エレクトリックベース
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| 別称:エレキベース、ベースギター、ベース | ||||||||
| 各言語での名称 | ||||||||
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エレクトリックベース | ||||||||
| 分類 | ||||||||
| 関連楽器 | ||||||||
エレクトリックベース(electric bass、エレキベースとも)は低音部の撥弦楽器である。日本では「エレクトリックベース」と略さずに呼ばれることは少なく、エレキベース、ベースギター、あるいは単にベースと呼ばれる(本項本文では主にエレキベースと表記する)。弦は基本的に4本[1]。5本や6本以上のものは多弦ベースとも呼ばれる。
21世紀ではポピュラーな楽器だが、登場初期は非常に高価な代物でヴァン・ヘイレンのベーシスト、マイケル・アンソニーはエレクトリックギターの1弦と2弦を外してエレキベースの練習をしていたという。また、Mr.Big、ナイアシンのベーシスト、ビリー・シーンは「当時ギターよりエレキベースが高価で買えなかったから、ギターでベースラインを弾いていたんだ」と語っている。ベース弦もギター弦にくらべると高価である[2]。
世界初のフレット付きのエレキベースは、1951年に発売されたフェンダー社のプレシジョンベースである[3][4]。
呼称[編集]
「エレクトリックベース」とは、「エレクトリックのベースギター (electric bass guitar) のことである。本来「エレクトリックベース」は「電気信号を別個の発音機器に送る低音域用の弦楽器」という意味で、「それ自体に音を発生させる機能がある低音域用の弦楽器」である「アコースティック・ベース」の対義語である。しかし、エレキベースが世に出た当初は、他にこのような電気信号式のベースはなかったことから、自然この語はほぼ排他的に「エレクトリックのベースギター」を指す語となった。
もっとも1960年代まで米国では、「フェンダーベース」という呼称が一般的だった。おそらく、この呼称は初めて量産されたフェンダー社のプレシジョンベース、及びその後継機種であるジャズベース[5]の流通量の豊富さ、ミュージシャンの使用頻度の高さによるものと思われる。「エレクトリックベース」の呼称は、米国のセッションベーシストであるキャロル・ケイが自著「How to play electric bass」で用いたのが最初といわれる。
日本語でも英語でも、「ベースギター (bass guitar)」とは通常このエレクトリックベースギターを指す。また、エレクトリック・ギターは通称「エレキ」と呼ばれるが、エレクトリックベースを「エレキ」とは呼ばない。
ベース奏者のことを「ベーシスト (Bassist)」と呼ぶ。著名なベーシストとしては、ファンク、R&Bではブーツィー・コリンズ、ラリー・グラハム、ジェームス・ジェマーソン(モータウン)、バーナード・エドワーズ(シック)、ロバート・クール・ベルらがいる。また、ロックではアンディ・フレイザー[6]、メル・サッチャー(グランド・ファンク)、ロジャー・グローバー、ポール・マッカートニー、ビル・ワイマン、ジョン・エントウィッスル[7]らが、ジャズ・クロスオーバーでは、マーカス・ミラー、ウィル・リー、ポール・ジャクソン、スタンリー・クラーク、チャック・レイニー、ジャコ・パストリアスなどがいる。一般的に、バンドのメンバーを紹介する際は、「ベース」と紹介されることが多い。
調弦[編集]
通常弦は全て巻弦であり、音高はギターでいう3-6弦の1オクターブ下が1-4弦に相当する[8]。音域が低いため、楽譜上はヘ音記号で記譜する。
コントラバスとの比較[編集]
エレキベースは、音域や演奏上のパートから見ればコントラバスの電気信号型と見なすこともできるが、その用途、構造、形状、発音方式、増幅方式などは全てエレキギターに準じており、実態は低音域を演奏することに特化したエレキギターである。
エレキベースとコントラバスの主な違いは以下の通り:
| コントラバス | エレキベース | 備考 | |
|---|---|---|---|
| サイズ | ・等身大ほどの大きさ | ・通常のギターとほぼ同等 1 | |
| 演奏形態 | ・楽器脇に立って弾く ・専用の椅子に座って弾く |
・立って肩から吊るして弾く ・着席し膝の上に乗せて弾く |
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| 奏法 | ・ボウイング ・ピッツィカート ・スラッピング ・グリッサンド ・タッピング |
・ピッキング ・スラッピング ・タッピング ・グリッサンド |
独特の音響効果を得るためにエレキギターでボウイングをすることは稀にあるが、エレキベースでボウイングをすることはまずない。 |
| フレット | ・ない | ・ある 2 | フェンダー社最古のエレキベース商標は「プレシジョン・ベース」である。「プレシジョン」とは英語で「正確」という意味で、フレットを付けたことにより誰でも容易に正確な音程を出せるようになったことを表した命名である。コントラバスにはフレットがないので、ある程度の修練を積んだ者でなければ正確な音程で弾くことは難しい。 |
1 アコースティックギターのような厚みがなく、ネックの部分はやや長め(詳細は「クラシックギターとエレキギター」の項を参照)。
2 ただしフレットのついていない特殊なエレキベースも存在する(詳細は「フレットレス ベース」の項を参照)。
エレキベースの種類[編集]
4弦のものが一般的であるが、5弦より弦の多い多弦ベースとも呼ばれるものもある。6弦までのものが一般的であるが、中には15弦ベースといったものもある[9]。
- フレットレス: フレットの付いていない特殊なエレキベース
- 5弦ベース
- 6弦ベース
- 7弦ベース[10]
- 8弦ベース[10]
- 12弦ベース[10]
- エレクトリック アップライトベース
- スティック: 8弦、10弦、12弦のものがある
- ワーギター: 7弦〜12弦のものがある
- アッシュボリー・ベース
脚注[編集]
- ^ エレキベースとは? ベースの初心者
- ^ ベース弦はなぜ高い? スタジオラグへおこしやす
- ^ “フェンダーベースの特徴と種類別おすすめベース5選+弦・アンプ” (日本語). ピカップ. 2018年9月21日閲覧。
- ^ “About | Fender Musical Instruments”. 2018年9月21日閲覧。
- ^ エレキベースのメーカー ベースの初心者
- ^ Andy Fraser ディスコグラフィー Discogs
- ^ 世界の有名ベーシスト スタジオラグへおこしやす
- ^ 『ビートルズ・ロック・ベース教室』シンコー・ミュージック、初版、1996年8月12日。45頁。ISBN 4-401-12023-X。
- ^ Inc., mediagene (2017年11月5日). “15弦ベースってどんな音がするの?” (日本語) 2018年9月21日閲覧。
- ^ a b c ベーススレまとめWiki - 多弦ベース
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- ベース・マガジン - リットーミュージックが発行する月刊誌でエレキベース専門誌として日本国内書店でよく目にする雑誌