楽器

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楽器とは音楽を奏でるために用いるの出る器具である。広くは音を出すことができるものすべてを楽器とすることもあるが、一般的には音を出すために作られた器具を指す。

多くの楽器は、

の双方から成っているが、後者を持たない物もある。

なお、「音を出すものでも、風鈴など演奏を目的として作られていないものは楽器とは言わず、音具と呼ぶ」という風説もあるが、「そもそも『演奏』とは何か、『音楽』とは何か」という問題も含めて区別は全く不明確であり、一般的な概念ではない。

楽器の分類[編集]

楽器分類学における分類[編集]

最もよく知られているザックス=ホルンボステル分類(HS分類)では、発音原理に基づいて以下の5つに分ける。当初は「体」「膜」「弦」「気」の4分類法だったが、後に「電」が加えられた。

旧来の慣用的分類[編集]

歴史的経緯から使われている分類。明確な分類基準に基づくものではないので、楽器を体系的に分類するには全く適していない(楽器分類学#概要)。

  • 管楽器 - 一般的には『管』の内部の空気を振動させて音を出す楽器であるが、オカリナのように『管状』でないものも含まれるから、訳語としては『吹奏楽器』の方が適切である。HS分類では気鳴楽器となる。管状の楽器では、音高は筒の長さや形状によって決まり、音色は楽器の作りによってかなり異なったものとなる。
    • 金管楽器 - の振動によって管の内部の空気を振動させる楽器。唇簧管楽器。広義のラッパ。音高を変えるために、バルブなどによって管の長さを変える仕組みを持つものが多い。『金属』で作られているかどうかは無関係である。
    • 木管楽器 - 金管楽器以外の管楽器すべて。唇の振動によらないもの。広義の。無簧(エアリード)、単簧(シングルリード)、複簧(ダブルリード)に分けられる。一般に音高を変える側孔(音孔)を持つ。『木』で作られているかどうかは無関係である。
  • 弦楽器 - 張力を持たせて張ったを弾く、擦る、叩くなどして音を出す楽器。音高は弦の長さや張力によって決まり、弦の材質、共鳴胴の形状、材質などによって様々な音色のものがある。HS分類では弦鳴楽器となる。
  • 打楽器 - 楽器をばちで打ったり楽器同士を打ち合わせることによって音を出すものが多いが、振ったり擦ったりして出す楽器もある。様々な材料と形のものがあり、音や奏法も様々である。HS分類では体鳴楽器または膜鳴楽器となる。
  • 鍵盤楽器 - 指や足で演奏するための鍵盤を有するもの。HS分類では発音原理次第で、体鳴楽器、弦鳴楽器、気鳴楽器、電鳴楽器のいずれかに該当することになる。
  • 電気楽器 - 何らかの手段で作り出した物理的振動を、電気的、電子的に増幅処理して、最終的に電磁気力によって音を出す楽器。振動源だけに着目すれば、HS分類の体鳴楽器、膜鳴楽器、気鳴楽器、弦鳴楽器のいずれかに属するわけであるが、いずれであってもHS分類では電鳴楽器として分類される。
  • 電子楽器 - 振動自体を電子的手段で作成し、最終的に電磁気力によって音を出す楽器。HS分類では電鳴楽器となる。
  • - 人間の声は一種の楽器として取り扱われることがあるが、HS分類では楽器とみなさない。

地域による分類[編集]

  • 和楽器 - 日本の伝統的な楽器。
  • 民族楽器民俗楽器) - 西洋音楽に用いる楽器以外の楽器。普通、日本語で「民族楽器」と言った場合には和楽器を含まない。

機能による分類[編集]

主旋律と和音伴奏を同時に弾ける楽器を「完全楽器」と呼ぶことがある。

完全楽器と不完全楽器の境界線は曖昧である。例えば、一見すると不完全楽器であるヴァイオリンも、和音伴奏部をアルペジオで崩して弾いたり、バッハ弓を使うなどの裏技を駆使すれば、完全楽器に近い演奏が可能である。

楽器メーカー[編集]

Category:楽器メーカーCategory:日本の楽器メーカーを参照のこと。

関連項目[編集]