ガレージロック
| ガレージ・ロック | |
|---|---|
| 様式的起源 | Early ロックンロール, ロカビリー, beat, R&B, ソウル, ブルース, surf rock, frat rock, instrumental rock |
| 文化的起源 | late 1950s アメリカ合衆国 early 1960s カナダ |
| 使用楽器 | エレクトリックギター - ベース - ドラムス - 鍵盤楽器 - タンブリン - ハーモニカ |
| 流行時期 | Mid 1960s アメリカ合衆国 and カナダ |
| 派生ジャンル | パンク・ロック - ガレージロック・リバイバル - パワー・ポップ - グラムロック - インディー・ロック - bubblegum pop - サイケデリック・ロック - protopunk - ハードロック - クラウト・ロック - String (Thai pop) - Wong shadow - punk blues - サイコビリー - some boy bands have incorporated garage rock influences since 2000's. |
| サブジャンル | |
| Acid punk - Garage punk | |
| 地域的なスタイル | |
| シカゴ, デトロイト, グランドラピッズ,ニューヨーク, LA, モントリオール, ポートランド, シアトル, ミネアポリス, テキサス州 | |
ガレージ・ロック (Garage Rock) とは、1960年代半ばに台頭したロックの1ジャンル。1970年代前半に一時忘れられたが、パンク・ニューウェイブ隆盛の1977年以降に再評価された。
目次 |
[編集] 概要
ガレージロックとは、ガレージ(車庫)で練習するアマチュアバンドが多かったことに由来する名称である。ガレージパンクとも呼ばれる。現象的には、1960年代前半におけるビートルズやローリング・ストーンズ、ザ・フー、キンクスなどのイギリス出身バンドによる、いわゆる「ブリティッシュ・インヴェイジョン」の強い影響を受けたアメリカの若いバンド群主導による、初期のロックンロールへの回帰の要素が強い草の根的ムーヴメントである。
[編集] 音の特徴と傾向
50-70年代ガレージ・ロックの範疇に括られるバンドは雑多であるが、古典的なロックンロールのスタイルに則ったシンプルなコード進行の曲が多く、ロックの原初的な衝動(初期衝動)がストレートに現れたものが多い。一方で忘れてならないのが、60年代当時流行し始めたLSD等の幻覚剤が音楽にもたらした効果である。ドラッグによるトリップ効果を表現しようという意図は、幻想的な曲作りや、ファズを多用した歪んだギター、シタール等のインド民族楽器の使用に繋がる。そのため、サイケデリック・ロックの萌芽を感じさせるバンドもあり、日本の音楽ジャーナリズムにおいては「ガレージサイケ」「アシッド・ロック」「アシッド・パンク」などと呼称される場合がある。
2000年代以降のガレージロック・リバイバルとして語られるバンドの音は更に雑多であり一括りには出来ないが、やはりロックの初期衝動をストレートに現したものが殆どである。尊敬するバンド、影響を受けたバンドとしてはやはり60年代のガレージ・ロックやブルース、ロックンロールバンドを挙げるバンドが多い。しかし、ガレージロック・リバイバルバンドはその多くがドラッグトリップによるサイケ衝動とは無縁であり、むしろ若者の等身大の日常や世界観をシニカルな視線で描写する、現実的な世界観を持ったバンドが多いことが特徴。
音的にはいわゆるオルタナティヴ・ロックに近く(もしくは2000年代以降のガレージロック・リバイバルのバンドの場合、ポストパンクの影響も語られる)、その境界は曖昧であるが、多くに共通しているのはリフ主体のギターサウンドだろう(ヘヴィメタルのように深く歪ませたディストーション系の音色ではなく、むしろクランチ気味の乾いた音色が主体)。煌びやかな音響処理やSEを多用した80年代風の豪華な音作りや、スタジオでの多重編集による90年代的な作りこまれた音像とは距離を置いた、力を抜いた音像を持ったバンドが多く、それが録音環境の良くないインディー・アンダーグラウンドのバンドとの類似性を高め、オルタナティヴ・ロック/ポストパンクの匂いを強めているとも解釈できる。
[編集] 1970年代パンクに与えた影響
ロンドン・パンクが、1970年代後半に流行。産業ロックなどの既存の商業主義的に肥大化したロックに反抗した当時のパンク・ムーヴメントの中で、ロックの初期衝動に忠実ともいえる性急さを特徴とした60年代以前のガレージ・ロックの再評価がなされた。
[編集] 作品
ガレージ・ロックのバンドの多くは、全米的にブレイクすることはなく、その存在は泡沫的なものであった。彼らは、アルバムよりもシングルを中心にリリースすることが多かった。それらのシングルの多くはプレス枚数も少ないため、2011年現在となっては希少価値のあるもので、手軽に入手するのは困難である。いきおい現代の聴き手は、コンピレーション・アルバム(オムニバス)を通じてガレージ・ロックに接することとなる。そのようなコンピレーション・アルバム(オムニバス)のうち代表的なものは、『Nuggets』である。パンク・ミュージシャンであるパティ・スミスのバックを勤めたレニー・ケイ(音楽評論家でもある)が編集した『Nuggets』は、1960年代アメリカのガレージ・ロックがいかなるものであったかを伝えてくれる。
また、1960年代のイギリスにおけるガレージ・ロックのコンピレーション・アルバムとしては、『Rubble』が有名である。
[編集] 1980年から1990年代の衰退とガレージロック・リバイバル
ガレージロックは、70年代のロンドン・パンクシーンに大きな影響を与え、1980年に入りカレッジ・ラジオ、ニュー・ウェイヴ/テクノが全盛を迎た時期までは注目されていた。だが、80年代に入り、LAメタルなどのヘヴィメタルがアメリカで売れるようになり、忘れ去られるようになる。やがてヘヴィメタル人気が下降線をたどり、オルタナテイブ・ロックがブームになった1990年代も多彩な機材を用いた凝った音作りが業界の主流となり、簡易なコード進行とシンプルな機材を用いるガレージは主流とはならなかった。勿論アンダーグラウンドではこの時期にもあまたのガレージロックバンドが活躍していたわけではあるが、市場としてはさして大きなものではなかった。また、1990年代にシアトルで起こったグランジムーブメントの旗手ニルヴァーナもガレージロックの影響を受けていて、その後のオルタナティブロック・ムーブメントに対して影響力を持つようになる。そして90年代後半にはヒップ・ホップ、R&Bが全盛を迎えロック自体が下火となる。
ところが2000年代になり、ザ・ストロークスやザ・ホワイト・ストライプス、ザ・リバティーンズ、ザ・ヴァインズ、ザ・ハイヴスなどの台頭によりガレージロックは主にヨーロッパ、日本で再び日の目を見ることとなった。このことから、2000年初頭の日英におけるガレージロック・ポストパンクの再評価ブームは「ガレージロック・リバイバル」「ポストパンク・リバイバル」または当時下火になっていたロックを復活させたことから「ロック・リバイバル」とも呼ばれる。この現象は80年代中期-90年代の作りこみ過ぎた音楽や、世紀末にかけてのレディオヘッドやコールドプレイなどの内省的で陰鬱な音楽へのアンチテーゼであるといわれ、ロックの初期衝動への回帰であると論じられたが、現実にはヒップ・ホップやR&Bの台頭で売り上げの落ちていたイギリスや日本のロック専門誌によって持ち上げられた側面もあった。しかし、2000年代中期以降はヒップ・ホップの人気が以前に比べ下火になり、結果的にロックとヒップ・ホップの売り上げの再逆転現象が起こっており、ロック・リバイバルは00年代における大きなムーブメントの一つとして定着した感がある。
また、ガレージロック・リバイバルは世界的な現象であり、アメリカ、イギリスに限らず、オーストラリアやニュージーランドなどのオセアニアのバンドやスウェーデンなどの北欧のバンドが活躍したことも大きな特徴である。
日本では2009年初頭にコンピレーション・アルバム『NEXT ROCK ON -ROCK'N ROLL REVIVAL』[1]、『UNDER CONSTRUCTION 〜rock'n' roll revival from Tokyo!!!〜』[2]がリリースされた。
[編集] ガレージロック・リバイバルにおける作品
1960年代のガレージロック・ムーブメントとは異なり、リバイバルのバンドは基本的にメインストリームを視野に入れた活動がメインであるため、セールスにも恵まれている。
代表的作品として最もよく挙げられるのはザ・ストロークスのファースト・アルバム『イズ・ディス・イット』であり、本国アメリカではなく英国で先にブレイクし、その後のガレージロック・リバイバルの後進バンドに大きな影響を与えた。その作風は、同じくニューヨークから生まれたヴェルヴェット・アンダーグラウンドやテレヴィジョンなどに通じる独特の雰囲気を持っていると評価されながら非常にシンプルなことが特徴であり、楽曲の高度な構築性や演奏力にとらわれずとも生み出された評価の高い作品という意味で、後進の若いバンドの登場に貢献したと言える。実際に、これ以降のガレージロック・リバイバル、ポストパンク・リバイバルの若者バンドのその大半は、ストロークスからの影響を公言している。これらは、簡潔なロックによる若者へのロック回帰という意味で、70年代パンクとの類似性を指摘されることも多い(ちなみに、70年代ロンドン・パンクの源流は、ニューヨークを中心に発祥したオリジナル・パンクにあり、本国アメリカでは大してヒットせずにイギリスで爆発したことも同様である)。
その他には、ザ・ホワイト・ストライプスの4thアルバム『エレファント』など、元はアンダーグラウンドを主体に活動していたアーティストの中で、ムーブメントによってメジャー入りし高い評価を受けた作品も多いが、これらは若者へのロック回帰というよりもむしろベテランミュージシャンによる完成度の高い作品としての評価の意味が強い。
[編集] ガレージロックバンド
- MC5
- イギー・ポップ&ザ・ストゥージズ
- シャドウズ・オブ・ナイト
- スタンデルズ
- シーズ
- カウント・ファイブ
- シンジケート・オブ・サウンド
- チョコレート・ウォッチ・バンド
- ニッカボッカーズ
- ストレンジ・ラブズ
- バーバリアンズ
- アンボイ・デュークス
- ナッズ
- ブルー・チアー
- アリス・クーパー
- ?&ミステリアンズ
- ヴェルヴェット・アンダーグラウンド
- ディック・デイル&デルトーンズ
- 13thフロア・エレベーターズ
- en:The Electric Prunes
- en:The Trashmen(トラッシュメン)
- en:The Sonics(ソニックス)
- en:Thee Headcoats
- en:Link Wray(リンク・レイ)
- en:The Devil Dogs
[編集] ガレージロック・リバイバルバンド
- アークティック・モンキーズ (Arctic monkeys)
- ザ・ヴァインズ (The Vines)
- ザ・ヴォン・ボンディーズ (The Von Bondies)
- ザ・キルズ (The Kills)
- キングス・オブ・レオン (Kings of Leon)
- ザ・サブウェイズ (The Subways)
- ジェット (Jet)
- ザ・ストロークス (The Strokes)
- ザ・ダットサンズ (The Datsuns)
- 22-20s (トゥエンティトゥ・トゥエンティーズ)
- ザ・ハイヴス (The Hives)
- ザ・ピジョン・ディテクティヴズ (The Pigeon Detectives)
- フォックスボロ・ホット・タブス (Foxboro Hot Tubs)
- ブラック・レベル・モーターサイクル・クラブ (Black Rebel Motorcycle Club)
- ザ・ホラーズ (The Horrors)
- ザ・ホワイト・ストライプス (The White Stripes)
- マンドゥ・ディアオ (Mando Diao)
- ザ・ラカンターズ (The Raconteurs)
- ザ・リバティーンズ (The Libertines)
- ロックスリー (Locksley)
[編集] 日本のガレージロック・リバイバルバンド
- ギターウルフ
- ザ・ファントムギフト
- thee michelle gun elephant
- ザ・クロマニヨンズ
- ザ50回転ズ
- The 5,6,7,8's
- JIGHEAD
- KING BROTHERS
- SUPERSNAZZ
- a flood of circle
- QUATTRO
- The Cigavettes
- THE BAWDIES
- LAZYgunsBRISKY
- The John's Guerrilla
- 黒猫チェルシー
- DOES
- ゆらゆら帝国
- 女王蜂
- 毛皮のマリーズ
- 住所不定無職
- OKAMOTO'S
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
- ^ 「音楽 情報ニュース/NEXT ROCK ON〜Rock'n Roll Revival〜/HMV」 HMV、2009年2月16日。
- ^ 「UNDER CONSTRUCTION 〜rock'n' roll revival from Tokyo!!!〜」 avex network。