ニュー・ウェイヴ (音楽)
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ニュー・ウェイヴ(New Wave) とは、1970年代の終わりから1980年代頃にかけて世界的に流行したロックの一ジャンルである。パンク・ムーブメントまっただ中の1977年のイギリスで生まれた。パンクと同時代的な気分を共有しつつ、音楽的な洗練度を高め、メジャーで成功したバンドも多い(エルヴィス・コステロ、ポリスなど)。またのちのインディーズの先駆というべきマイナー・レーベル(スティッフ、ラフ・トレード、4AD、ミュートなど)がいくつも誕生し、アバンギャルド系を始めとする多くのバンドにLP・EPの発表の機会を与えた。
音楽的なスタイルは特定できず、パンク、スカ、レゲエ、1960年代のロック(パブ・ロック、ロカビリー)、パワー・ポップ、モッズ、エレクトロニック・ミュージック、ファンクなど、さまざまなジャンルの音楽の影響が混在している。
1983年頃には商業化が進行し、ニュー・ロマンティックスとして売り出された多くのバンドがアメリカ進出を果たし、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンと呼ばれた。
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[編集] 概要
ニュー・ウェイヴという言葉は、1977年8月ごろに英メロディ・メーカー紙が、XTCやスクィーズなどを紹介する記事の中ではじめて使ったと言われている。日本ではイエロー・マジック・オーケストラの影響が大きく、ニュー・ウェイヴ=テクノポップという印象が強い。また当時、アンダーグラウンドのパンクバンドたち(東京ロッカーズなど)がニュー・ウェイヴとして紹介されたこともある。日本で積極的にニュー・ウェイヴを紹介したロック評論家として、阿木譲、森脇美貴夫、北村昌士、渋谷陽一、今野雄二、市川哲史、小野島大、佐久間英夫らの名前を挙げることができる。またピーター・バラカンや小林克也のようなMTV番組の司会者も支持者の名前として挙げることができる。1990年ごろから人気テクノ・ユニットとして頭角を現した電気グルーヴの石野卓球も、インディーズ期の人生(ZIN-SAY!)時代からニュー・ウェイヴの再評価に大きな役割を果たしている。音楽的な傾向があまりにも多岐にわたるため、いくつかに分類して代表的なバンドを以下に示す。
ユーリズミックス、ヒューマン・リーグ、XTC(バリー・アンドリューズ在籍時)、ニュー・オーダー、ABC、トーマス・ドルビー、フロック・オブ・シーガルズ、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、オーケストラル・マヌヴァーズ・イン・ザ・ダーク(OMD)、ソフト・セル、トンプソン・ツインズ、ゲイリー・ニューマン(チューブウェイ・アーミー)、アート・オブ・ノイズ、バグルス、デペッシュ・モード、ヤズー、ヘヴン17(別プロジェクトとしてB.E.Fとしても活動)、ビル・ネルソン、ペット・ショップ・ボーイズ、ウルトラヴォックス、アソシエイツ、ティアーズ・フォー・フィアーズ 、ミート・ビート・マニフェスト etc.
ザ・キュアー、エコー&ザ・バニーメン、ジョイ・ディヴィジョン、コクトー・ツインズ、ザ・ザ、マガジン、サイケデリック・ファーズ、ヴァイオレント・ファムズ、U2、カメレオンズ、ジーザス・アンド・メリー・チェイン、モダン・イングリッシュ、ポジティヴ・ノイズ etc.
デュラン・デュラン、ヴィサージ、ジャパン、クラシックス・ヌヴォー、シンプル・マインズ、スパンダー・バレエ etc.
アズテック・カメラ、オレンジ・ジュース、フェルト、ヘアーカット100、モノクローム・セット、ザ・スミス、ロータス・イーターズ、チャイナ・クライシス、エヴリシング・バット・ザ・ガール、アイレス・イン・ギャザ、モーマス、ペイル・ファウンテンズ、パステルズ、ストロベリー・スウィッチブレイド etc.
エルヴィス・コステロ、カルチャー・クラブ、ニック・ロウ、オルタード・イメージ、グラハム・パーカー、ブームタウン・ラッツ
プリテンダーズ、スクィーズ、マーシャル・クレンショウ、ジョー・ジャクソン、オンリー・ワンズ、プリムソウルズ、ザ・ツーリスツ(ユーリズミックスの前身バンド)
イアン・デューリー、デキシーズ・ミッドナイト・ランナーズ、スクリッティ・ポリッティ、スタイル・カウンシル、ポール・ヤング、ファイン・ヤング・カーニバルズ etc.
アダム&ジ・アンツ、ギャング・オブ・フォー(後期)、バウ・ワウ・ワウ、ア・サーテン・レイシオ、グラクソ・ベイビーズ、ポップ・グループ、23スキドゥー etc.
ポリス、スペシャルズ、ポップ・グループ、ジ・イングリッシュ・ビート(ザ・ビート)、LKJ、マッドネス、セレクター、UB40、マーク・スチュワート etc.
スージー・アンド・ザ・バンシーズ、バウハウス、トーンズ・オン・テイル、ラヴ・アンド・ロケッツ、エイリアン・セックス・フィエンド、ダンス・ソサエティ、セックス・ギャング・チルドレン、サザン・デス・カルト(後のカルト)、シスターズ・オブ・マーシー、ミッション、キリング・ジョーク、ヴァージン・プルーンズ、ニュー・モデル・アーミー、レッド・ローリー・イエロー・ローリー、フレッシュ・フォー・ルル、プレイ・デッド etc.
ザ・フォール、ワイヤー、ビッグ・カントリー、オルタナティヴTV、ザ・ドゥルッティ・コラム、フライング・リザーズ、パブリック・イメージ・リミテッド、スリッツ、 etc.
スロッビング・グリッスル、サイキックTV、コイル、キャバレー・ヴォルテール、ディス・ヒート、ホワイトハウス、テスト・デパートメント、ソビエト:フランス etc.
- アメリカ合衆国のバンド
The B-52's、ブロンディ、カーズ、トーキング・ヘッズ、ディーヴォ、ペル・ウブ、スーサイド、バングルス、チープ・トリック、The Go-Go's、ザ・ナック、トム・トム・クラブ、レジデンツ、クローム、カトリーナ&ジ・ウェイヴス、キッド・クレオール&ザ・ココナッツ、ザ・フィックス、ザ・ロマンティックス、リアル・ライフ、リフレックス、ワン・チャン etc.
- ジャーマン・ニューウェイヴ(ノイエ・ドイッチェ・ヴェレ)/ドイツ出身のバンド
DAF、ニナ・ハーゲン、アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン、デアプラン、ピロレイター、パレ・シャンブルグ、ホルガー・ヒラー、アンドレアス・ドラウ、ディー・クルップス、トミー・シュタンプ、メビウス・プランク・ノイメイヤー、リエゾン・ダンジュルーズ etc.
ザ・セインツ、INXS、メン・アット・ワーク、スプリット・エンズ、ジム・フィータス、バースディ・パーティ、SPK etc.
- 日本のバンド
イエロー・マジック・オーケストラ、ビートニクス、ヒカシュー、プラスチックス、四人囃子、立花ハジメ、MELON、P-MODEL、ムーンライダーズ、サンディー&ザ・サンセッツ、一風堂、ジュラン、アーバン・ダンス、SHI-SHONEN、EP-4、サディ・サッズ、SODOM、オート・モッド、有頂天、DER ZIBET、人生(ZIN-SAY!)、耳切坊主 etc.
[編集] 補足
当時の日本における理解のされ方は、イギリスでパンク・ムーブメントの後に登場した、新しいスタイルのミュージシャン・バンド群というもので、その定義はあいまいだった。日本では、初期のRCサクセションさえニュー・ウェイヴと呼ばれた。
ザ・ジャム、トム・ロビンソン・バンド、エルヴィス・コステロなどはもともとパンクに分類されていた。
1981年にニュー・ロマンティクスが台頭してからは、ニュー・ウェイヴという言葉は比較的使われなくなった。当時人気のあったアダム・アンド・ジ・アンツ、デュラン・デュランなどは、ニュー・ロマンティクス、フューチャリストと呼ばれた。
ミュージカル・ユースはUB40と同じ傾向のレゲエ色の強いグループであったが、アイドル・グループというイメージが強かったため、ニュー・ウェイヴとは見なされなかった。
[編集] 後継者
1990年代以降の日本において、ニュー・ウェイヴ的な音楽を継承したバンド。
- 電気グルーヴ
- フリッパーズ・ギター
- ボアダムズ
- POLYSICS
- VOLA & THE ORIENTAL MACHINE
- ロマンポルシェ。
- GOATBED
- BEAT CRUSADERS
- the telephones
- APOGEE
- Lillies and remains
また2004年ごろから、英国を中心にポスト・パンク/ニュー・ウェイヴ的な音楽を演奏するバンドが多数現れ、ポスト・パンク/ニュー・ウェイヴ・リバイバルと呼ばれた(テクノ系は特にエレクトロクラッシュと呼ばれた)。
[編集] 参考文献
- ピース・オブ・マウンテン編集『ルーツ・オブ・パンク・ロック』 シンコー・ミュージック、1989年。ISBN 4-401-61270-1
- 石野卓球/野田努著『テクノボン』 宝島社、1994年。ISBN 4-7966-0804-4
- 佐久間英夫著『テクノのススメ』 ブルース・インターアクションズ、1999年。ISBN 4-938339-50-1
- 南田勝也著『ロックミュージックの社会学』(青弓社ライブラリー) 青弓社、2001年。ISBN 978-4-7872-3190-1
- 小野島大監修『UKニュー・ウェイヴ』 シンコー・ミュージック、2003年。ISBN 4-401-61800-9