ワルキューレ (マクロスΔ)

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ワルキューレ
Macross Delta Freyja Sculpture.JPG
第67回さっぽろ雪まつり(2016年2月)で制作されたフレイア・ヴィオンの雪像
基本情報
出身地 日本の旗 日本
ジャンル J-POPアニメソング
活動期間 2016年 -
レーベル FlyingDog
公式サイト ワルキューレ特設サイト
メンバー
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ワルキューレWalküre)は、テレビアニメマクロスΔ』および、関連作品に登場する架空の女性5人組の音楽ユニット。または各キャラクターの声や歌を担当する女性声優歌手ら5名による実在するグループである。キャッチフレーズは「超時空ヴィーナス」。

メンバー[編集]

氏名 生年月日 年齢 身長 イメージカラー 決め台詞
美雲・ギンヌメール
Mikumo Guynemer
小清水亜美 JUNNA 2064年8月17日 3歳 165cm 歌は神秘
フレイア・ヴィオン
Freyja Wion
鈴木みのり 2052年11月3日 14歳 → 15歳[1] 154cm 歌は元気
カナメ・バッカニア
Kaname Buccaneer
安野希世乃 6月8日 22歳 168cm 歌は命
レイナ・プラウラー
Reina Prowler
東山奈央 7月23日 15歳 147cm 黄緑 歌は愛
マキナ・中島
Makina Nakajima
西田望見 4月19日 18歳 159cm ピンク 歌は希望
  • 個人データはマクロスポータルサイトのCHARACTERを参照。フレイア以外の誕生年は発表されていないが、『マクロスΔ』作中の時代設定は2067年である。美雲の生年と年齢は当初不明扱いで、生年月日は『マクロスΔ』第21話の中で明かされ、年齢については同第22話の中で触れられる。
  • 現実世界における楽曲などのメンバー名表記は「美雲ΔJUNNA」「フレイアΔ鈴木みのり」「カナメΔ安野希世乃」「レイナΔ東山奈央」「マキナΔ西田望見」。

設定[編集]

基本情報[編集]

ワルキューレは、星間複合企業体ケイオスの情報・芸能部門に所属する戦術音楽ユニット (Tactical Sound Unit) である。銀河系各地で猛威を振るう謎の奇病ヴァールシンドロームを歌の力で鎮静化するために結成されたユニットの中でも、ワルキューレは先駆けにして一番の成功例となっている[2]。また、銀河ネットワークチャートに常時ランクインするアーティストという一面もあり、メンバー入りに憧れる少女たちが急増している[3]

2063年にメンバー選考が始まり、2064年の第1次オーディションと訓練期間を経て、2065年に4人組ユニット[注 1]としてデビュー。その活動には第一次星間大戦(2009年 - 2010年)の直後から歌の力を研究している謎の人物「レディM」の意向が絡んでいるとされる。活動中止の危機やメンバーの入れ替わり[注 2]を経て、2067年4月[3]の第3次オーディション以降は5人編成となっている。エースボーカルの美雲は、他のメンバーでさえ素性を知らない謎に包まれた存在。フレイアはワルキューレに憧れ、故郷の惑星ウィンダミアを飛び出してきた新メンバー。カナメはユニットをまとめるリーダーであり、美雲加入以前のエースボーカル。レイナはハッカー、マキナはメカニックとして一流の腕前を持つ。ポジション的には美雲とフレイアがメインボーカルを務め、バックボーカル3人の中ではカナメが前に立つという関係にある[4]

ワルキューレは惑星ラグナに駐留するケイオス・ラグナ支部に所属し、周辺星系を中心に作戦を展開している[3]。ヴァール対策活動においては、ラグナ支部第三戦闘航空団の可変戦闘機部隊Δ(デルタ)小隊と共同任務にあたる。両者はラグナのバレッタシティーに鎮座する巨大戦艦マクロス・エリシオンを拠点とし、その左腕部にあたる宇宙空母アイテールに乗艦して移動する。

ワルキューレのシンボルとして、手の甲を逆さに向けて、手の指でアルファベットのWの形を作るハンドサイン(ワルキューレサイン)がある。片手の場合は親指を閉じ、4本の指を広げ、中指と薬指を交差させる。両手の場合は人差し指と中指を広げたVサインを2つ作り、左右をつなげる(2人でVサインをつなげるパターンもある)。

任務[編集]

戦術音楽ユニットの結成には、バロータ戦役(2045 - 2046年)当時のサウンドフォースジャミングバーズバジュラ戦役(2059年)当時のランカ・リーシェリル・ノームといった歌い手たちから得られた、フォールドエフェクト研究の成果が反映されている[5]

ヴァールシンドロームの罹患者は健常から突然自我を失い、異常な興奮状態となり暴徒化する。原因は完全に解明されていないが、体内に共生する「フォールド細菌」の活性化が関係していると考えられる。フォールド細菌を抑制する方法としては、「フォールド因子受容体(フォールドレセプター)」という特殊な受容体を持つ者の歌声に含まれる「生体フォールド波」が効果的とみなされている。歌声を聞かせることでヴァール発症者を正気に戻すことができるが、根本的に完治させられるわけではない。ワルキューレのメンバーは皆フォールドレセプターが高い数値を示しており、新メンバーオーディションではその数値が合否の判定材料となる。

生体フォールド波は、ライブ(生歌)でなければヴァールへの効果が激減するうえ、歌い手の危機的状況によって発生レベルが変動する[3]。このため、メンバーはヴァールの暴動発生地点へ出向き、あえて危険に身をさらしながら戦場ライブを行う。メンバーには歌の力のみならず、戦場で生身で歌う覚悟も求められる。通常はユニット単位で活動しているが、ヴァールが複数同時多発的に発生した場合は、単独もしくはサブユニットに分かれて対応することもできる[2]

メンバーが戦場に似つかわしくない華やかな衣装をまとい、派手な見得を切るのは、暴徒の注意を引きつけて鎮圧作戦を効率化する目的のほか、民間人に「ワルキューレが来たからもう大丈夫」と安心させて混乱を防ぐためである[3][6]。さまざまなジャンルの曲を歌うのは、どのような歌がヴァール鎮圧に効果があるのか試すためである[6]。衣裳にはフォールドプロジェクターが備えられており、着用者の周囲にホログラフィを投影し、コスチュームチェンジを行う[7][注 3]。バイオシルク製のアンダースーツやメイクアイテムには、防弾機能や対光学兵器成分が含まれている[3][7]。腰周りに巻いたガスジェットクラスターから窒素ガスを噴出することで、空中を短時間飛行したり方向転換することができる[7]

また、メンバーの歌声にはヴァール発症のリスクを低下させる効果もあるため、平常時には星々を訪問してワクチンライブを開催している。その模様は銀河ネットで配信され、高い人気と知名度を得ている。

新型機VF-31 ジークフリード5機で編成されるΔ小隊は、戦場ライブではワルキューレの護衛役を果たし、ワクチンライブではアクロバット飛行のパフォーマーとして会場を盛り上げる。機体にはフォールド波を増幅するフォールドクォーツや、小型飛行体マルチドローンプレートといったサポート用の特殊装備を搭載しており、エアショーではフォールド波を増強するスモークを散布する[6]。ワルキューレ自身もマルチドローンプレートを遠隔操作し、ライブの演出装置としたり、銃弾を防ぐバリアを展開したりする。

メンバー詳細[編集]

現メンバー[編集]

美雲・ギンヌメール(みくも ギンヌメール)
声 - 小清水亜美 / 歌 - JUNNA
ワルキューレのエースボーカル。身長165cm。年齢や素性・経歴の一切が不明なミステリアスな美女。コンサート時の決め台詞は「歌は神秘」。
歌声に含まれる生体フォールド波の力はメンバー随一。メンバーで唯一、飛行中のVFの上に設置したワイヤーを掴んで立つことができ[9]、そのままヴァール化した相手の機体にとり付いて直接歌を聴かせる、一切の装備なしで惑星ラグナの海中深く潜水するなど、常人離れした身体能力をみせる。
公私ともに単独行動をとることが多く、パーティ等の場にも滅多に姿を見せないため、レイナからは「単独行動クイーン」と評されている。プライベートでは独り全裸で瞑想に耽る様子も描かれる。
フレイアを初対面時より高く評価し、ワルキューレ加入後は優しい言葉よりも活を入れる台詞を送ることが多いが、フレイア自身が「自分が歌う意味」を深く考えるようになるにつれ、期待と信頼を露わにすることが増える。惑星ラグナ脱出時の戦闘にてステージが敵の攻撃の直撃を受けた際は、身を挺してフレイアを庇う。
任務中にプロトカルチャーの遺跡群と交感し、そこを経由して互いの存在を認識することとなったウィンダミアの「風の歌い手」ハインツにも興味を示す。
その正体は、ヴァールに対抗するため生み出された「星の歌い手」のクローンであり、フォールドレセプターも人為的に植えつけられたもの。2064年8月17日に完成した後すぐワルキューレに加入した[注 4]ためそれ以前の過去を持たず、当初は自身がクローンである事実も知らなかったが、真相を知る前も知った後も「歌を歌えるのならどうでもいい」と達観した態度をとる。
ウィンダミア王国宰相のロイドからは「星の歌い手」と呼ばれ、また彼やハインツ(王や側近)から「ルダンジャール・ロム・マヤン」という言葉で命令される。さらに、自分以外のワルキューレのメンバーが惑星ウィンダミアⅣで戦術ライブを行っている最中にロイドからこの言葉をかけられた際には、身体中に謎の模様が浮かび上がり、ハインツが「星の歌」と呼ぶ歌を歌う。
その後はロイドによってウィンダミアに軟禁された上、新統合軍やΔ小隊を含めた全人類を操るための道具として利用されるが、フレイアの歌によってロイドの支配から解放され、キースの援護を受けたΔ小隊によって救出される。
フレイア・ヴィオン
声 - 鈴木みのり
ワルキューレの新メンバー。2052年11月3日生まれ。14→15歳[1]。身長154cm。ウィンダミア王国出身のウィンダミア人で、天真爛漫な性格と大胆な行動力の持ち主。コンサート時の決め台詞は「歌は元気」。
ウィンダミアの田舎の農村レイヴングラス村出身[注 5]で口調に訛りがあり[注 6]、「ごりごり」が口癖。Δ小隊のハヤテ・インメルマンからは笑い方が気持ち悪いと言われる。ウィンダミア人特有の高い身体能力を持つが、ダンスは苦手[注 7]。好物は地元特産のウィンダミアアップル。
幼少期、ウィンダミアを訪れた地球人ライト・インメルマンからもらった携帯音楽端末から流れるリン・ミンメイFire Bomberシェリル・ノームランカ・リーらの歌声に魅了される。憧れのワルキューレの新メンバーオーディションに参加するため故郷を離れて貨物船に密航するが、行き先を間違え、惑星アル・シャハルでハヤテと出会う。ヴァール暴動の際にワルキューレと共に歌ったことで資質を見い出され、ハヤテに惑星ラグナに連れてきてもらいオーディションを経て正式メンバーに選ばれる。ウィンダミア王国の宣戦布告によりスパイの嫌疑をかけられる一方、母国の空中騎士団から「裏切り者」と謗られるが、「銀河中のみんなを幸せにするために歌う」という自分なりの答えを見い出し、ワルキューレに留まる決意をする。歌の力は不安定だが、気持ちが昂るとルンが光り輝く「ルンピカ」状態になり、「風の歌い手」に拮抗するほどのフォールド波を発出する。
ハヤテとは互いを励ましあう関係だが、惑星ヴォルドールでの戦闘時にフォールドレセプターの共鳴を経験してから、存在が気になり始める。ウィンダミア人の人生の折り返し地点にあたる15歳の誕生日の晩、ハヤテがプレゼントした人工雪に感動し、本来見つめられるのも触られるのも恥ずかしいはずのルンを触られても意に介さずにハヤテを見つめ続けるほど、大きく気持ちを通わせる。
ハヤテとのフォールドレセプターの共鳴が彼の暴走を招く可能性が浮上してからは、歌うことに迷いを抱くようになり、Δ小隊の惑星ウィンダミアⅣ突入作戦では、その「迷い」が原因でフォールド波が不安定になるが、美雲の平手打ちによる叱責と、ワルキューレメンバーとハヤテの説得により「迷い」を振り切る。
惑星ウィンダミアⅣでの戦術ライブを経て、右手甲部にウィンダミア人特有の老化の徴候が現れ、最初に気付いたミラージュ以外のΔ小隊のメンバーに悟られないよう右手に包帯を巻いて隠す。
ラグナでの最終決戦では、ロイドの命令で強制的に「星の歌」を歌わされた美雲を救うために歌うが、その最中でハヤテから想いを告白されたことに対し、自身の老化を悟られたくないために口ごもる。しかし、ミラージュから発破を掛けられる形で、ハヤテが好きであることを打ち明ける。
カナメ・バッカニア
声 - 安野希世乃
ワルキューレのリーダー。6月8日生まれ。22歳。身長168cm。惑星ディバイド出身。ほかのメンバーを見守るしっかり者の姉的存在で、Δ小隊との共同作戦のマネージメントも行う。コンサート時の決め台詞は「歌は命」。
銀河中に歌声を響かせるアーティストを目指した後[12]、アイドルとしてソロデビューしたが売れずに引退。ケイオスの音楽部門にマネージャーとして就職したが、フォールドレセプターの数値が条件を満たしていたためワルキューレの創設メンバーとなった。以前はエースヴォーカルだったが、美雲の加入後は縁の下の力持ち的な存在としてユニットの成長に尽くしている。
Δ小隊のアラド・メルダース隊長とは職務上のパートナーでありつつ、互いに意識しあうような素振りも見せる。また、戦死したΔ小隊のメッサー・イーレフェルトのことは、自分の歌声を必要としてくれた人として心に残すことになる。
レイナ・プラウラー
声 - 東山奈央
ワルキューレの電子作戦担当。7月23日生まれ。15歳。身長147cm。凄腕のハッカーという一面を持ち、寡黙で感情表現に乏しいが、毒舌家でもある。コンサート時の決め台詞は「歌は愛」。
過去にケイオスのネットワークにハッキングして捕まり、その腕を買われて諜報部サイバー部門で働いていたが、カナメと共にレセプター適性を認められてワルキューレの創設メンバーとなった。もともとアイドルや歌には興味がなく、以前はメンバーの中でも浮いた存在だった。マキナとは喧嘩ばかりしていたが、やがて姉妹のように仲が良くなり、プライベートでは一緒に生活している。好きな食べ物はバレッタクラゲ(生で丸呑み)。
ウィンダミアから帰還した後、VF-22(ライト機)からマキナが発見したボイスレコーダーのデータをサルベージし、ウィンダミア第一次独立戦争での次元兵器投下の真実を明らかにする。
マキナ・中島(マキナ なかじま)
声 - 西田望見
ワルキューレのメカニック担当。4月19日生まれ。18歳。身長159cm。髪はピンク色のツインテールで、ふわふわした雰囲気を醸し出している。メンバー随一の豊満なバストを持ち、実際に際立たせるような露出の多い衣装を好み、ファンを魅了している。仲間やメカに可愛らしいあだ名をつける癖がある。コンサート時の決め台詞は「歌は希望」。
祖父の代よりメカニックという家系に生まれ育ち[12]、エリシオンの整備員たちからは、「マキナ姐さん」と慕われるほどの整備技能を持つ。元々アイドル好きでもあり、メカニックとアイドルの両方の夢をかなえられるという理由からオーディションを受け、リディやクレアと一緒に合格した。現実の厳しさに挫けそうになった時期もあったが、見た目では判らぬ芯の強さがあり、仲間を想う気持ちも強い。
惑星ウィンダミアⅣでの戦術ライブ中に、狙撃されそうになっていたフレイアをかばって左腰背部を銃撃される。意識不明の重体となるものの、治療により意識を回復し、最後の作戦に無理を押して参加する。

元メンバー[編集]

第1回オーディションでマキナと同時に合格し、美雲やフレイアが加入する以前に所属していた初期メンバー。

リディ・ル・グローン
声 - 菊地瞳
ラグナ人の少女。2064年にマキナやクレアと共にオーディションに合格したが、デビュー前の厳しい訓練やレッスンに付いていけず脱退した。
クレア・パドル
声 - 日笠陽子
金髪の少女。マキナやリディと共にオーディションに合格し、デビューメンバーの1人となる。イメージカラーは水色()。ユニットの下積み時代を支えたが、過酷な環境に耐えられなくなり脱退した。その後はケイオス地球支部の広報担当で働き、ワルキューレの活動を陰ながら応援している。

制作[編集]

コンセプト[編集]

マクロスシリーズ」制作の中心的人物である河森正治は、シリーズ前作『マクロスF』の制作中から、次回作の歌手はユニットにするという構想をもっていた。これは近年のアイドルユニットアニメの盛況とは関係なく[2]、女性歌手2人(ランカ・リーシェリル・ノーム)が登場した『マクロスF』と被らないためという考えがあった[8]。「マクロスシリーズ」の場合、「歌が戦いを終息させる」ことがすでに知られているので、今回は発想を変えて「歌が利くこと」を前提とし、生物が凶暴化する奇病に歌で対抗する音楽ユニットという設定が生まれた[13]。歌の意義や凄さを明確化するため、作中では「戦術音楽ユニット」という呼称を用いて、「アイドルではない」ことを示している[14]

ユニット(チーム)をテーマにすることについては、『AKB0048』(2012 - 2013年放送)において、リアルタイムで活動するAKB48を間近で取材できた経験も大きいという[2]AKB選抜総選挙の順位発表会の異様な緊張感を体感したことが、ワルキューレの「戦場に出る覚悟」という部分につながっている[15]。『AKB0048』は主要メンバーだけで17人(研究生9名+襲名メンバー8人)という大所帯だったので、今回は人数を検討した結果5人編成になった。

ワルキューレ」を英語読みした「バルキリー」は「マクロスシリーズ」の初代主力可変戦闘機VF-1愛称であり、可変戦闘機全体の通称でもある。『マクロスΔ』ではワルキューレの他に「ジークフリード」「フレイア」「カイロス」「エリシオン」といった北欧神話ギリシア神話由来の名称が使われている。

音楽面[編集]

ヒロインのフレイア・ヴィオンは、『マクロスF』のランカ・リー(中島愛)やゲーム『マクロス30 銀河を繋ぐ歌声』のミーナ・フォルテ(千菅春香)と同じく、一般公募のオーディションで選ばれた新人が声と歌を担当する。今回は2014年末に告知された「歌姫オーディション[16]」に応募した約8,000人の中から、18歳の鈴木みのりがフレイア役を射止めた[17]

エースボーカルの美雲・ギンヌメールは、『マクロス7』の熱気バサラ(声:林延年/歌:福山芳樹)やミレーヌ・ジーナス(声:桜井智/歌:チエ・カジウラ)、『マクロスF』のシェリル・ノーム(声:遠藤綾/歌:May'n)と同じく、声優と歌手がそれぞれ声と歌のパートを分担する。美雲の声は小清水亜美が担当し、歌は新人のJUNNAが担当する(ふたりの年齢差は15歳)。美雲の圧倒的な歌を歌いこなせる人材探しは難航したが、フライングドッグの福田正夫プロデューサーに見いだされ、JUNNAが「マクロスシリーズ」最年少の歌姫に選ばれた[18]

楽曲の方向性に関して、福田は「J-POPという呼び名が生まれる以前の歌謡曲にあった『なりふり構わないベタベタ感』『メロディの中毒性』が、一周回って新しいのではないか」と述べている[19]。『マクロスF』では菅野よう子が音楽面の全てを担ったのに対し、本作ではチーム体制で様々な作詞・作曲家が参加している。

メンバー5人全員が揃う機会は2016年3月が最初で[20]、レコーディングは別々に行っているが、福田によれば「正気の沙汰ではない」複雑なコーラスワークを録音している。アニメ本編で流れる歌はレコーディングスタジオで収録した音源だけでなく、アフレコスタジオで声優がキャラクターの芝居を演じたあと、その場で改めて録り直したバージョンを使うこともある[21][22]

デザイン・作画[編集]

ワルキューレのキャラクター原案はCAPCOM所属の実田千聖が担当し、総作画監督のまじろがアニメーション用キャラクターデザインを行った(2名とも女性スタッフ)。実田はゲーム『エクストルーパーズ』(2012年)のキャラクターデザインを手がけており、そのPVをサテライトが制作したことが縁で本作に参加することになった[23]。ワルキューレのロゴは美術デザイン担当のロマン・トマが手がけ[24]、第4話では『マクロスF』のキャラクターデザインを担当した江端里沙が衣装デザインにクレジットされている。

作画面では、ダンスや技術的に難易度の高いカットはメインアニメーターの中山竜が担当している[25][注 8]。近年のアイドルアニメはダンスシーンを3DCGで処理するケースが増えているが[注 9]、本作はダンサーの振り付けVTRを参考に手描きしている。

現実における活動[編集]

『マクロスΔ』の前期オープニングテーマ「一度だけの恋なら」は、「マクロスシリーズ」としては初めて歌い手が出演するプロモーションビデオ(PV)が制作された。YouTubeにおける公式動画[26]は再生回数が900万回を超えた(2017年2月時点)。

デビューシングル「一度だけの恋なら/ルンがピカッと光ったら」はオリコンデイリーチャート最高2位、ウィークリーチャート最高3位を獲得。ラゾーナ川崎プラザで行われたリリース記念無料ミニライブ[27]には約1万人を動員した[28]。メンバーは5月18日の『めざましテレビ』の音楽コーナーにゲスト出演し[29]、「デビュー曲が宇多田ヒカルを抑えて配信ランキング1位[注 10]を獲得した」と紹介された。

ファーストアルバム『Walküre Attack!』はオリコンデイリーチャート最高1位、ウィークリーチャート最高2位を獲得。セカンドシングル「絶対零度Θノヴァティック/破滅の純情」はオリコンデイリーチャート最高2位、ウィークリーチャート最高6位を獲得。セカンドアルバム『Walküre Trap!』はオリコンデイリーチャート最高3位、ウィークリーチャート最高3位を記録した。アルバムは2作品ともゴールドディスク認定され、『Walküre Attack!』は第31回日本ゴールドディスク大賞において「アニメーション・アルバム・オブ・ザ・イヤー」を受賞した[30]

8月・9月には大阪名古屋東京Zeppで『SANKYO presents マクロスΔ 戦術音楽ユニット"ワルキューレ" 1st LIVE in Zepp Walküre Attack!』を行った。

2017年は1月25日にレアトラックアルバム『ワルキューレがとまらない』をリリース。1月28日・29日には「SANKYO presents マクロスΔ 戦術音楽ユニット"ワルキューレ" 2nd LIVE in 横浜アリーナ『ワルキューレがとまらない』」を開催し、2日間で2万2千人を動員した[31]。29日の公演には美雲(声)役の小清水亜美とクレア役の日笠陽子がゲスト出演した[32][33]

ディスコグラフィ[編集]

フライングドッグより発売。

シングル[編集]

一度だけの恋なら/ルンがピカッと光ったら
2016年5月11日発売
『マクロスΔ』前期OPテーマ/EDテーマと、挿入歌「いけないボーダライン」の3曲を収録(カラオケバージョン付き)。
絶対零度Θノヴァティック/破滅の純情
2016年8月10日発売
『マクロスΔ』後期OPテーマ/EDテーマに加え、挿入歌「風は予告なく吹く」と「GIRAFFE BLUES」2バージョンを収録(カラオケバージョン付き)。

配信限定シングル[編集]

いけないボーダーライン
2015年12月31日発売。第1話挿入歌。
恋! ハレイション THE WAR
2016年3月21日発売。第1話挿入歌。

アルバム[編集]

Walküre Attack!
2016年7月6日発売
第1クールで使用された12曲を収録。初回限定盤は「一度だけの恋なら」のミュージックビデオを収録したDVDが付属する。
Walküre Trap!
2016年9月28日発売
第2クールで使用された楽曲を含む計12曲を収録[34]。初回限定盤には「絶対零度Θノヴァティック」のミュージックビデオを収録したDVDが付属する。
ワルキューレがとまらない
2017年1月25日発売
新曲や新録曲に加えて、未発表曲を収録[35]

ライブ[編集]

出演日 タイトル 会場
2016年8月14日 - 9月10日 SANKYO presents マクロスΔ 戦術音楽ユニット"ワルキューレ" 1st LIVE in Zepp Walküre Attack!
2017年1月28日 - 29日 マクロスΔ 戦術音楽ユニット"ワルキューレ" 2nd LIVE in 横浜アリーナ「ワルキューレがとまらない」 横浜アリーナ

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ オリジナルメンバーはカナメ・バッカニア、クレア・パドル、レイナ・プラウラー、マキナ・中島の4名。カナメとレイナはケイオス元職員、クレアとマキナは第1次オーディション合格者。
  2. ^ ユニット始動時は5人組だったがデビュー前にリディ・ル・グローンが脱退。デビュー後にはクレア・パドルが脱退し、美雲・ギンヌメールが新加入した。
  3. ^ 「マクロスシリーズ」では映画『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』から『マクロスF』に至るまで、映像的なコスチュームチェンジという技術が描かれている[8]
  4. ^ フレイアたちとは異なり、オーディションを受けずに加入したため、初めて顔を合わせる前のレイナからは「特別なコネでワルキューレに加わった」と陰口を言われていた。
  5. ^ 漫画『マクロスΔ 銀河を導く歌姫』第1話ではフレイアの家族(母・姉)が登場するが、アニメ『マクロスΔ』第16話ではフレイアは父・母が「風に召された」と話している。
  6. ^ 演じる鈴木みのりは愛知県出身で、地元の三河弁に近いイントネーションで演じている。[10]
  7. ^ 作中では描かれていないが、ダンスの得意なハヤテがフレイアに指導するというエピソードが考えられていた[11]
  8. ^ 中山は『ばらかもん』でまじろと一緒に仕事をしたことから『マクロスΔ』に誘われた。
  9. ^ 『AKB0048』では寄りのカットは手描き、引きのカットは3DCGを使い分けた。
  10. ^ レコチョク週間ランキング(2016年 5月10日 - 5月16日)

出典[編集]

  1. ^ a b アニメ『マクロスΔ』第16話にて15歳の誕生日を迎える。
  2. ^ a b c d 「INTERVIEW 河森正治総監督」『リスアニ! Vol.25』、エムオン・エンタテインメント、2016年5月、52-55頁。
  3. ^ a b c d e f 「戦術音楽ユニット<ワルキューレ>とは!?」『AnimeJapan2016 会場配布冊子』、1-2頁。
  4. ^ 「『マクロスΔ』音楽プロデューサー 福田正夫インタビュー」『Quick Japan Vol.126』、太田出版、2016年6月、95頁。
  5. ^ 用語集”. マクロスポータルサイト. 2016年7月5日閲覧。
  6. ^ a b c 月刊ニュータイプ 2016年6月号』、KADOKAWA、2016年、24頁。
  7. ^ a b c 「でるた小劇場(ちびキャラフラッシュアニメ) おしえてワルキューレ 装備編」『マクロスΔ 第1巻』特典映像、バンダイビジュアル、2016年。
  8. ^ a b マクロスシリーズ最新作『マクロスΔ』河森正治×安田賢司×根元歳三スタッフインタビュー”. バンダイビジュアル (2016年4月7日). 2016年7月5日閲覧。
  9. ^ 『月刊ニュータイプ 2016年6月号』、KADOKAWA、2016年、14-17頁
  10. ^ 『マクロス』トークショーに、ジーナス家や歌姫が時空を超えて集結! マックスとミリアが孫と対面!?【AnimeJapan 2016】”. ファミ通.com (2016年3月26日). 2016年7月22日閲覧。
  11. ^ リスアニ! Vol.25』、エムオン・エンタテインメント、2016年5月、53頁。
  12. ^ a b "ハヤテ&ミラージュ&ワルキューレが語る!「マクロスΔ」スペシャルPV"(YouTube). BigWest. (2016年6月7日) 2016年6月9日閲覧。
  13. ^ 『月刊ニュータイプ 2016年1月号』、KADOKAWA、2015年、54頁。
  14. ^ 「マクロスΔ 監督/安田賢司インタビュー」『Febri Vol.34』、一迅社、2016年4月、77頁。
  15. ^ 「『マクロスΔ』総監督・河森正治インタビュー」『Quick Japan Vol.126』、太田出版、2016年6月、89-92頁。
  16. ^ 歌姫オーディション”. ビックウエスト. 2016年7月5日閲覧。
  17. ^ 『マクロスΔ(デルタ)』 5人組グループに所属する新歌姫は、18歳の新星・鈴木みのりさん!” (2015年10月29日). 2016年7月5日閲覧。
  18. ^ 『月刊ニュータイプ 2016年6月号』、KADOKAWA、2016年、18頁。
  19. ^ 「『マクロスΔ』音楽プロデューサー 福田正夫インタビュー」『Quick Japan Vol.126』、太田出版、2016年6月、95頁。
  20. ^ 『Febri vol.35』、一迅社、2016年、70頁。
  21. ^ 『マクロス』シリーズ最新作に抜擢された"声優アーティスト・鈴木みのり"とは?”. entertainment station (2016年7月7日). 2016年7月7日閲覧。
  22. ^ 三間雅文 [Sunma47] (2016-06-05). "『マクロスΔ』第10話「閃光のAXIA」をご覧下さいました皆様、有難うございました。…" (ツイート) – Twitterより. 
  23. ^ 新人キャスティングは毎回が賭けで30年!?『マクロスΔ』河森正治総監督、安田賢司監督、キャラクター原案・実田千聖さんインタビュー”. アニメイトタイムズ (2016年4月3日). 2016年7月6日閲覧。
  24. ^ ThomasRomain ロマン・トマ [Thomasintokyo] (2016-04-01). "マクロスΔの戦術音楽ユニット「ワルキューレ」のロゴデザインを担当させていただきました。…" (ツイート) – Twitterより. 
  25. ^ 『月刊ニュータイプ 2016年5月号』、KADOKAWA、2016年、32頁。
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関連項目[編集]

外部リンク[編集]