和歌山競輪場

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和歌山競輪場
地図
基本情報
所在地 和歌山県和歌山市五筋目10-1
座標 北緯34度14分25.8秒 東経135度10分15.1秒 / 北緯34.240500度 東経135.170861度 / 34.240500; 135.170861座標: 北緯34度14分25.8秒 東経135度10分15.1秒 / 北緯34.240500度 東経135.170861度 / 34.240500; 135.170861
電話投票 55#
開設 1949年(昭和24年)12月16日
施行者 和歌山県
走路 400m
重勝式投票 Kドリームス
公式サイト 和歌山けいりん
実況
担当 中村隆之
宮原英治
西森和也
記念競輪
名称 和歌山グランプリ
開催月 1月
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和歌山競輪場(わかやまけいりんじょう)は和歌山県和歌山市五筋目(いつすじめ)にある競輪場。施設所有および主催は和歌山県(和歌山市ほか4市開催は2002年3月で終了[1])。競技実施はJKA中日本地区本部近畿支部。

概要[編集]

和歌山競輪場は1949年12月に開設された。毎年1月10日前後には開設記念競輪GIII)『和歌山グランプリ』が開催されている。2018年までの二日目の優秀競走(第12レース)では、世界遺産に認定された「熊野古道」にちなんで『熊野古道賞』の名称で行われていた。

1966年6月に、西日本の競輪場では初めて、第3、4コーナーサイドに電光式確定板を設置した[2]

特別競輪は、過去に準特別競輪(GII)のふるさとダービーが1995年と1996年の12月に開催され、いずれの大会も松本整が優勝した。特別競輪(GI)の開催実績はなかったが、2020年に高松宮記念杯競輪が開催され、これが和歌山で初めてのGI開催となった[3]。なお、同大会はCOVID-19の流行と感染拡大の防止の観点から、競輪のGI競走としては初めて無観客での開催として行われた[4][5]

実況は、テレビ和歌山の中村隆之アナウンサーやテレビ和歌山が発注したオフィスエスワン(西森和也代表)の宮原英治、西森和也らが担当している。

2011年7月22日の開催より重勝式投票のKドリームスを発売している。トータリゼータシステム日本トーターを採用している。

2020年度の第71回高松宮記念杯競輪を開催した関係で2021年年初の『和歌山グランプリ』は開催されなかったが、代わりに改修工事のため本場開催を休止中であった岸和田競輪場が当施設を借り上げ、同時期に『岸和田キング争覇戦in和歌山』として開設記念を代替開催した。

2022年9月4日よりモーニング競輪を開始した。

わかちゃん[編集]

マスコットキャラクターはみかんの「わかちゃん」で、2002年度に誕生した。これにちなんで2010年からは『わかちゃん杯争奪戦』が開催されている。

2022年現在、和歌山放送ラジオで『和歌山けいりん・夕暮れわかちゃん倶楽部』という5分番組を週1で放送しており[6]、同局の事務局が「わかちゃんファンクラブ」という会を開いている[7]

地上波中継[編集]

2024年時点では、KEIRINグランプリ・GI決勝が全国テレビ放送される他は競輪の地上波中継はほとんど行われていないが、和歌山競輪場でのGIIIはテレビ局のテレビ和歌山、AMラジオ局の和歌山放送が地上波中継を実施している。

所属選手[編集]

2024年1月時点で、和歌山を登録地としている選手は34名で、内訳はS級11名、A級1・2班13名、A級3班7名、L級3名。支部長は稲毛健太(97期)。

バンク[編集]

400mを使用している。全国の競輪場の中で最後までクロソイド曲線のバンクを採用していたが、1999年のバンク全面改修工事の際にマッコーネル曲線に改修された[8]。現在のバンクはクセのない走りやすいバンクで、直線も比較的長いため、どの脚質の選手でも実力を存分に発揮できるバンクとなっている。

2コーナーからバック直線にかけての裏側に紀の川が流れており、河口付近に位置することから海風が入り込んでくる影響がある。

バンク内には大型映像モニターはなく、決定表示盤である電光掲示板が3コーナーに1か所設置されているのみである。

交通アクセス[編集]

歴代記念競輪優勝者[編集]

優勝者 登録地
2003年 新田康仁 静岡
2004年 小野俊之 大分
2005年 手島志誠 群馬
2006年 市田佳寿浩 福井
2007年 山内卓也 愛知
2008年 神山雄一郎 栃木
2009年 加倉正義 福岡
2010年 永井清史 岐阜
2011年 武田豊樹 茨城
2012年 山田裕仁 岐阜
2013年 武田豊樹 茨城
2014年 林雄一 神奈川
2015年 武田豊樹 茨城
2016年 郡司浩平[9] 神奈川
2017年 中川誠一郎[10] 熊本
2018年 東口善朋 和歌山
2019年 池田憲昭 香川
2020年 松浦悠士 広島
2022年 郡司浩平 神奈川
2023年 脇本雄太 福井
2024年 古性優作 大阪
2025年
※1節4日間制開催となった、2002年4月以降の歴代記念競輪優勝者を列記。

2002年の52周年までは前後節3日間の計6日間で開催されていた。なお1982年の32周年後節は降雪のため開催が打ち切りに、また1989年の39周年後節は昭和天皇崩御のため中止となった。

不祥事[編集]

同競輪場の管理職員(元・前事務所長)だった和歌山県の男性職員2人が、それぞれ2015年4月から2020年2月と、2019年4月から2020年9月にかけて、常習的に競輪の車券を、800 - 1,000レース分に亘って購入していたことが明らかになった。競輪関係業務に就いている公務員が車券を購入する行為は自転車競技法上の禁止行為であり、和歌山県は「不適切行為である」として、2021年10月6日付で、これら2職員を戒告処分とした。2人は「競輪の売り上げに貢献するため」と説明している模様である[11]

脚注[編集]

  1. ^ 「和歌山県4市競輪事務組合」。和歌山市のほか、海南市新宮市田辺市で構成
  2. ^ 『近畿競輪二十年史』(近畿競輪運営協議会)p.200
  3. ^ 2020年度GP・GI・GII開催日程の決定について”. KEIRIN.JP (2019年3月26日). 2019年3月26日閲覧。
  4. ^ 6月18日からの高松宮記念杯は無観客で実施 - 2020年5月29日 日刊スポーツ
  5. ^ 高松宮記念杯競輪も無観客での開催が決定 - サンケイスポーツ、2020年5月29日
  6. ^ 和歌山けいりん夕暮れわかちゃんCLUB
  7. ^ わかちゃんファンクラブをご存知ですか? - 服部佳代子さんの投稿コラム Gambooコラム、2017年9月19日
  8. ^ 競輪場/場外売場 競輪場情報 和歌山競輪場 KEIRIN.JP
  9. ^ 郡司浩平G3初優勝「上で頑張りたい」/和歌山 - 2016年1月12日 日刊スポーツ
  10. ^ 中川誠一郎が当地初参戦でG3制覇/和歌山 - 2017年1月12日 日刊スポーツ
  11. ^ 競輪場責任者2人が車券購入、800~1000レース「売り上げに貢献のため」 読売新聞 2021年10月26日

外部リンク[編集]