「ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター」の版間の差分
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*身長:50メートル |
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2012年7月16日 (月) 23:12時点における版
『ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター』は2011年11月25日(STAGE I)、12月22日(STAGE II)に発売されたオリジナルビデオ作品。2010年公開の映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』の後日談で、2012年公開の映画『ウルトラマンサーガ』の前日談にあたる。
概要
『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』に続く、ゼロを主役としたOV作品。テレビマガジン及びてれびくんにおける雑誌展開や付録DVD作品の『アナザースペースアドベンチャー』や『ウルトラリーグ』と同様に、映画『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』の後日談。映像におけるウルティメイトフォースゼロの新たな活躍が描かれる。また、今作はOVとしては初のブルーレイ版も発売される。
当初は10周年を迎えたウルトラマンコスモスをメインとした作品、もしくは『大怪獣バトルシリーズ』の総決算となる作品などを検討していたが、監督が『ベリアル銀河帝国』を担当したアベユーイチであり、またコスモスは『サーガ』の方で登場することになった為、『大怪獣バトル』のキャラクターも引き続き共演させつつ、ウルティメイトフォースゼロをメインとした作品に変更された[1]。
あらすじ
ベリアル銀河帝国との激闘から1年後、エメラナ姫と再会しようとしたウルティメイトフォースゼロだが、エメラナとジャンボットが謎の人工天球によって捕えられ、別の宇宙に転送される。
天球が転送された別の宇宙では、ZAPのレイとヒュウガが、惑星ブラムの目前に出現した天球の内部に潜入するが、彼らの前に歴代のウルトラ戦士を苦しめたロボット怪獣達が出現。人工天球の正体は、ロボットによる「有機生命体の抹殺」を企てるビートスターであり、エメラナ達を救うべく駆け付けたゼロ達にはロボット怪獣に加え、ジャンボットに酷似したロボットジャンキラーが襲いかかる。
登場キャラクター
- ウルティメイトフォースゼロ
ジャンナイン
- 身長:50メートル
- 体重:3万トン
ビートスター天球がジャンボットの人工知能や戦力・能力をコピーし、さらに様々なロボットの特性を融合して生み出したロボット。そのため、ジャンボットに酷似した姿を持っており[2]、ジャンボットにとっては兄弟ともいうべき存在。最強メカロボット、究極のメカロボットなどとも呼ばれる。その異名に違わず、非常に高い戦闘力と豊富な武器を持ち、ゼロ達からも全身が武器の塊と言われている。単独での飛行も可能。
ウルティメイトフォースゼロの天球内部への侵入を感知したビートスターによってジャンキラーとして起動、ウルティメイトフォースゼロに襲い掛かり、相手は天球内部の霧で力を大幅に削がれている状態とはいえ単機で圧倒した。その後人工知能もジャンボットのものをコピーしたものであるためにエメラナの声に影響を受け、彼女の説得とウルティメイトフォースゼロ、レイ、ヒュウガらに命の意味を解かれたことで正義に目覚め、ウルティメイトフォースゼロに協力する。ヒュウガを乗せてビートスターに苦戦するゼロの下に駆けつけ、ビートスターを説得するが受け入れられなかったために止む無く討ち倒した。
戦いが終わった後、エメラナから「ウルティメイトフォースゼロの4人、レイ、ヒュウガ、ゴモラ、リトラに続く9番目の勇者」[3]という意味を込めてジャンナインと名付けられてゼロたちの仲間に加わり、ウルティメイトフォースゼロも「新生ウルティメイトフォースゼロ」として再結成された。仲間となってからはジャンボットの弟と名付けられて照れ臭いためか、ジャンボットに反感を買うほど生意気な態度を取る一面も見せるようになった。
- ジャンキラーという名前の由来はジャンボットの原典でもある『ジャンボーグA』に登場するAを倒した同名の敵ロボットからだが、ジャンナインという名前やデザイン、設定は同じく『ジャンボーグA』に登場する「ジャンボーグ9」がモデルになっており、ジャンボット同様オリジナルと比べてロボットらしさが強調されたデザインになっている。「ジャンキラー」という名前は後付けで、元から「ジャンナイン」の名称で制作されていた。[4]
- デザインの初出は小学館から出版された『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』超全集の付録ポスターで、この時は青を基調としたカラーリングだった。
必殺技・武器
- ジャンバスター
- 腹部のバックル状の部分が展開して発射される、巨大な隕石でも一発で粉々に砕く超強力ビーム。威力はワイドゼロショットを上回るが、ビートスターのエネルギー光線には相殺された。
- ジャンフラッシャー
- 胸の6つの発光部から発射される誘導光弾。
- ジャンアタック
- 右膝と左膝裏のブースターに点火することで全身を高速回転させ、ジャンフラッシャーを連続発射する。全方位の敵をまとめて攻撃することが可能で、ウルティメイトフォースゼロをまとめて吹き飛ばした。
- ジャンキャノン
- 右腕のシールドポケットから出現するキャノン砲。二連ビームを放つ。
- ジャンサンダー
- 両手から放たれる電磁シャワー。説得しようとするウルティメイトフォースゼロに浴びせて苦しめた。
- ジャンレザー
- 両目から発射される、如何なる硬い物体でも完全に溶かしてしまう高熱ビーム。エメラナに対して放つが、無意識に攻撃することを拒んでいたため当たらなかった。
光の国の戦士たち
登場怪獣・宇宙人
天球ガーディアン ビートスター
- 身長:不明
- 体重:不明
ビートスター天球の中枢を成すマスターコンピューター。ジャンキラーや、天球にてコピーして作り上げたロボット怪獣軍団を操る。
普段はビートスタータワーと一体化しているが、下半身部分の拘束を解くことで単独で行動することも可能である。武器は全身のハッチを開いて撃つミサイルと顔面から撃つ強力なエネルギー光線。また、パワーはゼロを大きく上回る。
元はバット星人の侵略を受け滅んだある宇宙の住民が作ったものだが、侵略から逃れた後も住民たちは天球すら脅かしかねない争いを続けており、元より「天球の安全と環境維持のために障害を全て排除する」とプログラムされていたために生みの親を含む住民を皆殺しにした。このような過去のために有機生命体を憎んでおり、「宇宙の癌細胞である有機生命体を排除することで、宇宙に秩序と平和が保たれる」という行動理念に則り「全ての宇宙の有機生命体の抹殺」を企てる。
タワー内に侵入してきたゼロを迎え撃ち追い詰め、駆け付けたジャンキラーの説得も「非論理的」と一蹴、戦いを続ける。ジャンキラーの攻撃を全て計算済みとして回避するが、搭乗していたヒュウガがジャンキラーを操縦して放った計算外の正拳突きで顔面を破壊される。そして直後にゼロのプラズマスパークスラッシュで致命的な損傷を受け、自らエネルギー光線で人工太陽を爆破、天球を道連れにして爆散した。
不要なものとしていた人間の可能性によって敗れてもなお自らの正当性を叫んでいたが、最期の瞬間にはバット星人への恐怖を吐露した。このことから感情を持たないただの機械ではなくジャンボットやジャンキラーと同じく心を持った存在であり、極端な行為に走ったのも自らの心の弱さに敗れたからであることが示唆された。
コピーしたロボットの名前には過去の個体との区別のためにBSが付けられている。
- 着ぐるみは映画『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』に登場したデスフェイサーの改造。元になった着ぐるみは映画当時から現存していた物であり、当初はデスフェイサーがそのままロボット怪獣軍団の一体として登場する案もあった[5]。
ビートスター天球
ビートスターがコントロールする人工天球。物理的な衝突で如何なる惑星でも一瞬にして粉々に破壊してしまう。
天球表層には人工太陽とコントロールタワーのある月が浮かんでおり、内部はウルティメイトフォースゼロの力を奪う霧に包まれている。
元は滅ぼされた宇宙からの脱出用に建造されたため、多次元宇宙跳躍機能も備えている。
ジャンキラー
ロボット怪獣軍団
- 天球ロボット キングジョー(BS)
- 天球超人 エースキラー(BS)
- 天球鉄神 インペライザー(BS)
- 天球機兵 レギオノイド(BS)
レイのパートナー怪獣
触角宇宙人 バット星人
かつてウルトラの国壊滅を企んだ宇宙人の同族。過去にとある宇宙を侵略して滅ぼしており、ビートスターの誕生に間接的に関わっている。ビートスターの回想シーンにのみ登場。
登場メカニック・アイテム・その他用語
- ネオバトルナイザー
- レイがゴモラとリトラをモンスロードし、戦わせる際に使うバトルナイザー。
- 詳細は「大怪獣バトル#用語」を参照
- 惑星ブラム
- クマノ達が休暇で滞在していたZAPの開拓惑星。観光で有名らしく、レイとヒュウガもバカンスを楽しもうと向かっていた。ビートスター天球の接近で、滅亡の危機が迫る。
- ビートスター天球
- 詳細は「#ビートスター天球」を参照
- ビートスタータワー
- ビートスターが天球内部で制御するコントロールタワー。月の裏側にあり、周囲は無数のロボット怪獣が密集して守護している。
キャスト
声の出演
- ウルトラマンゼロ:宮野真守
- ミラーナイト:緑川光
- グレンファイヤー:関智一
- ジャンボット / ジャンバード:神谷浩史
- ウルトラマン:黒部進
- ウルトラセブン:森次晃嗣
- ゾフィー:田中秀幸
- ジャンキラー / ジャンナイン:入野自由
- ビートスター:石塚運昇
特技アクション
スタッフ
- 監督:アベユーイチ
- 脚本:荒木憲一
- 製作:大岡新一
- プロデューサー:渋谷浩康、仲吉治人
- 協力プロデューサー:北浦嗣巳
- 制作プロデューサー:小山信行
- 音楽プロデューサー:田靡秀樹
- 音楽:原文雄
- VFXプロデューサー:鹿角剛司
- 撮影:新井毅
- 照明:武山弘道
- 助監督:近藤孔明
- 殺陣:岡野弘之
- 編集:矢船陽介
- 特殊造形:潤淵隆文、品田冬樹
- キャラクターデザイン:後藤正行
- 制作:円谷プロダクション・バンダイビジュアル
主題歌
- 『すすめ!ウルトラマンゼロ』 作詞:田靡秀樹、山口智大 / 作曲・編曲:小西貴雄 / 歌:voyager
- 元は『ウルトラマンゼロ THE MOVIE』のOP曲。本作ではレイ役の南翔太が新メンバーに加わった体制で歌う新バージョンが使われている。
作品リスト
話数 | タイトル | 登場怪獣・宇宙人 | ゲスト ウルトラマン |
発売日 |
---|---|---|---|---|
STAGE I | 鋼鉄の宇宙 | ビートスター ジャンキラー キングジョー(BS) エースキラー(BS) インペライザー(BS) レギオノイド(β)(BS) ゴモラ |
ウルトラマン ウルトラセブン ゾフィー |
2011年(平成23年)11月25日発売 |
STAGE II | 流星の誓い | ビートスター ジャンキラー キングジョー(BS) インペライザー(BS) レギオノイド(α)(BS) レギオノイド(β)(BS) ゴモラ リトラ(S) バット星人(回想シーンのみ) |
ウルトラマン ウルトラセブン ゾフィー |
2011年(平成23年)12月22日発売 |
脚注
- ^ 『特撮ニュータイプ』23年10月号及び『宇宙船』vol.134 2011年秋号でのインタビューより。
- ^ 内部にはジャンボットと同じコックピットまで存在する。
- ^ ミラーナイトから「ジャンキラーという名前は物騒」という理由で変えることになった。グレンファイヤーは最初「ジャンボットの兄弟」という意味付けで「ジャンボットII′(ツーダッシュ)」と名付けようとしたが、ゼロからは「同じことを二回も言っている」という理由で却下された。
- ^ ハイパーホビー2012.1月号より
- ^ 『ウルトラマンゼロ外伝 キラー ザ ビートスター』DVD解説書より。
関連項目
- 大怪獣バトル
- ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国 - 本作の前日談。
- ウルトラマンサーガ - 本作から繋がる作品。
- ウルトラマンゼロ (DVD)