チャック・レイニー
チャック・レイニー(Charles Walter Rainey III、1940年6月17日 - )はアメリカのベーシスト。セッション・ベーシストとして、ソウル、R&B、ジャズ、クロスオーバーを中心に幅広いジャンルのレコーディングで活躍した。評判の高いジェームス・ジェマーソンらの影に隠れがちであるが、優れた演奏をするベーシストとして知られている。公式HPでは、モータウン・レーベルのシュープリームスとの共演も確認できる。
略歴[編集]
オハイオ州クリーブランド生まれ。テネシー州の大学では、音楽に熱中した。兵役中にギターを覚え、大学・兵役終了後、地元のヤングタウン・クリーブランドに戻り、クリーブランドの地元バンドで専門的にギターを弾く。後にベースに転向。ニューヨークでセッション・ベーシストとして活動を始め、キング・カーティス[1]、アレサ・フランクリン、シュープリームス、クインシー・ジョーンズ、サム・クック、エタ・ジェイムズ、ジャッキー・ウィルソン、アル・クーパー、ローラ・ニーロ、ロバータ・フラックなどのレコーディングで活躍する。特に注目すべき点は、ビートルズのアメリカでの2番目のツアー「キング・カーティス・オールスターズ」にメンバーとして参加、ロサンジェルスに拠点を移すきっかけとなる。1972年にロサンゼルスへ移り、スティーリー・ダンのレコーディングで重要な役割を果たした。
1981年、オハイオ州芸術評議会から、最も貴重な賞を授与された厳選された数少ない音楽のサイドマンとして認可を受ける。それらは17のプラチナ・ゴールドレコード、ディーン・マーチンLife Time of Achievement賞 ベースマガジン / ニューヨークベースコレクレィブ'Life Time achievement賞、ダウンビート誌とプレイボーイ誌が選ぶ音楽投票トップ10(ベース・カテゴリー)での35年間連続ベース部門で選ばれ続けた事等が評価の対象となった。
音楽教育[編集]
音楽教育も彼のキャリアと経験の重要な一部であるので、彼のテキストや教則ビデオは多くの教諭によりカリキュラムとして使われ、独学で勉強する人々にとっても魅力的なツールとなっている。 The Musicians Institute/B.I.T. とDick Grove Music Work Shopsのために初級ベースコース教材を書き教えたのを皮切りに、音楽教育学の分野の経験を身に付け加はじめた。 彼は70年代にギタープレーヤー誌とベースマガジンに教則コラムを書いた最初の有名ミュージシャンの一人である。コラムを持つという当時としての新しい試みの成功は、現在に見られのコラムニストによる連載の基礎となるものである。 「ロックンロール栄誉殿堂」は毎年ロックミュージックの伝説的人物を選ぶ。 2003年の時点で、チャック・レイニーのベースラインとリズムは、以下のアーティストのオリジナル・レコーディングのベースを担当したものとして認定されている。 アレサ・フランクリン(1987年)、マーヴィン・ゲイ、ジャクソン5、ラスカルズ、スティーリー・ダン。
ディスコグラフィ[編集]
リーダー・アルバム[編集]
- The Chuck Rainey Coalition (1972, Skye Records)
- Born Again (1981, Hammer 'N Nails)
- Hangin Out Right (1996, CharWalt Records)
- Sing and Dance (1998, CharWalt Records)
参加アルバム[編集]
- 1965: Red Holloway - Red Soul (Prestige)
- 1967: Phil Upchurch- Feeling Blue (Milestone)
- 1968: Hubert Laws - Laws' Cause (Atlantic)
- 1968: David "Fathead" Newman - Bigger & Better (Atlantic), The Many Facets of David Newman (Atlantic)
- 1968: Cal Tjader - Solar Heat
- 1968: Laura Nyro - Eli and the Thirteenth Confession
- 1974: Steely Dan - Pretzel Logic
- 1975: Steely Dan - Katy Lied
- 1976: Steely Dan - Royal Scam
- 1977: Steely Dan - Aja
- 1980: Steely Dan - Gaucho