ゴシック・ファッション

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ゴシック・ファッションの女性

ゴシック・ファッション (Gothic Fashion)とは、ファッション・スタイルの一つ。

目次

[編集] 名称の意味

ゴシックの名は中世ヨーロッパの廃墟(主に教会や館、城等)を舞台に繰り広げられる、ホラーの混じった冒険譚を題材にしたゴシック小説からとられた。

ドストエフスキーダンテブラム・ストーカードラキュラ)、フランケンシュタインエドガー・アラン・ポーなどのゴシック小説及び映画作品が、現在のゴシック・ファッションのイメージの原点であるとされている。

小説から誕生したファッションには他に、近未来やSFをコンセプトにしたサイバーパンク小説から誕生したサイバー・ファッションや、十九世紀のイギリスで発達した蒸気機関がさらに発展した想像上の未来を舞台にしたスチームパンク小説のスチームパンク・ファッション等がある。

一般的にゴシックは中世ヨーロッパの建築様式を指す言葉であるが、それとは大きく異なる。名称から「ゴシック時代のファッションを再現したもの」であると解釈する人もいるが、ゴシック・ファッションのスタイルはゴシック小説の登場人物が元になっており、ゴシック建築中世ヨーロッパを忠実に参考にはしていないものが殆どである。

海外では主にゴシック・ロックのファンと結び付けられるが、ゴシック・ファッションを身にまとった者すべてがゴシック・ロックのファンというわけではない。また、日本のゴシック・ファッションの愛好者は、ゴシック・メタルやゴシック・ロックを聞かない人間がほとんどである。さらにいえば、ゴシックメタルやゴシックロックはゴシック・ファッションよりももう少し後に誕生した文化である。

[編集] 概説

ゴシック・ファッションはアメリカフランスドイツイギリスなどで一部の人間に愛好され、また日本にもそれを好む人間は存在している。ゴシック・ファッション及びそれをめぐる文化現象は批判的なものも多いが、肯定的なものも多数存在する。

日本ではゴス (Goth) はゴシック (Gothic) の略称として使用される事が多いが、これは海外では略称ではなく「ゴシック的(思想・服装)な人々」を指した言葉になる。前述の通り、ゴシック・ファッションをしている人間がかならずしもゴシック的な思想を持っている訳ではなく、またゴシック的な思想を持つ人間が必ずしもゴシック・ファッションをしているとは限らない。

[編集] 典型的なスタイル

フランケンシュタイン』(1910年)なお、ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』をベースとして初めて映像化された作品は『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922年)である。

ゴシックが派生したジャンルによってファッションも複数のパターンが存在する。

元来のゴシック・ファッションは、ゴシック小説やゴシック小説を元にした映画に登場する中世の貴族ような服装を指し、ロングドレスにコルセット、スーツ、クラシックなシャツにパンツ、タイやロングブーツなどを身に着ける。ほかにも悪魔や魔女吸血鬼などを連想されるアイテムが好まれる。

ゴシック・ロックやメタルなど音楽から派生したファッションはマリリン・マンソンのような死体吸血鬼を思わせる白塗りの化粧に、目の周囲に黒く濃いアイシャドーを塗り、黒髪に全身真っ黒の布がたっぷりとした、あるいはスーツのようにきっちりと体のラインを強調する服装、更に悪魔性を強調したシルバーのアクセサリー等を付ける。アメリカでは現在ポップパンクバンドやエモコアバンドの殆どがゴシックファッションに影響を受けたようなファッションをしている者が多く(例を挙げると現在のグリーンデイ、マイ・ケミカル・ロマンス、グッドシャーロットの様なファッション)アメリカではそれらのバンドの影響を受けたようなファッションが一般的に有名で、そのためゴシックファッションと混同されてしまいやすい。むしろそれらのファッションの方が人気が出てしまい、近年のアメリカでは正統なゴスが激減しているのが現状である。女性の場合、ボンテージスタイルのような露出度の高い衣類を身に付ける場合もあり、髪の色も黒髪・金髪・緑色などパターン化している。基本的に白や黒などモノクロな色調の服装が多いが、赤や青、ピンクなど派手な色調のゴシックファッションもある。

ゴシック・ファッションも前述のような例に収まらず、日々多様化、国際化しており、これが「ゴシック」と定義することが難しくなっている。

[編集] 日本のゴシック文化

前述の通り、欧米のゴシック・ファッションはゴシック・メタル等の音楽に影響を受けたものが主流であり、不健全さや反道徳性が強調され、パンク・ファッションのような反体制的な過激さを持ち、ラバー素材やモヒカン、鼻ピアスタトゥー等のハードコアな印象を第三者に与えるものが、ゴシックであるとされている。また、特にフェティッシュな要素のないゴシック・ファッションでも、一般的なカジュアルな服と同じくらいには、肌を露出するのがふつうである。

一方で日本のゴシック・ファッションは海外に比べ、極端に肌の露出を避ける傾向にあり、むしろ露出しない服装こそが、よりゴシックらしいと思われている。また、ゴスロリに影響されたような、レースやフリル、バッスルスカートコルセットといった、貴族のようなドレッシーなものが主流であり、欧米でみられるようなハードな印象を与えるゴシック・ファッションは、あまり見られず、むしろロマンティックでさえあるものが殆どである。

日本のゴシックムーブメントは古くは1980年代にさかのぼり、AUTO-MODやフールズメイト初代編集長の北村昌士率いるトランスレコード所属のバンドの登場により日本でも一時的ではあるがサブカルチャーとしてゴシックムーブメントがあった。このムーブメントは後のヴィジュアル系バンドの登場にも大きく関わる事になる。

YOSHIKI清春HYDELUNASEABUCK-TICKのメンバーもバウハウスなどに代表されるバンドのゴシックムーブメントに影響を受け、自身の服装に取り入れるなどしていた。

[編集] ゴシック・アンド・ロリータとゴシック・ファッションの関係

ゴシック・ファッションの男性(左)とゴシック・アンド・ロリータの女性(右)

その後、日本ではゴシックファッションをロリータ・ファッションと組み合わせたゴシック・アンド・ロリータが生まれる。

ゴシック・アンド・ロリータ・ファッションにおいてのゴシックの要素とは、クラシカル系ロリータの「クラシカル」やパンクロリータの「パンク」と同様、モチーフや色調のみによる非常に曖昧な定義であり、ゴシック・ファッションのシルエットはゴシック・アンド・ロリータでは取り入れられていない。また、そもそもゴシック・アンド・ロリータで表現される「ゴシック」の要素と、欧米など海外で表現されるゴシック・ファッションの「ゴシック」の要素とは微妙に意味が異なる。

ゴシック・アンド・ロリータは、ゴシック・ファッションよりもロマンティックでセンチメンタル、ナイーヴな要素が強い。ゴシック・アンド・ロリータは、ゴシックファッションにロリータ服のテイストを加えたというよりも、ロリータ・ファッションで表現される精神性を基盤にゴシック・ファッションを引用し、とりいれた服装であるといえ、そのため、ダークカラーの薔薇や耽美な蝶といった、ゴシックよりも、いかにもロリータ・ファッションの少女が好みそうなゴシック小説の要素が、ゴスロリでは強調されている。

そのため海外のゴシックファッション(及びゴシック・ロック、ゴシック・メタルのファン)の愛好者と、特定の思想を持たない現在の“ゴスロリ”世代に齟齬が生まれることも少なくない。ただし、日本のゴシック・ファッションの愛好家は「ゴスロリ」から影響を受けたものが殆どであり、混同されることを嫌うものはいるものの、ゴスロリを極端に毛嫌いするものは日本のゴシック・カルチャーでは少数である。

現在、一般的にはゴシックファッションよりもゴシックロリータファッションの方が有名であり、世間で言う“ゴスロリ”と混同されがちである。また、ゴシック・ファッションの意匠が一部のヴィジュアル系バンドに取り入れられているので、ヴィジュアル系バンドの衣装コスプレととらえられてしまうこともある(ゴシック、ゴシック・ファッションの愛好者はゴシックロリータやヴィジュアル系バンドの衣装と混同されることを嫌う)。また、パンク・ファッションとの混同もみられる。

[編集] 代表的なゴシック・ファッションが登場する映画作品

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

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