緑の星に移住させる計画を立てているが、実際は地球に戦争を仕掛け人類を滅ぼそうとしていた。人間が植物を傷つけるだけの存在と見下しながら、自身では緑の巨人を復活させるために地球生まれであるという理由から同じ植物のキー坊を犠牲にしようとしたり、戦艦で大樹を平気で傷つけている等、その強行派の思想や目的は独善とエゴに満ちている。漫画版ではその本性を表し、ドラえもんたちに執拗な攻撃を行う。映画では復活させた緑の巨人の暴走により、地球のみならず、緑の星にも多大な被害が出てしまい、最悪の状況に愕然とする。
パルナ
声 - 有田哲平くりぃむしちゅー
シラーの配下。一般兵士を統率するリーダー格。横暴な振る舞いが多いが、おっちょこちょいな所がある。見た目は茄子

登場するひみつ道具[編集]

  • 植物自動化液
  • タケコプター(映画のみ)
  • 心の土(原作のみ)
  • 片づけラッカーDX
  • タンマウオッチ(映画のみ)
  • 時門(原作のみ)
  • 畑のレストラン
  • やくしゃダイコン
  • ドラえもん型の気球

スタッフ[編集]

原画
佐々木政勝 ノブタカ 山口明子 霜山朋久 牧原亮太郎 大塚正実
志村恵美子 篠原真紀子 大谷敦子 佐藤雅弘 大城勝 宮田正幸
山中正博 八崎健二 松本憲生 植村淳 茂木琢次 林静香
宮前真一 杉光登 松坂定俊 角張仁美 そーとめこういちろう 秦洋美
吉田誠 田中薫 光田亮史 佐々木よし子 福富和子 本田リン
松尾亜希子 竹松一生 青井小夜 森田岳史 馬越嘉彦 西位輝実
馬場充子 吉川美貴 高橋良子 冨岡寛 奥村幸子 浅野直之
矢上孝一 小川完 小美野雅彦 榎本結 川畑えるきん 桑名郁朗
押山清高 矢向宏志 山本佐和子 原田大基 君島繁 吉田清美
中矢雅樹

主題歌[編集]

オープニングテーマ - 「夢をかなえてドラえもん
作詞・作曲 - 黒須克彦 / 編曲 - 大久保薫 / コーラス - ひまわりキッズ
歌 - maoコロムビアミュージックエンタテインメント
今作のオープニングでは、歌詞もアニメーションの一部として組み込まれている。
エンディングテーマ - 「手をつなごう
作曲 - 西野芳彦・絢香 / 編曲 - L.O.E / 作詞・歌 - 絢香ワーナーミュージック・ジャパン
映画ドラえもん第2期シリーズにおいて、ソロ歌手が主題歌を担当するのは本作が初である。

キャッチコピー[編集]

  • DORAEMON THE FUTURE 2008
  • 僕らの希望が未来を動かす。

公式サイトについて[編集]

  • 2007年と同様、ポイントを貯めれば、マジカルレベルがアップするのと同様に、各ページを閲覧すると1ポイント貰え、ポイントに応じてランクアップする。
  • また、動画を見たり、ゲームで遊んだりすると、ポイントが貰えたりする。

ドラえもん春休みスペシャル もうひとつの“緑の巨人伝”[編集]

『ドラえもん春休みスペシャル もうひとつの“緑の巨人伝”』は、2008年3月28日に放送されたテレビアニメ『ドラえもん』(第2作2期)の特別番組。「もうひとつの“緑の巨人伝”」「キー坊が恋をした」および「ジキルハイド」の3作品から成る。『ドラえもん のび太と緑の巨人伝』と関係する2作品(「もうひとつの“緑の巨人伝”」「キー坊が恋をした」)について説明する。

登場人物は以下の通り。

ドラぼてん(水田わさび)&のびテン(大原めぐみ
「もうひとつの“緑の巨人伝”」に登場。サボテン型植物星人の2人でドラえもんのび太にそっくりである。吟遊詩人で各地を旅しており、主に「サボサボサボサボサボサボサボサボサボテンブルース〜」という歌詞が特徴の歌を歌う。しかし肝心の歌は下手である。のびテンは自分のトゲをぬいてつくった「トゲソード」、ドラぼてんは頭から無数のトゲを飛ばせる。
旅をしていたときに偶然幼い頃のリーレ(声:渡辺菜生子)と出会う(そのときリーレは城から逃げ出して兵士に追われているのを「悪い人達に追われている」と嘘を言ってごまかした)。そのためリーレと共にグリンピアを脱出、禁断の森で緑の巨人を探すこととなる。緑の巨人を見つけた後、迎えに来たシラーのおかげで禁断の森から脱出し、リーレから勲章を授かる。再びさすらいの旅にでるが荷物の中にリーレが隠れていて「私も連れて行け」と言われてしまう。
リーレの父(声 - 宇垣秀成)&リーレの母(声 - まるたまり
「もうひとつの“緑の巨人伝”」に登場。リーレの父と母。映画でも写真でしか登場せず、すでに亡くなっていたらしい。
神成さんの家のバラ
「キー坊が恋をした」に登場。神成さんの家にあるバラ。キー坊が恋をしたのだが、性別は男だった。

脚注[編集]

  1. ^ 『映画ドラえ本「のび太と緑の巨人伝」公式ファンブック』P.60-61参照。
  2. ^ もっと!ドラえもん』5号P.15参照。
  3. ^ アニメスタイル002』P.103-104参照。
  4. ^ 12月31日「大みそかドラえもん さらばネズミ年 来年は モ~30周年だよ スペシャル」にて放送。
  5. ^ 登場からわずか15秒ほどで退場した(目的はひみつ道具を取りに来るため)。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]