和歌山市駅

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和歌山市駅
駅舎(2008年12月4日)
駅舎(2008年12月4日)
わかやまし - WAKAYAMASHI
所在地 和歌山県和歌山市西蔵前3-1
駅番号 NK45(南海)
所属事業者 Nankai group logo.svg南海電気鉄道(南海)
JR logo (west).svg西日本旅客鉄道(JR西日本)
電報略号 ワシ(JR・南海とも)
駅構造 地上駅
ホーム 3面6線(うち1線は使用停止)
乗降人員
-統計年度-
(南海)17,262人/日
(JR西日本)3,088人/日
-2012年-
開業年月日 1903年明治36年)3月21日
乗入路線 4 路線
所属路線 南海本線加太線直通含む)*
和歌山港線*
キロ程 南海本線 - 64.2km(難波起点)
和歌山港線 - 0.0km(当駅起点)
NK44 **紀ノ川 (2.6km)
(2.8km) 和歌山港 NK45-1 **
所属路線 紀勢本線(JR西日本)
キロ程 384.2km(亀山起点)
和歌山から3.3km
紀和 (1.5km)
備考 共同使用駅(南海電鉄管轄駅)
JRホームに中間改札あり
*和歌山港線側からは特急サザン・急行が南海本線に直通
**紀ノ川方 - 南海本線
**和歌山港方 - 和歌山港線

和歌山市駅(わかやましえき)は、和歌山県和歌山市西蔵前にある、南海電気鉄道西日本旅客鉄道(JR西日本)の。南海・JRの共同使用駅で、南海の管轄駅である。南海の駅番号NK45

概要[編集]

当駅には、南海電気鉄道の南海本線和歌山港線のほか、JR西日本の紀勢本線が乗り入れている。南海本線と紀勢本線は当駅が終点、和歌山港線は当駅が起点となっている。全列車が停車する。南海本線の大阪方面からの列車は当駅折り返しが大半だが、特急「サザン」と急行の一部のみ和歌山港線に乗り入れる。

また、隣の紀ノ川駅から分岐する南海加太線の全列車も南海本線経由で当駅に乗り入れ、運行系統上は当駅を始発とする。ただし、1955年まで存在していた加太線旧線は当駅へ直接乗り入れていた(#旧加太線の遺構も参照のこと)。

南海本線の終点であり、その和歌山側のターミナル駅(大阪側のターミナル駅は難波駅)となっており、JR阪和線などの和歌山駅と区別するため、地元では市駅(しえき)と通称される。同様に市名をそのまま名乗る全国の「市駅」の中では最も古くから「和歌山市駅」を名乗っており、また一貫して改称もしていない。

駅構造[編集]

夜の和歌山市駅
改札口(2008年12月4日)
2番線(2007年9月2日)
3番線(2008年12月4日)
4番線(2008年12月4日)
4番線に停車する1000系
5番線に停車する8000系(2012年5月31日)
跨線橋より撮影(奥がなんば方面)

島式ホーム1面と櫛形ホームによる3面6線(現在は3面5線のみ使用)の駅で、2・3・6番線は行き止まりになっており、4・5番線のみが和歌山港へ通じている。使用されなくなった7番線は、2005年11月26日まで和歌山港線のワンマン普通列車が使用していた。

改札口は駅ビルの2階にあり、すべてのホームは駅ビルから跨線橋で結ばれている。トイレは、設置されている。

のりばは2012年4月1日現在

のりば
2 JR紀勢線 JR和歌山方面
(3番線列車用降車ホーム、使用休止中)
3 加太線 加太方面
4・5 南海本線
和歌山港線
関西空港なんば方面(特急「サザン」は4番線)
和歌山港行(特急「サザン」は4番線)
6 南海本線 関西空港・なんば方面(一部)
7 (旧南海和歌山港線普通車用ホーム、使用停止中)

加太線列車は6番線を専用ホームとしていたが、バリアフリー化工事に伴い、2012年4月1日より3番線発着に変更となった[1]

番号のない降車用ホームは2番線の反対側にあり、3番線と線路を共有している(現在は使用停止)。かつては1番線と機回し線もあったが現在は廃止され、駐車場となっている(元はJR線和歌山方面だが、晩年は使用されていなかった。現在でもホームを覆っていた屋根や蓋をされて構内へ通じなくなっている階段などの遺構が残っている。)。また、7番線も現存するが、現在は使われていない(元は和歌山港線内折り返し普通列車用であった。現在も和歌山港線の主本線は7番線である)。

2番線の出入口には中間改札口がある。ここでは、JR線利用で当駅で降車する時など乗車券を通さなくてもいい場合もあるが、南海の乗車券やスルッとKANSAIICOCAPiTaPaなどのICカードを持っている時は必ず改札処理をしなければならない[2]。よって、2番線と3番線降車ホームは向かい合わせになっているものの仕切りがあり、両者間を直接行き来することはできない。ただし、車いすなどの利用者のための橋がある。他に、南海からJRへの乗り換え客のために、中間改札の手前にJR線専用自動券売機が設置されている。また、南海線でのICカード利用者のために簡易ICカードリーダーが設置されている[3]

また、2005年11月26日までは7番線の出入口にも中間改札があった。和歌山港線は久保町・築地橋・築港町・水軒の各駅が無人駅だったため、この4駅から当駅で乗り換えもしくは降車するために乗車駅証明書発行機が改札前に設置されていた。なお、6番線と旧7番線は双方に線路終端標識が立てられ、また砂利が盛られて枕木が置かれているものの、線路架線自体はつながっている。

2012年度に、バリアフリー化のため改札とホームの間にエレベーターを設置した。2~4番線のホームに通じるエレベーターは、3番線の有効長を短縮させた跡に設置されている。


渡り線[編集]

JR紀勢本線と南海本線の間には、非電化の渡り線が設けられている。かつて、南海難波駅や南海天王寺駅(廃止された南海天王寺支線経由)[要出典]を発着とする紀勢本線直通列車がこの渡り線を経由して運転されていた。しかし、1985年3月に「きのくに」が廃止されて以降、この渡り線を使用する旅客列車は運転されていない。

また、旅客列車以外では、南海や大阪府都市開発泉北高速鉄道)が新型車両導入の際に車両メーカーの工場→JR線内甲種輸送→当駅、というルートで搬入されていたため、その際の搬入手段としてこの渡り線を利用していたが、2003年4月1日に旧・竜華信号場 - 杉本町駅 - 和歌山駅 - 南海電鉄分界点間の日本貨物鉄道の第二種鉄道事業が廃止されたため、それ以降、新型車両は百済駅または安治川口駅の貨物ターミナルからトレーラーによって陸送されることとなった。

しかし、2009年からは、新造された南海の車両がJR東海道本線城東貨物線片町線おおさか東線関西本線和歌山線・紀勢本線を経由し当駅まで甲種輸送され、この渡り線を使用して南海に引き渡されるようになった。その後日、南海本線から高野線を経由して千代田まで自力回送される。

1994年南海貴志川線(現・和歌山電鐵)の2270系の車両送り込みや1201形の廃車回送の時は、和歌山駅 - 当駅間で車両の搬送を行った。

配線図[編集]

和歌山市駅配線図
↑ 南海本線
なんば方面

南海 和歌山港線
和歌山港方面
和歌山市駅配線図
JR 紀勢本線
和歌山方面
凡例
出典:鉄道ピクトリアル 2008年8月臨時増刊「南海電気鉄道」
上は和歌山検車区



利用状況[編集]

かつては、和歌山市の玄関として、和歌山駅と肩を並べる乗降客数を誇っていたが、現在は同駅の約半分まで落ち込んでいる。実数値としても、1980年ごろの半分以下まで減少している。

  • 南海電気鉄道 - 2012年度の一日平均乗降人員は17,262人[4]で、南海の駅(100駅)では17位[4]、南海本線(今宮戎駅・萩ノ茶屋駅を除く41駅)では10位[4]である。
  • 西日本旅客鉄道 - 2011年度の一日平均乗降人員は3,088人[5]である。

各年度の1日平均乗降人員数は下表のとおり。

年度 南海電気鉄道 西日本旅客鉄道 出典
乗降人員 順位 乗降人員
1980年(昭和55年) 42,428 - 5,702 [6][5]
1985年(昭和60年) 37,697 - 5,510 [6][5]
1990年(平成 2年) 34,172 - 5,298 [6][5]
1995年(平成 7年) 30,452 - 6,294 [6][5]
2000年(平成12年) 23,844 - 4,702 [6][5]
2001年(平成13年) 22,341 - 4,416 [6][5]
2002年(平成14年) 21,188 - 4,024 [6][5]
2003年(平成15年) 20,297 - 3,850 [6][5]
2004年(平成16年) 19,766 18位 3,644 [6][5]
2005年(平成17年) 19,210 - 3,506 [6][5]
2006年(平成18年) 18,792 - 3,324 [6][5]
2007年(平成19年) 18,578 - 3,134 [6][5]
2008年(平成20年) 18,648 - 3,244 [6][5]
2009年(平成21年) 18,198 - 3,320 [6][5]
2010年(平成22年) 18,087 - 3,184 [6][5]
2011年(平成23年) 17,964 16位 3,088 [6][5]

南海本線は乗客減により、2001年3月24日のダイヤ改正で1時間当たりの本数は特急1本・急行2本・普通2本の体制に、2005年11月27日のダイヤ改正では特急2本・普通2本の体制に減少した。南海本線と競合するJR阪和線においても2011年3月のダイヤ改正以降本数が削減され、従来の特急「くろしお」1本・快速3本・普通3本体制から、特急「くろしお」1本・快速(和歌山 - 熊取間各駅停車)4本体制に減少している。

その他の特徴[編集]

南海の管理駅であるため、みどりの窓口は設置されておらず、JRの入鋏スタンパーもない。紀勢本線のりばの駅名標や案内放送もJR西日本ではなく南海の様式となっている。なお、JR券の窓口販売は行われているが、常備券や補充券による手作業での販売またはJR線で1,280円区間までであれば南海の券売機で購入可能。また、駅構内の改札前には南海系の旅行会社である南海国際旅行和歌山営業支店があり、同支店にマルス端末が設置されていた頃は、営業時間中は遠距離券について同店での購入を薦める事があった。現在はマルス端末が撤去されたため前売券の取次販売となっている。

これは、本来当駅が南海の駅として開業し、後に紀和鉄道(→関西鉄道→国鉄→JR西日本)が当駅へ乗り入れていることによる。紀勢本線の当駅から1.0km先の分界点までの線路も南海電気鉄道の所有であり、「国社連絡線」という路線名もあり、当時の運輸省(現在の国土交通省)監修「鉄道要覧」にも記載されていた。

しかし、1987年の国鉄分割民営化以降、分界点 - 当駅間の線路も含めた施設を丸ごとJR西日本に貸与した形になり、免許上は同社の第一種鉄道事業区間となった。このため、「鉄道要覧」からも「南海国社連絡線」の記述が削除されている。

ただ、上述の通り南海が管理している駅であることに変わりはないので、かつては常磐線綾瀬駅(東京都)、筑肥線姪浜駅(福岡県)および鹿児島交通枕崎線が接続していた時代の指宿枕崎線枕崎駅(鹿児島県)と同様に国鉄の駅数には計上されていなかった。しかし、現在のJR西日本の公式サイトでの公称駅数では当駅も計上されている。

駅周辺[編集]

バス路線[編集]

高速バス[編集]

路線バス[編集]

駅前にバスターミナルが整備されており、和歌山駅とともに和歌山市内の路線バスの拠点となっている。

通学バス[編集]

歴史[編集]

旧加太線の遺構[編集]

旧・加太線紀ノ川橋梁の河西橋(2003年)

現在、加太線は紀ノ川駅を経由して当駅に乗り入れているが、かつては当駅西側に紀ノ川を渡って直接乗り入れていた。しかし、1950年9月のジェーン台風によって紀ノ川橋梁が破損、同橋梁を挟む当駅 - 北島駅間は休止を経て廃止された(加太線列車は同年7月に紀ノ川駅経由になったばかりだった)。旧橋梁は「河西橋」として、二輪車、軽車両と徒歩のみ通行可能である。

その他[編集]

第4回近畿の駅百選に選定された。

隣の駅[編集]

南海電気鉄道
南海本線
特急サザン
みさき公園駅(NK41) - 和歌山市駅(NK45)
急行
和歌山大学前駅(ふじと台) (NK43) - 和歌山市駅(NK45)
区間急行(当駅 - 泉佐野駅間の各駅に停車)・普通
紀ノ川駅(NK44) - 和歌山市駅(NK45)
和歌山港線
特急サザン・急行(平日のみ)・普通
和歌山市駅(NK45) - (県社分界点) - 和歌山港駅(NK45-1)
県社分界点はかつて久保町駅という旅客駅であったが、同駅と和歌山港駅の間にあった築地橋駅築港町駅とともに2005年11月27日に廃止された。
加太線(紀ノ川駅までは南海本線)
和歌山市駅(NK45) - 紀ノ川駅(NK44)
  • ()内は駅番号を示す。
西日本旅客鉄道
紀勢本線
紀和駅 - 和歌山市駅


加太旧線
和歌山市駅 - 北島駅
和歌山軌道線
市駅前 - 宇治駅

引用・参考文献[編集]

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  1. ^ 4月1日(日)から「南海線」のダイヤを変更します (PDF) - 2012年1月24日 南海電気鉄道公式サイト内「【ご参考】 和歌山市駅の加太線発着番線を変更(最下段に□囲みで記載)」の項目より
  2. ^ 紀勢本線は全線がICOCAエリア外であるため。
  3. ^ JRのりば側に入場処理用、南海降車ホーム側に出場処理用。
  4. ^ a b c 南海線・乗降人員 - 南海アド
  5. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q 【JR各駅の1日あたりの乗降客数の推移】|和歌山県企画部地域振興局総合交通政策課・空港対策室|和歌山県 (PDF)
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 【南海電鉄各線駅別 1日あたりの乗降客数の推移】|和歌山県企画部地域振興局総合交通政策課・空港対策室 (PDF, 和歌山県)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]