指宿枕崎線

提供: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

指宿枕崎線
指宿枕崎線を走る列車(大山駅より鹿児島中央駅方面。キハ47形

指宿枕崎線(いぶすきまくらざきせん)は、鹿児島県鹿児島市鹿児島中央駅から鹿児島県枕崎市枕崎駅に至る九州旅客鉄道(JR九州)の鉄道路線地方交通線)である。JRグループで最も南を走る路線である。

薩摩半島の東岸と南端を廻り、県都鹿児島市と温泉地指宿市および港町の枕崎市を結ぶ観光の足となっているほか、鹿児島への通勤・通学路線となっている。

目次

[編集] 路線データ

[編集] 運行形態

多くの普通列車・快速列車でワンマン運転を行っているが、朝夕の一部の列車や後述の特別快速「なのはなDX」は車掌が乗務している。また、平日の朝1往復のみ鹿児島発着の列車もあるが、2009年3月14日のダイヤ改正で午後の2往復を加え3往復に増加した。

鹿児島中央駅からしばらくは、鹿児島市内の郊外住宅地を通る。そのためかなりの通勤通学需要があり、列車本数も多い。五位野駅まではほぼ20分間隔、喜入駅までは20 - 40分間隔である。その先、指宿駅または山川駅まではほぼ1時間間隔となる。

山川 - 枕崎間は本数が少なく、昼間に6時間ほど列車のない時間帯がある。鹿児島中央駅 - 枕崎駅間を直通する列車は1日1.5往復だけで、ほかは指宿駅または山川駅で乗り換えとなる(実際には、終点の指宿駅または山川駅で行き先および列車番号を変えてそのまま枕崎駅や鹿児島中央駅まで直通する列車もある)。

ワンマン運転の普通列車・快速列車(2両編成)の乗車方法は、鹿児島中央 - 喜入間では列車のホーム側のすべてのドアから乗り降りできるが、喜入 - 枕崎間においては無人駅および有人駅での営業時間外の停車時に関しては、前の車両のドアのみ開き(中扉は開かず・後ろ乗り前降り)、乗車時に整理券を取る必要がある。2006年平成18年)3月17日までは鹿児島中央 - 喜入間でも同様の扱いであった。

[編集] 快速「なのはな」

快速「なのはなDX」(キハ220形

鹿児島中央 - 指宿・山川間に快速「なのはな」、特別快速「なのはなDX」が合わせて下り7本・上り5本運転されている。指宿枕崎線の快速はキハ200系気動車が投入される1992年7月15日のダイヤ改正まで「いぶすき」の愛称で運行されていた。「なのはなDX」は観光利用を念頭に置いた指定席連結の列車で、2004年3月13日のダイヤ改正で登場した。

使用されるキハ200系気動車のうち、キハ200-9および1009は「なのはなDX」専用塗装であったが、現在はほかの車両と同じ側面に大きく「NANOHANA」と書かれた塗装に戻されている。

[編集] 使用車両

[編集] 歴史

山川 - 西頴娃間では開業時に擬制キロを採用し割増運賃が適用されたが、翌年国鉄新線建設に対し補助金が出ることになったため擬制キロによる割増運賃は廃止された。また、指宿 - 枕崎間は第二次世界大戦前に鹿児島南海鉄道という会社が鉄道敷設免許を取得したが、資本金を集められずに解散し免許が失効した区間となっている。

  • 1930年(昭和5年)12月7日 【開業】指宿線 西鹿児島 - 五位野 【駅新設】谷山、五位野
  • 1934年(昭和9年)5月20日 【延伸開業】五位野 - 喜入 【駅新設】平川、瀬々串、中名、喜入
    • 12月19日 【延伸開業】喜入 - 指宿 【駅新設】前之浜、生見、薩摩今和泉、宮ヶ浜、二月田、指宿
  • 1936年(昭和11年)3月25日 【延伸開業】指宿 - 山川 【駅新設】山川
  • 1944年(昭和19年)10月1日 【駅新設】南鹿児島
  • 1960年(昭和35年)3月22日 【延伸開業】山川 - 西頴娃(旅客営業のみ) 【駅新設】大山、西大山、薩摩川尻、東開聞、入野、頴娃、西頴娃
  • 1963年(昭和38年)10月31日 【延伸開業】西頴娃 - 枕崎(旅客営業のみ) 【駅新設】御領、石垣、水成川、頴娃大川、松ヶ浦、薩摩塩屋、白沢、薩摩板敷、枕崎 【線名改称】指宿枕崎線
  • 1966年(昭和41年)10月1日 【駅新設】坂之上
  • 1980年(昭和55年)10月1日 【貨物営業廃止】西鹿児島 - 山川
  • 1986年(昭和61年)12月1日 【臨時乗降場新設】郡元、宇宿
  • 1987年(昭和62年)4月1日 【承継】九州旅客鉄道 【臨時乗降場→駅】郡元、宇宿
  • 1988年(昭和63年)3月13日 【駅新設】慈眼寺
  • 2004年(平成16年)3月13日 【駅名改称】西鹿児島→鹿児島中央
  • 2006年(平成18年)5月1日 枕崎駅移転により営業キロ0.1km短縮
  • 2008年(平成20年)10月4日 谷山 - 慈眼寺間3kmの高架工事着工(2016年ごろ完成予定)

[編集] 沿線の状況

車内から石油備蓄基地/鹿児島方面
西大山駅から開聞岳を望む

五位野駅あたりまでは住宅地や畑の中が主な車窓であり、また鹿児島市電と並行する区間がある。平川駅あたりから宮ヶ浜駅あたりまでは海岸線沿いを走り、天気がよい場合、大隅半島が見えかなり景色がよい。

指宿駅近辺で一旦内陸に入った後、山川駅でまた海岸沿いを通る。その後、南側(枕崎方面進行左側)に開聞岳が見えるようになる。このあたりはほぼ畑の中を抜けていく。ただし若干の高低差があり、切通しになっている箇所も多数ある。線路脇の保守が余り行われていないため、線路脇の樹木が列車にぶつかるところも多数ある。

頴娃駅あたりから枕崎駅あたりまではやや海岸線から離れたところを走るが、要所要所で海は見える。

山川駅から枕崎駅までは、山川・西頴娃駅を除きすべて無人駅である。

利用者などが書き記す駅ノートは2008年4月現在確認できるだけで西大山駅にある(以前は郡元駅と枕崎駅にもあった)。


[編集] 駅一覧

  • 全駅鹿児島県に所在。
  • 快速=「なのはな」、特別快速=「なのはなDX」
  • 普通列車は全駅に停車する。
凡例
停車駅 … ●:全列車停車、▲:一部の列車が停車、|:全列車通過
列車交換 … ◇・∨:交換可、|:交換不可
駅名 駅間営業キロ 累計営業キロ 快速 特別快速 接続路線 列車交換 所在地
鹿児島中央駅 - 0.0 九州旅客鉄道九州新幹線鹿児島本線日豊本線*
鹿児島市電第二期線唐湊線鹿児島中央駅前電停
鹿児島市
郡元駅 2.2 2.2  
南鹿児島駅 1.3 3.5 鹿児島市電:谷山線南鹿児島駅前電停
宇宿駅 1.4 4.9 鹿児島市電:谷山線脇田電停
谷山駅 2.5 7.4  
慈眼寺駅 1.8 9.2  
坂之上駅 2.1 11.3  
五位野駅 2.8 14.1  
平川駅 3.1 17.2  
瀬々串駅 3.4 20.6  
中名駅 3.4 24.0  
喜入駅 2.6 26.6  
前之浜駅 3.8 30.4  
生見駅 4.6 35.0  
薩摩今和泉駅 2.9 37.9   指宿市
宮ヶ浜駅 2.8 40.7  
二月田駅 2.7 43.4  
指宿駅 2.3 45.7  
山川駅 4.3 50.0    
大山駅 4.2 54.2      
西大山駅 2.5 56.7      
薩摩川尻駅 1.1 57.8      
東開聞駅 1.8 59.6      
開聞駅 1.4 61.0      
入野駅 1.8 62.8      
頴娃駅 3.3 66.1       南九州市
西頴娃駅 1.6 67.7      
御領駅 2.7 70.4      
石垣駅 2.4 72.8      
水成川駅 1.4 74.2      
頴娃大川駅 1.8 76.0      
松ヶ浦駅 2.1 78.1      
薩摩塩屋駅 1.8 79.9      
白沢駅 2.0 81.9       枕崎市
薩摩板敷駅 2.5 84.4      
枕崎駅 3.4 87.8      
  • *:日豊本線の正式な終点は鹿児島駅だが、すべての列車が鹿児島中央駅に乗り入れている。
  • 五位野、平川、瀬々串に停車する快速は朝の下り1本のみである。また、2008年には薩摩今和泉駅に「なのはなDX」の下り全列車と上り1本が停車していた。現在は「なのはなDX」下り1本と一部の快速「なのはな」が停車する。

[編集] 過去の接続路線

[編集] 関連項目

他の言語