インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国
| インディ・ジョーンズ/ クリスタル・スカルの王国 |
|
|---|---|
| Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull | |
| 監督 | スティーヴン・スピルバーグ |
| 脚本 | デヴィッド・コープ |
| 原案 | ジョージ・ルーカス ジェフ・ナサンソン |
| 原作 | キャラクター創造 ジョージ・ルーカス フィリップ・カウフマン |
| 製作 | フランク・マーシャル |
| 製作総指揮 | ジョージ・ルーカス キャスリーン・ケネディ |
| 音楽 | ジョン・ウィリアムズ |
| 撮影 | ヤヌス・カミンスキー |
| 編集 | マイケル・カーン |
| 製作会社 | ルーカスフィルム |
| 配給 | パラマウント映画 |
| 公開 | |
| 上映時間 | 123分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $185,000,000[1] |
| 興行収入 | $786,636,033[1] $317,101,119[1] 57.1億[2] |
| 前作 | インディ・ジョーンズ/最後の聖戦 |
『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』(インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルのおうこく、Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)は、2008年のアメリカ映画。アドベンチャー映画。『インディ・ジョーンズ』シリーズの第4作。
目次 |
概要 [編集]
プロデューサーのフランク・マーシャルによると、この作品は前作の『インディ・ジョーンズ/最後の聖戦』から19年後の1957年が舞台となっている。『最後の聖戦』は1989年製作で、現実でも実際に19年が経っていることになる。シリーズで初めて第二次世界大戦後が舞台となる。これに伴い、財宝をめぐってインディをつけねらう悪役組織も、従来のナチス・ドイツから冷戦時代のソビエト連邦となった。ソビエト軍兵器のミリタリー描写は非常に精巧なものになっている。
今回の物語では、あらゆる金属を引き寄せる不思議な磁力類似の力を持ったクリスタル・スカルと呼ばれる、水晶でできた謎の頭蓋骨が、重要なアイテムとなる。
ハリソン・フォードは言うまでもなくインディアナ・ジョーンズ役で出演するほか、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のカレン・アレンが27年ぶりにシリーズ再出演。父ヘンリー役のショーン・コネリーの出演も期待されたが、公式に出演しないことを発表した。ただしルーカスのインタビューによれば脚本上では登場すると答えている(最終的には額に入った写真のみの出演)。また、監督スティーヴン・スピルバーグ、製作総指揮ジョージ・ルーカス、音楽ジョン・ウィリアムズ、製作フランク・マーシャル、音響効果のベン・バート、編集のマイケル・カーンなど主要スタッフは変わっていない。
ただし撮影監督は前3作のダグラス・スローカムから『シンドラーのリスト』以降のスピルバーグ作品を全て手がけたヤヌス・カミンスキーに交替。「コミックのような前3作のルックスを変えたくない」というスピルバーグの意向を請け、カミンスキーは常套の撮影スタイルを封印し、前3作の画質を研究することになった。
ジョージ・ルーカスとジェフ・ナサンソンによる初稿の脚本化が難航し、M・ナイト・シャマラン、トム・ストッパード、フランク・ダラボンらによる着手・撤回が繰り返された。結局脚本を纏め上げたのはスピルバーグ作品常連のデヴィッド・コープである。その間、マーカス・ブロディを演じたデンホルム・エリオットが1992年に死去、前3作全てに出演したパット・ローチも2004年に亡くなっている。
HD24Pの導入など映画撮影の電子化を推進して来たルーカスに対する「フィルムによる撮影・編集」を主とするスピルバーグの意向は、従来通りスコープ・サイズのフィルム撮影+デジタルインターメディエイト(撮影ネガフィルムをデジタル化して色彩操作から視覚効果付加・上映フォーマットへの変換までを行う)を採用して解決。前3作はフィルムのデジタル修復・修正が行われたほどだが、撮影以後のデジタルプロセッシングはもちろんシリーズ中初めてとなった。
制作はルーカスフィルム。配給はパラマウント・ピクチャーズ。VFXはILMが制作する。
今作は東京ディズニーシーにあるアトラクション『インディ・ジョーンズ・アドベンチャー:クリスタルスカルの魔宮』とは一切関連がない(王様のブランチ内のスピルバーグのインタビューより)。
総制作費は1億8500万ドルとなったが、これは制作費が安いことで知られるスピルバーグ監督作品において、過去最高額の制作費である[3]。
ストーリー [編集]
注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。
アメリカでマッカーシズムが吹き荒れた1957年。イリーナ・スパルコ率いる偽装アメリカ陸軍(正体はスパルコ同様、アメリカに潜入していたソ連軍兵士達)に拘束されたインディアナ・ジョーンズと相棒ジョージ・マクヘイルは、翌日に近くで核実験が行われるネバダ州のアメリカ軍施設"エリア51"内にある政府の機密物保管倉庫(レイダース/失われたアーク《聖櫃》の最後の場面の軍の倉庫)へ連行されてしまう。
彼らはそこで「1947年にニューメキシコ州ロズウェルで起きた事件」(ロズウェル事件)でアメリカ軍が手に入れた、強い磁気を発する長方形の箱を探す様、インディに強要する。そしてそこで彼らが見つけたのは、強い磁気で金属を引き寄せる謎のミイラだった。
インディはマクヘイルの裏切りに遭いながらも、相手の隙を突き機転を利かせ、何とか彼らの拘束から逃れることに成功し、翌日の昼にどこかの町へたどり着く。しかし、そこは軍が核実験のために建設した無人の町(サバイバルシティ)で、マネキンだらけで人間はおらず、突如実験のカウントダウンを告げるアナウンスが響いた。インディは辛くも鉛が使われた冷蔵庫に閉じこもって難を逃れるのだが、マクヘイルとの間柄からFBIから尋問を受け、共産主義者のレッテルを貼られて赤狩りの対象者になってしまった。
スタンフォース教授が辞職すると同時に大学を無期限休職処分になり、「自由の国アメリカ」と呼ばれていた祖国の現状に失望したインディは国外に向かうため列車に乗った。しかしそこにバイクにまたがった謎の青年(マット・ウィリアムズ)が話しかけてくる。彼によると自身の母親(マリオン・レイヴンウッド)がペルーから助けを求めているのだという。
登場人物 [編集]
- インディアナ・ジョーンズ(ヘンリー・ジョーンズJr.)
- 「インディ・ジョーンズ」シリーズ主人公。考古学の教授にして無類の冒険家。考古学は図書館に籠って本を読むよりも、発掘現場へと赴いて調べることが重要だと生徒に説く。
- マットから「じいさん」呼ばわりされるように壮年期に入りだしているが、そのムチさばきや行動力、考古学の知識には全く衰えがない。
- 当初は学校を辞めたマットに「自由に生きればいい」と言っていたが、自分の息子だと知ったとたん「大学へ行け」と教育者らしいことを言う。
- マリオン・レイヴンウッド
- マットの母親。「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」ではヒロインとして登場。
- 結婚式の一週間前に口論からインディとは喧嘩別れし、その後別のイギリス人男性(戦争で戦死)と結婚していた。
- しかしなんだかんだでインディのことは想っていたらしく、息子にインディの名をつけたり、「君の代わりはいなかった」と言われると態度を軟化させた。
- 物語のエンドは彼女とインディの結婚式で締めくくられた。
- マット・ウィリアムズ(ヘンリー・ジョーンズ三世)
- 今作のインディ・ジョーンズの相棒役。自分の夢を追って学校を中退し、バイクの修理で生計を立てているアウトローな青年。母親から助けを求める電話がかかってきたことから、インディと共に南米ペルーの奥地へと向かう。1957年当時のアメリカの若者らしく、バイクにまたがり、髪をポマードで撫で付けフォールディングナイフを持っている(1953年の映画『乱暴者』のマーロン・ブランドをモデルにしている)。実はインディの息子であったのだが本人はその事を知らされていなかった。初期設定では娘だったがスピルバーグが拒否したため息子になった。
- ジョージ・マクヘイル(マック)
- 第二次世界大戦中、インディと共にナチスと戦った元MI6の局員。インディを「ジョーンジー(Jonesey)」と呼びつつ、実はポーカーでスッている理由から、金を目当てにソ連の二重スパイでインディを裏切りスパルコ達に手を貸す。
- ハロルド・オックスリー教授(オックス)
- インディの大学時代の友人で、インディと共に、マリオンの父アブナー・レイヴンウッド教授の元で考古学を学んだ。3年前に消息を絶ったが、南米でインディと再会する。しかし、その時には精神に異常をきたし、一般人には訳の分からない言葉を口ずさんでいた。物語終盤で正気に戻った。
- ちなみに当初は父親のヘンリーとして描かれていたが、ショーン・コネリーが出演を断ったため新たに設定された新キャラクターである。
- ディーン・チャールズ・スタンフォース
- 「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」に登場したマーカス・ブロディの死後、大学の学部長に就任した。旧友であるインディを心配しており、彼が共産主義者だとして糾弾された際、彼への処分を「無期限休職」に軽減するため辞職した。
- イリーナ・スパルコ
- 当時ソビエト連邦の領土だったウクライナ出身。黒髪でボブカットの女性。ソ連軍の大佐にして、KGBのエージェント。レイピアを用いた剣術の達人であり、超能力を持っており、人間の目を見れば、本人の考えを読むことができるという。
- アントニン・ドフチェンコ
- スパルコの部下でソビエト連邦のエージェント。当時ユーゴスラヴィアの一部だったセルビア出身。潜入したソ連軍の部隊を指揮していた。非常に屈強で、作中にてインディに何度殴られてもなかなか気絶しなかった。物語中盤でインディと激しい戦闘を繰り広げるも、最後はインディに木の棒で殴られ脳震盪を起こし倒れたところを軍隊蟻の餌食となった。
- ヘンリー・ジョーンズ
- インディの父親(マットの祖父)。物語の始まる1957年の1、2年前あたりで亡くなったらしく、インディの机の上にマーカスと共に写真が飾られている。
- 当初出演予定だったショーン・コネリーが断ったためこのような登場となった。
- マーカス・ブロディ
- ヘンリーの級友で、インディの上司だった。1作目や3作目に登場した際は副学長だったが、後に学長に就任していたことが今作で判明した。
- ヘンリーと同じく故人であり、大学内には彼のブロンズ像が建てられている。
キャスト [編集]
| 役名 | 俳優 | 日本語吹替 |
|---|---|---|
| インディ・ジョーンズ | ハリソン・フォード | 内田直哉[4] |
| マリオン・レイヴンウッド | カレン・アレン | 土井美加 |
| マット・ウィリアムズ | シャイア・ラブーフ | 細谷佳正 |
| ジョージ・マクヘイル | レイ・ウィンストン | 松井範雄 |
| オックスリー教授 | ジョン・ハート | 中博史 |
| スタンフォース学部長 | ジム・ブロードベント | 坂口芳貞 |
| イリーナ・スパルコ | ケイト・ブランシェット | 本田貴子 |
| アントニン・ドフチェンコ | イゴール・ジジキン | 桐本琢也 |
| ロス将軍 | アラン・デイル | 小川真司 |
| テイラー | ジョエル・ストファー | 乃村健次 |
| 図書館の学生 | チェット・ハンクス | 野島健児 |
前作及び他作品からのオマージュ [編集]
- 映画の冒頭はシリーズ共通のイメージである、パラマウントのロゴマークと実景とのオーバーラップで始まる。
- 保管庫からインディが逃げ出す際、壊れた木箱から『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』に登場した聖櫃が顔をのぞかせている。
- 本作の終盤でインディが「嫌な予感がする(I've got a bad feeling about this.)」と言っているが、これはハリソン・フォードがハン・ソロ役を演じた『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』でデス・スター内のゴミ処理施設内で発したものと、『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』でイウォークに捕まって、C-3POへの供え物として丸焼きにされかけた時に発したセリフと同様のものである。
- マリオンとインディが最初に出会う際、マリオンが言う「インディアナ・ジョーンズ…」のセリフの口調は、『レイダース-失われたアーク-』でマリオンとインディが出会ったときにマリオンが言った「インディアナ・ジョーンズ…」のセリフと同じイントネーションで再現されている。
- 冒頭、偽装アメリカ陸軍にスピードレースをけしかける若者たちは、ルーカスの『アメリカン・グラフィティ』へのオマージュである。
- 図書館に迷い込むシーンにて、インディが居合わせた学生たちに「図書館なんかに真理は無いぞ」「真理は現場にある」と言う台詞があるが、これは19年前の前作『最後の聖戦』での講義中に「真理は図書館にある」「宝の地図のX印を掘って宝が出たためしは無いのだ」と生徒に説いていた台詞に対応しており、わざと全く逆のことをしゃべらせている。
- また図書館の前のシーンでKGBの車両がブロディの銅像に激突、首が取れるときに、マットは笑うがインディは無表情である。これは最後の聖戦のインディと父ヘンリーの父子描写の再現となっている。
評価 [編集]
この映画に落胆した一部のファンによって、映画シリーズがピークを過ぎ、つまらなくなった点を表す「nuke the fridge」(核の冷蔵庫)というフレーズが生みだされた。これは、インディ・ジョーンズが核爆発を冷蔵庫に隠れることで逃れるシーンから来ている。既存の、テレビにおける「jumping the shark」とほぼ同意である[5]。
また、シャイア・ラブーフは2010年9月に行ったインタビューで「人々に愛されている名作を失敗させてしまった。脚本家やスティーヴン・スピルバーグ監督のせいにすることもできるけど、与えられたものをよく見せるのが俳優の仕事。僕はそれができなかった。ハリソンとも話したけど、彼も出来栄えには満足していなかったよ」と語っている[6]。
受賞 [編集]
興行収入 [編集]
北米では5月22日に4260館で公開され、23日には3100万ドルを記録。これはメモリアルデイの週末に公開された作品の中で歴代3位に入る金曜日記録でもある(1位は『X-MEN: ファイナル ディシジョン』の4510万ドル、2位は『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』の4290万ドル)[7]。初登場1位を記録し、6月29日には3億ドルを突破した。
日本では6月21日に789館で公開され、初動興行収入は14億円(先行上映も含まれる)で初登場1位を記録した[8]。日本での最終興行収入は57.1億円で、これは2008年の夏の洋画・2008年全体の洋画において1位である[2]。
最終興行収入は全世界で7億8千万ドルとなった[1]。これは『インディ・ジョーンズ』シリーズでは最高の興行収入である。
脚注 [編集]
- ^ a b c d “Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull (2008)” (英語). Box Office Mojo. 2010年4月9日閲覧。
- ^ a b “日本映画産業統計 過去興行収入上位作品 (興収10億円以上番組) 2008年(1月~12月)”. 社団法人日本映画製作者連盟. 2010年4月9日閲覧。
- ^ 「インディ・ジョーンズ」最新作、世界興行収入は321億円に
- ^ 当初から吹き替えキャストには村井国夫を予定していたが。村井は舞台出演で収録のスケジュールが調整できず。断念せざるを得なかった。http://indianajonesjr.com/indybbs2008.html
- ^ “‘Jump the Shark,’ Meet ‘Nuke the Fridge’”. Newsweek. (2008年7月14日) 2008年7月7日閲覧。
- ^ ハリソン・フォード、シャイア・ラブーフを「あいつはとてつもないバカだ」
- ^ 『インディ・ジョーンズ4』歴代3位の快進撃 メモリアル・デイ週末で“海賊”に迫る
- ^ インディ・ジョーンズ新作がオープニングで14億円!今年最大の記録!
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- 公式ウェブサイト (英語)
- 公式ウェブサイト (日本語)
- インディ・ジョーンズ/ クリスタル・スカルの王国 - allcinema
- インディ・ジョーンズ/ クリスタル・スカルの王国 - KINENOTE
- Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull - AllMovie(英語)
- Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull - インターネット・ムービー・データベース(英語)
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