枕木

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レールを枕木が支える

枕木(まくらぎ)とは、鉄道線路軌道)の構成要素。

通常の線路においてはレールを二本平行に敷設し、その下に枕木を敷いてレールを支える。枕木の間にはバラスト軌道の場合石を敷き詰め、保線要員はこの石をついてつまり具合を調整する。

近年の枕木は木製でないものが増えてきているため、実情にあわせて表記も「枕木」から「まくらぎ」「マクラギ」に置き換えられてきている。

目次

[編集] 枕木の材質・サイズ

かつては製の枕木が主流だったが、寿命が短い、狂いが生じやすいなどの欠点があった。近年はコンクリートやFFU(ガラス長繊維強化プラスチック発泡体)を使用した枕木が増えてきていて、寿命が長い、狂いが生じにくいなどの利点がある。木製に比べると建設費が高いが、寿命が長いため長い目でみるとコストは安くなる。

木製の枕木にはクリニセアカシアユーカリなど、堅く狂いが生じにくく耐久性のある木材が使われる。また、防腐剤にクレオソート油を使用することも多い(園芸店などに置かれている枕木や、線路から匂う独特のにおいはこれ)。

コンクリートまくらぎで主流のものはPCまくらぎ。PCはプレストレスト・コンクリートの略。プレストレストコンクリートにはその製作方法により、プレテンション方式とポストテンション方式がある。芯にピアノ線や鋼棒が入っており、曲げに対する抵抗力が高い。寿命は50年程度で木製に比べると狂いも生じにくい。ただし数百キロの重量があるため施工が非常に難しく、無道床橋梁(道床砂利を有しない橋梁)には使用できない。また長尺のものを必要とする分岐器付近にも適さないが、実用化されていないわけではない。

重さの問題を改善したものが「合成まくらぎ」。これは材質にFFU(ガラス長繊維強化プラスチック発泡体)を使用している。FFUは硬質ウレタン樹脂をガラス長繊維で強化したもの。重さは木製まくらぎと同程度で施工しやすい。耐久性はPCまくらぎと同等。

フローティングラダー軌道

また、枕木をレールに対して平行に敷設した「ラダー枕木」も普及しつつある。これはPC製の縦梁と軌間を保つための継材を組み合わせてはしご(英語でLadder)状にし、レールは縦梁に沿って敷設したもの。これを利用した軌道を「ラダー軌道」(en:Ladder track) という。

このほか耐久性やリサイクルの容易さから鉄製の枕木の使用も試みられてきたが、価格が高いこと、重量面から施工性の悪いことなどから普及には至たらなかった。しかし、21世紀に入ってからはJR貨物[1]や一部の製鉄所でなどで採用されている。H型スチール鋼を枕木に用いた分岐器もある。また大井川鐵道井川線アプトいちしろ - 長島ダムに採用されたアプト式区間では、急勾配による道床のずれを抑制する為に、ホッチキスの針の様に道床に挿す形状になっている鉄製枕木を採用している。

[編集] 枕木の役目・原理

  • レールの間隔を一定に保つ
  • レールを枕木が支え、枕木をバラスト(砕石や砂利)が支える
  • 列車の重量を効率よく分散させバラストに伝え、レールが地面にめり込むのを防ぐ
  • 左右のレールを絶縁する
  • クッション
  • 水平
  • カーブ
  • レールのつなぎ目と隙間
枕木を砂利が支える

[編集] 保線

砂利の調整(人力/専用車)
安全管理が重要:列車の通過しない時間帯や夜間に作業

[編集] 再利用

木製の枕木が一般的に利用されていた当時(1980年代頃迄)は、廃枕木が1本500 - 1000円ぐらいで販売されていた。現在では、バラスト軌道においては、PCまくらぎや合成枕木など、木製ではないまくらぎを用いる道床へと切り替わる傾向にあり、また、そもそも枕木を用いないスラブ軌道を採用する区間が増えるなどしたため、国内での廃枕木の発生は少なくなっている。ホームセンターや園芸資材店からガーデニング材料として販売されているが、海外からの輸入品であることが多い(2002年には、ホームセンターで売られていたマレーシア産の枕木からサソリが出てきた事件があった[2])。花壇の縁取りなどに用いられることも多いほか、一部では鉄道駅の敷地を囲うフェンスとして再利用されている。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

[編集] 脚注

  1. ^ 環境・社会報告書2007(JR貨物)(13・21ページ)
  2. ^ 常陽新聞 (2002年5月16日). “常陽新聞ニュース2002年5月16日”. ガーデニング用枕木からサソリ. 2008年10月29日閲覧。
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